401. ブレードランナー 2049
《ネタバレ》 めちゃくちゃ期待していたのに、ちょっと残念でした。ブレードランナーって、命の尊厳がテーマだったはずなんですよ。主人公デッカードが、レプリカントたちと戦い愛し、それを問いかけてくる映画だったはず。ところが今作は、主人公が新型レプリカントである斬新さはあるものの、もしかしたら自分はデッカードとレイチェルの子供かもしれない、という謎解きみたいので悩んだ挙句、結局は違いました、てそれだけ?それだけですか?オイオイオイオイ。なんじゃそりゃ、ですよ。だいたい本当の子供だった記憶を操る女性にしたって、主人公の記憶が自分の記憶だって気付かないのかね。そこんとこも曖昧だし、娼婦にしても秘書にしても、誰が人間で誰がレプリカントなのかさっぱり分からん。まるで威厳に満ちたような仰々しい作りで、どうだこれぞ芸術だ!と上っ面ばっかり綺麗に見せて、見た目美味しそうで食べたら不味い料理と一緒。主人公が同族の旧型を抹消する苦悩もなければ、人間とレプリカントの子供が世界にもたらす影響もない。噂ではまだ続編があるということらしいが、とにかく1本の映画としては退屈極まりなかったです。 [映画館(字幕)] 4点(2017-10-28 17:53:02) |
402. ひるね姫 ~知らないワタシの物語~
《ネタバレ》 昨今のアニメで流行ってる聖地巡礼を意識した作りや、これ見よがしと言わんばかりのスポンサー広告。どこにでもいるような普通っぽい女子高生に、巨大ロボや愛くるしいキャラクター。夢と現実をリンクさせて話を半ば強引に盛り上げる演出。作ってる側が、これ絶対にウケるよね、といった姿が安易に目に浮かんできてしまうほど、とにかく全体的に安っぽい。作画のクオリティが非常に高いだけに実に勿体無い、可哀想な作品でした。 それに結局主人公の見ていた夢と現実世界との関係性に、なんの回答も示さないままだったのが一番、なんだかな~、でした。 [DVD(邦画)] 4点(2017-10-20 06:16:22)(良:1票) |
403. 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)
《ネタバレ》 1作目は、人類の脅威となる利口な猿がいかにして誕生していくのかを。2作目は、賢くなった猿たちと滅びゆく人類との確執を。どちらも非常に丁寧に、そして緻密に作られていた。さらに言うならば、猿側のリーダーで人格者?であるシーザーにとって理解者である人間が、1作2作とも両方いた。人間を理解するシーザーと、シーザーを理解する人間。このバランスが「猿の惑星」シリーズにとってはなくてはならないものだったはず。しかし今回はその存在が一切なく、命を助けられた狙撃手も、なんだかな~のまま終わってしまった。なので人類側の主張はもはやなく、伝染病に怯えもはや迷走状態の大佐と、その大佐に憎悪をむき出しにするシーザーという、なんとも底の浅い関係を主軸に話が進んでいく。話の展開も都合の良すぎることが多く、病気になった人間たちが逃げるために掘ったという地下トンネルが驚愕の完成度だったことと、それがバレずに存続していることや、泥を投げられただけでわんさかといる猿の檻の中に一人で入っていく馬鹿丸出しの兵隊しかり、決死の覚悟で仇討に行ったら伝染病になっていた大佐しかり、爆発の影響で雪崩が起きて、その雪崩にほぼほぼ飲み込まれる北からの軍隊しかり、とにかく決着つけるための流れが都合良すぎて、興醒めです。ノバという女の子も、むさくるしい絵面の中に華を添えるためにムリくりねじ込まれたようにさえ思えた。まぁでも彼女とゴリラさんのやりとりは、唯一の名シーンでしたけど。ちょっとうるっときちゃいましたね。 総評して、前2作と肩を並べるか超えるかには及ばず、あまり深みのある作品ではなかったです。以上。 [映画館(字幕)] 5点(2017-10-15 14:52:11)(良:1票) |
404. バーニング・オーシャン
《ネタバレ》 DVDで観てもその映像の迫力は半端ない!映画史上最大のセットも圧巻。ほんとよくまぁ~こんなもん作ったもんだと感心です。ただ往年の名作、「タワーリングインフェルノ」や「ポセイドンアドベンチャー」などと比べると、どうしても人間ドラマの希薄さを感じずにはいられません。実話だから仕方ないのかもしれませんが、だったらもっとしっかりとリサーチをして、実際の彼ら彼女らの魅力を引き出し、多少の味付けぐらいはしても良かったんじゃないかな。特に主人公の奥さん。事故を知ってからの彼女の見せ方がどうも今一つ胸に響いてこない。電話を掛けて真相を知るというシンプルなシーンだからこそ、もっと彼女の心の内側に迫るような演出をしてほしかったな。あとその他の人たちが全くもって、え!?誰だっけ?状態で、そのせいで散漫な印象が残ってしまいました。 ま結局は、凄い映像を観る!ただそれだけの体験アトラクションみたいなもんですね。不謹慎ですが・・・(^_^;) [DVD(字幕)] 5点(2017-09-30 23:04:31)(良:1票) |
405. チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜
《ネタバレ》 この映画、バカにできないです。人生の縮図を、高校生活の部活動の中で、実に巧みに見せてくれます。登って落ちて。落ちてまた登って。どこまでが実話に忠実なのかは分かりませんが、とにかく、貴重な青春時代に間違いなく、貴重な経験を彼女たちはしています。泣かせる演出や笑わせる演出が控えめなのもいい。総合的に、過剰な演出に走らなかった点を高く評価したい。演出といえば、顧問の先生のエピソードを終盤に持ってきたところも良かった。ああすることによって目標を持つこと、高みを目指すことへの意義が明確になり、まるで難問を解き明かした時のような、実に清々しい気持ちになれた。キャラクターの掘り下げもほどほどにしているので、サッパリとした後味の良い仕上がりになっている。メインのチアダンスのシーンは、相当量練習したんだろうな~、が伝わって来るくらい素晴らしかった。優勝発表の瞬間がの演出もこれまたにくかった~。あれはズルイ( ´ ▽ ` ) [DVD(邦画)] 6点(2017-09-24 18:41:27) |
406. エイリアン:コヴェナント
エイリアン映画。それ以上でも以下でもない。エイリアン映画。ダニエルズ役のキャサリン・ウォーターストンが、ちょっと綺麗になったお笑いコンビ・ハリセンボンの近藤春菜に見えて仕方なかった。エイリアン映画。特筆すべきことが特になかった、エイリアン映画でした。 [映画館(字幕)] 5点(2017-09-17 14:42:59) |
407. 阪急電車 片道15分の奇跡
《ネタバレ》 原作本を読み終えたタイミングでの鑑賞です。別に原作本が面白かったわけではなく、契約しているサイトにたまたまあるのを見つけたので鑑賞しました。なので、活字を映像化したことの確認作業的ニュアンスが大半です。結論から言えば良く出来ていると思いました。それは映画としてと言うより、原作が持っている様々な要素を余すことなく表現できている点です。これなら原作ファンも納得出来るんじゃないでしょうか。正直言ってお話自体は原作もこの映画も、マンガ、マンガしすぎている気がして、ちょ~っと現実味に欠けるな~なんですが、まあ逆に言えば、マンガなんだ、と割り切ってしまえば、それはそれで良い味わいになります。それとキャスティングが絶妙!もうね、これに尽きます。とにかく天才か!て言いたくなるくらいキャスティングが素晴らしすぎ。みなさん演技が達者すぎて、マンガチックな世界に、リアリティの風を運んでくれています。ほんと、名演技の品評会みたいでそれだけで楽しめました。あと有村架純ちゃんがまだ初々しくって、超絶可愛かったです。 エンディングに出てくる「生」の字は、原作知らないとチンプンカンプンでしょう。 [インターネット(邦画)] 4点(2017-09-16 08:32:30) |
408. ダンケルク(2017)
《ネタバレ》 これは非常に厄介な作品だ。娯楽作品として面白いか?と訊かれれば返答に困るし、かと言って決してレベルの低い作品でもない。じゃあ芸術よりの作品なのか?と問われても、それも何か違う気がする。だから厄介な作品なのである。戦争映画につきもののド派手なドンパチがほぼないので、それを期待して観に行っちゃうと、恐らく、睡魔との戦いは避けられない。かくいう私もそうでした。(^_^;)それと、セリフが極端に少なく、ただただ逃げるだけなので、ドラマティックな展開もさほどない。またまた睡魔がスイマセンとお出ましだ。それでも私はこの作品を高く評価したい。なぜか?それはこの映画に、未来永劫忘れられない名シーンを見てしまったからです。それは沈没の恐怖で錯乱する兵士ともみ合って不慮の死をとげてしまった民間人の少年の友人が、その兵士に怒りの矛先を向けることなく、さらには少年の死さえも隠したシーンです。あそこはヤバイですよ。普通だったら、お前のせいだ!と掴みかかってもいいようなものの、そうはせず、戦争という大きなものに対する憤りを痛感させられました。この演出はほんとヤバかったです。正直ここだけでこの映画のメッセージを受け取った気がしました。 派手さはなく地味な映画ですが、後世に語り継いでゆくべき映画だと思いました。 ちなみに私、鑑賞中は一度も寝落ちしておりません。あしからず・・・。(^_^;) [映画館(字幕)] 7点(2017-09-09 14:46:19) |
409. トリガール!
《ネタバレ》 笑った!笑った!笑った!面白かった! テレビドラマはあまり観ないので、土屋風太自体が新鮮だった。非常にコミカルで愛嬌があり、女性なのに鈍感なところが何とも微笑ましい。 そんな彼女を見ているだけですでに腹八分目。あとはこの、人力飛行機で空を飛ぶ!という競技に対する期待感や高揚感がほしいところ。なんだか部活動をやっていて、その延長線上にあるコンテストみたいで、まあコンテストなんですが、目標とかライバルチームとか、飛んだ後の”次”が見えなかったのが残念。なんかあてもなく飛んでる感じ。結果的に優勝したのかどうなったのか、そこらへんが不明なのもスッキリしなかった。あとナダルはキャラが濃すぎて、この作品の中で思いっきり浮いてた。正直いらない。そもそも「鳥人間コンテトスト」ってずいぶん昔に見ていたけど、あんなに飛行したかな~・・・?記憶が~・・・。 [映画館(邦画)] 6点(2017-09-03 17:35:33) |
410. 関ヶ原
ハッキリ言って、関ヶ原やそれにまつわる諸々の歴史について、ある程度知っていないと、半分以上わけ分かりません。断言します! 分からなくても合戦シーンで血湧き肉躍る興奮を味わえるかも?いえいえ味わえません。血しぶきたいしてなし。痛さ怖さゼロ。 どこで誰と誰が何やってるのかさっぱりわからん。今どういう状況かもわからん。そして呆気なく終わる。ええ!?です。 字幕が欲しい!とく方言は聞き取りづらい。 原作本1996年初版の当時の歴史資料のまま映画化されているため、最新の歴史資料とは異なる箇所がある。意図的なのかな? 滝藤賢一さんの演じた太閤秀吉は圧巻!マジであの時代の人にしか見えなかった。 [映画館(邦画)] 5点(2017-08-27 21:38:26) |
411. ワンダーウーマン
《ネタバレ》 ガル・ガドット嬢の美貌と、元軍人の鍛え上げられたボディを、ただただ堪能する映画。クライマックスにおけるボス戦は、相手の戦の神がしけた老人(せめて特殊メイクくらいして)にしか見えず緊迫感が希薄になり、さらにアイデアの特にない単調な戦闘シーンで、今一つ盛り上がりに欠けた。残念。むしろ中盤に起こる、ドイツ軍占領下の村を救出しに行くシーンの方が何倍もワクワクした。いいぞー!いいぞー!ってな感じで。 お仲間の3人の個性に魅力がなく、狙撃手にいたっては狙撃すらしない始末。狂気の女博士もなんだかよ~分からんキャラだった。 女だけの島やダイアナ出生の秘密などはあれこれ説明してくれるのに、現在のダイアナがどこで何してるのかはこれっぽっちもないのね。そこないんかよ!てのけぞっちゃいました。神の子って知ってたはずなのに、なんで銃弾を代わりに受けるんだ妹さん! 映画としてはツッコミどころ満載のお粗末なものかもしれませんが、結局個人的には先に述べたように、ただただガル・ガドット嬢を大スクリーンで思う存分堪能できたので、点数は甘めで。 あしからず・・・(^_^;) PS:エンドルール中や終演後のよくあるオマケ映像ですが、な~にもありません。ちょっと期待してたんですがね。 ついでにもう一つどうでもいいこと。DCのオープニングロゴがダサい!マーベルの方が格好良い! [映画館(字幕)] 6点(2017-08-26 15:34:25)(良:1票) |
412. 恋妻家宮本
《ネタバレ》 初監督作品ということで気合が入りまくって空回りしているみたい。言わせたいセリフが多すぎるのと、ベタな演出のオンパレードで、いい加減食傷気味に。「正しいことよりも優しいことのほうが大事」というとっても深いこの台詞は、個人的には好きなのですが、多分原作にもあると思われ、すなわち原作者の手腕によるところなわけで、なのでこの映画自体の評価の対象からは外しました。てか正直言ってこの台詞があまりにも強すぎて、その後の奥さんとの和解に至るまでの数々の台詞や行動が、割りを食ってしまった感がある。 原作のタイトルは「ファミレス」というそうだが、この映画の中でそこまでファミレスが、効果的に機能しているようには見えなかった。むしろ”お弁当”の方が活躍していた。その辺原作ではどうなのか?逆に気になってしまいました。 [DVD(邦画)] 4点(2017-08-15 13:23:25)(良:1票) |
413. 海賊とよばれた男
《ネタバレ》 会社というのはやはり人なんだな~、ということを改めて実感した。そして、トップに立つべき器のある人物には、自然と人が集まってくるんだな~、としみじみ感じた。 敗戦して、日本がアメリカにいいように手懐されていく中で、日本人の誇りを最後まで捨てずにいた主人公に、素直に胸が熱くなったし、今の日本において一体どれだけの人がその誇りを持っているのか、そんなことも考えさせられた。 時代背景的にどうしても体育会系のノリになり、言葉使いも仰々しくなってしまうのは仕方がない。けれど、もう少し抑えても良かった気もします。映画というより舞台劇な印象。 岡田くんは悪い俳優ではないが、特殊メイクによって実年齢よりもかなり高い年齢の容姿となり、高齢者の演技をしていましたが、どうしても身体全体から滲み出てくる哀愁を感じられなかった。特に90歳になり、ユキのことを告げられ号泣するシーンは、半世紀近い歳月の憂愁さを醸し出せず、ごくありきたりな号泣になっていた。まああそこのシーンは、かなり難しいとは思いますけどね。 歴史に詳しくないので良く分からなかったのですが、日章丸が我国は独立国家で云々とイギリス海軍に通信を送っただけで、どうしてさんざん危険だ!危険だ!と騒いでいたのを回避できたのか?あそこんところがイマイチあっさりな感じで、どうもしっくりこなかった。勉強しろって言わないで、映画の中だけで納得したかったな。 CG,VFX,特殊撮影、かなりレベルが良くって、自然と映画の世界に没頭できた。うん、なかなかどうして、日本の技術も捨てたもんじゃない。 [DVD(邦画)] 6点(2017-08-15 00:49:26) |
414. クリミナル 2人の記憶を持つ男
《ネタバレ》 これだけ豪華な出演者たちにも関わらず、全くもって話題にも登らず、興行成績も鳴かず飛ばずだったそうで、なので期待値はかなり低めで鑑賞しました。ケヴィンコスナーの映画自体本当に久しぶりで、貫禄あるしなんだかんだで絵になる。幼少期に受けた怪我のせいで、脳の一部分が未発達のままになってしまい、善悪の判断ができず本能のままに生きてきた主人公ジェリコ。そんなジェリコに殉職したCIA捜査官の記憶を移植。移植されたジェリコは未発達だった脳の部分が少しずつその捜査官の記憶によって開花していき、徐々に人間らしさが芽生えてくる。愛も優しさも思いやりも家族も、なにもなかったジェリコに、初めて訪れる癒しの時。ただのアクションサスペンスに終わらずに、ヒューマンドラマとしての趣が私的には好みでした。CIA長官が人質の命よりも国家の安全を第一にしたのに対して、さんざん暴力に明け暮れてたジェリコが、人質を優先にするところの対比も分かりやすくていい。 ただ、あんなとんでもないソフトを持っている人物の保護に、たった一人の捜査官に任せるとか、その捜査官から大事な情報を聞き出すことなく殺してしまうテロ組織。なんでその捜査官の家族を最初から誘拐しないのか?とか。まあ上げたらキリがないですが、それでもコスナーの渋さと、最近売り出し中のワンダーなウーマン、ガル・ガドット嬢の美しさ、そして人間らしさを描いた点にこの点数を捧げます。 [DVD(字幕)] 6点(2017-08-12 12:51:26) |
415. スパイダーマン:ホームカミング
《ネタバレ》 成長期で人間としてまだまだ未熟なスパイダーマンことピーター・パーカー。家族や従業委員達のことを第一に考え、やむなく悪事に手を染めて、狂気や破壊、殺戮とは無縁のマイケル・キートンおやじ。そんな二人が小ぢんまりとした戦いを繰り広げるわけで、なのでアベンジャーズもののいち作品として見ちゃうとどうしてもスケール感乏しいわけで、今ひとつなわけで、正直期待していたものとは違った。学園ドラマのそのドラマパートも面白味に欠け、ヒロイン役のゼンデイヤ嬢も何をするでもなく、イマイチ魅力を感じられなかった。 唯一良かった点は、スタークのくれたハイテクスーツに頼らず、スパイダーマン本来の能力と彼自身が作り出した特殊糸だけで敵を倒し事件を解決した点です。ハイテクスーツありきだと、いつまでも親から独立できない子供のようで、やっぱり己の力だけで何とかする演出は、ありきたりでも一番しっくりときます。成長物語として。ホームカミング。なるほど、スパイダーマンはアベンジャーズには加入せず、ご近所の平和を守っていく。そういうことですね。 それにしても・・・マーベル作品に元バットマン役者が、それも敵役で出演するとは・・・どんだけジョーク好きなんだよ、アメリカ人ってw [映画館(字幕)] 5点(2017-08-11 14:25:45)(良:1票) |
416. パッセンジャー(2016)
《ネタバレ》 これは壮大な、愛と赦しの物語ですね。ジェニファー・ローレンスは人を惹きつける。てか彼女は窮地に立たされる役がうまい!それに引き換えジム役のクリス・プラットは、ハリウッドが今推したい注目俳優ではあるのだけれど、存在感や演技力に関してはまだまだ中の中といった感じ。特にこの映画にとって一番肝となるオーロラを起こしてしまうシーン。かなり難しいレベルの演技が求められるあのシーンは、やはり普通な、ありきたりな印象だった。 それからSFとしての設定について。それを言っちゃあお終いよ、なツッコミをさせてもらうと、あれだけのテクノロジーのある宇宙船で、冬眠ポット故障時の対処が不十分なのにはやはり疑問を投げかけずにはいられない。まあそれ言ったらこの話、作れないんだけどね(笑) プールで泳いでいる時に無重力状態になっちゃったシーン。あのシーンは秀逸。日常が非日常に変わる見事な演出でした。過去、宇宙船の中の絶体絶命的なシーンで、こんな演出見たことなかった。斬新で記憶に残る。 [DVD(字幕)] 7点(2017-08-11 08:42:48) |
417. SING/シング
《ネタバレ》 「ズートピア」が動物たちの形を借りて、人間社会の縮図を描いたのに対して、この「SING」は、動物たちが動物たちとして描かれている点に非常に好感が持てた。コアラのムーンはその体を活かして洗車。ヤマアラシのアッシュは興奮すると針が飛ぶ。ブタのロジータには子供が23人もいる。ゴリラのお父さんはビルの上をジャングルのごとく疾走。事務員のイグアナのあの義眼もイグアナらしく、そして物語のキーアイテムにもなっている。ゾウのミーナは劇中、鼻を活かした描写がある。ホタルイカたちに関してはもうアメージング!の一言。とにかく動物たちを起用し、それぞれにちゃんと役付けされていることに感動しました。 個々のキャラクターたちの個々の物語をちゃんと描ききれている点も素晴らしい。ただ、イカサマをしたネズミのマイクだけはちょっと微妙でした。お金を返すかあの車を手放すかしてほしかったな~。 賞金というエサでコンテストを開催し、その賞金目当てで参加してきた動物たち。しかし、劇場が崩壊し、賞金がないことを知っても、ショーが好き、歌が好き、舞台が好き、お金以上に大切なものを見出して一つのまとまっていく終盤は、この映画がただの子供向けアニメで終わっていないと確信しました。 続編の製作も決定したみたいなので、次は絶対に劇場で観ます。はい! PS:やっぱりオリジナルは良い!だって"歌"を聴く映画ですから。 [DVD(字幕)] 8点(2017-08-08 06:42:51)(良:1票) |
418. 本能寺ホテル
今、隠された真実が明かされる-って宣伝文句、何が明かされたのかさっぱり。さっぱりではあるものの、それでも結構いい感じに観ることができた。それはおそらく、やりたいことがいまひとつ見つからない主人公=観客と、やりたいことのために命以上のものを見出した信長との、わかりやすいくらいストレートな主題に、これまたわかりやすいくらい共感できたからでしょう。これくらいわかりやすいと、ほんと、気持ちいいですね。取り立てて、アッと驚くような展開があるわけではないですが、飽きずに観れちゃいました。褒めることもけなすこともない、私にはある意味、不思議な映画でした。あと、堤真一と綾瀬はるかのコンビは、どんなジャンル、どんな役でもきっと、めっちゃウマが合うと思うな~。好きです、このコンビ。 [DVD(邦画)] 5点(2017-08-06 19:42:03) |
419. エクス・マキナ(2015)
奥深い映画であることは間違いないのですが、いかんせん早朝の寝ぼけまなこで見始めたもんだから、淡々と進む展開に、欠伸が止まりませんでした。なのでいったん休憩を挟んで再度鑑賞。それでもやっぱり私には響いてきませんでした。なんか悔しい。大方の人が絶賛してるのに、良さを共感できなくて。まあ仕方ないですね。それが私の感性なのですから。ただ、エヴァ役のアリシア・ヴィキャンデルちゃんは、尋常じゃないくらい可愛かった。バストが小さくなってしまったのは手品?かな(笑) [DVD(字幕)] 4点(2017-08-05 21:16:46) |
420. ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
《ネタバレ》 原作者である荒木飛呂彦先生が太鼓判を押した、という情報を入手したこともあり、それでも期待値は低めで鑑賞しました。 結果的には観て良かったかな。まぁDVDでもいいのかもとは思えますが、虹村形兆のスタンド、バッド・カンパニーは、大スクリーンで見てこそ意味があると思えた。うん、あそこのシーンはなかなかだった。 ただ全体的に、ちょ~っとスタンドそのものの描写に物足りなさを感じたのもまた事実です。実写であることへのリアルさを出すためにきっと、あの有名な擬音文字を封印したせいかも。また、スタンドの単体でのショットも少なかったせいかも。 杜王町という架空の町の雰囲気は良く出てたと思う。ジョジョの世界観にマッチしていました。 億泰のスタンド、ザ・ハンドをどうやって倒したのかがちょっと分かりにくかった。 伊勢谷友介の空条承太郎はたしかにオッサンすぎるけど、そんなに悪くはないんじゃないかな。顔立ちが欧風よりで。 正直言って今後の続編も楽しみです!そして・・・だれがジョセフを演じるのか?だれが岸辺露伴を演じるのか?楽しみ多すぎ。 [映画館(邦画)] 5点(2017-08-05 18:20:22) |