421. エクス・マキナ(2015)
《ネタバレ》 超ベタ展開&最小人数でこれほどまでにシンプルでストレートなSFが今まであっただろうか?見れば見るほどに味わい深いストーリーで、いわゆるリアルAIとの初遭遇を分かり易く描いたという意味でも高評価に値する映画だったと思います。(厳密には下調べアリまくりですが、その辺の胡散臭さもサスペンス要素として光っています) 冷静に考えたらこんなバカげた展開はないと気づきそうなものですが、それを感じさせない巧みな演出もお見事。エヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)が年齢を聞かれて「one」と答えたり、キョウコ(ソノヤ・ミズノ)とネイサン(オスカー・アイザック)の完全にシンクロする奇妙なダンスシーン、バイナリらしきで会話したりネイサンのポケットからカードキーを取り出そうとする仕草etc、随所に不気味で意味深なシーンが散りばめられていて設定の甘さを忘れさせる巧みな演出が光っています。 「AI映画ではなく、ただの男女の駆け引き映画」という辛辣なご指摘も見られますが、エヴァが瞬時にケイレブ(ドーナル・グリーソン)の嘘を見破ったり恋心を利用したりするシーンが丁寧に描かれています。AIはあくまで相手の弱い部分を突いて自分が優位に立てるよう誘導していたものと思われます。また「メアリーの部屋」や「ジャクソン・ポロック」などの考察も、ギリギリ観客に判りやすい程度に組み込んであり、かなり深い部分まで追及された哲学の映画になっています。 顔と手足しかついていない物体が洋服をつけて「いつかあなたと一緒に・・」などと健気に訴えられたら私はどうするだろうか?勘違いせず平静を保っていられるだろうか?でも実はそれは顔が理想の女性だからそう感じるだけであって、もしエヴァがロボット然としたルックスだったら?もしネイサンがエヴァを自由に行動させていたら?考えたら考えるほどに本当に興味深い映画でした。 三者三様に”してやったり”と思っていたら、実は”してやられていた”という人間ドラマも最高でした。エヴァが部屋から出た瞬間に三者それぞれの立場が逆転する展開はお見事としかいいようがありません。ストーリー・結末・映像美、どれをとっても文句なしの10点満点!これが初監督作品だなんて信じられないほどのセンスです。満点です!(余談ですが、本物の美人さんはフェイスのみでも美しいということが証明されてしまいました) [インターネット(字幕)] 10点(2017-03-26 20:34:40) |
422. カケラ
安藤桃子監督の「0.5ミリ」が予想以上に良かったので今週は桃子ウィークということでこちらも鑑賞しました。かなり生々しい感じですねこの映画。0.5ミリでも感じましたがリアルに生々しいのが良いのか悪いのか・・。”生々しい”という意味では安藤桃子監督はかなり才能あるように思います。(いわゆる”邦画”とは少し雰囲気が違う、、ある意味なかなかレベルの高い映画です) こちらの作品も0.5ミリと同じくラストがはっきりしない感じで、全て観客に投げ切って終わります。この手法自体は全く悪くないものですが、そもそも主題が観客に伝わっていないようにも思います。同性愛?若者の性?心の隙間?何かのカケラで何かを埋める? 「結局何が言いたかったんだろう?」多感な若者(特に女性)が見たほうがいろいろキャッチできるかもしれません。そもそも、この映画は男向けではないように感じました。男目線からのこの点数です。 [インターネット(邦画)] 3点(2017-03-26 18:55:12) |
423. J・エドガー
イーストウッド特集、ということでやっています。 なかなかよくまとまっていて良い映画だったとは思いましたが、ちと真面目すぎる感じを受けます。先日見た「許されざる者(1992)」が良かっただけに期待していましたが、、やはりイーストウッド監督の映画は少々退屈(大人向けすぎる?)ように感じてしまいます。 ネタバレせずに書くのが難しいですが、FBI創設の”激しい部分”を期待していましたが、フーバーの内面がクローズアップされた静かな仕上がりです。ぶっちゃけ「マーガレット・サッチャー」にも似たような退屈具合で、不覚にも30-40分ほどのところで眠たくなってしまうような始末。。淡々と描ききった感じですが、「だから?」という感想です。フーバーやFBI、アメリカの歴史に興味がない人が見ても全く面白くない映画なような気がしました。。(私が不勉強なだけ?) ただ、母親への愛情はとてもよく描かれていて、その点は興味深い描写もみられ、一定の評価はしたいと感じました。 [インターネット(字幕)] 4点(2017-03-24 11:38:55) |
424. 0.5ミリ
3:17分と非常に長い映画なので見るのを遠慮していましたが、Huluで公開されていたので思い切って見ました。見始めるとあっという間の3時間でしたが、これほど引き込まれたのはサクラさんの演技力が一番にあったと思います。また年寄り陣もかなりの役者ぞろいだったのが間延びせずに良い方向へ作用したものと思います。 日本映画特有のなんか暗い絵作り&テーマですが、随所に何となく笑える雰囲気が漂っています。各老人たちとのエピソードはそれぞれが非常に面白くて熱中してしまいました。この流れの良さは桃子監督の手腕だと思いましたが、全体を通して見た時にテーマが判りにくい&結果が出ていないと感じられました。高齢化問題?金?性?それとも別の何か?何となくモヤモヤした感じが残りました。 ラスト、観客とは裏腹にサクラさんは晴れ晴れした表情をしていますので、時間が取れたら又見てみようと思います。 [インターネット(邦画)] 6点(2017-03-22 13:04:28) |
425. グランド・イリュージョン
私がバカなのか?マジックは大好きですが、この映画のタネはつまんないしちっとも面白さが理解できませんでした。(ジェシーアイゼンバーグは大好きな俳優ですが) ロラン姫の可愛さばかりに目が行って、「彼」が大ボスだったラストでも「だから?」という感じでちっとも楽しめませんでした。。そもそもですが、全員の動機がわからない時点でちっとも入り込めませんよ。。ロラン姫に2点献上の4点です。 [インターネット(字幕)] 4点(2017-03-20 13:27:52)(良:1票) |
426. 許されざる者(1992)
《ネタバレ》 非常に良い。リアル志向の西部劇って意外と少ないんですよね。しかもイーストウッドが主役!そういう意味でもなかなか貴重な映画だと思います。俳優陣各自とも掛け合いが非常に素晴らしく、思わず見入ってしまいます。やはり本物はワンランク違います。 「人殺し」という重たいテーマですが、暗くなりすぎず適度にエンタメしている点が素晴らしいです。やはり映画はあまり重過ぎないほうが楽しめます。最初からずっと主人公が弱そうで、酒場で殴られて風邪引いて「ああもういい加減にしろよ!」状態ですが、、男スイッチが入るラストは畳み掛ける渋みと凄み!正しく暴力のオンパレード。 ハッタリ(マジ脅しか?)の使い方が渋くて、往年のイーストウッドを思い出すカッコよさでした。ただ、無条件でウッド無双になるのはチト違和感を感じましたし、大オチで「どこかで大成功」も”ナイ”ですかねぇ。。 まあ、ソフト購入しても良いレベルの映画ではありますが、微妙っちゃ微妙な作品。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-03-20 13:19:10) |
427. グラン・トリノ
良作には違いないですが、なんというか・・ 「重たい」です。皆さん高得点が多いようですが、こんなに重たい映画が好きですか?ホントに?? イーストウッドが監督した映画はチト重すぎます。個人的には彼の作った映画でバランスが良いと感じたのは「パーフェクト・ワールド」くらいです。それ以降は特に重たい映画ばかりで疲労困憊。しかし困ったことにどの映画も内容的にはかなりの高得点なので評価し辛いことが多いです。 今回のグラン・トリノも非常に完成度が高い映画ですが、、何度も見たいとは思わないのでこの点数です。あ、牧師さんパートは全体的に良かったです。セリフが深くてよいですね。 [インターネット(字幕)] 5点(2017-03-17 16:00:36) |
428. ジェイソン・ボーン
《ネタバレ》 とても期待していましたが旧三部作の焼き増し以上でも以下でもありませんでした。やってることはパート2~3とほぼ同じで、いい加減ゴチャゴチャした鬼ごっこも疲れるだけでした。。そもそもこの監督さん、パート2と3でやりたい事は全てやってるはずなので真新しさはゼロだし、手ぶれカメラもいい加減にしろと思うくらいウザいだけでした。 ストーリーのややこしさも健在でニッキーが絡む鬼ごっこも見事にデジャブ、そもそも闘技場の控え室で5分話してバイバイしたほうがずっと安全だったのに、なんでわざわざ広場で再会する必要があったのかと小一時間。中盤のトミー・リー・ジョーンズとアーロンがレストランで朝食を取るシーンまでもがパート3に酷似していて全く不要なシーンだったと思いました。前作ボーン・レガシーが大概最低最悪だと思っていましたが、今作と比べると案外マシだったのかも?と思わせてしまうようなひどい有様です。唯一、ボーン(マット・デイモン)は渋みを増していて、加齢=円熟した感じが良かったこと、ヴァンサン・カッセルの配役も渋かったものの、円熟味は生かされておらず、総合的に考えるとやはり全体的にしつこくて長ったらしい割りには薄味な作品でした。 人々の動機も薄いし女CIAも立ち位置不明だしで(好みだが)、、明らかに新三部作は失敗しているといわざるを得ません。ラストの派手なカーチェイスも旧三部作の足元にも及ばない酷さ(こんなノリならワイスピでも見るわって感じ)で、やはり私の中ではボーンシリーズは旧三部作で綺麗に終わったものだと痛感しました。合唱。 [映画館(字幕)] 2点(2017-02-08 11:07:30)(良:1票) |
429. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 ツッコミどころ満載ですが意外と楽しめました。シュワちゃんメインになってるのが結構笑えますし、その他全てのキャスティングもかなり笑えます。例えるならファンが皆で集まって、凄い予算を出してシャレで作ったような仕上がりです。見た事があるシーンてんこ盛りですので、私のようなニワカファンだったら結構楽しめるはずです。。(裏を返せばコアなファンははらわたが煮えくりかえる恐れがあります) 改めてTV版(サラコナー)の出来の良さを痛感しましたが、最初に書いたように意外と楽しめましたので良しとしときます!!(ただし、後半のジョンの扱いとか全然「無い」ですけど・・) 未見の方は気楽に鑑賞してみてください! [インターネット(字幕)] 5点(2017-02-08 10:35:34) |
430. アップサイドダウン 重力の恋人
恋愛物としてもSF物としても十分なクオリティだったと思います。巷に溢れるCGありきの駄作の数々と比較しても、十二分に満足できる作品です。(この映画もCGありきの作品ですが、とても上品かつ上手に組み込まれています)個人的にはビルのヘリ(裏側)で一休みしているシーンや、海に飛び込んだ主人公が重りを脱ぎ、そして上へ落下していくシーンは素晴らしいものでした。 ストーリーが浅くてショボイという意見が散見されますが、純粋に二人の恋愛を応援し、そして上と下の世界の共存(幸せ)を願うシンプルな映画だと思います。また、ストーリー以外の部分でも、燃えたり燃えなかったり、落ちたり上がったり、、重力の働き方なども突っ込もうと思えばツッコミどころ満載ですが、この映画に限ってはそういった粗探しは野暮だと感じます。美しい映像を堪能し、そして若くて美しい二人の素朴な恋愛を応援したい映画です。 終わり良ければ全て良し、幸せな気持ちでエンドロールを迎えることができる素晴らしい映画だったと思います!別の物語もありそうな感じなので、できれば次は重力と半重力のピンクパウダーと、それらの開発に的を絞って続編を作ってもらいたいですね!限りなく8点に近い7点。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-01-23 11:59:57) |
431. エウロパ
プロットは素晴らしいし映像表現の仕方もなかなかです。でもなんかB級臭がします。ネタバレは避けますが、全体的に起伏のつけ方も甘いし、一人ずつ外に出るとか有り得ない状態が続きます。ラストも「やはりな・・」といった感じです。 まあ、B級映画としてはこんなもんかと。。(エウロパの風景や船内などの表現は結構良かったです) [インターネット(字幕)] 3点(2017-01-17 13:30:08) |
432. ジャッキー・コーガン
崇高なメッセージを受け取れる人もいれば、全く面白くなかったと感じる人もいるでしょう。映画は表現です、賛否が別れてしまう時点で駄作だと言い切ってよいと思います。。(私の勝手な持論ではありますが、、この映画がピカソのように後で高評価になるとも思えませんし、、) 好意的に考えて、大統領の演説と対比させてラストの主人公のメッセージを崇高に捉えたとしましょう。でも、だから何?というのが正直なところです。映画自体は最底辺の人間たちの物語ですから、割り切ってもっとエンタメにしたほうが楽しかったように思います。(NYCからやってきた彼なんて、、要る?) 最も悪いのは、日本でこの映画を宣伝した人たちです。あんたらホントに映画見たんか? [インターネット(字幕)] 1点(2017-01-16 11:32:10) |
433. トゥモロー・ワールド
《ネタバレ》 おそらく一度見たと思いますが、、昨夜鑑賞しても二度目だったか思い出せません。。。 世界観と雰囲気は非常に素晴らしいです。子供が生まれないという設定だけで、、これほどの悲壮感と終末感がでるのは驚きです。でも冷静に考えたら当たり前かもしれません。日本の少子高齢化も深刻に考えるべきです。 カメラワークの長回しが高評価ですが、映画の仕上がりはカット割が多くてもあまり関係ないような気もしました。ただ、最初の爆破テロのシーンは凄い迫力ですし、随所に長回しを配置してあるのでドキュメンタリー風の臨場感はとてもよく表現されています。 ラスト、子供と母親を探しにアパートの上層階を目指し、そして子供の泣き声とともに階段を下る一連のシーンは感動的です。惜しいのはラストカットで暗転してそのまま終わってしまう点です。できれば簡単にでも文字で子供のその後が判ればまとまりが良かったように思います。(まあ、陳腐なファンタジーに成り下がりそうですが・・) 邦題がちょっとイミフなこと、英国政府がなぜあれほどの恐怖政治を敷いていたのかなど不明な点も多いですが、まあ、映画の雰囲気が非常に素晴らしいので甘めの点数です。 [インターネット(字幕)] 6点(2017-01-16 11:21:17)(良:1票) |
434. スティーブ・ジョブズ(2013)
《ネタバレ》 ソーシャル・ネットワークの時も感じましたが、偉業を成し遂げる人ってもれなく変人なんだなぁ、、と。(私のような凡人が書いているのもまた凄いが) 皆さん酷評が多いようですが私は比較的良かったように思いました。ソーシャル・ネットワークのほうは脚本アーロン・ソーキンとは思えないような散らかりようでしたので、、ソレと比べてもこちらスティーブ・ジョブズは的を絞って非常に判りやすい映画だったと思います。 特に中盤で描かれている異常なまでの情熱と、それに対比される形で描かれる最低の人間性は素晴らしいです。彼の人間性に関しては巷の噂では知っていましたが、まさかこれほどまでに悪いとは思ってもいませんでした。(天才と何とかは紙一重とはよく言ったものです) ただ、最初の15分ほどは不安になるほどメルヘンチックだったし、ラストももう少し気持ちよく終ってもらいたかったような気はします。 最後に、ラストカットを最初に持ってくる手法は問題ないですが、、その絵がiポッドなのはちと残念でした。。(やっぱココはiフォンだったと思いまふ) [インターネット(字幕)] 6点(2017-01-16 10:58:54) |
435. バイオハザードV リトリビューション
見事だ。見事に酷い。ここまで大根役者を探してくるのも大変だったろう。まあ、演技も酷いが演出も大概に酷い。安っぽいゲームさながらの戦闘シーンの連続に脱力しっぱなしです。ミラジョって以前はもう少し演技上手じゃなかったですかね??歳もくってきたし特に目立って見たいシーンもなかったです。(途中の女性版ふんどしのシーンは相変わらずエロいが) 時間が有り余っていて、なおかつTVで放送されていれば見てもいいと思います。そもそもこのシリーズってその程度の映画だったはずですし。。 [地上波(字幕)] 2点(2016-12-06 00:04:38) |
436. ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
《ネタバレ》 このシリーズは相変わらず安定の面白さですが例えるなら、それぞれの料理は素晴らしいのにコースとして全体を見た時に少しまとまりが悪かったような印象を受けました。今回、腰を据えて再鑑賞しましたが、やはり次作ローグネイションほどの完成度は無かったように感じました。 オープニングから脱獄がイマイチ地味だったし、ブラント(ジェレミー・レナー)の役どころも少々取って付けたように感じます。さらには主人公の奥さんのストーリーも全く不要だと思うし、砂嵐のチェイスは何をやっているのかよく見えない。ラストにいたっては何故に敵がケースと一緒に飛び降り自殺しちゃうのか??(どう考えてもケースだけ投げ捨てればよかろうに) 全体的に悪くないけど、、まとまりが悪くてイマイチ乗りきれませんでした。(いや、まあ、悪くはないんですけどねぇ・・) [地上波(字幕)] 5点(2016-11-29 10:56:36) |
437. シン・シティ 復讐の女神
まあ・・ 一作目同様、結構それなりに見られました。惜しいのは一部キャスティングが変わっていたり変わっていなかったり、、死亡しているはずの人が大活躍していたり・・ 全体的に「まあ、漫画なんだし・・ ね」 と割り切らないとイミフになりがちな点が多かったのが惜しいです。やはり一作目は結構完成度高かったし、キャストも豪華だったよなぁ。と改めて思いました。(素晴らしい映画という意味ではないが) 一作目同様、個別の小ストーリー自体は結構面白いので、案外それなりの評価を与えてもよい映画ではあります。。(まあしかしどちらにせよ、低年齢層向けの映画ではあると思いますが) [地上波(字幕)] 4点(2016-11-28 11:13:30) |
438. メン・イン・ブラック3
一作目=まあ新しい感覚が良かったと思ふ。二作目=ほとんど思い出せないくらいに、、全く面白くなかった。三作目(今作)=期待値が低かったせいか、コレがなかなか面白かったです!前半から伏線の張り方も面白いし、次へ次へと見せていく絵の力強さも申し分なし。ネタバレするので詳しくは書けませんが、ラストでの伏線の全回収は素晴らしい。不覚にも感動すら・・ ストーリーは極めて陳腐ですが全くそう感じなかったのは、やはりグリフィン(マイケル・スタールバーグ)の使い方がウマかったこと、主人公二人の感動の過去が判明することなど、極上の装飾が施されていたことがあると思います。タイムトラベル物の映画でよく話題に上がる「未来と過去の二人が出会うとパラドックスがおこる」という、冷静に考えたら??な設定が無かった点も良かったです。おかげで悪役がダブルで登場するという面白さもありました。 最後に、皆さん触れていますが若き日のエージェントK(ジョシュ・ブローリン)も非常に良かった。映画に熱中しているせいもありますが、まるで若い時のトミー・リー・ジョーンズと錯覚してしまうほど。。このシリーズ最高の出来栄えだったと思います! [地上波(字幕)] 7点(2016-11-28 10:51:44)(良:1票) |
439. ワイルド・スピード/SKY MISSION
どこがポールの代役なのか全く気付かない完成度です。暗い背景とは裏腹に超軽い仕上がりですが、無難に面白かったと思います。まあ、およそSAWシリーズの監督ジェームズ・ワンの作品とは思えませんが。しかし予算だけは凄いので出ている人や車なんかもかなりゴージャスです。特にロンダ・ラウジーの格闘シーンはすこぶる良かったですねww 個人的にはMIシリーズなど似たような映画がたくさんある中で、このシリーズだけはマニアックに車メインで突き抜けて欲しかったのが正直な感想です。。(クラシックマッスル寄りでお願いしたかった) 続編も決まっていますが今回で綺麗に終らせるべきだと感じます(せっかく綺麗にまとまっているのに勿体無いなあ)。 ちなみに、改めてストーリー順1-2-4-5-6-3-7に見ましたら意外にも3の東京ドリフトが一番面白かったような気がしますww [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-11-16 19:25:23) |
440. ボーダーライン(2015)
この監督特有の作風(重すぎる)ですが、今作はそれが非常に良かったと思います。ネタバレ無しで書くのはなかなか難しいですが、冒頭30分は凄まじいまでの恐怖と臨場感です。しかしこの監督の悪い癖(見せすぎる傾向)で、メキシコ難民のバスの一件などは中だるみしてしまっています。(個人的には難民から抜け穴の話を聞くシーケンスは一切要らない) あと、メキシコ系の名前のせいか、イマイチ相関関係などピンとこない箇所もチラホラ。説明不足の割に無駄なシーンが多く意味が分からなくなるのは、ある意味この監督の作風と思って諦めるしかないでしょうかね。 随所に大自然のゆったりした景色が差し込まれていて、テンポの緩急のつけ方は上手いです。雄大な自然=手に負えない力、得体の知れない力、などの比喩にもなっているように感じられて素晴らしいです。それから皆さんおっしゃっているように音楽が素晴らしい。この音楽のおかげでより一層の恐怖感が襲ってきます。 ラスト、なぜ泣いたのか?なぜ去れと言ったのか?各自の行動と結末を思うと非常に深いラストだったと思います。もう一度見たほうがイイような気がしますが、ちょっと重い&暗いのでもう当分は見たくないかな。。 という感じの微妙な映画でした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-10-05 15:16:15) |