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 > Yuki2Invy さん
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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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421.  最後の特攻隊 《ネタバレ》 
いい時代になったな…と言いますか、冒頭いきなり「この映画は宇垣中将とは関係ありません」とかテロップ出て、誰?と思って調べるとすぐにどーいうコトだか分かるという(他、特攻隊についてもWikiで散々調べられる)。本作の公開当時であれば、知ってる人に訊くしか手段が無いコトですもんね。  時代的なこともありましょーが、多分に特攻隊、とゆーか特攻に命を捧げた人たちの人間性の好ましい側面を重視して描いた作品ではありますか。しかし様々な観点において、彼らの人として・或いは軍人としての在り方には非常に多面的な部分が見て取れて、それが特に面白かったですね。一番印象的でかつ尺も割かれていたのは渡辺篤史の吉川飛長(=命を捨てる覚悟が全く出来ていないキャラ)でしょーが、でもそもそも主人公の鶴田浩二からして一度特攻に失敗・死に損なって以降は特攻機の援護(直掩隊)の方を務めている、という少しややこしい感じではあります。他にも、特攻一発で死ぬ位なら生き延びて一機でも多く敵を倒したいという山本麟一の堂本軍曹とか、そしてその弟の梅宮辰夫は打って変わってフワフワした感じでかつアッサリ死んでいったり、と正に人間模様という感じですね(見応え在りました)。中で高倉健はひとり特攻に対する非常に確固たる意思を持ったキャラであって、その面ではも~少し人間味が薄いとゆーか個人的にはちょっと怖くも感じるレベルでしたかね。  まあとは言え、今作からひとつ際立って強力に感じられるのは、これもやはり「集団意識」の産物なのだろうなあ…というコトですよね。ある種日本人の気質とも言いますか、でもやっぱり本当に自分自身として納得して死んでいった人なんて殆ど居なかったのだろうな…とは強く感じるトコロでして(むしろ周囲の圧力に流されて or 周りが死んでいるのに自分だけ生き残るのは…と止む無く死んでいった人の方が遥かに多いのではないかな、と)。そしてそもそも、私ならまあ絶対に無理だなコレ…とは常々思っているコトでもあります(泣いて逃げるかと)。個人的には中々、共感するとまではいかないものの好い感じに色々と考えさせられるという良作であったか、と思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2022-06-10 22:37:08)
422.  関東緋桜一家 《ネタバレ》 
その方面ではある種、史上最強・空前絶後のオールスター超豪華キャスト!と言って好い映画でありましょう。要するにぶっちゃけ「顔見世公演」みたいなモンで、でもそのワリには(思ったよりも)お話も整理が付いていて分かり難くもなく楽しく観てゆけます(火事場・盆茣蓙・修羅場諸々だとか、期待する見せ場も大体網羅はされており)。まあ、役者の方々のそれぞれはごくいつもと同じ様な役回りを演ってるのでその意味でも頭には入ってき易いかと(=いつもの悪者はフツーにまた悪者だし、善玉はまあ善玉だしで)。  ただそーは言っても如何せん、後半のカチコミ(オーラス)までの30分弱くらいはちょっと流れが重いかな、とも。まあコレも、嵐寛寿郎・鶴田浩二・片岡千恵蔵(+若山富三郎も)といったごく「大物」の方にもシッカリ見せ場をつくってかにゃならん…というコトで、鬼鉄一家と「に」組がイザ喧嘩しそーになると片岡千恵蔵やら鶴田浩二やらが都度仲裁に入って来る…てな始末で(⇒に組は冒頭で明らかに鬼鉄に河岸政が殺されてるのですから、思えばそもそもこの流れ自体がちょっとまどろっこしいですよね)。そして(コレも)そもそもこの辺て、一番肝心な藤純子その人の出番があんまし無くなってんじゃねーか!とも思いますよね。  まあ、それでもやっぱ肝心の藤純子にしたって冒頭は芸者⇒後半は火消の親分(髪型が変わってるのがまたナイス)の両構えで、修羅場でもピストルぶっ放したり槍振り回したりモチロンポン刀でも大暴れしますし、またオーラスの流れとかだってそこそこすんなりと好く出来ていたとも思うのですね(=藤純子の「皆さん、お世話になりました」の台詞への繋がりも含めて)。そして、ソレこそが「やりたかったコト」でもある…というその辺はどれもとても上質にやれていた、と思うのです。結論、やはり一点足しておくコトにはナンの躊躇もありませんですね。良作です。
[DVD(邦画)] 7点(2022-06-07 22:33:13)
423.  肉体の冠 《ネタバレ》 
シモーヌ・シニョレにせよセルジュ・レジアニにせよ(少なくとも話の当初は)全然こんな顛末になる様にも思えないキャラではあるのですよね。特にレジアニは躰のナリも全然ゴツくないですし顔立ちもワリと甘い感じで、ソコにこれ見よがしにヒゲだけ蓄えてるモンだから個人的には何つーかマリオ(否、ルイージの方)にも見えてしまって……でも、かなり高度にノワールなラス前を越えてゆくと、結局行きついた先はスーパー純愛(悲恋)物語…という作品なのであって、ソコの質感には2人の繊細さは実にドンピシャだったかなあ、と(ラストシーンとか超・好かったですよね)。その意味ではシンプルに、ノワールとロマンスで二度美味しい映画だ、と言っても好いのかも知れません。コンパクトながらそのお得感も在る優れたクラシックだったかと。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-28 12:10:12)
424.  子供はわかってあげない 《ネタバレ》 
ナンか(何故か)壮絶に勘違いしてて、ちょっと重い映画なのかって思い込んで観るのを躊躇してたのですよ(+俺トリュフォーってあんまし観てねーんだケドな~とかも懸念マデしちゃってた、つーか)。が結論的にはぜんぜんフツーに超・肩の力抜いて観れるヤツだったのですよね(漫画原作なのですね)。んでまたミョ~に尺が長いのも勘違いの原因ではあるのですケド、それも単にごく非常にノンビリとした時間(=ある夏のひととき)を描き出すのが主眼ってゆう映画だからなのであって、ですね。  全体的には多分にコメディであって、かつソレもまたオーソドックスではありつつも⇒本質的な内容の面にも比較的しっかりとしたモノがチャンと在るって言える様な作品ではありますね。が、やはりシンプルな青春映画であるが故、コレも全体的にも役者さん達の「素」の魅力とゆーのがかなり重要になって来てるヤツかな…とも思うのですね。その意味では、今作はとにかく主演の上白石萌歌ちゃんの夏らしい魅力がそのクオリティの軽~く半分は占めてるかな…と思うのです。けっこう個性的なルックスだとゆーか、とてもほっぺたがぷっくらしてるのがチャーミングでソレこそ今作のホッコリした雰囲気にはまずドンピシャだと思ったのですケド、でも顔の個々のパーツ自体は(ほっぺた以外は)好く見ると相当に美的な感じとゆーか、ややエキゾチックさも醸す様なレベルで超・美人系なのですよね。であるからして、ココぞという場面における真剣な感じなんかも(コミカルシーンの感じからすれば意外なホドに)実にハイソでキレ好くイイ感じだったな…とゆーか、そこら辺も含めて非常に高度に役にハマってたな~と思わされてしまいました(優れたキャスティングだったな~と)。彼女が多少なり気になってる…という御仁には、全力でオススメしたい作品になりましたですね。
[DVD(邦画)] 7点(2022-05-20 00:08:27)
425.  イカリエ‐XB1 《ネタバレ》 
ごくコンパクトな尺ながら、内容自体にしてもソレを構成する幾つかの印象的なエピソードは意外とバラエティに富んでいる、とも思えました。そしてそれ以上に、映画の雰囲気とゆーか質感とゆーか、ソレは当然の如くにSFでありつつも、一方でごく物質的とゆーよりは多分に幻想的であったり文芸映画的であったり、更に部分的にはホラーぽくもあったりまた真摯な人間ドラマでもあったり、と非常に多様で独特なモノに仕上がって居たかと思います。重ねて、とてもユニークな雰囲気でしたし、不思議と強力に引き込まれる映画でしたね。観て損は無いかと。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-19 22:39:38)(良:1票)
426.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 
『シン・ゴジラ』を受けてのモノなのだから、今作も映画的なコンセプトとゆーのは非常に明確で、コレもやはり一種の「現代訳(モダナイゼーション或いはオトナ化、ソコに加えての”庵野化”とでもゆーか)」が求められているトコロだと。でも、ゴジラは元々も映画作品で(背景となる世界観自体はまましっかりとつくり込まれたモノであったにせよ)お話としても非常にシンプルに「ゴジラを倒せば好い」ヤツだった、と。翻って、ウルトラマンてのは全部で40話近いテレビコンテンツなのだから、コッチは当然シン・ゴジラでやった作業に加えて高度に取捨選択・省略・整理整頓が必要になるワケだ…と。で基本、映画てのは内容がタップリなモノを(涙を呑んで)削ってつくった方が面白いモノにはなり易い、だから本作も(全然フツーに)面白く観れるのは間違い無いと思うのですよ。でもだから、個人的に観終わって一番強く感じたのは、結局ただただ「色々ともっとチャンと観たいな~(2時間の単発映画には勿体無いな~ or 1クールの1時間ドラマでおんなじ様なコト出来たりしねーのかな~)」というコトだったのですよね。重ねて、今作に用いられたオリジナル題材の取り合わせ・物語の(超・テキパキとした)運び方自体・或いはその「現代訳」にあたって新たに持ち込まれた種々のアイデアのクオリティ、に関してはほぼほぼ不満などは無いのです(=2時間の映画としては非常に好く出来ていたな、と)。ただコレも重ねて、もう少しボリューミーな別のコンテンツとして(クオリティそのままに)出てきてくれた方が個人的には当然に嬉しかっただろーな…というコトなだけであって(実現可能性は度外視するとしても)。  再度、フツーにかなり面白い映画だったとは明言しておきます、が、とは言え二点ほど、前半はともかく後半はほぼ(ウルトラマン本人も含めた)「外星人」絡みの話ばっかになってしまっていて、コレはむしろ『セブン』の方に空気感としては近いんじゃねーか?とも思いましたかね(=もう少しだけ単純な怪獣バトルの方も観たかったかな、と)。あとは純粋に映画として、個人的にココまで「間」とか「余韻」の少ないヤツはやや苦手なのですよね。そこら辺を含めてこの評価で。
[映画館(邦画)] 7点(2022-05-15 00:47:34)
427.  tarpaulin 《ネタバレ》 
27分のワンカットだが、ソレは明確に3つのパートに分かれる。次第に不穏さを増してゆくひとつの会話⇒ただ歩く男⇒その先に(何故か)訪れるギターの弾き語り(⇒そしていつしか再び繋がれる手と手、と、そのままエンドロール)。  要するに(と言ってしまえば)、どー見ても一番重要なのは「歌」であり、率直にただコレを活かすことが主眼の短編であるとも(個人的には大いに)感じられるのだね。ただ、不自然に唐突に割り込んで来るにも関わらず、その音楽が放つ鮮烈さとそして一気にその世界観に引き込まれてゆく感覚てのは、実に意外なマデに素晴らしかったとも思います。ある種、非常に上質なミュージックビデオの類いだとも言えるかも知れないですかね(勿論、楽曲自体が上質なコトを踏まえたうえで、だケドも)。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-05-10 23:22:44)(良:1票)
428.  タミー・フェイの瞳 《ネタバレ》 
キリスト教のテレビ伝道師(の夫婦)という、日本には存在しない謎の職業の方々のお話なので(確かにまあ)根本的には共感も納得も出来ないかな…と言った方が本音には近いのです。で、大バズりして巨万の富を得るも(そもそも宗教+カネ儲けってなった時点で私の中では99.9%クロですケド)ナンだカンだ2人ともに(自分の器の)限界を迎えて間違いを犯し、そしてドン底にまで転落してゆく…という超・典型的なお話でもあるのですよね。まあ率直に、映画としては(その部分に関して)スゴく面白かったとか感動したとかってコトでもなかった、と言ってしまって(コレも)好いかとは思います。  ※まあでも、こーいう自分の力以外のモノ(今回であれば社会的な信仰心、ほかの例で言えばソレこそ運とか、運に近いかも知れませんがいわゆる「一発屋」的なネタとか)を利用して成り上がった人って、殆どほぼ全員結局は身を持ち崩しますよね。「積み上げる」というコトが如何に大切か(結局の結局はソッチの方が「近道」だ)とも思いますし、ある意味そのシンプル極まる「人間の有様」にはソレこそ逆に共感も出来るのです。今作の二人については、その信仰心や活動の(当初の)動機は真なるモノだったよーに見えますし、コレも根本的にはソコまで酷い悪人には決して見えない(=この映画についてはそーいう様に見せようとはしていない)てのもまァそーだとは思いますし。  ただし一点、今作におけるジェシカ・チャステインの出来については、コレはかなり凄かったと言って(間違い無く)好いと思います。だいぶ昔に『ヘルプ』で世に出てきた時は(見た目のワリには)ファニーな役をやってんな…とも思いましたが、最近は(全部追っかけてる訳でもねーですケド)かなり知的でカッコ好い役が多いんだよな…と思っていたら、今作ではまた実にユニークで変わった・変テコな役柄をモノの見事にこなしていて少々ビックリしましたです。20代~50代までを(40過ぎて)自然に演じ抜いちゃうのもスゴいですが、何より「歌」がまたスゴいのですよね。元々高度な音楽教育を受けていた人だとも(今回)知ったのですケド、にしてもアレだけ地声と異なるコテコテにつくり込んだ声であーまで見事に歌い切るってのは、やっぱ並大抵ではねーですよ。彼女が居なかったら(=彼女がやる気にならなかったら)まるで成立しなかった映画なのは確実ですかね。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-02 10:26:10)
429.  みかんの丘 《ネタバレ》 
現実のアブハジア紛争に題材を求めている作品ですが、その事件における実際の社会状況が広範に描かれるというモノではなくて、ごく非常に小さなコミュニティでのとある出来事を描いた作品になります。ただし、登場人物の人種的多様性(=複雑さ)という部分には、この問題のごく厄介な要素とゆーのをギュギュっと凝縮して詰め込んでるとゆーか、まァ~とにかくエストニア人だジョージア人だチェチェン人だ、とその部分はフツーに観ていて相当にややっこしくも思われますね。ソコはある程度、アブハジア紛争或いはコーカサスの民族的背景事情なんかを前提知識として入れておかないとイザという場面で混乱する…かとも思います(アレ、どっちがどっちの敵味方だっけ?と)。  しかし、だからこそ本作はそのテーマ語りの部分「君と彼とは違う人間なのか」とゆーのが非常に分かり易く頭に入ってくるとも言えるのですよね(ソレは現実問題として、彼らは総じて見た目や喋る言葉の感じなんかは率直にあまり大きく違うともやはり思われなくて、そしてその辺も実際の映画の描写としてもしっかり含まれてくるコトも踏まえて、ですね)。その意味でも、題材とテーマ面の取合せの適切さ、そしてそのメッセージが(作品の終わり方自体は一種のバッドエンドにも見えなくないケドも)ごくポジティブな空気感の中に描かれるのも含め、シンプル&コンパクトな作品ながら実に完成度の高い反戦映画だと思いました。またある意味で、今の世界にも確実に必要な映画だ…とも思ったりもするのですね。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-04-29 14:45:46)(良:1票)
430.  女子高生に殺されたい 《ネタバレ》 
能動的な「殺したい」はまだともかく、やはり受動的に「殺されたい」てのは多分おそらく「愛されたい」すらより極めて高度に困難ですよね(その行為がまるで「一般的」なモノでない以上は)。しかも、今作の「オートアサシノフィリア」とかゆう御仁てのは、それこそ「誰」に殺されたいだとか殺す「方法」だとかにも選り好みがあって、かつその殺人行為自体も「完全犯罪」でなければならんのじゃ!てな具合に注文がエラく多いので、尚更こりゃ~無理っぽいな…とも(最初は)思ってたのですよ。ところが、多少は無茶や無理筋(+ファンタジックや偶然の要素)も含まれるものの、こーいうごく突拍子も無いエキセントリックな企てとしては思いのほか「筋道」はチャンとしてるのでして、結果まずまず上手くいきそうな感じに(かつ実際にもごく着実に)下拵えを済ませてゆくのですよね。一見はふざけたタイトルからシュールコメディかなんかだと思って観に行ったのですが、中々どーして精密に組み立てられたまま上質なサスペンスでした。映画としての展開運びも、前半がその「標的が誰なのか」と「どうやって殺させるのか」というトリック部分のタネ明かし、そして後半が本番当日の顛末、とゆーことでどちらもかなり面白くワクワクと観てゆくコトが出来ました。率直に、意外なホドに面白かったです(+大衆的でありながら実に奇抜なアイデアの有る非常にユニークな作品だ、ともやはり思いますし)。   ※以下、シンプルに思いっ切りネタバレしてますのでご注意ください。   なので映画全体としては全然フツーに楽しかったよ…というコトなのですが、一点だけ、コレだけ綿密に事を運んでいながら、肝心なメインのミッションはまたエラ~くアッサリと失敗したな…とゆーのが正直なトコロでもあるのですよね。クライマックスの展開自体は特に河合優実ちゃんの頑張りが素晴らしくて(てか優実ちゃんはルックス・演技もろもろ今作では非常に好かったと思いますね)そこからの全体的な締め方を含めても決して嫌いな方ではないのですが、重ねて肝心の部分がちょっと呆気無い…という感じでもあって。  とは言え、観終わっての感じも前述どおり確実に好かった方の作品だったとは思ってます。実はコレ、映画版の方が原作よりも少しボリューミーでキャラも追加されてるらしいのですが、それら追加キャラの効果もキチっと出せてるし無駄やダブつきも無かったですし、そして個々の演技も総じてどれも悪くなかったと思いますし(お蔭でカワイイ女の子が沢山出て来るのでその意味でも楽しいですし、言うまでも無く主演・田中圭の「密やかな変態性」という部分のクオリティもそこそこ悪くなかったと思いますし)。たぶん、原作も読むと思います(実は、既に買っちゃいました)。
[映画館(邦画)] 7点(2022-04-19 21:29:54)(良:1票)
431.  英雄の証明(2021) 《ネタバレ》 
監督作は『別離』と『誰もがそれを知っている』の二作しか観ていないと思いますが、ごくごく陰鬱でシリアスなお話をカタルシスも無いまま最後まで運び切る…という従前からの作風として今作もまたその通りだと言えますし、それがまた中東社会の中に描かれるという一種のエキゾチックさ(+でありながらのお話としての普遍性)といったトコロもまた仍て件の如し、という感じでもあります。この監督大好きなのよ!という人ならば、も~必見だよ!という感じでもありますかね。  やはり、特に宣伝文句にもある様に今般のSNS化社会の在り方を問う…といった部分が(全世界普遍的な社会的テーマなコトもあって)かなり面白く観れましたですね。メディアやSNSで「バズった」結果、チヤホヤと持て囃されたり小金稼ぎになったり…とゆーのは昨今、テクノロジー or プラットフォームのお蔭もあって本当にごく簡単なコトになった…てのはソラそーだ!と思うのですが、誤解を恐れずに敢えて言えば、多くのソレは只の「人間性の切り売り」になってもーてねーか?と思うコトがあるのですよ。言い換えると、ソレってスキル・芸や実績・経験値といった確たる裏付けの無いナニかを商品化しているという意味ではある種の「虚業」だとすら思いますし、特に表現者と言われる範疇の方々にとってはソレは非常に「危うい」コトだ、とも思うのですね。そして、どちらかとゆーと私にとっては、それこそSNS化でそーいう「商品化」の方が容易にもなった一方で、その商品が「偽物か否かの判別」とゆーのもある種、我々一般市民にとっては容易になったのではないか…とも思われるのです。なので、それこそ私自身は今作においても決して主人公側に強く感情移入して観ていたワケでもなくて(そもそも、彼が踏み倒してた1.5億トマンてイラン界隈では相当な大金だとも思いますし)ワリと結構冷めた眼で観ていた…と言っても好いのですよね(結論的には、私には今のSNS社会はその悪しき面と同じくらいに、良き面の方だって当然にまた見えている…様な気もしている、と)。  重ねての個人的結論、もし人間性を売って食ってきたいなら、とりあえずまずは「ホンモノ」を売りなさいね、というコトですかね。今どき、ソコの誤魔化しはも~ほぼ効かないぜ…というコトかな、と。
[映画館(字幕)] 7点(2022-04-19 01:25:13)
432.  フィラデルフィア 《ネタバレ》 
時期的にも、該当する社会問題に対する意識の向上に大いに貢献した、という(社会的意義の方の大きい)作品かと思う。その面の描き方はごく真摯で抑制的で、多くの人が受け容れ易い・共感し易いだろう(ごく穏当で)適切なものだったとも感じられる。  物語としては多くの場面を法廷シーンが占めているのだが、そこでの遣り取りにしても多分に前述の側面に関わる啓蒙的な「効果」の方を重視している…とも感じられる。ただし、その意味からすると一点、他方で少し映画としての抑揚は欠いている…というきらいも無くはないのですよね。特に、現在の視点からすればこの裁判はも~勝つのが当たり前(否、当時としても映画としてこの流れで敗訴!は在り得ないか)であって、ソコも含めて諸々とただ淡々と為る様に為ってゆく…というお話にも見える、その点においては、純粋に趣味・興味としての目的に供する映画としては多少物足りなさも残る…のかも知れない。もう一つだけ、敵方となる法律事務所側の裁判の進め方にも少なからず疑問が残るとゆーか、彼らが為すべきはひたすらに「解雇理由がアンディの能力に在ったコトの証明」であって、彼がゲイでソレを隠していた→だから信用ならない人物だ、という一種の人格否定は、そんなん負けて当然じゃね?とも思うのですね(どー考えても悪手だろ、と)。流石に、その部分の法的判断基準は当時だろうが現在だろうが変わらないと思っても居るのだケド(陪審制だとそーでもない…のでしょーかね?)  重ねて、映画としての社会的価値の部分について1点加点して、この評価といたします。トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンも手堅い仕事でしたし、静のハンクスと(やや)動のワシントン、という補完性もグッドでした。
[DVD(字幕)] 7点(2022-04-17 19:46:04)(良:1票)
433.  ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 《ネタバレ》 
なんつーか、少しだけ『ナバロンの要塞』ぽい話だな~と思いつつ観ていましたが、かの名作とは違って今作の作戦チームとゆーのは完全に「寄せ集め」で、否、作戦遂行に必要なスキルの分析→ソレに対応する適材の配置、という工程をすっ飛ばして正に今居る「有り合わせ」のメンバーで構成した…という感じなのですよね。私が身を置く業界では、コレはまさしく失敗プロジェクトの典型的事例に他なりませんですよ。ソコにはも~少なからず胃が痛くなるモノを覚えましたね(まあ、だからこそ「スーサイド」スクワッドなのでしょーケドも)。  しかし、その雑さはそのまま投入した主力部隊の力量に対する自信の表れなのでしょう。結局のトコロ、とにかくポルカドットマン&ラットキャッチャーはちょっと強すぎますて(『ダイの大冒険』のメドローア持ち&ジョジョ4部のハーヴェスト、てな感じでドッチも作中ほぼ最強ですし)。ココに基礎能力が高くて技が多彩でかつ手綱をガチっと握れているブラッドスポート、あとは物理的なタイマンならまず負けそうにないナナウエでも添えておくのなら、まあ確かに大抵のコトはどーにでもなりそうですよね。ただしその意味では(映画として)まずハーレイ・クインは(結果的には要所要所で美味しく目立っては居るものの)当初は捨て駒の囮部隊に配置されていたコトからも分かる様に今作では決して「主役級」でもなかったと思います。もう一つ、一番のコンセプトである「悪いヒーロー」映画という観点からも、今作の連中とゆーのは悪人とゆーよりは単におバカ(ないしは多少、生い立ちや性格や精神面に「問題」を抱えている)という方に近くて、結局はより悪辣な奴らに利用されてるだけ…という風にも見えたのですね。個人的にはソコに少しの違和感も在りました(=普通のヒーロー映画と大差無くないか?と)。  とは言え、そーいうキャラ設定もまたラストの爽やかな展開には上手く繋がってゆくモノに思えましたし、お話には大して内容が無いながらもアクションやお得意のグロシーンは質・量ともに十二分で、重ねてソレでいて終い方もごく爽やかなのは娯楽作としては大成功だったのではないかと思います。監督としては鑑賞者の好みが割れる方の人かと思いますが、今作は私も(今までの作品以上に)大いに楽しめました。一つだけ、コレを2時間に押さえ込めてたらもう1点高くしたな…とは思いますが、とりあえず良作だと言って全然好いでしょう。単なる暇潰しにはも~最高かと。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-04-07 16:34:16)(良:2票)
434.  世の中にたえて桜のなかりせば 《ネタバレ》 
確かに、桜を眺めると年月の移り変わりを実感するとゆーか、人生における時の流れを再認識しますよね。それはソレが、春という「はじまり」の訪れを告げるモノであるが故か、或いはその儚さ故か、いずれにせよコレも確かに、来年もまた変わらずにこの桜を見れるだろうか…と自らの人生を振り返るきっかけになる、とゆーのはまま有るコトか、とも。  テーマは「終活」。とゆーか今作は、必ずしも人生の晩期に差し掛かった人のみならず、人がふとその人生の「振り返り」をしてみる、という幾つかのエピソードで構成された作品であります。映画自体やシナリオの質感・或いはそのコンパクトさも含めて、どちらかとゆーと(映画より)TVドラマに近い様なごく親しみ易い・分かり易いという作品だったかとも思いますが、それはおそらく本作がメインターゲットとするだろうかなり熟年の視聴者を意識するのならばまま適切なコトだとも思えるし、一方でシンプルな内容・演出はそーではない比較的若い視聴者にとっても、きっと物事の本質的な部分のクオリティとして伝わるだろうモノであったかとも思うのですね。率直に、真摯でとても好い・善い映画だと感じました。  主演の岩本蓮加ちゃんは非常に整ったルックスの美人さんですし、演技自体は発展途上という感じでしたがとても堂々としていて今後が大いに期待されます(ただ、同じ乃木坂の白石麻衣さんに結構瓜二つレベルでソックリだとも思いましたケド)。宝田明さんは、もはや「素」といった感じでこの映画に自分の思いを込められていた…かの様に私には見えました。でも今作でも背筋もシャン!とされていて全くご壮健に見えていたので、重ね重ね残念です。映画を追っかけていると色々と人の噂も耳に入るものですが、どこに行っても好い評判しか聞かない人でした(正に紳士だと)。そう考えると、この映画は宝田氏の人生や人間性のひとつの結実だったのではないか、とは確実に思われるトコロであるのですね。
[映画館(邦画)] 7点(2022-04-03 13:44:08)
435.  悲しみは空の彼方に 《ネタバレ》 
うーん、ドラマですね~確かに、主要キャラにしても実にオーソドックスな為人とゆーか、かつソレだって段々と描き出されてゆくとゆーよりはいきなりバン!と出揃ってお話が始まってく…という感じですし、そこからの展開運びもその中での実際の各々の演技も実に「古風」なヤツではあるのですね。ま~流石にキョウビ流行らねーだろーな…という内容ではありますですね。  しかし、古典的とゆーのはある種普遍的だと言っても好いモノか、ともね。かつ、今作では各俳優の演技の質もそれぞれ中々に十分、となると尚更そーいう「時代を超える」価値を見出せる部分も在るものかと思います。かくいう私も、何箇所かまんまと泣かされてしまいました。偶に観る分には全然面白く観れてしまうごくベタベタなヤツ、かと思います。甘めのこの評価で。  メロドラマですから主題歌はワリかし重要かとも思いますが、コレも実に古風ですが『Imitation of Life』はけっこう好い曲でした。『偽り』の人生…否、一見はそう見える人生において、ひとつ確かな真実を描き出した映画なのかな、とも思います。それを胸に抱いて生きてゆこう…というごく実直な邦題なのか、とも(実はまま適切な、優れたタイトリングかとも思いました)。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-28 19:07:47)
436.  プロフェッショナル(1981) 《ネタバレ》 
今作もごくハード系(シリアス系)とゆーか、ベルモンドは復讐に燃える容赦の無い凄腕エージェントを演じています(それでもやはり絶妙に茶目っ気があるのは流石だな…と嬉しくも思いますケド)。また、多分に007的とゆーか、敏腕かつ伊達男なキャラを活かしてそこかしこで女性を味方に付けてゆく…という展開運びなのでセクシー成分も多々含まれますし、女にはモテそうだけど男には確かに嫌われそうなヤツだな…(特に、今作では取分け女にモテなさそーな人でなしの主敵・ロベール・オッセンとは相性悪そう)とゆーのにも面白みや納得感があったかと思います。スパイ・スリラー的展開運びやアクションはまずまず重厚で、その意味でも同時代の007ものと比べてもさほど遜色はないかと。終盤の宮殿なんかは完全にモノホンでとても雰囲気好くゴージャスでしたし。  ただ、一つだけ気になったのはラス前の肝心の大統領暗殺シーンですかね。そもそも、ココでベルモンドが自分で殺さないコトに何か意味はあったのでしょーか?加えて、いくら気が逸ってたからとゆーてアソコで碌に確認せずに撃ちますかね?(まあ、撃ったヤツが序盤から散々にポンコツ感を醸してたのはそーいう意味なのかも知れませんケド、でもやっぱちょっと出来過ぎな展開なのは確かかと)。あと、やや中盤以降はテンポが緩めだったかな~とも少しだけ思ったりしましたね(ソコは少しマイナスかと)。  でも、全体的には相当に楽しめました。オーラスの雰囲気も素晴らしかったですし、ロベール・オッセンとベルモンドの「決闘」も確かにオシャレで完全に好みでした。良作の範疇ではあるかと思いますね。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-27 00:17:48)
437.  猫は逃げた 《ネタバレ》 
今作でも、繊細なキャラ設定+展開運びのもたらす妙味は際立ってました。共同脚本とのコトですが、特に肝心な箇所のアイデアについてドッチがドコなのかは少し気になってるトコロですね。「物分りの好い大人な(大人ぶった)女」という本妻と、「自分を慕ってくれる少し年下な(年下感を出してくる)女」という職場の後輩、てのは中々に好対照ではありますし、正に一長一短在るものでしょうがソコは少し青く見える隣の芝…なのかもなあ、と。また、この2人の間でフラつき続ける肝心の男の方てのも、主体性とかプライドとかそれこそ「愛」とかゆーのが在るのか無いのか諸々ハッキリしなくて実に頼りない…てのがまま絶妙だったと思います。シンプルな様で、流石…と言いたくなるごくクオリティの高い仕事だと思いましたね。  個々のシーン(台詞)でも、も~唸らされたモノが幾つか。気持ちが「冷めた」その瞬間に口に含んだコーヒーの方が「温かった」とか、オーラスの痴話喧嘩バトルロイヤルでの「泥棒猫の猫泥棒」とか。もう一つ、中盤の食卓でのシーン、奥さんの方が少しだけ口を滑らせて、旦那も敏く感じ取って、次の瞬間から会話の間合いが(本当にホンの少しだけ)乱れてゆく様子の絶妙さ、とか。監督お得意の恋愛会話劇(+コレも多分にコメディ入り)ではありますが、中でもかなり高度なモノが色々と今作でも見て取れた…かなあ、と。十二分に良作すね。
[映画館(邦画)] 7点(2022-03-24 22:05:22)
438.  エースの中のエース 《ネタバレ》 
これも実に楽しいですね。感情移入のし易い題材ですがともすれば重くもなりそうなトコロ、全体としてごくコミカルに明るく纏めてあるので非常に観易かったです(子供や動物もそーいう雰囲気の醸成には効果的でしたね)。かつ、コメディにしてもアクションにしても割かしアイデア豊富でその意味でも面白く観てゆけました。特にアクションはよく見ると結構に高度で(航空アクションにせよカーチェイスにせよ殴り合いにせよ)正直思いのほか楽しめましたですね。年代を考えても中々完成度の高い娯楽アクションでした。オススメ。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-20 19:03:00)
439.  ムッシュとマドモアゼル 《ネタバレ》 
この原題にこの邦題てのは若干よく分かりませんが(そもそも原題もイマイチピンと来ませんが)要は主役の男女ふたりの映画だよ!(=話の内容は、知りません!)てな感じなのかもな~と思いますね。このふたり、一言で言うと確かにルパン三世と不二子ちゃん…ですかね(言わずもがな)。内容は結構コテコテのコメディですが、中でこのふたりは両人ともにかなり頑張っている様に思いました。ベルモンドは相変わらず実に品好くコミカル+底抜けに陽気で、観てるだけでコッチもいつの間にかに楽しくなってしまいますね。かつ、今作ではアクションにも意外なホドに体を張っており、流石に一世を風靡したスターだなと感じました(ガタイも結構にご立派で)。ラクエル・ウェルチも実にゴージャスなルックス&プロポーションがまずは素晴らしかったですし、豪快な中にも女性らしさを垣間見せる演技も中々に魅力的でした。この楽しい映画の雰囲気にピッタリとマッチしたノリの好い音楽も最高すね。相当な掘り出し物ですわコレ(フランス映画恐るべし)。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-19 15:50:23)(良:1票)
440.  余命10年 《ネタバレ》 
非常に典型的な病気もの映画なのは確かにそうで、中でも系統としては高度に『ある愛の詩』的なヤツ…と言いますか。今作における人間性の描き出しとゆーのは、男性には成長、女性にはそれを包み込む母性的なモノを求めてゆく…という作品である様に(私には)見えましたです。ただ、今作の小松菜奈は冒頭から自分の運命をある程度受け容れた状態にあって、その意味では(設定年齢以上に)より大人であるとゆーか、そういった母性的な愛情を命ある限り周囲の人々に振りまいてゆこうという崇高な人にも見えたのですね。そしてそれは恋人となる坂口健太郎との関係性においても尚更にその様に見えるとゆーか、彼が(正直思いがけないホドに)人として未成熟なコトも相まって、コレはもうこのジャンルの映画としては少し風変わりな質感だな、とすら感じられたのですね。ズバリ、コレって「恋愛」なのかな?(少なくとも「恋」ではないのではないのかな?)とすら感じた…とでも言いましょーか。  ただ、そーいった「人の出来た」小松菜奈が時折溢してゆく悲しみや悔しさといったモノは、それこそ(我々男性にとっては特に)愛おしい「泣きドコロ」だったと思いますし、全体としても菜奈さんは物凄く気合・魂の入った演技をされてた様に思います。また、前述どおりやや情けない健太郎くんの成長ぶりも、コレも(特に女性にとっては)堪らない見ドコロにはなるべくモノだろうと思いました。もう一つ、織り込まれる四季の映像とゆーのが、どれも実に凝っていて非常に美しかったですね。結論、やはりシンプルでオーソドックスな作品ではありますが、完成度とゆーのは決して低くないと思いました。興味のある方は是非。
[映画館(邦画)] 7点(2022-03-14 21:15:24)
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