441. 弥次喜多道中記(1938)
1番のレビューの方の書いてられるとおりだと思います。 まことに痛快で愉快な道中記(笑) テイチクレコードを掛けた様なレトロな歌が突然!始まる。 オペレッタの醍醐味ですねぇ。 弥次さんと喜多さんと遠山さまと鼠小僧がいっぺんに出てきて、上手くまとめちゃう上質の脚本にもほれぼれしました。 平成の現代の今、フィルムの汚れを手直しして世に出て欲しい作品です。 [CS・衛星(邦画)] 10点(2009-06-25 22:15:55) |
442. 劔岳 点の記
木村監督のこだわりの映像、四季折々の劔岳の美しさ雄大さ、そして険しさや厳しさが大画面いっぱいに表現されました。 劇場で観て本当に良かった。 こんなに綺麗なところがあるのだなと、ため息が出ました。 それと共に、雪国に住むものにとっては、見るだけで手足がかじかみ寒さが身に染みました。 寒い冷たい本当の雪です。 軽い発泡スチロールのウソ物ではありません。 CGの小奇麗ではかないものでもありません。 雪のけ、雪掘り、雪下ろし。 それだけでも辛いのに、明治時代の衣装で切り立った劔岳に登るなんて! 監督をはじめ、キャストスタッフの熱い思いとご苦労がこちらに迫ってきます。 この映画を観て昔を思い出しました。 子供心に刻み付けられた「八甲田山」の雪の進軍。 今思えば、実写による嘘偽りの無い迫力る映像に心を動かされたのでしょう。 数十年経った今でも、いくつかのシーンが蘇ります。 この作品の見どころは、浅野忠信さん(柴崎芳太郎)と香川照之さん(宇治長次郎)の息の合ったやりとりだと思います。 スタジオではなく本物の山で悪戦苦闘し、次第に役になりきり、かけがえのない相棒になっていったのかな?と思いました。 我慢強く黙々と働く雪国の気質。 無茶な命令でも全力を尽くす気力。 古き善き日本人の真心がこの作品に息づいています。 2009年度私のベスト映画のひとつです。 [映画館(邦画)] 10点(2009-06-21 20:49:47)(良:3票) |
443. ルワンダの涙
《ネタバレ》 実話を元にしただけに、作り事ではない真実がこちらに伝わってきます。 長年この地で布教されたキリスト教の神父さまの存在が、この作品の”救い”であり”希望”です。 この方のお陰で作品を見続けることが出来ます。 崇高な精神にとても感動しました。 神父さまのお心はルワンダ人の多くには届かず、不幸が起こってしまいます 内戦の報道は世界各地でありますが、アフリカの様子はこんななのだと気分が悪くなるほど。 目を覆うばかりの光景も映し出されます。 ナタを持った人の群れと、路上に放置された死体が、とても異様です。 民族紛争に悪役はない、どちらの言い分にも利があります。 でも、現実に起きていることは解決には繋がらない。 こういう場合はどうしたら良いのだろう? 主人公の白人青年の迷いが、観ている私達観客の迷いでもあります。 この作品を観て思ったこと。 それは、世界から見捨てられたと言われた土地も、同じ地球に住むものの責任だなぁと痛感しました。 私も今までは、無関心という無責任な態度を取っていましたから。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-06-14 16:08:19) |
444. 火星人地球大襲撃
これは邦題に引っかかったなぁ(苦笑) なかなかコアなお話しで、クリーチャーに期待した私はちょっと拍子抜け。 見方を変えれば、壮大なお話だとも言えます。 この作品が分かるには、まだまだ修行が足りない私と反省いたしました。 [DVD(字幕)] 3点(2009-06-12 22:45:04) |
445. 鰐~ワニ~
《ネタバレ》 この作品が処女作なんて、キム・ギドク監督は天才!って思いました。 荒削りな部分もありますが、勢いのよさ、新鮮さにはとても魅力を感じます。 痛いけれども美しい表現。 それにしても、あの子の行く末が気になります。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-06-07 21:49:07) |
446. 弓
《ネタバレ》 さすがキム・ギドク監督。 前半では少女と老人がほとんど喋ることなく、それなのに二人の気持ちが手に取るように分かる。 その上、登場人物との距離があまりに近く、こちらが息苦しくなるほど。 その表現力には、つくづく感心しています。 観音様(のように見えます)の描かれた船腹に降りる少女のなんと美しいこと。 今もありありと脳裏に浮かびます。 そしてこれは私個人の感想ですが、前半の緊張感が後半でちょっと落ちてしまったのが残念でした。 ヘッドホンによってフツウの子となった少女から、ファンタジーの要素が抜けてしまったせいでしょうか。 この点は好みが分かれると思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-06 21:14:36) |
447. おかしなおかしな石器人
《ネタバレ》 ストップモーション・アニメ大好きなので、ずっと観たいと思っていました。 デヴィッド・アレンさんやランディ・クックさんの作った、おめめクルクルのティラノにはもう、感激です♪ 全然怖くないずんぐりしたフォルムで、どっしんどっしんやって来たときにはもう、拍手~! 可愛い、可愛い~、と大はしゃぎの私です(笑) 原始人語ではちょっと飽きちゃうストーリーも、広川太一郎さんの笑える吹き替えでリフレッシュ。 子供と一緒に盛り上がれます。 こんな作品に何故?リンゴ・スターさんが?とか、いろいろ突っ込みながら楽しめる作品です。 [DVD(吹替)] 8点(2009-05-06 20:53:45) |
448. バーン・アフター・リーディング
《ネタバレ》 ホント、しょうもない、くだらない~(爆) よくこれだけ繋げられるなぁと脚本に感心しつつ、ムフフと笑い続けました。 見どころはピットさん演じる「チャド」でしょう。 演技上手いし、衣装も筋肉も、そして態度が可愛い~♪ こういう人が同僚だったらいいなぁ。 名演には、何かの助演男優賞を差し上げたい位です。 そして、クルーニーさんの色ボケネタも、なかなかのもの(笑) ブラックなネタで大人を楽しませてくれました。 そしてこれからどうなるのかな?と思いきや・・・ なんだかよく分からない内に終わっちゃったけど、なんだったんだ?と言う思いと、途中よく練れていて楽しめたから、まぁいいやという思いが交錯しました。 私はOKでしたが、終わり方にこだわる方にはどうなのか?と思わせるラストでした。 昔の映画では、こういう終わり方のものも多かったように思います。 [映画館(字幕)] 7点(2009-04-29 22:29:42) |
449. ロボ・ジョックス
《ネタバレ》 観たい作品のDVD-BOXを買って、この作品はいわばおまけ。 う~ん、おまけで正解でした(笑) このしょぼさはもう、可笑しくて涙がでちゃいますね。 こちらのレビューを見させていただいたら、皆さまのお優しいこと! なんと4点もついているではありませんか。 皆さまのお心に敬意を表して、私も4点献上。 そうなんです。たしかにねぇ~。 途中まではどうする?という展開ながらも、最後の戦いはロボの形とか、もったりした動き具合に萌え(笑) どっぷりB級の作品だからこそ、愛着を感じてしまいます。 [DVD(字幕)] 4点(2009-04-29 10:01:08) |
450. ぼくを葬る(おくる)
《ネタバレ》 オゾン監督の作品の中では、シンプルで分かりやすいと思いました。 私もこういう種類の病気を体験しているので、投げやりになる気持ち、分からなくもないと思いました。 (今はすっかり治りました。) 私は日本人でフランス人ではないので、まず第一に考えるのが”そっち”ではありませんけれど。 そういう感覚の違いも映画を観る目的のひとつなのです。 皆さんおっしゃっているように、病気を小奇麗に描きすぎていますが、主人公がしだいに素直になっていくのは良いなぁと思いました。 私はそうなったらきっとこんな素直じゃないなと、願望を込めて。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-04-24 21:46:47) |
451. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 私にはとても面白い作品でした。 三国志のファンの方にはいろいろご意見も御ありでしょうが。 私はジョン・ウーさんの物語として観ましたので、その世界観にうっとりさせてもらえました♪ いきなり赤壁の戦いかと思いましたら、そこまでの駆け引きやら戦略の面白いこと! なんのことやら分からないシーンも、その後を見れば孔明の策略だったり、周ゆの思惑に繋がったりと、ワクワク観ることが出来ました。 ツウ好みに走らず、私みたいなオツムの者でも分かるレベルに作ってある所も嬉しかった。 娯楽性も大事ですよね。 そしてもちろん、赤壁の戦いの迫力のあること! 実写に拘ったのもうなずけます。 俳優さんはもとより、エキストラの方々の息遣いがこちらにも伝わってきます。 兵馬俑の兵隊さんが、人形ではなく生きて、一生懸命走っているシーンに思わずジーンとしてしまいました。 セットや小道具も丁寧に手作りしてあって、画面に深みを与えていました。 私が観たかったのは、作り手の誠意と迫力が感じられる、こういう映画です。 今までの作品、例えば白人が主人公の映画では、感情移入しても最後は他人事と感じてしまいます。 自分とは違う世界だと。 その点、東洋人による東洋人のための映画が出来て、本当に嬉しいと思っています。 衣装も美術も美意識も、私の感覚ですんなりと受け入れられるところに感動しています。 最後ですが、中国語による漢詩のシーンも素晴らしかった。 中国の歴史と文化を尊敬した時間となりました。 よーし、来週も観に行こうっと。 [映画館(字幕)] 10点(2009-04-12 20:54:47)(良:2票) |
452. エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?
《ネタバレ》 マネーゲームがいかにウソばっかりだったのか、良くわかりました。 トレーダーの常識が次第に麻痺して、お金の為なら手段を選ばなくなるさまに、恐怖感を覚えました。 ウソと分かっていても、儲かるのならと投資する金融機関も同罪だと思います。 会社が大きいから大丈夫なんて、もう、過去の話しになりました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-04-11 22:06:29) |
453. フォロウィング
ほら、道を歩いていても何となく目的地に着ける人っているじゃないですか? 私はどうしても目的地に着けないタイプ(方向音痴とも言う)。 そういう感覚は、時間軸がバラバラな作品を、自分の頭で組み立てる能力とも似ているのかな?と、個人的に思いました。 長い前置きでしたが、要するに、時間軸バラバラはよく分からない!というおつむイマイチの私です。 お粗末さまでございました。 m(_ _)m [ビデオ(字幕)] 5点(2009-04-06 21:52:38) |
454. 蜘蛛女(1993)
《ネタバレ》 すみません。 題名だけで蝿男とかそういうモンスターの出てくる作品だとばかり(反省) こんなハードボイルドなサスペンスとは! なんか自分の思ったのと違うと思いつつ、オールドマンさん(若い!)の駄目刑事がけっこうはまっていて、オリンさんの悪女にもビックリしてしまいました。 ビビビ((((・ロ・*))))ビックリ! オリンさんの狂いっぷりは忘れられませんが、他はノーマルな作りで、もっとわけ分からない滅茶苦茶にして欲しかったと思う私。 アブノーマルな趣味で、フツウじゃなくて、本当にすみません(笑) [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-04-06 21:33:57) |
455. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
《ネタバレ》 リアルタイムに劇場で観ていなかったので、どんな作品なのだろうと期待していました。 パニック映画の原型なのだろう、見たことのあるシーンに納得しました。 (こちらの作品が元なのでしょうね。) セットの出来も素晴らしいと感心しました。 そして、ハックマンさんとボーグナインさんの迫力は凄かったなと思いました。 が、しかし、「○○が死んだのはお前のせいだ。」と互いに罵りあうのは、いただけませんでした。 ここまでは結構感情移入していたのですが、オーバーアクションや、わめくシーンが苦手な私なので、作品から気持ちが遠ざかってしまいました。 この作品に限らず、アメリカ映画ではよくそう思います。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-04-06 21:13:59) |
456. 善き人のためのソナタ
《ネタバレ》 冷血漢に見えるヴィースラー大尉、それも無口でほとんどしゃべらない人にもかかわらず、その心情がありありと分かる。 そしてこちらが、大尉にすっかり感情移入してしまう。 映画だからこそありえる手法だを使い、難しい表現を丁寧に描いていることも素晴らしい。 この作品の質の高さには、舌を巻きました。 社会主義の時代を生き抜いた実感を、上手く表現しています。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-03-29 22:45:24) |
457. 蝿男の恐怖
ヴィンセント・プライスさんの気品のある演技が良いなあととても気に入りました。 恐怖と言うよりも、無念さのほうを強く感じてしましました。 訴える力のある作品。 [ビデオ(字幕)] 9点(2009-03-29 22:29:40)(良:1票) |
458. ヴァージン・スーサイズ
《ネタバレ》 自殺しないで家出して欲しかった! こう思うのは、私が10代の心をすっかり忘れたオバサンだからなのでしょうねぇ。 その時期は、合理的な考えよりは自分の感情に振り回されるものですから。 この作品では、美しい自分を持て余す少女たちの葛藤とモヤモヤの表現が上手いなぁと、感心しました。 若い監督さんならではの表現だなと。 しかし、女の子の描き方の上手さと男の子のうそ臭さ(こんな男子居ないよ)のギャップが大きいなとも思いました。 昔の少女漫画みたいなお話ですね。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-03-22 22:20:43) |
459. グリーンフィンガーズ
派手でなく、淡々としているのがいいですねぇ。 イギリス映画らしいしゃれと、日本人にも共通する”恥ずかしい気持ち”がそこここに感じられる所が秀逸です。 セリフが少なくとも、それぞれの人の真心が、こちらに染みてきます。 主演のクライブ・オーウェンさんも良かったですが、ヘレン・ミレンさんのカッコ良さに感心しました。 私もこういうオバサマになりたいと憧れています。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-03-19 22:29:55) |
460. パッション(2004)
多くの皆さんがおっしゃるとおりです。 痛すぎて、他には考えられない状態でした。 辛すぎる料理を食べた時に、他の味が分からない感じに似ていますね。 [DVD(字幕)] 4点(2009-03-16 19:42:25) |