481. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
《ネタバレ》 和製サイレント映画を初めて観た。1932年当時の子供たちの日常がいきいきと描かれていて楽しく、興味深い(あの妙な遊びは本当に流行ってたのかな?)。主人公兄弟は「父は偉い」と信じていたが、ある日、職場を映した活動写真でペコペコする父の姿を見て失望する。思わずその場から飛び出した二人のとぼとぼ歩きが何とも印象的。家庭では威厳のある父親がいわゆる「変顔」で笑いを取っていれば、そりゃショックだろうけど、それもいつの日か必ず理解できるようになるし、そんな未来を想像するとまた笑みがこぼれてくる。そして父、母の優しさ。何を言われても(お尻ぺんぺんくらいはするけど)二人を温かく見守る姿は泣ける。そして翌朝の清々しさったら無い。家族の素晴らしさ、子供の成長、友達との仲直り、そして日本人の礼儀正しさかな。斎藤達雄、吉川満子の表情演技の素晴らしさにも触れないといけないな~。とにかくさすが名作、大傑作ですよ。唯一の不満といえば、どういう訳か後世に作られた音声が被せてあった事だけど、これは放送局の問題で作品自体に罪は無いので満点としたい。 [CS・衛星(邦画)] 10点(2013-02-14 17:04:24) |
482. リアル・スティール
《ネタバレ》 判官贔屓という言葉もあるが、旧世代ロボットの快進撃は痛快だ。「超悪男子」なるトンデモデザインも嫌いじゃないけど、ATOMは素朴で愛らしい。ダメ親父の再起、少年の夢… 親子の絆が紡がれ、いよいよ最強ロボットとの最終決戦を迎える。「いいとこ取り」の贅沢な映画ではあるが、それは予定調和と言い換えることもできよう。実はゼウス戦より、動物園での賭け試合の方がリアルで面白かった。リッキーが「ざまー見ろ」状態になるのは一応喜べるか。あと、日本リスペクトはありがたいです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-12 18:31:51) |
483. ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON
《ネタバレ》 まー… 長いかな。前半はそれなりに面白かったんだけど、後半ダレてしまった。何故だろうと考えていたけど、後で「ザ・マジックアワー」を観たらその理由が分かった(観る順番逆っ)。どちらもコメディではあるけど、マジックアワーは「ばれたらどうしよう」っていう、ある程度の緊張感があり、飽きさせない。逆に「金縛り」は裁判長がとても優しく、理解がある人なものだから「どうにかなるだろう」みたいな安心感が強い。検事は検事でああいう事態だしな~。編集を厳しくして120分程度に収めていれば大分印象が違ったと思う。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-02-09 23:01:31) |
484. ザ・マジックアワー
アンジャッシュのコントが豪華俳優陣によって映画化されたような感覚でとても面白かった。三谷幸喜監督といえばどうしても舞台の人という印象が強かったけど、本作は三谷監督の映画愛を強く感じられる作品。洋画中心にオマージュもかなり入っているようだ。よって街並みは洋風のセット。しかし、俳優陣はそのセットにもよく馴染んでいて、違和感が無いのは凄いと思う。毎度思うことだけど、三谷監督は羨ましいくらいに楽しい面子を揃えるな~。三谷組アッパレだ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-09 23:01:11) |
485. ルパン三世 風魔一族の陰謀<OVA>
ほ~~ これが世にも珍しい古川登志夫ルパンか。少し軽いけど、これはこれでありだ。他のキャラクターもすべて声優変更されているが、意外とすぐ馴染めた。特に五右エ門は本家に匹敵する印象。一方ストーリーはびっくりするくらいサクサク進んでいく。緩める時間帯があっても良かったとは思うが、ダラダラやられるよりはこっちの方が良い。カーチェイスをはじめとしたスピード感溢れるアニメーションも良い。日本を前面に押し出した「和」の雰囲気のなかでルパン一味が大暴れっと。 [DVD(邦画)] 6点(2013-02-04 17:31:40) |
486. 隠し剣 鬼の爪
<原作未読>なにか特別唸るような展開がある訳ではないし、派手な演出もないが、丁寧な作りが素晴らしい。山田洋次監督の映画作りに対する真摯な姿勢が見応えに繋がった。俳優陣も良い。緒形拳になんつー役をやらせるんだ!って思いはちょっとあるけど、とにかく雰囲気をぶち壊すようなヘタクソは一人もいないし、なんと言っても永瀬正敏がこんなに良い役者とは知らなかったなー。出番は少なかったけど意地悪女将も上手い。。なんて思ってたら「男はつらいよ」シリーズの初代マドンナの女優さんと知ってビックリ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-04 17:31:28) |
487. 喜劇 にっぽんのお婆あちゃん
《ネタバレ》 「喜劇」と銘打たれても、これはちょっと笑えないなって感じ。くみさんはともかく、サトさんが家を出た理由が切ない。老人二人の自殺未遂を見せられて、もう泣き出しそう。しかし、ヒステリー女房の志保子側から描けばそちらにも多少同情してしまうのかな?…と思えるのが、この問題の難しさだろうか。半世紀も前から問題として存在していながら、現代にも通じてしまうのが悲しい。婆さんの女優陣は71歳だった東山千栄子が最年長で、北林谷栄(50歳)、ミヤコ蝶々(41歳)はこの中では最年少コンビになるが、あまり違和感はない。特に北林谷栄の婆さんぶりは凄い。2013年現在でいうと真矢みきより少し上で、黒木瞳より少し下ってくらいだから、本当にもう驚異的…。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-01-30 23:34:26) |
488. ジョニーは戦場へ行った
怖い。グロ映画じゃないけど「顎が無い」からのくだりが怖すぎる。S.O.S. Help me S.O.S. Help me S.O.S. Help me..... [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-30 23:32:42) |
489. 宇宙人ポール
この旅は楽しそうだな~。命の危険にさらされるのは勘弁だけど、こんなエイリアンと、親友と、若くはないけどまあまあ美人で言葉遣いが笑える女性とで、広大なアメリカを旅してみたい。楽しくてちょっと感動もできて、まずまず。スピルバーグ(声)やシガニー・ウィーバーの登場も遊び心があって良い。車をぶつけられた二人とルースのお父さんがもう少し面白く絡んでくれば尚良かった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-24 22:31:07)(良:1票) |
490. ニューオーリンズ・トライアル
《ネタバレ》 <原作未読>面白くなりそうな裁判に二人の邪魔者が入る。この二人によって法廷でも熱い戦いも、陪審員による熱い議論も消え去ってしまった。しかも二人がただの金目当てには見えないため(そう見せる気も鼻から無かった?)、ある程度、終盤の展開が予想できてしまう。そして本当に何の驚きもなく終了。フィッチが陪審員を馬鹿にしていたけど、結局、この映画が言いたい事はそういう事なのか?。皆がいとも簡単にイースターに操られてしまう。陪審員制度そのものへの批判だとすると新しい感じもするけど、どうなんだろう…。少なくとも最後の場面。裁判所から出てきたローアに二人が見せたほほ笑み。これにこっちは苦笑いするしかなかった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-21 22:37:47)(良:1票) |
491. ペントハウス
《ネタバレ》 笑おうと思って観始めたけど、年金のような切実な問題を面白おかしくできないよ…。みんな深刻な顔してたし、別ケースだが自殺未遂者まで…。でもエディ・マーフィが仲間に加わってからはそれなりに楽しい雰囲気に。仲間が揃ったら下見などを行って、いよいよ決行。計画自体はお粗末なものだが、それなりに順調に行くのはコメディだから仕方ないか。あまり場当たり的ではカタルシスを得られないが、みんなが逮捕された後、そこを少しばかり補う展開が。1000万ドルを没収されても平気な男が、なぜ4500万ドル程度の車にこだわったのか? 本当の狙いが暴かれてスッキリ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-18 18:32:25)(良:1票) |
492. ソフィーの選択
アウシュヴィッツ時代に迫られた「選択」があまりにもショッキング。一生癒えない心の傷を負った女性の物語だが、ネイサンがかき回しすぎな印象も少々。とはいえ映像、俳優陣など名画の風格に満ちた作品であることは間違いない。中でもメリル・ストリープの演技は「大女優」「名優」と言われる彼女のキャリアの中でも特筆すべきものに。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-16 18:31:30) |
493. 抱かれた花嫁
《ネタバレ》 最近「好きな女優は?」と訊かれると「若い頃の有馬稲子」と答えたい衝動に駆られる。でも「誰?」ってことになるだろうし、説明したらしたで「通ぶりやがって!」と思われそうだから、とりあえず今流行りの女優を挙げてるけど、現代の女優にはなかなか出せない雰囲気を持ってるんだよなー。そんな有馬が演じる寿司屋の看板娘・和子は福田と両想いなのだが、母ふさは別の男性(若狭屋の秀人)との結婚を勧め、結果、和子の家出にまで発展する。といっても人情喜劇に分類されるように、基本的には楽しい映画だ。中でも寿司職人役・桂小金治の落語家ならではの軽妙な台詞回しは良かった。和子が家を出た後、火事に見舞われたことがきっかけで、子供たちの想いを知るふさ。古代エジプトの遺跡から「最近の若い者はなっとらん」的な言葉が見つかったらしいけど、最終的にふさの口から「今の若い人たちはしっかりしてんです」との言葉が聞けたのは微笑ましい。水郷でのほのぼのとした場面も素晴らしいんだ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-01-13 21:36:25) |
494. ミッション:8ミニッツ
《ネタバレ》 面白い。面白いんだけど、どうしても納得がいかないソース・コードなるシステム。しかーし最後に大逆転。そうか、そうか。どうしてこの発想が出てこなかったんだろう。こっちの方がよっぽど整合性があるのにな~。面白くて、驚きもあって、観た後、誰かと語り合いたくなる映画。そして、生きていることに感謝。笑顔ってホントにいいものだな~。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-13 00:02:06) |
495. コクリコ坂から
俊の言葉「まるで安っぽいメロドラマだ」。。。その通りだと思う。ただし「ALWAYS 三丁目の夕日」じゃないが、なんとなく懐かしいと感じてしまう面はあった。その時代を生きた訳じゃないんだけど…。尺は1時間30分程。この調子で2時間を超えるようだと問題だけど、これくらいスマートに収まっている分には、最後まで付き合える。傑作ではないけど、駄作でもないかな~っていう…そんな感じ。声優陣に関しては不満あり。主役と違って、台詞が少ない脇役だと慣れようがないから大変だ。脇役にこそ声の仕事で実績のある役者(無名だろうと何だろうと)を配置した方が良いと思った。広告塔は1人、2人で良いんです。 [地上波(邦画)] 6点(2013-01-12 15:04:42) |
496. エースをねらえ!
《ネタバレ》 <原作未読、TVアニメ版未見、TVドラマ版未見、OVAも未見>面白かった。主人公・岡ひろみの置かれた状況は特に誰が悪いわけでもないから、逆につらい。宗方仁、お蝶夫人こと竜崎麗香、ついでに緑川蘭子や音羽京子まで、それぞれの気持ちがよく理解できる。15歳の少女が逃げ出したいと思うのも無理はないけど、テニス部を辞めると告げたときの宗方コーチの寂しげな「わかった」も堪えた…。やはり才能を持って生まれた者は周りからの期待と戦い続ける宿命なのか。宗方は岡に自分の母の姿を重ねていたらしいが、そういうことを抜きにしてもコーチと選手の絆という点で熱くなるものがある。また、死に際の言葉も印象的。野沢那智が良いんだよなー。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-01-11 19:41:31) |
497. 劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段
なんだか話が難しかったな~。自分の頭の悪さが嫌になる。せめて小ネタで笑えれば良かったのだけど、こちらもイマイチ。ボケはもちろん、土井先生、山田先生などのツッコミも合わなかった。 [地上波(邦画)] 3点(2013-01-10 20:00:32) |
498. リーサル・ウェポン4
《ネタバレ》 レオ&ローナが引き続き登場。新たにリー・バターズが加わった4作目。メル・ギブソンも40代に突入。マーティンは肉体的な衰えを感じるようになるが、アクションはスケールダウンしていない。高速道路での攻防や雨の中のジェット・リー戦など見所満載。さらに「4」はアクションで終わらず、最後に一押しがある。ローナと結婚すべきか迷うマーティンのもとにレオが現れ、カエルの話を始めるのだが、ここからずっと感動してた。「家族」写真は本当に最高。「4」の綺麗な締めくくりを見た後では、「5」の製作が頓挫して良かったと思えるくらいだ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-01-09 23:39:46)(良:1票) |
499. リーサル・ウェポン3
《ネタバレ》 前作に引き続きレオが登場。新たにローナが加わり大暴れ。いきなり派手な爆発から始まるなど、このシリーズの特徴でもある無鉄砲ぶりが全快。しかし、なぜか「3」だけはその無鉄砲さがあまり爽快ではなかった。シリーズの中で一番出来が悪いかも。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-09 23:39:43) |
500. リーサル・ウェポン2/炎の約束
《ネタバレ》 これは面白い。1作目よりも明らかにパワーアップしている。アクションはもちろん、二人の友情を強く感じられるのが良い。お調子者レオも加わり、より楽しい映画に進化。パッツィ・ケンジット(当時21歳?)もなかなか。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-09 23:39:40) |