561. ゾンビ/ディレクターズカット完全版
悪気はないけど、とにかく、どうしようもなく、絶望的なまでに合わなかった。ゾンビ映画を見るのはこれが最初で最後になると思う。世の中にはお寿司やステーキが嫌いな人もいるんで、そのようなものだと思ってください。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2012-08-15 17:46:19) |
562. 夫婦善哉
《ネタバレ》 <原作未読>柳吉は女房子供がいながら、芸者と駆け落ちするようなひどい男だけど、憎めないというか同情までしちゃうってのが森繁久彌の凄さなのかな。蝶子と縁を切れば家に戻れるし、愛娘とも一緒に暮らせるのに、なんだかんだで別れられない。商売を始めてもすぐ飽きちゃうし、養子には強く言えないし、そういうダメっぷりはあっても、蝶子のことはずっと好きでい続けた。自殺未遂後、かつての明るさはまだ戻らない蝶子。親父亡き後も家に戻れず、お金も取れなかった柳吉。そんな二人の時間がしみじみと良い。二つの椀で一人前の夫婦ぜんざいが二人の関係を見事に表していた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-14 18:48:35) |
563. 悪女の季節
《ネタバレ》 悪党による財産争奪戦。やはり伊藤雄之助はブラックユーモアとの相性抜群で、東野英治郎や岡田茉莉子も好演だけど、なんと言っても山田五十鈴が面白すぎた。仏頂面、したり顔、困った表情、「ワーイ」なんていう笑顔、自分の娘を嘲笑ったり、甘い声を出してみたり、うそ泣きしたり、捲くし立てたり。忙しい。警察に行くと脅されて「行くなら勝手に行ったらいいじゃないの!」、体裁のいいことを言う片倉に「目玉が欲しかったらあれでもこれでも持ってたらどう?!」、爺さんを追いつめて「歩くのよ! 歩くんだってば!」、そして「騙されるもんか、畜生!」(ズドン) いや~ 悪女演技、楽しそうだ。岡田茉莉子と取っ組み合いをしたり、斜面を転がったりと、体も張っていて、そういった山田五十鈴が見られただけで満足。なかなか面白かった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-08-13 18:32:53) |
564. 刑事ジョン・ブック/目撃者
《ネタバレ》 サミュエルが殺しを目撃するところからアーミッシュの村に避難するまでが凄く面白かったから、その後のまったりした感じに少々戸惑う。中だるみというか、納屋を建てる場面なんてもう別の映画かと思ったくらいだけど、後から考えてみれば、そういうところも印象的ではある。そして最後は団結力の勝利と。本部長もマクフィー同様撃ち殺してくれれば痛快だけど、この映画のテーマとしてはこちらの方がふさわしいのかな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-11 14:04:29) |
565. 世界侵略:ロサンゼルス決戦
《ネタバレ》 敵の強さが中途半端かな~。量はともかく質は米軍以上、にもかかわらずエイリアン側もかなりの犠牲を出している。具体的に地球の何を狙っているかは定かではないが、焼け野原にしてもいいなら、空から攻撃し続ければいい。それをわざわざ地上に降りてきて、撃ち合う。そういう戦い方をする理由が説明されてない。現代の市街戦を映像化したかっただけというなら、それはお粗末だ。そして最後もあっけない。もちろん自分も地球人だから、ナンツ2曹らには頑張ってほしいけれども、宇宙人としては地球を調査をした上で勝てると判断したから攻めてきてるわけで、あんな致命的な弱点があったら駄目だと思う…。イージー。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2012-08-07 19:00:43) |
566. 未来世紀ブラジル
カルトムービーと呼ばれるだけあって不思議な感じ。前半は話が見えてこず、退屈してしまったが、後半はなかなか面白かった。ぶっ飛び具合から考えて、もう少し笑わせてくれると良かったんだけど、オチは怖くて好き。でも、ある意味ハッピーエンドなのかな? [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-08-05 17:39:52) |
567. 東海道四谷怪談
《ネタバレ》 ホラーであり、芸術ですね。直助を斬った後の映像が特に凄かった。ストーリーはあまり好みではない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-07-30 22:34:22)(良:1票) |
568. 猿の惑星:創世記(ジェネシス)
《ネタバレ》 シーザーが霊長類保護施設でボスに成り上がるくらいまでは大いに楽しめた。しかし反乱がね~…。1作目の世界でも大した文明じゃないのだから、それ以前の猿が人間を相手に戦いを挑むのは無理があったように思う。そして、この戦力差で制圧できない人間は馬鹿みたい。映画的に猿と人間のバトルが無きゃ盛り上がらないと判断したのかな?。もちろん、世界の覇権をかけるような大規模なものではないし、自分たちの力で自由を勝ち取った事実は重要な意味を持つとは思うが…。ローマは一日にして成らずだから、シーザーの世代は孤独な戦いで良かったかもしれない。 [DVD(字幕)] 6点(2012-07-28 11:09:48) |
569. とある飛空士への追憶
《ネタバレ》 <原作未読>主人公の二人を見ていて、シロー・アマダとアイナ・サハリンが浮かんできたってことは、やはりキャラクターデザインが90年代っぽくて、少し古いんだと思う。興行の面では大コケだったようだが、このキャラクターデザインが一つの要因かもしれないな。ストーリーは貧民街育ちの飛空士シャルルが次期皇妃となるファナを目的地まで送り届ける、というものだが、もう少しこの世界のことを理解した上で、二人を見守りたかった。Wikipediaの記事を読むだけで随分理解度が違ってくるほどだから、原作ファンは怒り心頭かな?。空での戦いもあまり盛り上がらずで、敵の敬礼なんて茶番にしか見えなかった。それからファナの声ね…。設定18歳。見てる最中は何歳か分からなかったけど、結婚を控えているのだから、子供ではない訳で、この「千と千尋の神隠し」の千尋のような幼い声は完全にミスキャスト。シャルル(神木隆之介)の声は次第に慣れたけど、ファナは最後まで違和感があった。アイドルを使うにしても、もっと大人の声の持ち主じゃなきゃ。3.5点。 [DVD(邦画)] 4点(2012-07-26 17:10:30) |
570. ロレンツォのオイル/命の詩
《ネタバレ》 これほど重たい映画はそうあるものじゃないな…。ロレンツォ役の子役が凄すぎて本当につらかった。もう楽にさせてあげるべきではないかとの声も聞かれる中で、諦めず闘い続けた夫婦の壮絶な物語。数値が正常になったとき、吸引器を外せたとき、意思の伝達が出来たとき、そして小指を動かせたときの感動たるや…。一歩一歩前進していく様子が丁寧に描かれていて、感情移入できる。ただし、この映画は1992年のもので、その後のことを知ってしまうとちょっと複雑。本作が多くの失望を招いた面もあるようで、見終えた直後は満点のつもりでいたけど、1点だけ引かせてもらって9点ということに。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-07-25 14:00:58) |
571. デジャヴ(2006)
原理はさっぱり分からないものの、誰もが経験したことがあるであろうデジャヴをこんな風に使ってしまうのが巧い。んな馬鹿なと思いながら見ていても、最後の方は説得力を帯びてきて、納得させられた感がある。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-24 17:43:49) |
572. 秋津温泉
《ネタバレ》 これは岡山県の山奥なのかな? カメラワーク含め、とにかく画が綺麗。そして岡田茉莉子ってこんなに美しい女優だったんだな~と思った。映画出演100本目の記念だそうで、岡田茉莉子ファンには嬉しい出来だろうか。一映画としては、二人の出会いは新子が17歳の時になる訳だけど、そこから何年経ったのかが分かりづらいことや、駆け足に感じる部分(例えば周作の結婚)があるなど、「カラー版『浮雲』」になり損ねた映画という印象。格調の高さは感じるけど、多分、毒が足りないんでしょう…。5.5点。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-07-23 23:31:02) |
573. 細雪(1983)
《ネタバレ》 美しいな~ 日本だな~。桜、紅葉、着物、そして日本を代表する女優陣と。演技はともかく、吉永小百合の若さには驚くばかり。伊丹十三、石坂浩二など男性陣も好演(江本孟紀だけはちょっと意味が分からないけど…)。決定的な亀裂が生じるやもしれない緊迫感と、ちょっとしたユーモア。そして最後は姉妹愛にほろりとさせられる。年齢を重ねても別れは寂しい。あぁ、花見に行きたい。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-22 23:09:21) |
574. 猿の惑星
《ネタバレ》 面白いだけじゃなく、皮肉たっぷりなのが良い。そして、あまりにも有名なラストシーンに今さらびっくりしちゃうという…。相対性理論の解説でよく使われる映像だけど、肝心な点はネタバレ配慮されてたんだなー(?)ありがとうございます(??)。猿が英語を話してる時点で… はごもっともな意見だけど、ティム・バートン版とごっちゃになっていたのが幸いしたようだ。 [DVD(字幕)] 9点(2012-07-21 12:38:08)(良:1票) |
575. ジャンパー
《ネタバレ》 評判は芳しくないとはいえ、90分に満たない尺だし、とりあえず冒頭部分だけでも観てみようかなってことで、観始めると、これが意外と面白い… 気がついたら半分以上観てた。しかし後半、低評価にはそれなりの訳があるものだと思い知らされる。散々言われてる事だろうけど、パラディンがよく分からない。ジャンパー狩りは一銭にもならないどころか、巨額の活動資金が必要なのは明らかで、「誰が何のために」をはっきりさせなかったのは大きなマイナス点。銀行に説明したとおり国家安全保障局、あるいはシンプルに警察で、ローランド=正義で良かった。悪人同士の追いかけっこに巻き込まれ、迷惑被った一般人はほんとお気の毒。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-07-17 17:33:50) |
576. モテキ
原作未読、テレビドラマ版も未見。森山未來は現代の若者を演じるための申し子みたいな存在かな? このハマリっぷりがあってこその面白さ。長澤まさみ、カワイイ。麻生久美子、笑えた(「もうB'zとか聴かないから」でコーヒー吹いた)。真木よう子、これもちょっと笑える。仲里依紗、さばさばしてて良い。現代の恋愛事情をテーマにした笑えるけど、ほろ苦いストーリー。十分に楽しめた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-16 20:09:24) |
577. シラノ・ド・ベルジュラック(1990)
《ネタバレ》 シラノ・ド・ベルジュラックはお人好し。だけど、手紙を書くのは自分の欲求でもある。思いの丈をぶつけることで自分も救われていた、というか、自分が救われていた。シラノが紡ぐ言葉は意図せずクリスチャンを苦しめる。到底真似できない文才を前にした絶望。ロクサーヌが愛しているのは自分ではなく、言葉の向こう側にいるシラノだと知りながらも、どうしようもないのはつらい。せめて、あの優しい嘘で安らかに眠れたかな?。シラノの行動に納得できるかどうかは人それぞれだけど、コンプレックスのない人間は存在しない以上、誰でも多かれ少なかれ共感できる部分はあると思う。せっかくだから洒落た言葉を添えたいが、シラノのように簡単には思い浮かばないな~。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-15 18:05:33)(良:2票) |
578. ヤング・ゼネレーション
《ネタバレ》 高校卒業後、就職せず遊んで過ごしていた4人が若者特有のエネルギーを大学生との張り合い、特に自転車レースにぶつけていく、というもの。共感できたし、アメリカの田舎町×1970年代の雰囲気も好み。ただ、レースの話になると、4人中3人が素人で、それでも勝っちゃうのはどうなんだろう…。一人の超人の物語として捉えるか、負けた大学生の情けなさに目がいくかのどちらかだと思う。4人全員が自転車に打ち込んでの優勝なら文句なく感動できた。そこだけ残念。出演者ではデニス・クエイドが光っていた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-13 18:44:39)(良:1票) |
579. ひまわり娘
《ネタバレ》 有馬稲子の東宝入社第一回作品とかで、共演には三船敏郎など。有馬演じる新入社員の藤野節子は先輩の弁慶こと日立一平に恋をするが、一平の親友で関連会社の御曹司でもある田辺からプロポーズされてしまう…という、いわゆる三角関係。男女同権を求めたお茶くみストライキなど、時代を感じさせる話も絡めながら、一生懸命生きる節子を描く。残念なところいえば一平の「突然ですが僕と結婚してくれませんか?」が本当に突然すぎる点。母親の言葉が後押しになったのは分かるけど、節子の家に足が向くまでの葛藤なりを見せてくれると良かったんだけどな~。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-07-13 18:44:36) |
580. 泉へのみち
《ネタバレ》 出版社に勤めることになった波多野京子の成長物語。京子を甘やかすことはなく、大事なところでは叱ってくれる金沢が良い。「つらい方が当たり前なんだ、こんな時代に生きてつらくない奴があるもんか。ただ誰も『壁』とか『絶望』とか、そんな大袈裟な言葉使わないだけの話だ」「君の今までの善意なんてお嬢さんの甘いヒューマニズムかもしれない。だけど、そいつをしつこくやり抜いてさえいけば、もう誰も『甘い』なんて言う奴はいやしないよ」「ギリギリのところまで追い詰められたってことが、真剣で強いものを生むんだな」。ありがちな内容ではあるが、それなりに面白かった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-13 18:44:34) |