561. キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2
《ネタバレ》 普通に面白かったが、一作目のような迫真さがなく残念。 仲間が増えていき、冒険もあり、活躍もするが何のためにどうして何と戦うのかが場当たり的になってしまったからか、日本製のRPGのようなかなり無茶なストーリーになってしまったのかもしれない。 コミカルな要素と、前作でのコナンという複雑な事情と性格を抱えたキャラを柔らかくしすぎてしまったのが一番問題だったのかもしれない。すっかり子供向けの話になってしまい、大人に対する説得力が無いため、子供が観ても大人になってからDVDをかって大切にしようという気になるかどうかと言うと疑わしい。 それでも決戦シーンや決闘は迫力が増し、シュワルツェネッガーもカッコイイという点では気晴らしには良いのかもしれない。あらぬ方向に行ってしまった [DVD(吹替)] 6点(2009-05-31 02:04:55) |
562. コナン・ザ・グレート
《ネタバレ》 相当面白い。シュワルツェネッガーの初期作品の中では相当なシリアス作品で、この手のファンタジーものとしては特に面白い部類の映画ではないかと思う。 シュワルツェネッガーの演技そのものもなぜか非常に説得力があり、わりとシリアスな脚本と暗く綺麗ではないストーリーが相まって独特の雰囲気が滲んでいる。この映画がB級なのかA級なのかと言われればどちらかと言えばB級よりではあるんだろうけど、言われているほどのそう言ったテイスツにあふれているわけではないように感じる。 特に、こういった映画には珍しく、吹き替えが思ったよりしっくりこないのが特徴で何となくしゃべり方で説明的無理矢理キャラを作り出すことがうまくいっていない。でももしかしたら演出ではなくて音源の状態が良くないからかもしれないけれど、原語との間の違いも大きいと思う。 もちろん子供が喜ぶ要素も多く、必ずしも現代の大人向け映画ではないだろうけど、30年近く前にこれだけ静的に神話的な世界を映像化したというのは相当な手腕だと思う。今観ても何か、生きていく柱となる標的にぶれずに立ち向かう話の筋が意外と現代的であり、チャンバラ以上にきちんと見える決闘や決戦のシーンの迫真さに気がつくと手に汗を握っているからだ。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-05-31 01:49:45) |
563. ダークマン
《ネタバレ》 意外と面白い。日本的なアメコミの主人公像っていうのは、非現実的な肉体能力を持って悪人を一方的に陵辱する、っていう感じだろうとおもうがこれはそういう感じではないのが良い。異星人だったり怪物だったりという主人公ばかりがアメコミというわけではないので、そう言う意味では特異というわけでもないのでは、とも思う。 普通の人が(実は漫画的非現実的な化学力をもってはいるが)陥れられ、肉体的にさらに弱くなりながらも頭脳的応戦をするというプロットに秀逸さを感じるが、いかんせん映像的な嘘くささがきちんとB級映画というところまで昇華できなかったのではないかと感じた。 実際は子供の頃観たとき、絵的な良さというのを感じることができなかったのが残念だったのは当時こういった話に興味が無く、紹介されてみるに至る段階で嘘くささを受け入れられず「なんだか面白くなさそうだ」というバイアスが掛かってしまっていたためだろうと思う。 着眼点が現代的でストーリー的にツボを押さえているため、これそのものをもう一度みたいとは思わないにしろ、万が一サムライミ自身によるシリアス系リメイクをされることがあれば是非観てみたい気がする。 [ビデオ(吹替)] 6点(2009-05-31 01:22:44) |
564. ミスター・ベースボール
意外と面白かったとおもう。 軽い雰囲気と暖かい話が微妙にリアリティを持っているっていうのが、この時代の色だったかなと思う。 野球パートは結構面白かったし、何となく同意してしまいたくなる部分もあった。それと現実のメジャーリーガーともなんか違うような雰囲気がまた「映画としての野球」という見せ方としては正解だったのかなと感じた。 日本文化の扱い方もこういう勘違いのされ方というのは、ちょっと調べれば良いだけのことなので結構やらせ的な部分もあるんだと思う。これは当時のアメリカの人たちが持つイメージから離れすぎないことも大事だったんだな、とうなずいたりした。いくら正確に日本を表現してみても、観たことも想像したこともない国が一体どこの国だかわからないと言うことになってしまうためだろう、どこのアジアの国でも必ず実在のその国ではなく、デフォルメされた国や町だったりするのはそういう事情ではないかと思う。考え過ぎかもしれないけれど。 ただ、恋愛パートや人情パートなど要素が多すぎて映画と言うより2時間ドラマっぽいような雰囲気に感じてしまったのが惜しかった。これって今の脚本技術でも難しいんじゃないかと思う。意外と面白かったけど、二度はいいやというパターンだ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-31 01:07:13) |
565. ブルーサンダー
《ネタバレ》 ダンオバノンが非常に良い仕事をしている。 メカ(に頼った)アクションなのかとおもうと、実は結構緊迫のサスペンスだったりする。 オリンピックのテロ対策の市警装備品って言う設定が秀逸。骨太の犯罪サスペンスを指させる小道具として最大限の活躍をし、空中戦までしてしまう! 子供の頃に、実は初めて夜の映画番組で観た洋画だったりする。 たった2時間でこんなにスリルを味わえるなんて、と非常に驚いた。それまではテレビ東京の西部劇ばかり観ていたのだが、この映画を観てから西部劇って映画なんだ。と気づいた。 アメリカ(マカロニは違うけど私的には十把一絡げ)には西部劇以外にもこんな面白いものがあるんだ・・・といたく感動した覚えがある。 これより面白いハリウッド映画はそれこそたくさんあるけれど、これが一番始めで実に良かった。これより面白い!と思った映画を観たとき本当に大満足できるからだ。 それは小学生の時に映画を初めて観てびっくりしたときの感激と同種の興奮であり、それを具体的に何度も味わっている。最初の感激を忘れないでいられるというのが何ともうれしい。 [地上波(吹替)] 8点(2009-05-27 01:20:46)(良:1票) |
566. 老人Z
面白かったと思う。終わりも割ときれいにまとまっててよかった。 80年代の雰囲気がビシバシ伝わってきた。ほとんど覚えていないが、80年代とはこういうことが何かこうありふれたもののような不自然さが自然だったように思う。髪型、服の形、製品のデザイン待ちのゴチャゴチャさなど、とにかく80年代。91年作とあるが、この映画を作った人たちの時間が80年代で止まっていたのか80年代へのオマージュだったのかは全然わからない。 でもまぁあの髪型でアンナミラーズですからね、意図してないような気がしないでもない。 話題性ばかりでみてみると止め絵としては絵が綺麗で、実はあんまり面白くも何ともないアニメっぽくないアニメが結構多いように感じられる中、話題性が高く止め絵としては絵が綺麗で、実はあんまりアニメっぽくないアニメの本作は楽しくみることができた。 なんだか80年代っていう異世界を堪能できたっていうことでいうと、結構貴重な80分だったかもしれない。80年代は全然思い入れがない時代ではあるけど、こうしてみてみると意外と面白い時代だったんだと思う。 [DVD(邦画)] 6点(2009-05-26 23:22:19) |
567. バタリアン
《ネタバレ》 テレビ放映の映画の良さが一杯まで引き出されていた。 親戚とか友人と何度も録画を楽しんだ思い出がある。 原語のユーモア以上に、明らかに笑ってしまう台詞作りとその表現は最高クラスではないかと思う。 「バタリアン 吹き替え」で検索をかけると金曜ロードショウ版の吹き替えだったようで、確かにこれのような気がする。 テレビ版の吹き替えが入った映画もたくさん出ていると思うけど、これもおそらく出れば購入してしまうだろう。 どうやらかなりの数の吹き替え要望があるようだけど、発売元に全然その気がないようだ。 なぜ人気があるのか全然わかってないな。と思う。 しかも最新版は値上げまでされているようで、廉価版と同一内容。 発売に関わった人間が客を馬鹿にしてるのが生々しく伝わってしまい不愉快。 原語版は秀作、吹き替えは傑作、字幕は吹き替え準拠で元の雰囲気がメッタメタという変な映画。 吹き替え音声を是非入れてほしい。 [地上波(吹替)] 8点(2009-05-18 03:58:59)(良:1票) |
568. アウト・フォー・ジャスティス
初期セガールにしてはややアクションが雑。 敵の設定が弱すぎるのが難。いつものように弱いのではなく、弱すぎるところがポイント。 セガールの体裁きがきれいすぎて、フォークダンスのようにギクシャクしたスタントマンが躍りかかって、なんとかセガールが形を作るというシーンが目立ってしまった。 スタントマンの質がひどかったのだろうか。 ラスボスの弱さはセガールものの中でも飛び抜けていて、なんでこんな設定にしちゃうんだよってほんとに残念。 最後なんてセガールに武器を持って立ち向かってしまうという一番やってはいけないことを、台所でやってしまった。まったく・・・。 それでも今回、ゴミバケツのある路地(頭から突っ込まれるどころではない)、車の脇(轢かれた方がいいくらいだ)肉屋や定食屋といった包丁や厨具のある個人商店(刃物とフライパンは持ってはいけない、死にたくない場合は椅子がいい)、プールバー(キューが危ない、絶対に折って使ってはいけない)、普通の住宅(手すりや壁の角際で因縁をつけてはいけない)、その台所(もっとも危ない)といったセガールに関わっちゃいけないという場所を網羅しており、そこでセガールに躍りかかるとどういう風にボコられる(もしくは殺られる)かという参考書になっていて大変勉強になる。 実用的なので確実に押さえておきたい。 [地上波(吹替)] 5点(2009-05-17 17:31:37) |
569. エリミネーター
《ネタバレ》 これ、子供の頃テレビでやるたびに楽しみにしていたんですよ。 でも最近やらないのが残念でならない。 ふざけてるのか?というメンバー構成と、髪の毛を切ってもらう最後の仕上げ、もみあげの残し方くらい自然な感じでボスが連呼する「マンドロイド」。 マンドロイドっていう語呂が秀逸すぎる。 B級であることを全く隠さないのがすばらしい。 しかも途中から作ってる人たち全員が話の筋を忘れているとしか思えない展開等々見所がいっぱい。 残念なことにDVDが売っていない。米版にもない。 何とかしてまた見たいなぁ。あのラストシーンが忘れられない。時々ジョンのことを思い出してあげてほしい。 [地上波(吹替)] 7点(2009-05-17 17:09:50) |
570. レッド・ブロンクス
《ネタバレ》 80年代風味全開のカンフーアクションだと思っていたら、90年代の映画だったんですね。 話の筋がどうにも中途半端だし、衣装に違和感を感じてしまって集中できなかった。 なんていうか、目の付け所がずれている感じがするのだけど、それをきちんと説明できないような感じがある。 でもちゃんとずれている。そういう映画。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-05-17 16:48:42) |
571. ロード・キラー
《ネタバレ》 意外と面白くて、そこにウケた。 もうふざけてるとしか思えない題名と番組予告がいかにもテレビ東京していて好印象だった。 いかにも激突とかぶっている筋がパチモンっぽくてこういうのは大好きだ。 ちっともオマージュっぽくないんだよなぁ、この匙加減が絶妙。さすがテレ東のチョイスであった。 どっから拾ってくるのやら。 こんな感じにもかかわらず最後まで息が抜けないから笑ってしまう。 2000年代の技術で80年代を再現したような、いい雰囲気。 [地上波(吹替)] 7点(2009-05-17 16:22:58) |
572. スーパーサイズ・ミー
《ネタバレ》 実験というより、一つの方法による実証っていう感じがするけどがかなり引き込まれた。 そもそも有名ファーストフード店の栄養成分て公表されているので、結末に向かっていくに従い誰もが言いたかったことを代弁していくことになっている感じ。 栄養成分を見れば、肥満の原因が内容ではなく量にあるということがわかるのだが、そういうことをすっ飛ばして食べ物を買ってしまうことはよくあり、意外と批難的でもないように感じてくる。カロリーの想定が大きすぎる、とにかく3食食べ続ける、運動しないなど、なにを証明したいのかよくわからないところが、これが逆に一方的にマックを否定しようとしていないという態度表明にも思える。 この映画を観て、アメリカ人が皆大げさで極端で頭がよくないというイメージ通りであったという感想を持つ人も多いかと思うが、実際はこんなに極端で大げさな人間を演じるアメリカ人はアカデミー賞のドキュメンタリー部門にノミネートしてしまうほどまれであり、事実ではない。 裁判を起こした肥満の姉妹であっても、一方的にマクドナルドに責任をかぶせて裁判まで起こしたあげく国際的に知られ、ドキュメンタリー映画まで作られてしまう例はごくまれであることは考えなくてもすぐわかる。 この映画の終盤でも何となく表現されているように、ファーストフードが毒物を売っているわけではなく「便利なものの食い過ぎがいけないんだろ」ということと、それがわからない一部の人間にも「簡単に過剰供給してしまう態度」が問題である。このことは現地人に日本人以上に繊細にレビューされている。 イメージや敵意が先行した結果としてこの映画の結論的な部分を誤って受け止めてしまわないように気をつけたい。そういえば日本的健康愛好者的視点も気分の良いものではないように思うが、アメリカに茶化されないのは日本の存在感の低さだろうか。キャッチーなくらい気持ち悪いのに。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-05-10 16:19:19)(良:1票) |
573. マシニスト
《ネタバレ》 面白かった。 5,60年代の映画を意識したような雰囲気作りが昔気質のサスペンスをうまく作っていたように思う。 派手に伏線を張って最後の5分で回収するような作りではなく、最初から虚実入り交じっていてどう収束するかという直球勝負の映画だった。 クリスチャンベールの激痩せに話題がいっているようだが、相当に練られている一本であると思う。 一見幻想や幻覚という、サイコサスペンスもののように作られているが、実は主人公が全く寝ていないのではなく「居眠りをしている(ことに本人が全く気づいていない)」というところがよりリアルで秀逸ではないか。 本編で起きる事件すべてが居眠りをしているときみている夢で、罪悪感とその疲労が作り出した願望であったというプロットはよく考えられている。一見夢オチな訳だが、それまでの筋をなかったことにして見かけ上のどんでん返し感を出す手法として、手を変え品を変え使われる最悪の手法と同じ材料を使っている。しかし実際は夢を使ったオチであるが、夢オチとは明らかに違うという技法は幻覚や精神障害で物語を作るよりもかなり難易度が高いと思うしかなり挑戦的ともいえそう。 DVDのおまけに入っている削除シーンだけでも話が変わってくるが、全く筋も雰囲気も違う映画を何本も作れるような、切り貼りでいくらでも構成できるよう脚本に分岐があるように感じた。 確かに没シーンで作られるような筋の映画はよく12チャンの昼とか夜にやってる。 その分岐の中で最良のものが選ばれているんだと思う。 それから台詞やメモにも役割があるようなので、字幕より吹き替えの方がいい。 肝心なときに関係ない文字を読んでいると上の空になって雰囲気が元の作品からかなり離れてしまうと思う。 吹き替えの方が集中でき、雰囲気に大差は出ないのではないかとも思う。 [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-05-10 03:00:28) |
574. 閉ざされた森
《ネタバレ》 面白い。 人物同士のやりとりがスピーディで結構会話劇としても優秀な部類じゃないかと思う。 人物がわかりにくい場合は一時停止してメモをとればいいと思う。10秒の停止でテンポが止まることより90分わからないままよりずっといい。 人物が多いからと放り投げては、せっかく結構手の込んだ映画を作ってくれた人も無念に思うだろう。 それからそういうときは字幕ではなく吹き替えで見るのもおすすめ。 文字を読んでいたら顔が見えないので、おそらく字幕で鑑賞することが多いとこの映画だけではなく、日本で有名でない役者はどの映画でも全く顔を覚えられていないと思う。 オチはどうかと思うほどへ?っていう感じなので、普通に驚いた。くると思っていないコースに全く想定していない速度で球がきたっていう状態。 ユージュアルサスペクツ的な手法が技法として固定してきたのかも。素直に楽しめた。 [映画館(吹替)] 7点(2009-05-10 00:42:30) |
575. プルガサリ/伝説の大怪獣
プルガサリの中の方に、劇場で握手してもらったり著書にサインしていただいた。 ゴジラが好きで少しだけゴジラの話をいろいろしてもらった。 気さくな方だった。 超満員の小さな劇場で脇の階段通路に敷物が敷かれ、そこに座って観た。 意外としっかりした作りで、さらに映像の色や絵作りまできちんと昭和怪獣映画しているあたりに結構感激した覚えがある。 製品として政治的なところとか、いろいろそれは違うんじゃないかとか、それは悪いことなんじゃないのか?という部分にこの映画とは違うところで引っかかりを感じるが、作った人たちは結構な思いがあったに違いない作品だった。 だから正直におもしろかったといってしまいたい。 [映画館(字幕)] 8点(2009-05-01 16:12:46) |
576. ライムライト
子供の頃、NHKでやっていた(とおもう)のを観て泣いてしまった。 泣いても泣いても止まらない程度に泣いてしまった。 そういうのが初めてだった映画。 人物描写が深いんですよね、特に映画慣れしてない子供には濃すぎた。 この時代にこういう表現が白黒でできるっていうのがやっぱりものすごい映画だと思う。 それから、よく覚えていないけどこれをおそらく子供が一人で観ることができる時間に放映したNHKは非常にいい仕事をした。 テレビを観て子供がヒーヒー泣いてるのを親に見られるのは恥ずかしいじゃないか。 [地上波(吹替)] 10点(2009-05-01 14:32:13)(笑:1票) |
577. ぼくらの七日間戦争(1988)
《ネタバレ》 そこそこ楽しいと思う。 子供の主張ももっともだ。というか、この映画に出てくる大人の駄目人間ぶりをみていると、大人が駄目なんじゃなくてこの映画に出てくるようなおかしな成人日本人が駄目なんですよ、と劇中の子供たちに教えてあげたくなってきてイライラする。 そういう風に作らないと子供が反撃するお話って作れないのはわかるんだけど、わかるけどやきもきするんですよね。 でも最近、作家が頭の中で想像したかのような「思考回路が分散的にしか搭載されてない大人」が昔より増えているような気がする。 今みるとつまらないだろうし、リメイクを作る技術体系が邦画には存在しないようなのできちんと作られることはないだろうけど、今この原作をベースにきちんとプロの作家である原作者と綿密に作り上げた上で、いい加減で乱暴に作ったクライマックスに逃げないリメイクを今やったらわたしは映画館で観る。 だけど、そうすると社会派ドラマシリーズのダイジェスト版みたいな陳腐で旬も逃がしてる映画になるんだと思う。 結局は自分の願望と発想がそういうレベルだってことにがっかりする。 [地上波(邦画)] 6点(2009-05-01 14:17:37)(良:1票) |
578. キラークラウン
いつみたかわからない。おそらく酔っていたんだろうとおもう。だが、状況を考えるとこれがやっていたのは昼間であろうことが間違いない。 深夜にテレビ東京の映画を観ながら酒を飲むという習慣が一切ないからだ。 しかし、昼間酒を飲みながらテレビ東京のホラー映画を観るというシチュエーションを想像できない。 にもかかわらず、確実に観ている。 恐ろしいほど記憶にこびりついている。すごい映画だ。 作った人たち、普通にアホですよ。こういう映画に高得点をつけるというのは、ちゃんと高品質に作られたけど、嗜好に合わない人にあまり評価されない多くの映画を作った人たちにあまりにも失礼。 何ですかこの着想と、展開と、あと、弱点・・・! だが失礼なやつといわれても一向に構わん。 [地上波(吹替)] 9点(2009-05-01 13:58:13) |
579. 大脱走
わかりやすいということがいかに楽しいか、ということを剛速球で体現する。 高尚であろうとする映画もアリだと思うし、面白いもの。 それでも映画というものは大量に売られる基本2時間の動画であることを考えると、絵画や彫刻とか、それ自体芸術として成立するものとはちょっと違う。 そこに対する挑戦心のようなものが芸術的な映画が生み出される原動力になっている要因の一つだと思う。 でも、芸術家として評価されようという動機ばかりが強く、芸術としても映画としてもそれほどうまく機能していない映画も多い。 そういう作品ばかり見て、自分まで高尚になった気でいられる時間よりも、大脱走をみていつまでもおもしろさの余韻に浸っていられる時間の方が遙かに建設的だし、何よりも長い。 もういつみたか覚えていないほど昔にみたのに、シーン一つ一つがすぐ思い出せる。 その記憶がまた楽しい。 こういう剛速球型の映画を観ると、いかに映画が楽しい媒体なのかがよくわかる。 [地上波(字幕)] 9点(2009-05-01 13:52:36)(良:1票) |
580. パッチギ!
《ネタバレ》 映画自体は大変楽しかったと思う。フォーククルセダーズのヒット曲は好きだからずる賢い使い方には「なんて汚いやり口だ、最低な野郎だ。良くやった」と妙に素直に感心してしまった。 内容自体が楽しめて色々な思いがあるんだな、とちょっと良い気分にさせてくれるのは良い。 でも終始違和感を感じてしまうのは、住んでいる、というだけでここまでやって良いという境界線を軽く超えているような気がするのだけれど、余所の国の人から見たら主張の意味がよく分からないけどなんか感動した、という評価になるのだろうか。 主張に関してはどうしても受け入れることができないというか、なんかおかしい様な気がする。普段この手の話題のことはどうでも良いので特に考えないが、そのせいで何がおかしいかというような具体的なことは何ともいえない。 どういう理由があって、どういう権利があるとよその国でこんなに意味不明な主張がまかり通るのだろうか。日本以外でこういうことすると逮捕されたり下手すると撃たれないか?映画の技法で鑑賞中全然そういうことに気が行かない。そういう意味だとすごい技量だ。でも物語としては毒だと思う。 結局良い気分は長く続かない。 [ビデオ(邦画)] 4点(2009-05-01 13:32:46) |