41. 正義のゆくえ/I.C.E.特別捜査官
《ネタバレ》 何か米国移民局のお仕事についてのドキュメンタリー 番組を見るような感じではありましたが、たぶん実話に基づいたオムニバス 風の物語ではあったのですが、思っていたよりも引き込まれました。 それぞれ母国にいられない、母国では生活できない人たちが米国での生活を を夢見て何とかして市民権を得ようとする現実は、平和な国に暮らす人間 には理解しがたいものがあり、また勉強にもなります。 嘗ては人種のるつぼと称されて、アメリカに同化することが期待されていた 移民ですが、最近では同化せずに母国の文化や思想を維持したまま生活する 人々が多くなったそうです。少子化の進む日本もやがては移民を大量に受け 入れざるを得ない時が嫌がおうにも来るのでしょうね。 それにしてもアシュレイ・ジャッドは年取りましたね。ダブルジェパティで 最初見た時は美しさに感動しましたが。 [地上波(吹替)] 6点(2022-11-28 22:00:54) |
42. そして、バトンは渡された
《ネタバレ》 なんだか時間軸がはっきりしない中で(意図的でしょうが)、梨花さん は夫をとっかえひっかえする(その都度離婚届は出したのだろうか)ので、途中まで話 について行けませんでした。 噂では何度も泣くというのだけど、終盤までは泣けるシーンもなくドタバタと話が展開 していった感じでした。鍵となる秘密というのが、梨花さんがみいたんと水戸さんの手紙 を隠していたことだとすれば、大した驚きもなく、本当のお母さんのお墓の前で宮森さん が早瀬君との結婚を認めて、めでたしめでたしで終わるなら、そりゃあないだろ、と思っ たら・・・なるほどそういうことだったんですね。確かにこれは泣けるお話ですね。 ちょっと結婚式でのお涙ちょうだい的演出が過剰ではありましたが。 それにしても幼児虐待の話の多い昨今、二人の母と三人の父から溢れるよう な愛情を注がれて育った優子さん、幸せ独り占めしすぎな気もします。悲しい時辛い時も 笑顔を振りまいていたご利益なのでしょうか。 確かに言われてみれば、色々と細かな伏線を描くと同時に、観ている側に気づかせない工夫を 念入りに行っていたのを感じます。 特に気になったのが、優子さんが卒業式でピアノを弾き終わった後に場面が切り替わって、満開 の桜の林の中を誰かが歩いているシーンの意味でした(細かいことが気になってしまう性格です) 最後になって、なるほどそういう風な意味だったのかと納得しました。 二度見して、そんな伏線と迷彩を探すのも楽しいのかも。 このお話のキモは梨花さんが病気をかかえていたことと、実はみいたん=優子さんの同一人物で 違う時代に生きている二人をあたかも同時代にいて別人だと思わせた、というところなのですが、 それを観ている側に気づかせないように、みいたんと優子さんは明らかに年代が異なるのに、そ れ以外の森宮さん、水戸さん、泉ヶ原さんの年齢の違いを敢えて描かなかったようで、まんなま と騙されてしまったわけです。 [地上波(邦画)] 6点(2022-11-12 22:04:06) |
43. 八日目の蝉
《ネタバレ》 当時小説も映画も話題になっていましたが、テーマ的に 気が進まずスルーしていました。今回テレビで放送されて初めて観ました。 観る側の立場や年齢によって評価が分かれる作品ではあるとは思いますが 現在の自分にとっては、非常に良かったです!映画館で観ていたら野々宮 さん確保からラストのことろで号泣してしまったかもです。 4年間とはいえ、仮の母親からの最大限の愛情を注がれて育った薫ゆえにその 後のわけのわからない展開に混乱し苦悩してしまうというのは皮肉ではあります。 子役も含めて役者さんたちの演技がすばらしかったですね。井上さんは これまで可愛いだけのパッとしない女優さんだと思っていたのですが、こんな 演技力があったんですね、お見それしました。 他の人の評価の中でも触れられていたのですが、この悲劇的なお話の原因は母娘 にまとわりついた自分勝手で無責任なダメ男たちの所業であるのに、その点につ いてほとんど描かれていないのはやや片手落ちとは思いますが(特に丈博さんは 実際なら世間から叩かれてボロボロになっていてもおかしくないのにその雰囲気が なかった)、赤ちゃんを置いて外出したいきさつや秋山家の社会的立場などはくど くど描くことなく、あくまでも野々宮さんと薫の描写に集中したということかも しれませんし、それで良かったと思います。 無名の俳優で充分だった薫ちゃん確保の婦警さん役で吉田羊さんが出ていましたが、 あれって友情出演か何かだったのでしょうか。どこで出てくるのかと思っていたの であれれっていう感じではありました。 【番外編】ダメ男たちについて: 本筋とは分けて考えるべきかと思いますが、最も非難されるべきは丈博氏である ことは明らかですね。 避妊をせずにセックスすれば子供が出来る可能性があることを知りながら、子供が 出来ると将来は一緒になりたいが今は子供は作れないと堕胎を強要、その一方で奥 さんとはセックスして子供を作るという、支離滅裂な場当たり的な行動をとっています。 奥さんは当然そういうことを分かってはいるが、丈博氏への怒りも含め全てを野々宮 さんにぶつけてしまうような弱い人間と言えますが、非難する気にはなれません。 そんな男と不倫をした野々宮さんも、きつい言い方ではありますが、自業自得の一面 はあるし、責任は逃れられないとは思います。 もし実際に野々宮さんの裁判が行われた場合、弁護側が優秀であれば徹底して丈博氏の 責任を追及し、野々宮さんの行為は追い詰められ心神喪失となった結果の犯罪として情状 酌量を求めるでしょう。野々宮さんは薫ちゃんには危害を一切加えておらず、薫ちゃんは 両親から逃げ出して交番に駆け込んだことからも野々宮さんを愛していることは明らかで この点も情状されるのではないかと思います。一方、生まれたばかりの赤ちゃんを家に放置 したことから、秋山夫婦の子供への愛情の希薄さも指摘できるでしょう。 また裁判で奥さんが「死んでしまえ」と罵倒したのは、野々宮さんの「空っぽの女」と罵倒 されたという供述を裏付けてしまいました。 奥さんは裁判ではあくまで子供を誘拐された可哀そうな被害者を演じなければなりません。 これらの点を訴えれば執行猶予はつかないにしても刑期はかなり短縮される可能性は高い ように思います。 そして再び同じタイプの岸田氏と恵理菜さんは関係を持ってしまうわけで、物語の結末に 持っていくために必要だったとのでしょうが、これはいささかやりすぎではあります。 世の中はこんなダメ男だらけではないことを祈るばかりです。 [地上波(邦画)] 7点(2022-08-13 11:04:21) |
44. パラサイト
《ネタバレ》 あらすじ読んだらゲテモノB級エイリアン物だと分かって 観る気もなかったのですが、ここでの評判が殊の外良かったので、まあ 最初だけ観てみるかと思って見始めたら意外と引き込まれ最後まで楽し めました。低予算でも面白い娯楽作品は出来るようです。 内容は荒唐無稽で、新奇さは全くないく、突っ込みどころは多々あるの ですが、それでもバカバカしさはさほど感じることはありませんでした。 親玉が死んで寄生していた子分も死んで、みんなもとに戻ってハッピー ということなんですけど、・・・ちょっと待ってくださいよ。 干からびて死んでしまった校長先生と生物の先生はさすがに元には戻り ませんよねえ。エイリアンが寄生しているからとはいえ、一応人間では あるので、これって殺人にはならないのでしょうか。 もしそうなら、認知症で正気を失った親を、宇宙人が寄生していると 思って殺してしまったらどうなのでしょうか、なーんて危ないことは 考えない方がいいですね。 [地上波(吹替)] 6点(2022-08-01 21:23:55) |
45. トップガン マーヴェリック
《ネタバレ》 話題の超大作ということで映画館で観てきましたが 物語自体は新奇さもひねりもなく単純でかなりご都合主義的な展開といえる し、最後の敵機から狙われて絶体絶命のシーンも次にどうなるか容易に想像 できてしまいました。 とにかくCGなしに実際の戦闘機に乗って撮影したという迫力ある訓練シーン や戦闘シーンを臨場感を持って堪能するための映画と言えますし、それがな ければ単なるB級映画でしかないのかもしれません。 そうはいっても懐かしいですね、80年代のあのアメリカンな雰囲気は! あれから35年あまり、世界情勢も生活環境も何もかも変わってしまった中で 忘れていたあの雰囲気にひたすら浸ることができたので+1しました。 [映画館(字幕)] 7点(2022-06-25 18:31:37) |
46. ノウイング
《ネタバレ》 確かに出だしの50年前のタイムカプセルから、 数字の謎あたりはいいのだけど、その後の何かノアの箱舟のような 二人の子供とウサギ二匹の救出劇というのは一体何がいいたいのやら。 あの人間の恰好した人たちっていうのは神様ではなく宇宙人なんで しょうけど、彼らがそこまでして地球の危機を救う理由が不明。 地球の危機を救うためになぜ未来に起きる大事故の予言をしなければ いけないのかも不明、関係ないでしょ。地球滅亡が本当だと信じさせ るために予言したのでしょうか。そもそもいくら予言しても50年じゃ 太陽フレアから地球を救う技術を考えるのは不可能だと思うのですが。 ちなみに過去に5回地球上の生物の大絶滅が起きているそうで(最後が 恐竜が滅んだとされる66百万年前)、最大で96%の生物が死滅したそう ですが、それでもしぶとく生き延びているわけです。人類が滅びても それに代わる生物が繁栄を極めるでしょう。 ところでニュースでやってましたが、3年後にかなり大規模な太陽フレア が起きる予想で、かなり影響が出るそうです。このあたりは結構リアル ですね。 [地上波(吹替)] 5点(2022-06-21 21:11:25) |
47. 光る眼
《ネタバレ》 ここでの評価点が低いので期待はしなかった のですが、十分楽しめました。次々に起きる展開に先を観ずにはいら れずに一気に見てしまいました。 観る側の好き嫌いがはっきり表れる作品でしょうか。 宇宙人と不気味な子供の絡むホラーは他にもあったと思うし、目新し さはなく、あの子たちは最終的に何をしたいのか不明ではありますが (地球征服なら、あれだけの超能力があるのですからもっと良い方法 がありそうなものです)、低予算でもそこそこの娯楽作品が作れることが 証明されたような気がします。 [地上波(吹替)] 6点(2022-06-13 18:50:53)(良:1票) |
48. スイッチバック
《ネタバレ》 期待しないで観ましたが、意外と面白い秀作でした。 保安官選挙(選挙で決められるというのは不知でした)が絡んだ 地元警察による捜査と確執、そこにFBI捜査官の登場。そして 捜査に並行して進行する途中まで意味不明なボブとレニー二人組の 車旅、なかなか凝った設定で引き込まれました。 二人組には途中までなんかシンパシーを感じてしまい、たぶん ボブが犯人だろうけど、もしかするとほのぼのとする終わり方 なのではないか、と期待してしまったのですが、結局悪人まる 出しで串刺しになってのの終わり方はちょっと裏切られた感じです。 レニーは一命を取り留めて最後まで二人の友情を描いても良かった のではないでしょうか。 そもそも多くの友達がいて、レニーの危機を二度も救ったボブが 20人以上を殺した連続殺人鬼というのは何とも説得力が感じられ ませんでした。 動機が快楽殺人とFBI捜査官とのゲームを楽しむというなら、普段 からそれなりの変質者ぶりを多少は見せる必要があったのでは。 レニーを引き込んだのは彼を身代わりにしようとする意図であれば、 崖にぶら下がった彼を助ける必要はなく、そのまま落ちれば犯人は 車の事故で死亡となったのではないでしょうか。 [地上波(吹替)] 6点(2022-05-30 18:41:53) |
49. LUCY ルーシー
《ネタバレ》 もっとハチャメチャな内容かと思ったら、 意外と超人誕生のそれなりの科学的説明もしていて、意外と まじめに考えて作っているなと思いました。 とにかくテンポもよくて痛快娯楽作品として最後まで楽しむ ことができました。 それにしても元々の尺が短いためなのか、TVの2時間枠にある ったけCMを入れまくっても時間があまるからなのか、やたら 同じシーンを繰り返し見せられ、途中で頼んでもいないのに 前半のあらすじを挿入したりで、さっさと先を見せてくれよと ちょっとイラつきましたね。 [地上波(吹替)] 6点(2022-04-13 20:01:53) |
50. フェイシズ(2011)
《ネタバレ》 相貌失認というのはテーマとしては面白いし、 ストーリーもそれなりには楽しめましたが、とにかく主人公が 見える顔がその都度変わり、それに合わせて俳優も変わるので ただでさえ白人の顔は観ている側として区別しにくい(これは 一種の相貌失認なのか)ところに、次々と顔が変わって何が何 やら見ていて疲れてしまいました。 できれば識別しやすい日本の俳優さんたちでリメイクしてもら いたいですね。 ちなみに、相貌失認はあくまでルックスのお話であり、声は聞き わけられるのでしょうから、今まで目の前でしゃべっていた相手 がトイレで襲われて服を交換して犯人が現れたら、声で分かりそ うな気がいますが、どうなんでしょうかね。 [地上波(吹替)] 6点(2022-04-07 13:50:48) |
51. RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語
《ネタバレ》 美しい風景映像と悪い人は一人も出てこない べたな物語で、ローカル鉄道のプロモーション映画のような内容でした。 主人公が50歳を前にして大企業の重役の椅子を辞退して経営の苦しい地方 の鉄道の運転手になる決心をするというこの映画のキモの部分について、 その心境に至った理由付けを、小さい頃から電車の運転手になるのが夢 だった、工場のリストラと同僚の工場長の死、家族内の問題、母親の不治 の病など色々描いてはいるのですが、何だかどれも今一つ心に響くものが なく、それ故に全体を通して盛り上がりにかけて淡々と進行して終わって しまった印象ではあります。 次から次へと災禍が起きる昨今、こういう映画もありかなとは思うので すが・・・ [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-03-21 13:24:10) |
52. 映画 ビリギャル
《ネタバレ》 ここのあらすじにも結末が書かれてしまっているし (これってネタバレじゃね?)、実話に基づいているのでハッピーエンド になるのが最初から分かっているので家族団らんでみるにはピッタシでは ありますが、プロ野球選手になることを父親から期待されている坊やの方 もおそらく挫折するだろうな、と思っていたらその通りになってしまった り、一応商業映画なのだから何かもう一工夫をして欲しかったような。 有村架純ファンの人ならたまらない映画ではあるのでしょうけど。 スマホが全く出てこなかったのは実話が2000年代初めだったからという ことなのでしょうが、随分と実話に忠実だなあ、などと思いました。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-03-03 16:22:20) |
53. ザ・バンク -堕ちた巨像-
《ネタバレ》 この手の外国映画で関心するのは、地名も国名も全て実名 が使われ、企業名も少しもじった程度なのでリアリティが感じられることです。 日本の映画もドラマもなぜそうならないのか、法的なルールがあるのでしょうか。 それはさておき、内容については怪しげな意味深な人物が次々に現れてサスペン スが盛り上がり期待が膨らむのですが、その割には何となく尻すぼみで拍子抜け な終わり方。黒幕の頭取も当初は冷酷無比な悪役ぶりなのですが、ラストはイス タンブールの街を一人でよたよた逃げ回るのはなんともいただけません。 美術館の銃撃戦も相変わらずの過剰演出。入場者はさっさと逃げろよと言いたい し、一体何人の殺し屋が投入されたのやら。刑事もコンサルタントも殺されて それだけでもNY市警にとっては大事件だと思うのですが。 [地上波(吹替)] 6点(2022-02-07 14:01:59) |
54. バンク・ジョブ
《ネタバレ》 いやあ、これは傑作ですね。登場人物が複雑に 絡み合って、次から次へと息をもつかぬ緊迫した展開に一気に 最後まで観ることができました。 実在の事件をベースにしている上に、日本では考えられません が皇室や銀行の名前が実名であるのでなおさら臨場感が伝わっ てきました。 ベースになった、ウォーキートーキー事件も、D通告もこれま で全く知りませんでしたが、勉強になりました。 ↓の方でどなたかがおっしゃっていますが、テリーは腕っぷしも 強く、度胸もしたたかさも知恵も備えているのだから、実業の 方だって繁盛してもよさそうなのに、何かどこかに欠点があるの でしょうか。 まあ、オレオレ詐欺を考え実行している連中も、堅気の商売だって 成功しそうですけど、世の中にはまともな仕事より犯罪の方が向い ている人が結構いるのでしょうね。 [地上波(吹替)] 7点(2021-12-16 21:50:24) |
55. イーグル・アイ
《ネタバレ》 いきなり謎の女性からの電話で指図を受ける 二人の主人公たちの恐怖と混乱の中、序盤から次から次への展開で息つく 暇もなく一気に引き込まれて最後まで見切ってしまいました。さすがスピ ルバーグが製作指揮した映画だけはあると思います。 コンピュータの暴走というのはやや陳腐化したプロットではありました が、それなりに臨場感を持って鑑賞できました。 ただ、主人公や周辺の人間たちをいとも容易に操る圧倒的な能力を持つ 背後の“人物”について、果たして結末において合理的な説明をしても らえるのだろうかという、この手の作品に対するいつもながらの不安も 観ながら感じてしまいました。 ジェリーの方は、なるほどそういうことで必要だったのか、とそれなり の納得はしましたが、果たしてレイチェルは必要だったのでしょうか。 あんな手の込んだことをせずに、何から何まで自由に意のままに操作で きるのであれば、軍のトップでも操って核兵器でも議事堂にぶち込めば それで済む話ではなかったのだろうか、その方がよっぽど簡単ではな かったのか、などと思ってしまいます。 その点がちょっと残念なところではあります。 追記@2024/09/15: 一度観たのを完全に忘れてしまっていて、再鑑賞しましたが、今回も 結構ハラハラして楽しむことができました。 ただ今回じっくりみてみると、ジェリーをテロリストに仕立てる必要 などなかったと思える。テロリストになってしまったが為にFBIの介入 を招き追われることになり余計な労力がかかってしまった。すんなり アリアの所に向かわせる命令を出せばよかっただけではないか。 それにしてもこの映画の製作が16年も前なので、当時からはAI技術や データ解析技術が格段に進歩しており、もしかすると実際にこれに近 いものが既に出来上がっている可能性もあるのではないかと思ったり してしまいます。 [地上波(吹替)] 6点(2021-12-10 20:40:20) |
56. ランダム・ハーツ
《ネタバレ》 なるほどこれはサスペンスを期待した人に とっては全く期待を裏切られる、コテコテのラブロマンス なんですね。 不倫された者同士の何ともくさいセリフと展開には新鮮味 は全くありませんでした。 しかしそれでも、昨今の殺伐とした世の中では反ってこう いう根っからの悪人の登場しない暴力シーンの無い穏やか な物語は私的には結構はまりました。 製作側が意図したのか分かりませんが、昔の「旅愁」の逆 バージョンという感じですね。 [地上波(吹替)] 6点(2021-12-07 15:18:26) |
57. ボディガード(1992)
《ネタバレ》 ケビンコスナーやホイットニーヒューストンのファンの人 ならそれなりに楽しめるのかもしれませんが、サスペンス物語を期待して観た とすると全くの凡作としか思えない作品。 テレビ枠に合わせて大分カットされているみたいなのですが、暗殺者がなぜ 依頼者を殺してしまった後でも律義にターゲットを狙い続けるのかがよく分か りませんでした。 ゴルゴ13ではないのだから、報酬を受け取ってしまっていて、依頼者も死んで しまったなら、もう自分に結びつくものは何もないので、ラッキーということ で姿を消してしまえばよかったのでは。そもそも酔った勢いで暗殺を依頼し、 その場で報酬を払ったならば、そんなに大金を支払えるわけはないわけで、 金以外にあくまで暗殺に固執する理由がカットされた部分で説明されている のでしょうか。 それにしても命がけのボディーガードの報酬が週に3千ドルというのは割のいい しごとなのでしょうか。いざという時に自分が盾になってターゲットを守る のであれば防弾チョッキぐらいはつけるのでは。 [地上波(吹替)] 5点(2021-11-24 10:45:15) |
58. ハングリー・ラビット
《ネタバレ》 ここでの評価が随分と辛口で、確かに法律による 正義の執行に絶望した市民による私刑集団というテーマは過去にもたく さん取り上げられてきたのでそれ自体に意外性はないし、いつしか組織 が本来の大義を失って暴走し始めるというのもお決まりなパターンでは あります。最後も結局ドンパチで決着がつくというのも工夫が足りない 気がします。 しかし罠にかかった一介の高校教師がそんな組織にどうやって立ち向かい 自分の潔白を証明するのかというところに引き込まれて結構ハラハラドキ ドキして最後まで観てしまいました。 この種のテーマがたびたび取り上げられるほどアメリカには凶悪犯罪が 多発している背景があるのでしょう。 まだまだ平和な日本に暮らしていると今一つピンと来ませんが、明日は我が身 にならないことを祈りたいです。 [地上波(吹替)] 6点(2021-10-19 11:52:44)(良:1票) |
59. イナフ
《ネタバレ》 幸せな結婚生活から一気に突き落とされ、徹底的に いたぶられ、追い詰められていく主人公に感情移入してストレスをため 込んでおいて、ラストでそれを思いっきり吐き出すことができないと、 一体何ちゅう映画だということになりかねませんね。 考えてみればこういうシチュエーションて夫婦以外でもありそうで、 クラスで酷いいじめに合うじめられっ子とか、ブラック企業で上司に 激しいパワハラを受ける社員とか、そういう人たちにとっては、最後 のシーンは、「目ん玉えぐりだせ」「金的潰してしまえ」と叫びなが ら見るとストレス発散はできるのではないでしょうか。 まあ現実にやってはいけませんが。 [地上波(吹替)] 5点(2021-10-06 16:28:15) |
60. シュシュシュの娘
《ネタバレ》 映画館で鑑賞してからここに作品が登録 されるまで時間がかかったので、映画の内容や感想を大分忘れてしま いました。 確か公文書改ざんとか自警団とか最近の政治ネタを絡ませて果たして 結末はどうなるのだろうか、と興味をそそらせておいて、終盤にきて いきなり現代劇から忍者&仕置き人の本格時代劇になってヒーローは 悪人たちを成敗して夕日を浴びながら去って行ったとさ、めでたしめ でたし、っておいおいそれはないだろうと興ざめしてしまったのだけ は覚えています。 [映画館(邦画)] 5点(2021-09-19 13:16:30) |