41. アメリカン・パイ
自分もそうだったから分かるんだけど高校生ぐらいの年頃の男って女の子や性のことしか興味ないんですよ、ほんとに。だから主人公の男の子たちを弟を見るような目で見てしまうというか眼差しが自然と優しくなってしまう。今見るとホント馬鹿だったなあとか思うんだけど、あの頃はあの頃なりに皆、真剣だったんですよ。馬鹿馬鹿しさと爽やかさと。。。これこそ青春!! 8点(2003-12-27 09:47:44) |
42. ブリジット・ジョーンズの日記
所々で笑わせてはくれたけど男の目から見て主人公の女性はあまり魅力的ではない。なぜかって言うと直向さや誠実さが感じられないのだ。散々男の悪口を言っておきながら最後はその男に捨てられまいとオタオタする姿はあまりに無様だ。女を理解できない男は駄目だというような風潮が今の世の中にはあるが、自分をよりよくしようと努力しない女に対して男は魅力を感じるわけがないということを女性には理解して頂きたいと思う。日本人に対する人種差別を含んだ台詞(Cruelraced)は確かに容認できないが、レニー・ゼルウィガーの役者としてのプロ意識に敬意を表して2点。 2点(2003-12-24 22:04:02)(良:1票) |
43. ギャラクシー・クエスト
この映画に好感を持てる最大の要因はやはり製作者が真剣に映画を作っているからだと思う。少なくとも彼らの熱意が観ている側にも十分、伝わってきた。いくらコメディとはいえふざけ半分に映画を作られたら観ている方もいい加減うんざりしてくる。「チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル」の製作関係者たちはこの映画を観て少しは反省して欲しい。「遊び心」と「手抜き」は違うのだ。 8点(2003-12-24 21:48:23)(良:1票) |
44. 若草物語(1994)
日本では本作、「少女向けの」小説として見なされているようだが、原書を読んでみると南北戦争時代のニューイングランド地方に住む庶民の生活や価値観が描かれていてなかなか楽しい。愛読者の多い原作だけあって本作のキャスティングには色々不満があるだろう。僕の印象だと、メグとエイミーはイメージ通りなのだが、ウィノナ・ライダーのジョーとクレア・デインズのベスがミスキャストかなと思う。どことなく影のあるライダーに明るいジョーは向いていないように感じるのだ。クレア・デインズはベスよりもむしろ長女メグのほうが向いている。あと、ベア教授にガブリエル・バーンもちょっと外れているかも。レイフ・ファインズなんかが意外に似合っていたりして。そういうわけでぼくのキャスティングは、メグ=クレア・デインズ、ジョー=アン・ハサウェイ、ベス=アンナ・パキン、エイミー=エリザベス・アール、マーチ家のお母さん=ジョディ・フォスター、ベア教授=レイフ・ファインズ。だれかこのキャスティングでリメイクしてくれー。 4点(2003-12-21 19:31:32) |
45. 恋におちたシェイクスピア
恋愛というのは当事者間で熱くなれば熱くなるほど第三者の目には白けて映るという筆者の格言を証明してくれる映画。シェークスピアを全く知らない無教養な私には正直、二人の熱愛ぶりについてゆけなかった。同じ「ハリウッド製」シェークスピアでも例えばアル・パチーノの「リチャードを探して」などは、「シェークスピアを多くの人に楽しんでもらおう」という誠実さが伝わってきたが、この映画はシェークスピアをだしにしたお粗末な三流恋愛ドラマ程度の価値しか感じなかった。にもかかわらずオスカー受賞作品なんだよな、これ。 3点(2003-12-20 13:17:16) |
46. 太陽がいっぱい
5歳ぐらいの時に初めて観た映画が実はこれ。その頃は当然のことながらストーリや字幕なんて理解できるはずがなかったのだが、子供心にも伝わるものは伝わってきた。現代の二転三転ばかりのサスペンス映画に慣れ親しんでいる人たちには、本作の結末は物足りないのかもしれないが実際の犯罪も得てしてああいう些細なミスで襤褸が出るものではないのだろうか。日本のサスペンスがつまらない理由は、トリックばかりに固執するあまり犯罪に手を染めるに至った人間の悲しさをきちんと描いていないからだと思う(「金田一少年の事件簿」がいい例)。貧しさ、卑しさから抜け出そうとするが結局は失敗する人間の悲しさ、切なさを描いた名作。 10点(2003-12-19 23:10:17)(良:2票) |
47. 羊たちの沈黙
アカデミー作品賞に求めるものは人により千差万別だと思うが、私の場合、感動があるか否かを基準としている。観終わった後に「いやあ、いい映画を観たなあ」と思わせるものがないとオスカー作品としては物足りないように思うのだ。本作、主演の二人の演技が上手いのは素直に認めるしサスペンスとしてはかなり面白いとは思う。だが、いかんせんこの映画には感動が無い。さすがのレクター博士も人を恐怖させることは出来ても感動させることは出来ないようだ。ただこの作品後に作られたハンニバル、レッド・ドラゴンの二作と比べれば本作が最も優れていることは間違いない。 7点(2003-12-17 21:06:00) |
48. マスク・オブ・ゾロ
こう言っては大変失礼なのだが、アンソニー・ホプキンスという人にはレクター博士のイメージが常につきまとってしまう。それだけあの役が見事だからなのだが、この映画もどうも「マスク・オブ・ハンニバル」になってしまいゾロのマスクの代わりにレクター博士のあのマスクを被ったアンソニー・ホプキンスを想像してしまった。敵役モンテロとの決闘で彼の頬に噛みつくのを期待していたのだが、それは残念ながら叶わず。あなたにはフェンシングより噛み付きの方がよっぽど強力な武器に見えます。アントニオ・バンデラスに「やあアレハンドロ、あれから羊の悲鳴は消えたかね」なんて台詞を言ってくれたら間違いなく満点なんだけどなあ。 4点(2003-12-13 23:54:15)(笑:2票) (良:1票) |
49. オーロラの彼方へ
《ネタバレ》 タイトルから想像されるのは犬ゾリに乗った南極探検の話、かと思いきや父子の愛情あり、サスペンスありの盛り沢山な内容の映画である。父と息子というテーマは個人的に好きなので前半部分はぐっときた。でも母親が殺人事件に巻き込まれてからの展開はどうしても「ご都合主義」という感あり。消防士の父親が不慣れな殺人犯の捜査というのは観ていて違和感を覚える。その殺人犯にしても、わざわざ30年経ってから息子の前に現れるのも不自然(30年も捕まらないままだと犯人の心理としても逆に不安だろうに)。個人的な要望としては、ごちゃごちゃしたサスペンス部分は捨てて無線機を通した父子の会話のストーリだけで映画をまとめてほしかった。過去は変えることができないからこそ今という時間を大切にしてほしいと筆者は思うのだが。 5点(2003-12-06 13:20:01)(良:1票) |
50. クレーヴの奥方(1999)
実はこれ公開当時に映画館まで観に行ったんですよ。銀座シネパトスっていうちょっと気取った感じの映画館に。結構期待してたのに蓋を開けてみたら点数通りメガドン級に面白くなかったんです、これが。あまりのつまらなさで帰り道、思わず涙が出てしまったほどです。それから10日ほど経ったある日、読売新聞夕刊の映画評論記事が「21世紀の幕開けにふさわしい真の傑作である」だなんて絶賛して。。。インテリの言うことは信用しないで自分の眼で映画は判断しましょう。 1点(2003-12-04 21:21:52) |
51. ハルク
怒りで変身するという遺伝子学上の発見よりも体が巨大化しても破けない(しかも体が元の大きさに戻ってもきちんとフィットする)パンツの発明の方が私にはノーベル賞に匹敵する偉業である。以上。 2点(2003-12-02 21:51:43)(笑:4票) |
52. チャーリーズ・エンジェル フルスロットル
同じお馬鹿系映画でも例えば「アメリカン・パイ」などは大好きな筆者なのだが、このシリーズはどういう訳か相性が悪い。馬鹿映画ということは承知の上で観ているのにも拘わらず鑑賞中、あまりの下らなさにうんざりさせられた。くだらないジョークは寒いの一語に尽きる。筆者はこれまでの書いてきたレビューでアメリカに対する悪口や批判も結構書いてきたが、実はそれほどアメリカ嫌いという訳ではない。だが本作や「パールハーバー」などを観るとアメリカ人ってもしかして馬鹿?と思いたくなる。それにしてもアメリカ人から見た東洋人ってやはり「つり目」なんだなあとルーシー・リュウを見て思った。 1点(2003-12-01 22:01:37) |
53. ウォーク・トゥ・リメンバー
原作(英語での原書。日本語訳の「奇跡を信じて」は話にならない)では余命わずかのジェイミーが教会のヴァージンロードを歩く場面があった。自分の最後の命を使ってヴァージンロードを歩く姿があまりに感動的で皆の記憶に残ったからこそWalk to Rememberなのだが、この映画ではそれが省かれていて感動も今ひとつだった。時代設定を現代にしたのも失敗に思える。「人間の命には限りがある。だからこそ悔いの無い人生を歩もう」という本作の主題が良いだけにこの映画の出来には失望。 5点(2003-11-28 21:30:50)(良:1票) |
54. サイダーハウス・ルール
万人にとっての満点ではなく自分だけの満点の映画。この映画は人に教えずに自分だけの宝物にしておきたいですね。原作でのきわどい描写は省かれ爽やかさと切なさが際立った良作。この映画の影響でディケンズを読み始めました。<2004年9月21日追記>連日のように幼児虐待のニュースが流れてうんざりする昨今の日本、ラーチ先生のような父親代わりがいる分、セントクラウズの子供たちの方がずっと幸せなのかなとふと考えてしまった。 10点(2003-11-27 19:26:44) |
55. ダイ・ハード
廉価版のDVDを購入して数年ぶりに鑑賞、ふと気が付いた。「誰も携帯電話を持ってないな。」本作が作られたのは1988年、日本においては前年の87年に最初の携帯電話(高さ120mm 幅42mm 長さ180mm 重量約900gという今では想像できない重々しい代物)が発売されたばかりだった。もし今の時代なら誰かがテロリストの目を盗んでこっそり携帯のメールで警察に通報したりして。こういう細かい所から本作が15年も前の映画だということを思い出させた。にも拘わらず古さを感じさせないアクション映画の名作。 9点(2003-11-24 21:55:24) |
56. ワンダー・ボーイズ
三十路手前になっても未だにアメリカの大学で英文学を学び直したいなどという妄想に耽っている筆者にとってこの映画で描かれている世界はちょっとした憧れである。映画としては少々退屈な感があるが、雰囲気は悪くない。それにしてもマイケル・ダグラスの老け方には驚いた。 5点(2003-11-22 21:25:10) |
57. インサイダー
タバコが体に悪いなんて常識と口で言うのは容易い。ではそれを「法的」に証明しろと言われれば話は別。裁判において原告、被告共双方に有利な証拠を持ち出してくる。それらを論理的に検証しなければならない。日本では「タバコは体に悪いなんて常識じゃん」と言うのは簡単なのだが、それを「法的に」証明しなければならないのが、この映画のポイント。欧米文化においては法律が聖書に基づいて作成されている以上(裁判において証人が聖書に手を置いて宣誓するのをハリウッド映画でご覧になった方はおられるかと思う)、法律即ち神の教えという点をまず理解しなければならない。人間の常識というのは往々にして偏見や思い込みに端を発していることが多いからそれらを論理的に検証する必要があるのだ。その点を念頭に入れてこの映画をご覧になって欲しい。それにしてもアル・パチーノ、かっこいいぜ。 8点(2003-11-21 20:41:50) |
58. イングリッシュ・ペイシェント
これほど世間の評価と実際に自分の目で観た評価に隔たりがある映画も珍しい。原作はイギリスのブッカー賞受賞作で映画はアカデミー賞9部門受賞。これほどまでに前評判が良ければ期待してしまうのだが、映画、原作ともに退屈極まりないこと。この点、映画、原作共に傑作だった「ゴッドファーザー」とは対照的な作品といえよう。自分の目が節穴なのかもしれないがそれでもつまらないものはつまらない。 4点(2003-11-15 22:15:02) |
59. ライジング・サン(1993)
日本を題材にしたハリウッド映画を観るたびに不思議に思うのはアメリカ人って何でヒステリックなまでに日本人を悪く描くのかということ。日本人が嫌いなのはそれはそれで構わないのだが「パールハーバー」といい本作といいどうも感情的になるあまり幼稚に見えてしまうのだ。でも嫌いというだけで相手を見てしまうと結局のところ本質を見逃してしまうように思うのだが。だからこそ「相手がどう思うと構わない。力で押さえつければいいんだよ」というのがかの国のスタンスとなってしまうのだろう。本作は日本と日本人に対して「多少」理解のあるのが白人刑事で日本を露骨に嫌うのが黒人刑事と日本人と黒人のハーフである女というところが興味深い。こういうところが嫌らしいんだよな、ほんと。 2点(2003-11-15 21:58:39) |
60. イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
泣く子も黙るチャイニーズ・マフィア相手に闘いを挑むのに礼儀正しい優等生警官では返り討ちにされるだけ。ミッキー・ローク演じるホワイト署長のような感情移入できないほどいい加減で荒っぽい男でなければいけないのだ。マフィアというのは、敵対する相手のみならずその家族まで皆殺しにしてしまうほど恐ろしい組織なのである。「スカーフェイス」といいい本作といいまさに血の匂いが漂ってきそうな作品である。余談だが中学生時代にこの映画を見てロークのファッションに憧れた。 7点(2003-11-15 21:47:06)(良:1票) |