41. アライバル ファイナル・コンタクト
この手のSFが好きな方には気になる一本になっていたのではないでしょうか?SFファンが反応するであろうキーワード=“ロズウェル”“SETI”“電波<暗号>”“ET”と、ここまで実にそそるワードを並べ立てられると、騙されると判っていてもつい手が出てしまいます(泣)本作はオリジナル色を出そうと努力している形跡あり。ですが、邦題同様足して割った作品です。迫力は勿論ダウン気味。が、「コンタクト」「アライバル」ばりとまでは全く言えない暗号の解読シーンは、駆け足ながらもなかなかの観所になっていると思います。「リアリティが薄い」と批判されるかも知れませんが、作中ではまだマシなシーンです(汗)中盤からは慣れもあってか?割とスピードに乗ってラストまで観られます。 「オイっ、ここまでくるとパクリだろ!!」な作品ですが、大目に観てやって下さいな(笑) 原題「ALIEN HUNTER」は狩人ではなく、『探求者』と云う意味で捉えて下さい。 しかし、「スターゲイト」と云い「スーパー・ノヴァ」と云いJ・スペイダー氏は、B級SF映画の常連目指しているのでしょうかね? 5点(2004-02-11 20:58:48) |
42. プロフェシー
“ミステリー・サスペンスと云う触れ込みの作品だったが、蓋を開けてみれば謎を謎のまま反古する『オカルト』になっていた。” 正直、自分も始めはその様な感触を持って観ていました。この作品の特性上、事件の捜査を主としたストーリー展開は、後に続く恐怖感の味付け。そして、観客の期待するラストは用意されていない。『謎』は提示されただけ....非常に不満が残ります。が、本作の描いているものが、「謎の正体」ではなく「得体の知れぬ存在」への恐怖や不安等の不気味な感覚だとすると、『X-File』風味も意外と楽しめるのではないでしょうか。クライマックスに掛けての後半部分はストーリーの破綻が目立つ。それさえなければもっと面白い作品でしょう。 映像面ではとても秀逸。古典的とも思える演出も相乗効果となって、気付かぬ内に心拍数は上がっていると思います。 7点(2004-02-07 20:25:01) |
43. ハンテッド(2003)
『鬼ごっこ』と云えば、T・L・ジョーンズ…(鬼役がよく似合う) 殺人マシンと化してしまった男を、彼の元教官が追うと云う物語。聖書の一説で始まるこの作品に、サスペンスで多用される『常套手段』を感じてしまったが、殆どその必要性が理解出来ずにいた。ラストへの伏線として観ていれば「ああ、なるほど」と思わせられなくもないのですが...。全体としてステレオタイプな作品であるが、飾り気を一切排除している処が良い。 戦場で英雄になった男が、ストレスから狂人になってゆく過程は少々甘く感じたが、人間性を失っていないハラムの虚しさ孤独感は惹き付けられる。そして、ハラム(元教え子)を見付け出せるのは自分だけと確信していながら、彼を手に掛ける事に戸惑いを隠せないL・Tの悲哀もまた、魅力的でした。 格闘場面では銃撃戦などを用いず、派手さを欠いていても、肉弾の迫力を描き切れていると思う。が、終始激しいが静寂を帯びているナイフでの殺し合いには「アクション映画」を観るつもりだった人にとって賛否別れる処だと思います。 この作品は、一度観ただけでは理解不能なシーンやカットが多い。その為、観る度に発見があって面白い作品だと思います。 ただ、ヒロイン役だと思わせておいて、結局は殆ど見せ場のない『取って付けた』様な設定のニールセンがちょっと可哀想な扱いです。なので、-1点(笑) 9点(2004-02-03 21:35:40)(良:1票) |
44. ザ・ウォッチャー
《ネタバレ》 熱烈スペイダーFanの為の『スペイダー様鑑賞映画』です(笑)K・リーヴス殆ど見せ場ありません。彼はただの“客寄せパンダ”と化してます(爆)キアヌFanの方、残念です.. 率直な感想(?)は一言で「アカン..(大阪風)」何がアカンかと言えば、先ずキャッチコピー「史上最も美しい殺人鬼」嘘書いたらアカン。CAST「キアヌ・リーヴス主演」J・スペイダーが主演では?勝手に変えたらアカン。更にアクション「戦慄と驚愕のアクション・スリラー大作誕生!」って?死に物狂いで走るスペイダーに笑い、スピード感ゼロのカーチェイスに唖然。緊迫感無いのはアカン(泣) そして肝心のストーリー。何故、元捜査官に執着するのか?発端や理由が全くありません。もっと掘り下げて欲しかった。何故、女性を殺し続けるのか?そのエピソードには全く触れられず消化不良極まりないです。皆さん曰く、本当に中途半端です。あの表情の薄い優男(キアヌ)が猟奇殺人犯を演じたら、さぞ不気味なのだろうと期待した自分を呪いました。「スピード」「マトリックス」の精悍な彼はどこへ?!と思ってしまう程ダブついた躰に無精ヒゲ&清潔感の欠片もないばさばさの頭…殺人鬼の凄味を出そうと努力した成れの果て?でしょうか..凄味も不気味さも感じられません。極めつけは、あのダンス…(オイッ!) 迫力ナシ!見どころナシ!リズム感ナシ(笑)明らかにやる気のないキアヌには、ある意味惨い作品です。 2点(2004-01-25 16:02:08)(笑:2票) |
45. ディナーラッシュ
監督は、M・ジャクソン等のミュージック・ビデオを手がけている事で有名(らしい)な、ボブ・ジラルディ。彼のメジャー・デビュー作品です(昔B級一本撮ってます) ミュージック・ビデオを撮っていた人物が監督と知り「ザ・ウォッチャー」の悲劇(笑)が頭を過ぎったが、その杞憂は程なくして消える事となりました。 全体の印象は「ER」のレストラン版。複数のエピソードが同時進行して行くと云うもの。 冒頭ではマフィア映画の様で、タイトルロール後の印象では長編ソープ・オペラでも、観る様な気分でいましたが、スタイリッシュな陰影の美しさとシャープさ、ハンディを巧く使った臨場感ある映像に、サスペンスを盛り込んだ絶妙なプロットと云うお膳立てで徐々に引き込まれてゆきます。 グランドホテル形式な作品が好きな方には、魅力的な作品でしょう。100分未満と言う時間の中で各エピソードがラスト見事に収束してゆく様には舌を巻きました「本当にデビュー作か?」と疑いたくなる程。 -2点はタイトルの「ディナー・ラッシュ」から受ける“非常に混雑した”印象とスピード感が、それ程伝わってこなかった為。小腹の空く時間帯に見る時はピザでも食べながらどうぞ(笑) 8点(2004-01-22 16:34:11)(良:1票) |
46. ほしのこえ
《ネタバレ》 この作品を初めて観たのは真っ昼間の地上波TV放送。前日の深夜に何度かCMが流れていたので「なんのアニメだろう」と興味を持ったのが始まり。パッと見は「エヴァ」か「ラーゼフォン」のパクリの様な印象です。が、正直、デッサン狂いが目立つキャラクターにあまりのテンポの悪さと暗さで「こんなアニメが放送されるのは、よっぽどな事が裏にあるのだろう」と穿っていた。 忘れた頃に○HKのデ○スタにこの作品が紹介され、その時始めて1人の人物が音響以外すべて(声優まで)を1人でこなしたフルデジタルアニメーションなのだと知り、驚愕したのを憶えています。 改めて観てもやっぱり、イマイチな作品ではありますが、妙な余韻が残る不思議な作品。SFアニメですが、詩的な印象もファンタジーの要素も持ち合わせていると思います。 「宇宙と地上にひきさかれる恋人みたいだね」と「思いが時間や距離を超える事だってあるかも知れない」と言う二つセリフが何とも対照的で耳に残る。何やら、続編があるとか.. 会社勤めのかたわら、20分程度とは云え1人で製作したと言う、クリエイター魂を見せてくれた事に敬服して3点献上。後は背景の美しさ、挿入歌に0.5点ずつ。 4点(2004-01-21 22:45:36) |