41. ターミネーター2
そう言えばまだレビューしてなかったなと言う事で久しぶりに見直しましたが、やはり面白いですね。アクション、スリル、ストーリー、ドラマ、どれもが高レベルで纏まっています。リンダ・ハミルトン(サラ・コナー)の熱演やロバート・パトリック(T-1000)の恐ろしい眼光など役者陣の働きも光ります。終わり方も切なく美しく、素晴らしいです。 私の中でターミネーターシリーズはここで完結しています。別監督がこれをぶち壊しにした続編など要らんのです。 [インターネット(字幕)] 10点(2021-03-03 14:24:50)(良:1票) |
42. ヒューマン・レース
拉致された80人の老若男女が死のレースに強制参加させられるソリッドシチュエーションスリラー。当然全員が素直にレースを行うわけはなく、協調する者、脱走する者、神に祈る者、妨害する者など、極限状態に置かれた人間たちの行動が描かれる。あまり中身がある映画とは感じなかったが、人間同士の醜い争いが見たい方には良いかもしれない。胸糞悪いシーンもあるので苦手な人にはとことんダメだろう。ラストも好みが分かれそうだが、謎のままで終わらせなかった点は好み。意外と後味は悪くない。 血はかなり映るが、それ以外(内臓とか切断面とか)は映らないのでそこまでグロくはないと感じた。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-03-03 11:43:51) |
43. 遊星からの物体X
《ネタバレ》 クリーチャー自体の造形はごちゃごちゃとグロくてちょっと笑ってしまったが、後の作品でオマージュされていると言う事は当時はこれが斬新であったのだろう。「ガメラ 大怪獣空中決戦」の13年前と考えれば特撮のクオリティもかなり頑張っていると思う。 だがこの映画で真に褒めるべきは隊員同士の疑心暗鬼である。この手のホラーで萎えるのはシナリオの都合で馬鹿が馬鹿な行動を取って事態が悪化する展開なのだが、本作ではお互いに「あいつは同化されているに違いない」と思わせる事で非協調的な行動にも説得力が出ている。誰を信じればいいのか分からないままどんどん破滅へと追い込まれていく恐怖は中々に上質だ。 また「滴り落ちる液体」「開きっ放しのドア」など、間接的に不安を煽る描画も上手い。BGMもマッチしていて良い。 中身のある映画ではないが、ホラーとして良く出来ている。 [インターネット(字幕)] 8点(2021-03-02 23:39:46)(良:1票) |
44. キートンのセブン・チャンス
《ネタバレ》 ここでの評価が異常に高いので前知識ゼロで見てみたが、これは面白い! 序盤の流れでハートフルなラブコメドラマなのかなと思っていたが、教会から出たあたりで雰囲気が一転、ウィリアム・テルの序曲とともに運動会が始まった時は声を出して笑ってしまった。そこからはひたすらドタバタやっているのだが、色々なパターンが盛り込まれていて見ていてダレない。個人的に好きなのは養蜂場のシーン。その前にあるレンガを積んでいた左官が帽子を投げ捨てるシーンの天丼なのだが、防護服を投げ捨てたらそりゃ刺されるよなと。最後にキスを邪魔されるところまで隙がない。 唯一残念だったのはBGMの編集が雑だった所。静かに抑えるべき所、騒がしく盛り上げるべき所、曲と曲の繋ぎ目、もっと丁寧に作れば面白さは上がっていただろう。 [インターネット(字幕)] 9点(2021-03-02 17:56:57)(良:1票) |
45. ライト/オフ
灯りが無い所だけに居て、灯りが付くと消える、と言うシンプルな設定の怪異のホラー。序盤のシーンはかなり怖くて良く出来ているが、物語が進むにつれて設定やシナリオに綻びが出て来てイマイチになってしまった。びっくり演出を多用するのも好みではない。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-02-19 18:28:19) |
46. ドラゴン怒りの鉄拳
《ネタバレ》 技のキレ、例の怪鳥音、表情の付け方など、やっぱりブルース・リーのアクションは魅力がある。特に日本刀vsヌンチャクの戦いは熱かったのでもっと見たかった。腕の残像が出るところや、変装シーンのとぼけた演技も面白い。 しかし今作は日本人が悪逆非道に描かれている点がどうにも気になる。作中で悪行を働くのは「虹口道場の奴ら」なのだが、台詞では「日本人」が悪い事にされてしまっている。シナリオ的に「命を懸けても倒したい敵」が必要なのは分かるが、ご都合的に純粋悪にされると流石に気分良くは見れない。噴飯もののお座敷ストリップなど日本文化の考証も残念で、ブルース・リー以外の要素はあまり褒められたものではない。 いやもう一つだけあった。ヒロイン役のノラ・ミャオはとても可愛い。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-02-19 18:04:36) |
47. 残穢 -住んではいけない部屋-
《ネタバレ》 原作未読。びっくりをほぼ使わずに雰囲気で怖さを出していく作りは好きです。怪談の原因を調査していくと別の怪談が出て来て・・という展開も最初は面白かったです。 が、何度も同じ事を繰り返されては流石に飽きてきました。最後の方、もう202号室の畳の音とほぼ関係なかったですし・・。また「怪談を調べてはダメ」「怪談を聞いてもダメ」「その場所に住んでもダメ」「引っ越してもダメ」と、穢れの範囲を広げすぎた事で恐怖の焦点がぼやけてしまったようにも感じます。さらに萎えたのは廃屋探索の後にオフィスに出て来た幽霊。実際に姿を描いたのは悪手でしょう。それ以前は「過去の伝聞からの想像図」で問題無かったのですが、現在に出したらそれは事実になってしまいます。イマイチな造形で描くくらいなら、見えない方がよっぽど恐怖を掻き立てられると思うのです。 [インターネット(邦画)] 5点(2021-02-11 19:51:25)(良:1票) |
48. ロンドンゾンビ紀行
おまぬけ兄弟や老人が頑張ったりするゾンビもの。特別ストーリーが面白いとは思いませんが、胸糞悪い展開にはならず、ちょっとした爽快感があります。あまり期待せずに軽い気持ちで見ると楽しめるかも?ただ、多少はスプラッターなシーンがあるのでその点だけは注意です。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-02-10 16:09:49) |
49. テルマエ・ロマエⅡ
前作で面白かったギャグはワザとらしく狙った感じになってあんまり笑えず、前作で蛇足だった歴史モノ要素は増えてげんなり。「前作がヒットしたから調子に乗って作った」と言う表現がピッタリです。 ただ、阿部寛さんの演技は良いです。感情を表情で表すのが上手いですね。そこに敬意を表して+1点。 [インターネット(邦画)] 5点(2021-02-07 18:58:04) |
50. テルマエ・ロマエ
古代ローマと現代日本、風呂好きという共通点から思いついた題材なのでしょうか?原作未読ですが楽しめました。 阿部寛さんのほりの深い顔がローマ人っぽく馴染んでいたり、タイムスリップの表現が毎回ばかばかしかったり、前半はコメディとして楽しめますね。後半は急に歴史ものの展開になって若干消沈しましたが、まあ綺麗に終わったので概ね満足です。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-02-07 16:30:16) |
51. ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生
漫画家の荒木飛呂彦さんの「こいつはビビったぜ映画ベスト10(もうやめてくれといいながらそれでもみたベスト10)」第1位に挙げられていたのが気になって視聴しました。 退屈な導入部分や、バーンと出て来るビックリ要素、状況を悪化させるために配置される馬鹿キャラ等、私がホラー映画に要らないと感じていた要素が無く、じわじわと追い詰められていく恐怖演出がとても良く出来ています。ストーリー自体は簡素ですが、ホラー映画としての完成度の高さを評価してこの点数です。 結構グロいシーンもあるのですが、白黒なのでそこが救いですね。と思ったらカラー映像の良リメイクがあるのですか・・見たいけど怖いなぁ。 [インターネット(字幕)] 8点(2021-02-05 00:06:41) |
52. プラットフォーム
《ネタバレ》 予告編を見て「CUBE」のようなソリッドシチュエーションスリラーを期待して見ましたが、ちょっと作りが惜しかったです。 舞台設定と中盤くらいまでの展開は良いですね。異常な環境で極限状態に置かれた人間たちの行動を見るのは興味深かったです。エグいシーンも結構ありましたが、予告編の時点で示唆されていたので大丈夫でした。主人公たちが「この構造を変える」と行動を起こすのもワクワクする展開ですが、終盤のシナリオが杜撰だったように感じました。 【以下ネタバレ】 「プラットフォームに子供を乗せて戻す事が管理者へのメッセージになる」というラストですが、それは成立しないと思われます。食べ物が得られない下階層の人間たちがそこに留まるのであれば「同じ階層の相手を殺して食べる」か「死ぬ」の2択しかありません。ならば「一か八かプラットフォームに乗って上に行く」という3つ目の選択をした人は少なからず居たはずです。仮に100階層で食料が無くなると仮定すると、劇中で確認できる範囲だけでも毎月500人以上がその選択を迫られます。3つ目の選択をしたのが100人に1人だったとしても、毎月5人は上がってくるのです。なので、管理者は上がってきた子供に対して「また誰か来たぞ」といつもの対応(殺すのか戻すのか逃がすのかは分かりませんが)をするだけで、何のメッセージにもならないのです。このラストにするのであれば、「プラットフォームに乗って上がった者は今まで誰も居ない」事を示す必要がありました。 他にも未解決の疑問があります。 ・子供を探して降りて行った女性は何故子供にに出会えていないのか?(嘘だったのならあの子は何?) ・連帯感を育むための矯正施設との事だが、食べ物の量は皆で分け合っても足りておらず、「協力したところで解決できない」のでは施設の存在意義と矛盾している。 あえて未解決のままにして観客に考えさせるのであれば、「この施設は何のために作られたのだろう?」にするべきだったかと思います。 もっとマクロな視点では、この映画のメッセージも不明瞭です。「この階層構造は資本主義社会の縮図であって、それを皮肉っているのでは」とも思いましたが、良く考えると色々と当てはまりません。例えば現実の富裕層は、製品やらエネルギーやらエンターテイメントやらの価値を社会に生み出していますが、この場所の上層階は消費するだけで何の価値も生み出していません。この場所では努力をしても階層を上がる事は出来ませんし、富める者が益々富む事もありません。どの階層になるかはただの運であり、資本主義社会の皮肉とするには不適合でしょう。 と言うわけで、シナリオを楽しむこともメッセージを受け取る事も未解決でモヤモヤが多い感想になりました。起承転までを評価してこの点数です。 [映画館(字幕)] 6点(2021-02-02 12:10:58)(良:2票) |
53. プロジェクトA
アクション・刑事ものとして見たのが良くなかったか、コメディ色が強すぎてイマイチ盛り上がりませんでした。「刺されようが爆破されようがどうせギャグ補正で死なないんでしょ?」と言う前提が出来てしまって、バトルに緊張感が無かったです。 決着の付け方とか、コメディとして笑えるポイントはちょこちょこあったのでこの評価。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-01-27 14:49:43) |
54. ラヂオの時間
良く出来たドタバタ ラジオドラマ コメディ。少々強引な展開はあるものの、最後まで楽しく見ることが出来た。SEが無い問題を解決するシーンあたりは中々の見もの。後味も良い。「カメラを止めるな!」が好きならこの作品も気に入ると思う。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-01-27 01:25:37) |
55. THE 有頂天ホテル
《ネタバレ》 多人数の登場人物のストーリーが互いに影響しながら進んでいく作りのコメディ映画なのですが、あまり大笑いするようなシーンは無かったです。最後に全てのストーリーがクロスして驚きの結末に!と言うような事も無く、盛り上がりが足りません。 年末に見ると、劇中の雰囲気と合って良いかもしれませんね。 [インターネット(邦画)] 5点(2021-01-26 14:38:46) |
56. 9人の翻訳家 囚われたベストセラー
途中まではミステリーとしてそれなりに楽しめました。ですが、オチがちょっとズルかったかな。良作1歩手前と言った感じ。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-01-26 10:02:10)(良:1票) |
57. ゴジラ(1954)
流石に今見ると特撮技術の古さを感じざるを得ないが、終戦9年後に作られた事を考えれば当時は凄かったのだろうと想像は出来る。そこは置いておいても、反核のメッセージを怪獣もの映画に上手く落とし込めている。最後の山根博士の台詞などは特に印象的だ。 他には音を評価したい。初代ゴジラの咆哮には、恐れを感じるとともに生物の声である事も感じられる。良く作ったものだ。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-01-23 14:25:42) |
58. Away
公式サイトと予告編を見て気になったので視聴してみましたが、予告編を見た時のワクワク感が最高潮でした。 台詞が無いために映像だけでストーリーを進める必要があり、どうしてもテンポが悪くなってしまいます。そして黒い影を初め、劇中の謎はほとんど何も明かされず、消化不良のモヤモヤ感が残ります。 予告編でも使われている鏡の湖の風景の美しさだけは素晴らしかったです。 [映画館(字幕)] 4点(2021-01-17 17:27:02) |
59. 燃えよドラゴン
視聴前はブルース・リーに対して特に感情は無かったが、なるほどこれは惹かれる。 正直に言ってしまえば映画の出来としては4~5点程度のものである。しいて挙げるなら、鏡の部屋での闘いは映像的な意味も含めて面白かったかな、と言う程度の感想しかない。 だが、彼の鍛え上げられた肉体やら、鋭い技の数々やら、ケンシロウ他にもオマージュされた甲高い掛け声やら、相手を見据える時の不敵な表情やら、とても存在感があって魅力的に感じてしまったのだ。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-01-17 17:06:28)(良:1票) |
60. きっと、うまくいく
《ネタバレ》 素晴らしい青春ドラマ。ストーリーの構成も面白い。ランチョーの家にたどり着いた時に別人が出て来たところは驚かされた。伏線も上手く使われていて、最後までオチに気が付かなかった。 インドの学歴偏重の競争社会への警鐘という役割も果たせている。 ただ、3人のおふざけが過ぎたり、ややご都合主義を感じる部分もあったのでそこは玉に瑕。 この映画には大好きなシーンが二つある。一つは何故宇宙空間で鉛筆が使えないのかを学長が説明するシーン。もう一つは3人が再会して、どついて、笑って、抱き合うシーン。どちらも目頭が熱くなった。良い映画です。 [インターネット(字幕)] 9点(2021-01-15 15:36:13) |