41. アルマゲドン(1998)
当時付き合っていた彼女と観に行きました。自分が観て楽しむことよりも、楽しくデートをすることが大事でしたので、あとで議論にならないよう、あまり考えずに観ました。少しの感動と、少しの違和感を覚えつつ、その後に行った喫茶店では彼女に合わせて「泣けたね~」と話し、この映画のことは忘れていましたが、彼女と別れた後に、この映画の評判が決して良いものばかりでは無いことを知りました。別の女性と結婚した今では、敢えて観直したいとは思いませんし、映画をあの時のような、デートの小道具として観ることはしないと思います。あの彼女、今はどうしているのかな…。 [映画館(字幕)] 5点(2008-03-30 18:32:49) |
42. ミヨリの森(TVM)
今、日本のアニメ制作現場はかなりの人材不足です。制作スタッフ、特に背景の人達にはもっと別の、良い作品を作って欲しい。 [地上波(邦画)] 1点(2007-12-16 16:45:43) |
43. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
《ネタバレ》 TVシリーズの壱~六話が再構成されているこの映画で、「監督は『ヤシマ作戦(伍話と六話)』を全面的に作り直したかったのだな」というのが第一印象です。前半はTVシリーズ壱~四話の総集編的な作りで、壱話と弐話の良作画部分は殆ど残し、参話と四話の作画ほぼ修正されています。さらに随所に新カットを入れたり、つじつまの合わない描写が変更されており、なかなか手の込んだ作りでそこそこ楽しめました。ただ演出のタメが少なく、シーンを追うのに精一杯で(弐話の構成は本当に素晴らしかったのだと改めて思いました)、またセルアニメ独特の重みがややスポイルされていた事に若干不満を感じました。ところが、ヤシマ作戦に入ってからその不満はどこへやら。作戦進行のシークエンスにも手に汗を握らされましたが、何よりラミエルのビーム発射時の変形がめちゃめちゃカッコいい!これはCGが無ければ制作出来ない、正に「新劇場版」の名に相応しい名シーンでした。余談ですが、宮崎駿監督をはじめとする、名アニメーターの係わるCGカットのタイミングは、凡百の人間には真似の出来ないものなのだと改めて強く感じます。それから、ここまで読んで下さった方々に一つ。エンドロール途中での退席は絶対にしてはいけません。理由は……観れば分かります。とにかく傑作。この作品に興味のある(あるいはかつてあった)人は必ず劇場で観ましょう! [映画館(邦画)] 9点(2007-09-03 01:24:26) |
44. となりのトトロ
《ネタバレ》 「上映初日の土曜日、当時高校生だった私は半日の授業が終わると同時に自転車に飛び乗り、あわてて映画館へ飛び込んだ。ところが予想に反して観客は3人ほどしか居らず、ほぼ貸し切り状態。足を投げ出し、お尻や背中の痛みと格闘しながら『火垂るの墓』と共にそれぞれ2回通り観ると6時間経過し、上映終了。周りを見渡すと、他の観客は誰もいなかった…」と、色々な意味で今では考えられないであろう環境で観ました。自然や田舎への郷愁を強く感じて心が温かくはなったものの、物語性の薄さにがっかりした部分も大きく、当時はあまり評価していませんでした。ところが今では観返す度にこの郷愁の感情のみに心が支配されてしまい、思考停止に陥ってしまう自分がいます。本当に恐ろしく、そして凄い映画だと思います。余談ですが、十数年前の大学時代に宿泊したペンションのテレビの棚の、数少ないビデオテープの中に「となりのトトロ」とマジックで大きく書かれたテープが一際目立っていた事を、何故か時々思い出します。 [映画館(邦画)] 8点(2007-06-10 01:29:36) |
45. 火垂るの墓(1988)
《ネタバレ》 「やっぱり戦争って嫌だなあ」「あの小母さんは嫌な奴だなあ」「清太はともかくとして、節子かわいそう」、以上が私が高校の時、劇場で初めて観た時の主な感想です。ところが今では、「節子の為にも我慢して(あるいは手伝い等をしてでも)小母さんの家に居ついていれば良かったのに」という感想が真っ先に浮かびます。恐らく初めて観た時の年齢や考え方によって評価がかなり大きく分かれる映画なのだと思います。大人の社会で日々努力している人達が観れば、清太の身勝手さを腹立たしく感じるでしょうし、思春期を過ぎるまでの人達が観る(あるいは観せる)ときっと清太に共感を覚え、映画のやるせなさに打ちのめされるでしょう。当時の私のように…。 [映画館(邦画)] 7点(2007-06-09 01:40:07)(良:2票) |
46. イノセンス
《ネタバレ》 確かにストーリーにひねりが足りないし、衒学的な台詞も殆ど意味が分からない。 だが、好き嫌いがはっきり分かれると思われる押井監督作品のお馴染みのテーマ (目の前にある現実は本物か・ここにいる自分は本当に存在しているのか、等) を私は支持している。また、映像や音響のクオリティは大変高く、特に作画や美術の 美しさ、物凄さにはただただ圧倒させられる。 以下は個人的な話となるが、製作やプロデューサーにスタジオジブリが絡んだ事に より、ジブリ映画並みの宣伝をして貰い、監督関連の書籍が大量に発売された。 果ては監督のサイン会まで開催され、仕事を休んで出掛けてサインと握手を して貰い、声をかける事も出来た。本当に嬉しかった。あの期間は自分にとっては、 正に”押井守祭り”だった。 作品評価は8点だが、この楽しかった思い出による2点をプラスし、 10点献上させて頂く。 [映画館(邦画)] 10点(2007-01-03 04:27:57) |
47. 空飛ぶゆうれい船
《ネタバレ》 ボアジュースのCMや宮崎駿が担当したゴーレムのシーンは今観てもインパクト充分なのですが、後に制作スタッフが述懐しているとおり、後半の構成がグダグダ。台詞による状況説明や種明かしにはガッカリさせられます。杜子春さんもコメントされていますが客観的に考えますと、初視聴が小学生の時ならば9点、中学生なら7点、それ以後なら5点といったところです。私は中学生の時に初めて観ましたので、7点献上します。 [ビデオ(邦画)] 7点(2006-08-26 00:00:13) |
48. 時をかける少女(2006)
《ネタバレ》 映画の内容に関しては何の予備知識も無いまま、細田守監督のファンとして 観に行きました。 序盤は監督らしさ(観念的なアングルや同ポジの多様・作画のケレン味)が少なく、 各キャラもとっつき難かったのですが、主人公の真琴がタイムリープを使い始めた 辺りから、ストーリー・演出ともに加速を始め、同時に各キャラへの親近感や魅力が どんどん強くなっていきました。最終的にキャラの「浄化」をここまで心地良く 感じられたのは、TVで未来少年コナンの再放送を観た時以来20年ぶりで、 本当に気持ちの良い映画を観られたと、心より思います。 ただ、私の理解力が不足していたのか、終盤での時間軸が把握出来ず、完全に ストーリーを追いきれませんので、満点から1点減点させて頂きます。 余談ですが、映画の「夏という舞台」に入り込んで観られたからでしょうか、 映画館から出て来た時のリアルな暑さと蝉の鳴き声に何故か心が震えました。 上映館は決して多くはありませんが、まだ観ておられない方には、是非とも一度 劇場で観る事をお勧めします。 [映画館(邦画)] 9点(2006-08-06 02:52:12) |
49. 耳をすませば(1995)
《ネタバレ》 柊あおいさんのファンですので、映画化が決まる前に原作は読んでいました。 どのように仕上げてくれるのかを楽しみにしながら映画館へ行ったのですが、 「良くも悪くも、原作をジブリっぽくいじられてしまった」というのが第一印象です。 具体的には、映画にする際に多く加えられた土着的な発想によって、一般客に 受け入れられ易い作品にはなったものの、反面それが原作の持つ 少女マンガ特有のほんわかした、また自己満足的かつご都合主義的な (褒め言葉です、為念)感覚と上手く融合出来ていないのではと感じました。 また、井上直久氏が描いたイバラードの世界も、この作品とは相容れないのでは ないかとも思います。 最後に余談ですが、この映画を単純に「宮崎駿作品」として 宣伝することには大きな違和感を感じます。確かに脚本は書いていますし、大人の 都合もあるとは思いますが、この映画は正真正銘、「近藤喜文作品」です。 彼だからこそ、色々な意味でこの映画が成立したのではないかと考えます。 ただ欲を言えば、この映画にもう少し彼の作家性が欲しかったな、とは思いますが…。 [映画館(邦画)] 6点(2006-05-07 03:52:52) |
50. 映画ドラえもん のび太の恐竜2006
《ネタバレ》 公式HPの予告編に只ならぬ物を感じ、観てきました。 公園の湖に野次馬やマスコミが押し寄せたシーンや、タイムマシンに乗っての 恐竜ハンターとのカーチェイス(?)シーンなど、物語全体から見ると明らかに 浮いてしまっているシーンはありましたが、声優や制作スタッフを総入れ替えしての リメイクがこれほど上手くいくとは、正直思っていませんでした。 声優入れ替えにより、これまでのお助けマン的存在から、のび太と一緒に悩んで 動き回る友達的存在へと変化したドラえもんの性格や立場をスムーズに受け入れられ、 制作スタッフ入れ替えにより、これまでのドラえもん映画では観られなかった、 生理的快感を生む素晴らしい作画を観られ(特に作画の線を、手のぬくもりが 感じられる微妙な描線で描いた事により、線自体が演技をし、各場面でのさらなる 感動を生み出した)、大いに感心・感動させられました。 これらがドラえもんの映画に新たな可能性を生み出した事は間違いないでしょう。 ピー助との二度の別れのシーンにはいずれも泣かされましたが、特に最後の シーンでは、それまで隣の席で両親の膝上に乗って退屈そうに遊んでいた3歳くらいの 子供が、突然「ドラえもんかわいそう~」と館内全体に響くくらいの大声で 泣き出し、こちらもさらにつられてしまいました。また、前に座っていた親子連れ (両親・8歳くらいの男の子と6歳くらいの女の子)の、両親二人は時折ハンカチで 涙を拭き、上映終了後に女の子は「私、最後までちゃんと寝ないで観たよ! おもしろかったよ!」と誇らしく家族に語っていました。 これまで色々な映画を映画館で観てきましたが、「(この作品を)映画館で観て 良かったなあ」と、他の観客と直に感動の共有が出来た体験をこれほど嬉しく 思った事は初めてです。 作品評価は9点ですが、この気持ちをプラスして10点とさせて頂きます。 [映画館(邦画)] 10点(2006-04-23 05:04:06)(良:3票) |
51. 魔女の宅急便(1989)
《ネタバレ》 私が映画館へ観に行った宮崎駿監督作品では、初めて劇場内が満員になった作品です。 当時は「ああ、宮崎駿もついにメジャーな監督になったんだな」と 感慨深く感じた事を思い出します。キキの空を飛ぶ描写や久石譲の音楽も 大変素晴らしいのですが、一番感動したところは、冒頭の 「何でこんなに大きくなっちゃったんだろう(うろおぼえ)」という父親の 台詞でした(当時はまだ高校生でした)。いつか自分の子供に 言ってみたいものです(笑)。 観た後に、制作がスムーズに行かなかった事を知ったのですが (宮崎氏は若手の監督に任せるつもりだったが、脚本に気に入らない点が多く、 結局は自分で全てをまとめ上げた)、気になったのは内容やストーリーに まとまりが無かったところです。その最たるところが、キキがウルスラに 励まされた後の展開です。ファンサービスだとは思うものの、明らかに蛇足でしょう。 また、個人的にはキャラクターデザインも気になります。うまく言い表せないの ですが、デザイン全体にわたり、”地に足が着いていない”感じがするのです。 総合的に期待をやや下回ってしまったので、点数は厳しくさせて頂きました。 [映画館(邦画)] 6点(2006-04-18 03:29:08) |
52. AKIRA(1988)
公開当時は、「バイクシーンは凄かったけど、ラストが良く分からないな」と すっきりしない気分で映画館から出て来ましたが、 今、改めて観直すと芸能山城組による音楽もさることながら、 全編に亘っての、作画や背景のクオリティーの高さにただただ圧倒されます。 また、映像の情報量が物凄く多く、観直す度に新たな発見がある、するめのような 作品でもあります。 ただ、作画マニアが観れば、終始にやにやしながら観られる映画である事は 間違い無いのですが、ラストは今観ても疑問が残りますし、 構成がやや平坦な感じもしますので、作画マニア以外の一般の映画ファンには とっつき難い作品かもしれません。 [映画館(邦画)] 8点(2006-04-15 23:28:14) |
53. 機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光
《ネタバレ》 この作品は、当時ビデオの最終巻が出る直前に公開されたものです。 私も含めた多くの観客は、まだ発売されていない(完成の遅れの為に 発売延期された)13話を少しでも早く観る為に劇場へ足を運んだのだと 思っています。 従いまして、私にとってこの映画の存在意義は、当時13話をいち早く観られた事と、 同じ0083ファンの方たちと劇場で驚きや感動を共有出来た事の2点に尽きます (コロニー落下シーンの煙の描写に、観客一同が「オーッ」と驚いた事は いい思い出です)。 今、この作品に興味を持たれた方が観る必要は無いでしょう。 ビデオシリーズをお勧めします。個人的には、物語が「ガンダム」という世界観に 縛られておらず、各キャラクターがのびのびと描写された1~4話がお勧めです。 [映画館(邦画)] 3点(2006-04-14 22:31:05) |
54. 天空の城ラピュタ
これまで私が最も多く観返した映画がこれです。 中だるみがあったり、ラピュタへ辿り着いた方法がアレだったりと、 作劇上の欠点はありますが、物語の世界観やフィルムから滲み出る雰囲気、 そして各キャラクターの魅力など、これまで観てきた全ての映画の中で 最も好きな映画です。文句なしに10点献上します。 ちなみに映画公開後しばらくは、理想の女性がシータだった事は ここだけの秘密です(笑)。 [映画館(邦画)] 10点(2006-04-14 22:11:13) |