621. ソルト
《ネタバレ》 二転三転するストーリーは素直に面白かったです。久々に大暴れするアンジー姐さんを見れたのも嬉しい。上映時間も短いし時間をつぶすのにはうってつけの映画かな? [DVD(字幕)] 5点(2011-03-14 00:12:47) |
622. RED/レッド(2010)
可もなく不可もなく。いや少しだけ不可に傾いている気もします。大御所シニアがやんちゃをしている様は、面白いと言われれば面白いですが、それだけしか面白味が無いとも言えてしまうと思います。 [DVD(吹替)] 5点(2011-03-14 00:02:55) |
623. 死刑台のエレベーター(1958)
《ネタバレ》 まずこの映画の秀逸な点として、サスペンスとミステリとしての完成度の高さを挙げたいと思います。「エレベーターからの脱出」「夜を彷徨う夫人」「明日を顧みないカップル」の三場面がバラバラに進行しているのですが、お互いの動きが実は綿密に絡み合いラストの破滅に向かうに従って、収束していく様は非常にスリリングです。最後のどんでん返しもやや意表を突いてくる感じで面白いです。ジュリアンの指紋とモーテルの現場に残された指紋を照合すれば万事解決してしまうという脚本の穴に文句を付けたくはなりますが。 マイルス・デイヴィスの音楽もリリカルな場面ではひたすらにリリカルな演奏、スリリングな場面では焦燥感を煽るようなアップテンポな演奏が画面と合っていました。50年代後半というと、マイルスはプレスティッジと契約していた頃ですので、中期の黄金時代と呼べるくらい脂の乗った時期。モードジャズをやや無意識に取り入れている様な素晴らしいアドリブも納得です。 [映画館(字幕)] 8点(2011-02-15 00:28:37) |
624. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 個人的には紛うこと無き傑作、いや大傑作でした。誰もが口を揃えて話すであろう、でんでんの怪演、園子温のエロ・グロへのこだわり、上映規制(ついでに観客の倫理観も)ギリギリのゴアシーンには度肝を抜かれました。こんな映画を今現在日本で観られることに感謝したい。しかしこの映画を最高得点の10点にした理由はその要因によってではありません。私はこの映画について途中まで「描写は凄いけど、ただそれだけだな」と思っていました。過激ではあるけれど、何かを鷲掴みにされる訳ではないと。しかし終盤でその考えは完全に覆されました。この映画の真の主役はキチガイ演技全開のでんでんでは無く、冴えない主人公を演じる吹越満なのです。主人公は終盤で悪の村田と同じ行為(厳密には違いますが)に身を染める事で男になるのです。他人に全てを委ねているようでは生きているといえない。やりたいことは反社会的であろうと何でもやる。それでこそ人間が生きるということなのだと。その証拠に何かを成し遂げた時、主人公の顔には満足が浮かんでいるのですから。勿論、村田のように殺人を犯したり、人を暴力でねじ伏せる行為はいけません。それでもやる時はやりたいことをやれ!ということを、この映画が観客に伝えたかったのだと私は解釈しました。ただのエログロ映画では無い。人間一人の生き方を変えてしまう力を持つ、大傑作だと私は思います。 [映画館(邦画)] 10点(2011-02-07 00:31:37)(良:1票) |
625. バンディダス
《ネタバレ》 まあ、身も蓋もない言い方をすればヌルい映画です。特に西部劇なのにアクションシーンがショボいのにはちょっと参ってしまいました。終盤の列車でのアクションなんて、列車が30km/h位のスピードに見えるので、全く危険な感じがしません。BTTFパート3のそれくらい遅い。それがヨーロッパ・コープのクオリティだと言われれば仕方がありませんが、もう少し如何にかならなかったのでしょうか。それでも十分に楽しめる質となっていた要因として、主演のペネロペ・クルスとサルマ・ハイエックの魅力があったと思います。キュートな二人のアホらしい喧嘩は観ていて素直に楽しめました。B級映画らしいお色気シーンも結構頑張っていたと思います。その点は実に満足。 [DVD(字幕)] 5点(2011-02-03 00:06:43) |
626. 戦艦ポチョムキン
《ネタバレ》 オデッサの階段での虐殺が有名過ぎる作品。アンタッチャブルのシカゴ駅での銃撃戦の元ネタが観れたことでも十分満足なのですが、矢張り凄いなと思ったのはモンタージュ技法による多々の演出でした。甲板で戦友を射殺する時のカットと、ポチョムキンがオデッサ劇場を砲撃する時のカットが印象的。 [DVD(字幕)] 8点(2011-01-30 10:15:02) |
627. 劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕
《ネタバレ》 生態系を三体の幻の鳥ポケモンに投影して、自然環境の調和の大切さを訴える構造は悪くないと思うのです。悪いのは前作に比べ悪役があまりにも目立たない(というかどうでもいい)存在だということ。魅力的な悪役がいるからこそ、活劇の爽快感が成り立つんですから。あとCGの使い方は不自然と言わざるを得ないでしょう。敵の本拠地の外観だけCGで描かれてもねぇ。 [DVD(邦画)] 4点(2011-01-23 02:09:07) |
628. それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ
純粋に素晴らしいと思える映画です。やや説教臭く感じる気もしますが、「何のために生まれて、何のために生きるのか」をアンパンマンに考えさせられるとは……。うむむ、明確な目的を持って正義を行使するアンパンマンが心底羨ましい。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-23 02:04:05) |
629. ロッキー・ホラー・ショー
《ネタバレ》 全編に渡って繰り広げられるビザールでサイケデリックな変態世界にテンションあがりまくり!正にホラー・ショー、正にカルト映画の名にふさわしい突き抜けっぷりですが、私にとっては大好物です。フランクン・フルター博士がマントを脱ぎ捨てた時の衝撃は忘れられない。人によっては拒絶反応を起こし、人によってはこのハイテンションな変態世界に魅入られるでしょうね。 [DVD(字幕)] 9点(2011-01-23 01:59:42) |
630. ジーザス・キャンプ
《ネタバレ》 未公開映画祭で鑑賞。キリスト教福音派の中でも、最も過激な部類を取り上げているのでしょうが、それでもこの映画の中身は非常に強烈でした。ハリー・ポッターが魔女を扱っているからと、アメリカで不買運動、焚書騒動は知っていましたが、実際に見ると本気で気味が悪いです。最も問題なのは親が洗脳をするようにキリスト教を子どもに押し付けていることでしょう。トランス状態で涙を流しまくる子どもの映像には絶句してしまいます。宗教の自由がある程度に選択できる国に生まれ、良かったと思えた作品でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2011-01-17 00:04:14) |
631. ぼくのエリ 200歳の少女
《ネタバレ》 二時間もの間、画面がとにかく美しく、最後まで映像美に引き込まれました。吸血鬼モノとしても良く出来ていて、許可無しでは無断で部屋に入れなかったりする設定には、作り手のこだわりが感じられます。しかし映像は美しいのですが、それが場面の為の美しさというよりは、美しさの為に場面を設定しているようで、あまりにも出来過ぎた画になっていると思えてしまった感もありました。吸血鬼の設定にしても、エリが彼女の家の鏡に普通に映ってしまっているので(吸血鬼は鏡には映らない)、こだわりがあるのか無いのかやや分からない。まあそれ等の不満を全て吹っ飛ばしてしまうのが、ラストのプールでの惨劇ですね。オスカーの目線のショットで、音と画面の隅で水上でいじめっ子が惨殺されていることが分かる演出には心底驚きました。と言うか慄然しました。その後のエリとオスカーの笑顔がまた恐ろしく、美しい。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 23:56:51)(良:2票) |
632. ソーシャル・ネットワーク
《ネタバレ》 殆どのシーンが会話劇でありながら、二時間を飽きさせずに見せてくれるデヴィッド・フィンチャーの手腕は流石だと思いました。また実話を元にした映画にしては、天才である主人公を神格化せずに描いているので見応えがあります。かつ主人公が只のクズ野郎では無く、純粋さ故に周りと強く衝突してしまう男であるような描かれ方は、人間の多面性が表現されている様で、非常に印象的でした。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 23:45:49)(良:1票) |
633. スプライス
《ネタバレ》 あのヴィンチェンゾ・ナタリ監督の作品ですので、まともな出来になるとは思っていませんでしたが、その予想が的中しました 笑。科学者が調子乗って育ててた生命体が、実は未知の人食い化け物だったという筋書きは、モンスターパニック物ではお約束の一つですが、本作はこれにエレクトラコンプレックスを絡めており、何というか……変態的です。エイドリアン・ブロディとドレンの性交も妙に生々しく撮られていて、ヴィンチェンゾ・ナタリの変態性を見せつけれられた様な映画体験でした。そういう意味で一見の価値はあるのでしょうが、イマイチ物語としての魅力に欠ける点もあると思います。やっぱり私にはモンスターが人間を殺しまくる様な、アホな映画の方が合っていると確認できました。 [映画館(字幕)] 5点(2011-01-10 22:55:06) |
634. トロン:レガシー
《ネタバレ》 リメイクにしては手堅く頑張った方と思います。あれだけ前作からのサービスを詰め込めば、過去作のファンへの受けはいいでしょう。惜しいのはストーリーが相変わらず一本調子でひねりが無いことでしょうか。折角リメイクしたんだから、もっといろいろ弄ればいいのに。あと最後のオチはこういう仮想空間物ではタブーだと思っていたんですが……、いいんですかね?ああ、今思うとアバターも同じオチだった。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-03 23:27:37) |
635. ラストラブ
《ネタバレ》 田村正和と脚本が酷い酷い……。田村正和は発声練習くらいしてから撮影現場に入ってください。ダンディズムとゴニョゴニョ喋る演技を一緒にしてるのでしょうか?脚本も崩壊してしています。余りにも偶然過ぎる展開が連続するので、どの程度真面目に映画を観ればいいのか分からなくなりました。あと日本でクリスマスを過ごしてから、一ヶ月後にニューヨークに行くと秋になってる!そんなアホな。どんな宇宙なんだ、あの世界は 笑。ちゃんと老舗ジャズバー「バードランド」でロケを行った事だけは褒められる点かと。 [地上波(邦画)] 3点(2011-01-03 13:33:52) |
636. BLOOD THE LAST VAMPIRE
制服を着た美少女が日本刀を使って化け物をバッタバッタと切り殺しまくる内容は、とにかく爽快の一言。そのB級感が漂うストーリーと、退廃的な映像のサジ加減が良い分量で、個人的には全く飽きずに最後まで観れました。実写化、テレビアニメ化したのも納得の面白さだと思いました。まあストーリーが中途半端な感は否めませんですが。キル・ビル好きな人とか、観たらいいんじゃないでしょうか。 [地上波(邦画)] 7点(2011-01-03 00:44:33)(良:1票) |
637. おまえうまそうだな
思ったより素晴らしい出来で驚きました。これだから子ども向け映画は侮れません。まずオープニングからラストまで、弱肉強食である世界をキッチリと描いているところに好感が持てました。かつ最後には弱肉強食を超えて親子の愛を描き切っている。もうこの厳しい弱肉強食の世界を軸とした人間(恐竜)ドラマに感動しっぱなしでした。人間世界に住む私達もハートとマイアサウルスのお母さん、ウマソウの関係に学ぶことは多くあるでしょう。 [映画館(邦画)] 8点(2011-01-01 18:20:14) |
638. 鳥(1963)
《ネタバレ》 ヒッチコックらしい良い意味で先の読めるサスペンスホラー表現と、単純に鳥が人間を襲うという話が上手く合っていたと思います。分かっていてもダニエルスが振りむいた瞬間に大量のカラスがジャングルジムを覆い尽くしているシーンはドキッとしますし、予定調和的に襲ってくる鳥も鳴き声が相まって、本当に人間を侵略しているように見えます。その反面、ミッチの母親が抱いている親としての不能性等、人間ドラマの軸となる所はアッサリと回収されてしまい、やや残念でした。 [DVD(字幕)] 6点(2010-12-29 12:30:08) |
639. ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢<TVM>
《ネタバレ》 相変わらずの高いクレイアニメーション技術を惜しげも無くみせてくれるのですが、やや「ウォレスとグルミット 危機一髪」と被るストーリーだったので、またこの展開か…と思ってしまったのが残念なところ。次に演出ですが、オープニングからニック・パークお馴染みの古典サスペンスホラーへのオマージュが炸裂していて十分に面白いのですが、過去の様なスピーディーなアクションシーンが少なくなってしまったのも勿体無いかな。いや、このクオリティでも30分の短編として十分素晴らしいんですけど。「犬でも分かる電子監視」や「パピー・ラブ」など文字ネタは相変わらず面白い。 [地上波(吹替)] 7点(2010-12-28 14:44:08) |
640. トロン
《ネタバレ》 当時の映画としては革新的なアイデアだったんでしょうが、現在では最早ありふれているストーリーなので、個人的には普通の出来の映画に感じました。若いジェフ・ブリッジスを観れたのが嬉しかったかな。トロン・レガシーに期待。 [DVD(字幕)] 5点(2010-12-26 14:41:57) |