641. アンネの日記(1959)
初めて知った8名による2年間に亘る隠れ家生活。精神的支柱たるオットー・フランクの沁み入る一言一言。見たことある・・・誰だったか・・・ジョセフ・シルドクラウト! ガッテンガッテン、見惚れる名優振りでした。 大空を自由に飛び交うカモメを窓から見るアンネが人間の本質は善であるとするのに悲劇の本質を見ました。 再見での冒頭シーンが何ともやるせない。 [DVD(字幕)] 7点(2022-07-16 02:52:18) |
642. 誰よりも狙われた男
《ネタバレ》 フィリップ・シーモア・ホフマン、何かこう張りに欠ける姿だと感じたのですが、遺作だったのですね。早逝が惜しまれます。 極々地味な作りですが、資金源を断つという任務の重要さがリアルに描かれており見応えがある良作です。 人を裏切って出し抜くのが生き甲斐のようなCIAの遣り口に私もホフマンと一緒に毒づいておりました。 レイチェル・マクアダムスの落ち着いた作品で一人浮いている感が惜しいところです。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-11 16:49:59) |
643. 8 1/2
自分に正直に。 苦手な監督作でずっとスルーしてきたのが、アヌーク・エーメ出演を知っての鑑賞。 開始2分程で予感した通りの悶絶駄作。 自身の苦悩を自身で慰めて作品の出来映えに予防線を張っているかのような作りにゲンナリ。 マルチェロ・マストロヤンニとアヌーク・エーメ、違う作品でこの超美男美女カップルを観たかったところです。 序盤での評論家?のこれ以上無い的確な指摘に2点。 [ブルーレイ(字幕)] 2点(2022-07-10 22:32:17)(良:1票) |
644. イージー・ライダー
《ネタバレ》 子供時分、バイクを駆る3人のスチール写真のピーター・フォンダの格好良さに憧れたものでした。 この歳になっての初見。 原付にも乗らない身にとって荒野を疾走する姿は素敵だと見とれるものでした。 義務も責任も伴わない自由とそれを気に食わないからと問答無用で撲殺銃殺するどっちもどっちのギスギスした物語にグッタリ。 オールロケ、ロードムービーの先駆けたるところに+2点。 余談ながら、鑑賞後、正午過ぎ、テレビで知った問答無用の銃撃。余りにも酷い。 [DVD(字幕)] 7点(2022-07-09 01:36:22) |
645. 愛する時と死する時
《ネタバレ》 ダグラス・サーク監督作品と言うことで鑑賞。独ソ戦でのドイツ兵。休暇帰郷での幼なじみとのロマンス模様が丹念に描かれています。ジョン・ギャビンの線の細さが物足りませんが、リゼロッテ・プルファーの透明感ある存在が特筆もの。弾けるような笑顔が明日への希望を抱かせるのですが、邦題を思うと悲しい結末が浮かびます。 戦場での命の儚さを痛感するラストショットに消沈。意外だった戦争ものですが、監督が東部戦線で亡くなったご子息に捧げた作品なのだと思うと切ないです。 クレジットのクラウス・キンスキーをまだかまだかと待ち続け、待ってましたの登場シーン。ゲシュタポ中尉にしては大人しいもののギロリとした目力は流石の怪優ぶり。 見応えある秀作でした。 [DVD(字幕)] 8点(2022-07-06 02:13:17)(良:1票) |
646. 奥様は顔が二つ
グレタ・ガルボの弾ける笑顔でのダンスシーンはお宝映像。点数の全てを。本作が最後の出演というのが惜しいところです。 [DVD(字幕)] 7点(2022-07-04 16:26:15) |
647. パームビーチ・ストーリー
観終わってからでもオープニングが意味不明。列車内ドタバタ劇はゲス共の下劣さにゲンナリでクスリとも出来ず。エンディングにも白けるばかり。お目当てジョエル・マクリーはこんな役どころは向かないとガックリ。ヘンな味わいがあったハッケンサッカー3世に点数の全てを [DVD(字幕)] 4点(2022-07-04 16:17:54) |
648. 風と共に散る
作品のレイアウトとして配置された浅い人物像による四角関係に盛り上がれないまま終了。四人のうちでアホ兄妹(ゴメン)が話を引っ張っており、引き立ててもらってるにもかかわらず外観しか華がないロック・ハドソン&ローレン・バコールが残念です。お久しぶりなロバート・キースのお姿に+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2022-07-02 21:47:06) |
649. 曳き船
《ネタバレ》 遭難船救出専門の曳き船サイクロン号の船長アンドレは救出した貨物船ミルバ号の船長夫人カトリーヌと出会う。自分にしがみつくような言動の妻イヴォンヌに嫌気がさしたのかアンドレがカトリーヌによろめいてしまう。 ジャック・プレヴェール脚本のせいかカトリーヌ初めとした皆の台詞が哲学的で、ザ・フランス映画と言える雰囲気に引いてしまうところがありました。 硬軟両方で魅せるジャン・ギャバン。船に戻ってゆくも待ってくれる者はもう誰もいない自業自得感を噛みしめるラストショットは流石の名優ぶり。戦時中での中断を経て完成させてくれた事に感謝する良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-06-30 16:11:35) |
650. マレフィセント2
いい仕事していると感心した映像の美しさに話がついていけてないようで。語られているところの共存が奥行きがないもので退屈でした。上品さと邪悪さがいい塩梅だった王妃がアンジーを食ってしまう存在感。ミシェル・ファイファーだったとは10000へぇ。どうりで綺麗なはずです。3はあるのでしょうか? もう打ち止めで良いと思いました。 [DVD(字幕)] 5点(2022-06-29 16:09:32) |
651. オフィサー・アンド・スパイ
《ネタバレ》 敬愛するポランスキー監督作と言うことで駆けつけました。 ドレフュス事件は「ゾラの生涯」で知っていましたが、その作品では描かれていなかったピカール中佐が本作の主人公。 ドレフュスの濡れ衣を晴らそうと奔走するのですが、ユダヤ人への蔑視を持ち友愛も無く実務者として間違った事は認められない、長いものに巻かれないドライな姿でやるせないラストに薄ら寒さが。一方で、裁判での「ブラボー!」小躍りする場面を初めとした権力者の横暴さとユダヤ人への憎悪を剥き出しにする市民の洗脳煽動される姿は力をこめて描かれており、監督は何を表そうとしたのか。 もう一つのお目当てマチュー・アマルリックは出番少なく肩透かし。 中佐の不倫相手を演ずる監督夫人エマニュエル・セニエも何だかなぁといったところ。 ポランスキー印の重厚な映像に加えて、劇場鑑賞だったせいもあるのか、音、に迫力があって、ドアが閉まるという何気ない音にも惹かれるものがありました。御大の次回作も観たいですね。 [映画館(字幕)] 7点(2022-06-29 01:27:56) |
652. 幻の女(1944)
撮影の知識に疎い私ですが、モノクロ画面は見惚れてため息が出た美しさ。昨日観た風雲のチャイナはカラーだとさぞや綺麗だったでしょうが、本作はモノクロでなくてはいけないなと思うところです。中盤で犯人が分かるまではのめり込みましたが、以降はトーンダウンしていったのが残念。並の脚本でも映像と演出で秀作になった印象深い一品です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-06-27 16:48:06) |
653. 風雲のチャイナ
《ネタバレ》 1920年代、内戦に於ける中国が舞台。アメリカ人宣教師とフィアンセが上海で結婚式を挙げる当日はぐれてしまい、助けてくれた中国軍将軍との愛憎模様が描かれています。将軍の人物像が甘ちゃん以外はキャプラらしからぬユーモアも甘さも無い苦いお話な珍品で、アメリカ人宣教師の独り善がり、思い上がりを指摘しているのに100へぇです。バーバラ・スタンウィックはまずまずといったところ。将軍のメイクが11時5分のような眉毛と思いっきりつり上がった細い目に苦笑ですが、演じるニルス・アスターというスウェーデン人がとってもオトコマエなのに1000へぇで、お茶をあおる姿が甘いというか切ないというかリプレイタイムとなりました。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-06-27 04:00:43) |
654. 偽りの花園
《ネタバレ》 金銭欲が隔てる悪人組と善人組が織りなす一族愛憎劇。ベティ・デイヴィス、ハーバート・マーシャルの終盤頂上決戦が圧巻。心臓を抉るような口撃で発作に追い込み薬瓶が割れる。片や「このまま死ねばいいわ、早く逝って」片や「ああ、もうダメかもしれない」鬼気迫る演技(リプレイタイム)に両手握り拳。悪人組の泣きっ面が見れなかった結末がちょっと悔しい(-1点)ながらも見応え満点の秀作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-06-26 16:35:43) |
655. レッド・ライト
《ネタバレ》 大物超能力者のインチキを見破ろうとする科学者。デ・ニーロ VS シガニー・ウィーバーの頂上決戦の期待に胸膨らませたのが、一緒の画面すら無い「そんなアホな、アカンわ~、詐欺やん」キリアン・マーフィ熱演なれどガックリ度合いは薄まりません。デ・ニーロはデ・ニーロで悪魔の微笑み無く暴れるでも無くこれまたガックリ。オチもどんでん返しというより、何やねんこれは一体、無いわ~。折角のキャスティングが活かしきれていないもどかしい作品です。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-06-26 00:59:01)(良:1票) |
656. ザ・ファブル 殺さない殺し屋
堤真一の怪演は目を惹きましたが、恨みが主となったスケール感の小さな争いに盛り上がれず。カーアクション及び団地での攻防は邦画とは思えない派手さ(+2点)ではありますが、現実離れにも程があり盛り上がれず。う~ん残念。脇役のキャスティングが重要な作品に思えました。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-06-25 19:56:28) |
657. ザ・ファブル
原作漫画の存在を本サイトで知りました。筋肉美を見せつけるかのような数多のスッポンポン姿を見せる岡田クン。レスラーのような太い首も併せて魅せる体での魅せるアクションは役者魂を感じるところで好感。一方でお笑い部分の痛さ寒さは白けるもので、もうチョット勉強しはったほうがエエんとちゃいますか。脇を固める面々が素晴らしく、安田顕もさることながらエンドロールでの柳楽優弥、向井理に1万へぇ、拍手喝采。「大丈夫やワシがついてる」はそれはアカンわ何でそうなんのよ!切ないシーンに消沈。佐藤浩市演ずるボスの意図が分かり辛い部分でしたが目が離せない展開に満足出来た良作です。続編もあるそうで是非観なければ。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-06-25 16:29:19) |
658. 性本能と原爆戦
原爆が投下されたのですがその描写は無く、家族4人の長であるレイ・ミランドの本性と生存本能が描かれています。このお父さんのサバイバル術はとても理路整然とした且つ銃にものを言わせてどんな事でもやってのける血圧が上がる姿でした。 キューバ危機最中の作品で、こういう浅ましい事は止めましょうというレイ・ミランド監督の警鐘なのでしょうか? 原爆の雑な扱われかたに白けた作品。 [DVD(字幕)] 5点(2022-06-24 02:07:17) |
659. あの愛をふたたび
《ネタバレ》 ロケ地アメリカの撮影現場で知り合った女優と作曲家のダブル不倫劇。意気投合しながらもそれぞれがパートナーに電話連絡を入れている割り切った間柄、だったのが、女優のほうが徐々に本気になってゆくものの最後に梯子をはずされる。 男女逆の立場であってもそうですが、その気にさせたほうが悪いのか、その気にさせられたほうが悪いのか。 アニー・ジラルド、ジャン=ポール・ベルモンドなので、カラリと明るい作りになっています。なので、ラストシーンでのアニー・ジラルドの自嘲と諦めと寂しさが入り混じった無言劇(リプレイタイム)がフランシス・レイの名曲も相まって深い余韻を残します。 [DVD(字幕)] 7点(2022-06-24 01:28:54) |
660. 殺人者(1946)
事件の真相に向けての展開に手に汗握ったのですが、終盤がワケワカメで余韻の無い結末が残念。若きバート・ランカスター&エヴァ・ガードナーは硬い演技だったものの、ハッとする美しさは後の大スターの片鱗がうかがえるものでした。クレジットは彼等に続いて3番目のエドモンド・オブライエンが実質主役。手堅い演技ながら華に欠ける姿に3番目も止む無しかといったところです。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-06-21 09:39:39) |