641. My Son あふれる想い
《ネタバレ》 まったく作品や監督についての予備知識無しで観たので、感想は「うわ、やられた!この設定・テーマでこうくるとは・・・・」でしたね。まあ、詳細の記載はしませんが、とりあえず予備知識無しで素直な気持ちで見てください! たぶん賛否両論あるとは思いますが、個人的には非常に清々しい気持ちにさせてくれる良い映画だと思いました。 [映画館(字幕)] 8点(2009-05-18 20:32:58) |
642. シークレット・サンシャイン
《ネタバレ》 人間というものは不完全な生き物であり、神の恵みを受けることはできても神そのものになることはできない・・・・・。そんなことを考えさせる「神の不条理」を描いた作品でした。 チョン・ドヨンの迫真の演技が光ります。正直、観ていてひいてしまう程なのですが、それをソン・ガンホをはじめとする密陽の人たちのユーモアが中和してくれて非常にバランスの良い構成になっています。 しかし、このイ・チャンドンという監督は本当に凄いです。 [DVD(吹替)] 8点(2009-05-18 20:30:06) |
643. 輝ける青春
《ネタバレ》 6時間強の長い作品ですが、ストーリーの面白さとイタリアの60年代から21世紀初頭までの社会の動きが見事に絡み合っていて全く飽きることなく一気に鑑賞することができました。基本的には、普遍的な家族の物語ですので、予備知識がなくても楽しめると思います(当然、あった方が楽しめますが)。 イタリア社会そして主人公たち家族の影の部分も映し出されてはいるのですが、全体的に「人生は美しい!」と前向きなトーンで貫かれているのがラテン系らしくて良いなと思いました(日本人の視点から言えば、マッテオに一番共感できましたね)。 [地上波(字幕)] 8点(2009-05-16 14:17:29) |
644. オアシス
《ネタバレ》 とにかく、ムン・ソリとソル・ギョングの剥き出しの愛情のぶつかり合いが創り出す世界の生々しさに圧倒されました。 本当に「凄い」としか言いようがない素晴らしいラブストーリーです。 いろんな思いが次から次へと湧き上がってきますが、言葉にすると陳腐化してしまい上手く言い表せませんが、こういう作品に出会えるから映画鑑賞はやめられません。 [DVD(字幕)] 9点(2009-05-12 20:58:54) |
645. セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ
《ネタバレ》 「腐った」映画産業に本当にテロ攻撃を仕掛けるなんて極めて不謹慎ではありますが、愛すべきバカ映画です。小ネタ満載で映画好きにはたまらない内容でしたね。 [DVD(吹替)] 8点(2009-05-07 20:12:17) |
646. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 細かいことは気にせず、とにかく金のかかったド迫力の映像を楽しむ痛快娯楽映画ですね。孫権=劉備連合の策略はズバズバはまり、曹操軍は翻弄され愚かな姿を晒しまくります。クライマックスの戦闘シーンはまさに炎が織り成すファンタジーといった感じで見応えがありました。 映画館でぜひ見てもらいたい作品です! [映画館(字幕)] 8点(2009-05-05 19:58:10) |
647. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 まあ、何百年もの間人々に愛され続けている三国志ですから、ストーリーは面白くて当たり前。とにかくこの映画の素晴らしいところは、とにかく金を惜しまず使ってオールスターキャストによる超絶娯楽映画に仕立て上げていることにあります。 戦闘シーンでは超人たちが敵をバッタバッタと倒していきますし、太鼓ひとつで何万人もの兵士が綺麗に陣形を整え、変えていくという某国のマスゲームもびっくりな統率のとれ具合もすごいです。もちろん、イケメン俳優と美女のラブロマンスもしっかり押さえています。金城武の孔明が意外にハマってましたね。 なんと言いますか、細かいことは気にせずに楽しむことがこの作品の正しい観賞法ではないかと思います。 パートⅡも楽しみです。 [地上波(吹替)] 8点(2009-05-02 22:28:30) |
648. ソウル奪還大作戦 大反撃
《ネタバレ》 朝鮮戦争の勃発から3ヶ月の戦況が描かれており、朝鮮半島が大混乱に陥っている様子がよくわかり興味深かったです。同じ民族がイデオロギーの違いから2手に分かれて憎しみあい、殺しあう姿は本当に哀しく無常なものだと感じました。しかも、敵と味方の支配が何度も入れ替わってしまい、そのたびに民衆は翻弄されてしまうわけですからやるせないですね・・・・。 韓国の国策映画ということもあって、韓国軍=英雄、北朝鮮軍=悪という図式が全編を貫いていますが、なかなか貴重な映像作品だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-02 00:28:29) |
649. 告白(1970)
《ネタバレ》 スターリニズムの下、東欧各国で起きた粛清の恐怖を描いた非常に重苦しい社会派映画ですが、エンターテイメントとしても良く出来ていて見応えがありました。 国家権力という大きな力の下では、人間なんていかに弱くちっぽけな存在であるのかが嫌というほど描かれていて息がつまりそうになりました。 「プラハの春」の終焉で終わるラストは、非常にやりきれない気持ちになりましたね・・・。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-04-28 20:05:24) |
650. 十二人の怒れる男(1957)
《ネタバレ》 文部科学省は、この作品を民主主義の教材として子供たちに鑑賞を義務付けるべきではないでしょうか。 声のでかい奴の威圧的で一方的な意見や、人間誰しもが持っている偏見や差別感情に付け込んだ卑劣な「正論」に流されてしまうことがいかに愚かな行為であるかをこの作品は明確に示しています。そして、ヘンリー・フォンダが演じる陪審員のような勇気と冷静さは本当に見習わなければならないと思います。 しかし、今もなおこの作品が名作として人々に感動を与え続けているというのは、逆に考えると現実社会ではこの作品はまだまだ「理想」にすぎないということなんですよね・・・・。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-04-27 19:27:43) |
651. 流星(1999)
ファンタジー的要素がかなり入ってはいますが、基本的にかなり現実的な物語でしたね・・・・。ただ、それ故に心に響くものがありました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-04-25 21:32:31) |
652. タクシードライバー(1976)
《ネタバレ》 閉塞した時代の、閉塞した生活を送る人間にとってのヒーロー像を、デニーロが見事に演じています。ラストの展開も非常に素晴らしいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2009-04-24 19:52:04) |
653. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 『トレインスポッティング』から10数年経った今、ダニー・ボイルが再び「Choose Your Future! Choose Life!」と私たちに呼びかけています。糞溜めのような人生とオサラバしたければ、自分で人生を選べ、未来を選べ。ただし結果は神のみぞ知る・・・・。こんなメッセージが聞こえてきそうな、閉塞した現代社会に向けたファンタジーでした。 舞台はインドですが、描かれているのは「人生」そのものですので予備知識がそれほど無くても十分楽しめる映画です。ダニー・ボイル作品特有のエッジの効いた映像や疾走感を思う存分味わえました。 それと、これから観られる方は「オスカー云々」といった余計な先入観は捨てた方が楽しめると思います。 [映画館(字幕)] 8点(2009-04-23 08:59:53)(良:1票) |
654. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 大自然の中では人間もただの生命体の一つであり、その中では何の助けも無く、運が悪けりゃ地に還るだけの存在であるんだなと実感しました。 まあ、意地悪く言えば「頭でっかちでコンプレックス持ちの坊ちゃんが無謀な旅をして(以下略)」の話なんですけど、かつてこういう無謀な旅(というか逃避)を思い描いたことのある人って結構多いんじゃないですかね。自分の頭の中で想像する世界と現実世界との違いなんてわからないし、わかろうともしない時期ってありますからね。 しかし、アメリカってでっかい国だなと改めて感じましたね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-20 20:04:59) |
655. メタル・オブ・ウォー
《ネタバレ》 まあ、しょうもない邦題がついていますが、内容は、コソボ問題の複雑さを上手く描いていて面白い作品でした。 前半の紛争中のシーンは、あまりにアルバニア寄りで「トンデモ映画」臭が漂っていたのですが、その後のコソボに残ったアルバニア人ジャーナリストの物語がなかなか見応えがありました。 ラストの不条理さは、これからもコソボの地で民族対立の悲劇が続くであろうことを示唆しているようでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-19 00:16:53) |
656. 敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~
《ネタバレ》 まあ、アメリカという国が表向きは綺麗事ばかり言ってるけど、実際は己の目的を達成するためには悪魔とも平気で手を組む恐ろしい国家であることや軍隊式命令系統は、「命令は絶対」という逃げ道を与えることによって、人間を簡単に悪魔にしてしまうシステムであることが良くわかりましたね。 何というか、現実社会の醜悪さに暗澹とした気分になりますが、目を背けてはならない事実なんですよね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-17 18:38:39) |
657. 純喫茶磯辺
《ネタバレ》 何というか、喫茶店でまったりと時間を過ごしているときのような心地よさを感じましたね。こういう何気ない日々の姿をユーモアを交えて描く作品は大好きです。 キャスティングもばっちりはまっていましたね。 しかしまあ、麻生久美子の役柄のような普通のように見えて実は思いっきりズレてる人って結構いますよね。無意識のうちに人をイラつかせてしまうような感じの人。まあ。「カメレオン」読んでたのは笑えましたけど。 [DVD(邦画)] 8点(2009-04-15 12:37:05) |
658. チェンジリング(2008)
《ネタバレ》 魂を揺さぶられ、怒り・憎しみ・哀しみ・喜び・・・といった様々な感情が次々とイーストウッドによって激しく引き摺り出されてしまった2時間半弱でした。映画の力を思い知らされましたね。 内容も、権力の腐敗への怒りや正義を貫く事の偉大さ、そして希望こそが人間の生きる糧であるといった熱いメッセージがグイグイと心が震えるくらい伝わってきて非常に見応えがありましたね。 アンジェリーナ・ジョリーの力強い演技も見事でした。 しかし、イーストウッド凄いわ・・・。 [映画館(字幕)] 10点(2009-04-14 18:27:30) |
659. 満州帝国崩壊 ~ソビエト進軍1945~
《ネタバレ》 タイトルを見ると非常に威勢のいい戦争アクションのように見えますが、内容は非常に地味で重苦しいです。むしろ反戦思想すら感じてしまうくらい、戦争の虚しさが描かれています。しかも非常に安っぽいですし、日本兵もどうみても日本人には見えません。ロシア兵の日本語の方が、日本兵の日本語より聞き取りやすいです。 第二次世界大戦末期のソ連参戦を、ソ連側の視点で描いてるという点は興味深かったのですが、結論としては時間の無駄でしたね・・・・。 [DVD(字幕)] 1点(2009-04-13 17:02:36) |
660. 百万円と苦虫女
《ネタバレ》 この作品の主人公に蒼井優を持ってきたのは大正解ですね。本当にはまり役だと思いました。ストーリーも、前半(海と山)は一旦枠から外れると非常にうっとうしさがつきまとい暮らしにくくなる日本社会の嫌な部分を上手く描いていて面白かったです。 ただ、後半に入るとありきたりな恋愛ドラマが主になり、ちょっとパワーダウンしてしまったのが個人的には残念でした・・・・。最後は上手くまとめてましたけど。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-13 16:54:04) |