Menu
 > レビュワー
 > Yuki2Invy さん
Yuki2Invyさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283
>> カレンダー表示
>> 通常表示
641.  プロフェッショナル(1981) 《ネタバレ》 
今作もごくハード系(シリアス系)とゆーか、ベルモンドは復讐に燃える容赦の無い凄腕エージェントを演じています(それでもやはり絶妙に茶目っ気があるのは流石だな…と嬉しくも思いますケド)。また、多分に007的とゆーか、敏腕かつ伊達男なキャラを活かしてそこかしこで女性を味方に付けてゆく…という展開運びなのでセクシー成分も多々含まれますし、女にはモテそうだけど男には確かに嫌われそうなヤツだな…(特に、今作では取分け女にモテなさそーな人でなしの主敵・ロベール・オッセンとは相性悪そう)とゆーのにも面白みや納得感があったかと思います。スパイ・スリラー的展開運びやアクションはまずまず重厚で、その意味でも同時代の007ものと比べてもさほど遜色はないかと。終盤の宮殿なんかは完全にモノホンでとても雰囲気好くゴージャスでしたし。  ただ、一つだけ気になったのはラス前の肝心の大統領暗殺シーンですかね。そもそも、ココでベルモンドが自分で殺さないコトに何か意味はあったのでしょーか?加えて、いくら気が逸ってたからとゆーてアソコで碌に確認せずに撃ちますかね?(まあ、撃ったヤツが序盤から散々にポンコツ感を醸してたのはそーいう意味なのかも知れませんケド、でもやっぱちょっと出来過ぎな展開なのは確かかと)。あと、やや中盤以降はテンポが緩めだったかな~とも少しだけ思ったりしましたね(ソコは少しマイナスかと)。  でも、全体的には相当に楽しめました。オーラスの雰囲気も素晴らしかったですし、ロベール・オッセンとベルモンドの「決闘」も確かにオシャレで完全に好みでした。良作の範疇ではあるかと思いますね。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-27 00:33:11)
642.  危険を買う男 《ネタバレ》 
今作のベルモンドは「ハンター」と呼ばれる裏家業の男で、政府から汚れ仕事を請け負って報酬を得ている。役自体には中々ハマっていて、悪過ぎない悪さやカッコよさ、そして茶目っ気や色気もふんだんに醸し出して、やはり魅力あるな~と思いましたね。悪役の極悪犯罪者「タカ」を演じるブルーノ・クレメルの存在感と(コレも)悪辣さも中々高度で、その点は好かったと思います。  残念なのは2点、まずベルモンドとコンビを組む若造が…なんか「教訓」とかってのをベルモンドが彼に語り込んでゆく感じは『怒りの荒野』のリー・ヴァン・クリーフぽくもあったのですが、今作の若造はかの作品のジュリアーノ・ジェンマの様には成長してゆかなくて、基本終始ベルモンドの足を引っ張りっぱなしで結局…つーのは観ていてチョイと面白くなかったと感じます。もう1点、私がしっかり観てなかった…のかも知れませんが、若造にこだわってたのはタカの顔を知ってる唯一の目撃者だからなのですよね?であれば、オーラスでベルモンドがタカの正体を知ってるのは何故なのでしたっけ?ストーリー全体としてもちょっと雑な感じではあったかと思えてまして、ソコも少し残念ぎみかと感じました。まあ、時代相応なクオリティのアクション・スリラーかとは思いますケド。
[DVD(字幕)] 5点(2022-03-26 20:03:50)
643.  ポーキーズ 《ネタバレ》 
『アメリカン・パイ』とかって個人的には結構好きだったりするのですケド、確かにその原型とゆーかごくおバカ下ネタをメインコンテンツとしている映画に見えます。そのおバカ下ネタのバカさ加減は決してアメパイにも負けず劣らずなレベルに見えました(=まずまず笑える)。酒でも飲みながら観る分には、男性ならワリと世代問わず楽しく観れるのではないでしょーかね。  ただ一つ残念なのは、アメパイに比べてもやや青春映画としての要素は薄いし、ゆーて全体的にもお話としてはかなり取り留めの無いヤツだったという気がします。普遍的な脱童貞物語かと思いきや、中盤からはストリップ小屋のチンケな小悪党との対決が主になってゆき、クライマックスもその仕返しがメインという…結論、やっぱ酒でも飲みながらボンヤリ眺める…くらいが丁度好い作品かと思えますね(好い大人なら特に)。
[DVD(字幕)] 5点(2022-03-24 22:52:07)
644.  ポーキーズ2 《ネタバレ》 
前作より更に、いや遥かに取り留めの無い話になってもーてますね(もはや「ポーキーズ」とかナンの関係も無いし)。かつ、おバカ下ネタ部分はともかく、全体的なコメディの質が個人的にあまり好みの感じではありませんでした。ピーウィが仲間に充てがう女を(セクハラ紛いで)探してゆくくだりとか、後半も差別ネタやらゲロやらが大目立ちで…特に、ゲロはマジで勘弁して欲しいっす(欧米のコメディってマジでゲロ塗れだな~とか常々感じてるので、回避用に誰かそーいう検索タグとかつくってくれたりしないかな…)
[DVD(字幕)] 4点(2022-03-24 22:08:47)
645.  THE BATMAN-ザ・バットマン- 《ネタバレ》 
ダークで重厚なヒーローものとしてのメインのお話に、思ったよりも多めに(コレも)重苦しいサスペンスのお話を覆い被せて、更にサイコ系スリラー・アクション・ほのかながらにはロマンスも…と色々な要素をミックスしたサービス精神旺盛な娯楽作ですね。そのうえで、バットマン自体もリアリティ重視で大袈裟に強すぎず、サスペンスも無暗に複雑すぎず、サイコ系と言っても(レイティングがかかるホドに)グロくなくヴァイオレントでもなくエロも特になく…とごくバランス・大衆性の方を重視してつくられた作品かと思います。ともすればパンチ不足(+突出した特長不足)だと感じる方も居るかと思いますが、個人的には(あくまで娯楽映画としては)かなり完成度の高い作品だと感じました。私としては、映画館で観て好かった…とは確実にそー言えるトコロですね。  とは言え、全体的にも終始かなり暗めのお話で、また同様に画面もずーっと結構に暗いのですよね(あとは天気も終始グズつき気味で)。だから単純明快に楽しく・明るく…という娯楽映画ではないのも確かにそーです。ただ、特にアクションシーンではその暗さを活かした照明的な工夫が中々に優れている箇所も多く見て取れましたし、そーいう暗め一辺倒で来たからこそオーラスの朝の光はソレこそバットマンが辿り着いた「夜明け」の象徴とゆーか、シンプルに好い演出だったと思います。一点、相当に長尺なのが気に掛かっている方もまた多いかとも思いますが、全体のテンポは(好いか悪いかで言ったら)率直にコレもやや重めですかね(お話の密度自体は十分だと思うのですケド)。個人的にはさほど気にならないレベル(むしろこーいう色々と重い映画としてはまま適切な方)かとは思ったのですが、そんなに重くて長いのは疲れちゃいそう…という方は配信やDVD・ブルーレイを待った方が好いかも知れません。
[映画館(字幕)] 8点(2022-03-22 01:04:26)
646.  ターミネーターX<OV> 《ネタバレ》 
安直なタイトルですが、観てゆくと少なくとも終盤までは『ターミネーター』つーよりは明らかに『マトリックス』に近い感じ(モチロン「どちらかと言えば」の話ですよ)なのですね。年代的なコトもあるのでしょう。ただし、ラスボスは明らかにターミネーター(のバッタもん)ぽいし、終わり方もソッチ寄りですかね。まあ、どっちにしろ元ネタに比肩する…なハズも全然無くて正にC級!というレベルのクオリティです。例えばホラーとかなら、このレベルの低予算でもやり方次第ではナンとかなるコトも(稀に)あるのかも知れませんが、これがSFとなるとやっぱチョイとキビシイ…というよーにも思います(どーしたって世界観とか、或いはコミュニティ全体のパニック感とかでボリュームを感じさせないと雰囲気が出ない…て場面が出て来がちで)。  主人公その他も決して好くはないですが、おそらくモーフィアスのポジションな黒人の兄ちゃんがまたちょっと酷かったすね。ナニを言ってるのかも終始分からんし、謎の人物感もまるで無いし、見た目的にもモーフィアスつーよりはむしろ『ブレイド』の方だったですかね(んでもってオーラスでも弱くてまるで役に立たないし)。
[DVD(字幕)] 2点(2022-03-22 00:22:55)
647.  愛なのに 《ネタバレ》 
今泉×城定という異色?のタッグ企画。当然の如くに恋愛映画だが、前半はほぼ完全に今泉テイストとゆーか、まま繊細な恋愛感情の「もつれ」的なモノを主として2組分並べて描いてゆく…ので(セックスシーンを城定監督らしくしっかりつくってはあるものの)ワリとマジメでちょい文学的てな感じの今風の恋愛映画かな~と思って観てたんだけど全く然に非ず。中盤以降、2つの片っぽのさとうほなみ・中島歩のお話はシンプルにヒジョ~に下世話でかつアホみたいな大オチを迎えてってしまうのですね。その意味では、この構成自体が実に壮大なフリオチだったとも言えるし、そのコメディの大仕掛け自体はまた実に見事にキマってたとも言えるし、そして何より実に完璧極まる映画的コンセプトの具現化だったとも言って好いでしょう(=コレ以上の無い今泉×城定の50/50だったかと)。  ただし一方で、瀬戸康史と河合優実ちゃんの話の方は正に対照的に非常に清々しく終わってゆく、その余韻はまた特大に爽やかだし、そして重ねて監督一流のセックスシーンの出来も確かに素晴らしく艶めかしかったです。この部分に関しては、女優さんが2人なかなか頑張ってたな~と思いましたね(特にさとうほなみさんは気合が入ってたよーに見えてとても好印象でしたです)。結論、色々とごく多様な好さがあって、かなりオススメできる作品でした。本企画のもう一作品の方にも期待です。
[映画館(邦画)] 7点(2022-03-21 00:17:44)
648.  エースの中のエース 《ネタバレ》 
これも実に楽しいですね。感情移入のし易い題材ですがともすれば重くもなりそうなトコロ、全体としてごくコミカルに明るく纏めてあるので非常に観易かったです(子供や動物もそーいう雰囲気の醸成には効果的でしたね)。かつ、コメディにしてもアクションにしても割かしアイデア豊富でその意味でも面白く観てゆけました。特にアクションはよく見ると結構に高度で(航空アクションにせよカーチェイスにせよ殴り合いにせよ)正直思いのほか楽しめましたですね。年代を考えても中々完成度の高い娯楽アクションでした。オススメ。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-20 23:31:47)
649.  プロジェクトV 《ネタバレ》 
ジャッキー・チェンが民間の国際軍事会社「ヴァンガード(Vanguard)」の社長なので、プロジェクト「V」なのです。そしてジャッキーもまだまだ闘ってくれてますケド、メインは若手の男のコ女のコに任せてる感じですかね(でも川下りのシーンで間違って落っこちてプチ騒ぎになる等、まだまだ体張ってるらしいすよ!)。その若手は男女どちらもかなり眉目秀麗で率直に好かったです(特に第一主役の男のコはかなりのアイドル的イケメン)。  かつてのカンフー映画(そーいうのもまだまだ探せば最近も在りますケドね)とゆーよりは、コレもより総合的アクション作品とゆーか、まずは徒手格闘よりだいぶガンアクションの比率が高めではありましたし、またドローンその他の最新テクノロジー的なギミックも多々盛り込まれていました。ただ、全体的に相当にCGを多用している感じでもあり、かつそれらのシーンは少し早送り+コマ落ちな感じも無くはなかったのですね(=ハリウッドのA級と比べると少~し違和感があるカモ…的な)。また、ストーリーもごく単純でアクションを眺めてゆくのがほぼメイン…という作品でしたが、アクション自体は量はかなり豊富でバリエーションもあったので、概ね満足は得られたかと思います。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-03-20 23:30:28)
650.  アングスト/不安 《ネタバレ》 
これは、相当に特殊な映画ですね。まず、肝心の主役は完全にサイコですが、いわゆるサイコ・スリラーとかサイコ・ホラーといった映画とは完全に一線を画しており、むしろドキュメンタリにも近いという様なリアルさというモノも醸されています。また、幾つかのエピソード(犯行場面)を通して主役のサイコのキャラクターを描き出してゆく、という様な「よくある」タイプの実録異常犯罪ものとも率直に一線を画しています。つまりそーいう部分の前置きはナレーションで軽く済ませてしまっておいて、肝心の内容はとゆーと、殺人で10年服役した「その男」が出所直後に起こした殺人事件をワンシチュエーションで最初から最後まで淡々と描く、てのがメインな映画になっているのですね。  前述のとおり、所謂ホラーやスリラーの様にショック場面に見応えがあるとか、シンプルな恐怖・スリルを呼び起こすとか、そーいう映画では全くないのです。結局のトコロ本作のメインコンテンツは、描き出される常人には理解不能な狂った思考・行動原理そのものなのですね。そして、これも前述どおりその部分には(実話ベースだから)ある程度のリアリティがある、とゆーのが最大のウリだという映画なのだとも思うのです。「リアリティの在る狂気」とゆーのを垣間見たい人向けという意味では、完全なるマニア向け映画だと言えるでしょう。そして、その部分のクオリティが観たときにその人に運よく「伝わった」としても、そもそもソレに対してどういう感情を抱いたらよいのか、という意味では、結局のトコロこれって非常に評価の難しい映画だろうな…とも言えるかと(個人的には、ままユニークな作品だと思ったのでこの評価、というコトになりますが)。  とは言え、肝心のメイン犯行場面とかもかなりグダグダと長時間のたうち回ってるので、娯楽用とかのシンプルな用途には全く使えない程度の作品なのも間違い無いです(途中でドロップアウトしちゃう人も多そうなレベル)。重ねて、中々高度に「観る人を選ぶ」作品かな~とは感じました。
[DVD(字幕)] 6点(2022-03-20 23:24:09)
651.  ジャン=ポール・ベルモンドの 道化師/ドロボー・ピエロ 《ネタバレ》 
うーん…全体を通しても確実にコメディタッチではあるのですよ。特に冒頭からのシーンは割とコテコテにコメディ風で、ココで出て来たミレッラ・ダンジェロという女優さんも(あんま聞いたコトない人ですが)パッと目を引く美人だったりで、この娘とベルモンドがあっちゃこっちゃで詐欺師稼業を(ごくコミカルに)働いていく…てな話かと思ったら然に非ず。彼女と別れて以降はまるで007のバッタもんかの様なスパイ映画的なお話になってってしまうのですね。一方で前述どおりコミカル風もコミカル風なままで継続してゆくのですが、中で結構バタバタと人は死んでゆく(のであんまし笑えない)し、目まぐるしい展開!とゆーよりは支離滅裂なドタバタ劇!で話は正直頭にスッと入ってこないし、諸々とどーも纏まりがイマイチな…と感じてしまうのですね。他方、アクションは特に終盤は比較的派手で、ソコから見てもやっぱスパイもの系統の映画として製作されたヤツなのは間違いないのでしょーな。確かに、ベルモンドの名物キャラとしてのアクション・シリーズなんて一つくらい有っても好さそうなモン…とも思いますが(まあ、ベルモンド自身がもはや名物キャラなのかも知れませんケドね)。
[DVD(字幕)] 4点(2022-03-19 22:19:47)
652.  ムッシュとマドモアゼル 《ネタバレ》 
この原題にこの邦題てのは若干よく分かりませんが(そもそも原題もイマイチピンと来ませんが)要は主役の男女ふたりの映画だよ!(=話の内容は、知りません!)てな感じなのかもな~と思いますね。このふたり、一言で言うと確かにルパン三世と不二子ちゃん…ですかね(言わずもがな)。内容は結構コテコテのコメディですが、中でこのふたりは両人ともにかなり頑張っている様に思いました。ベルモンドは相変わらず実に品好くコミカル+底抜けに陽気で、観てるだけでコッチもいつの間にかに楽しくなってしまいますね。かつ、今作ではアクションにも意外なホドに体を張っており、流石に一世を風靡したスターだなと感じました(ガタイも結構にご立派で)。ラクエル・ウェルチも実にゴージャスなルックス&プロポーションがまずは素晴らしかったですし、豪快な中にも女性らしさを垣間見せる演技も中々に魅力的でした。この楽しい映画の雰囲気にピッタリとマッチしたノリの好い音楽も最高すね。相当な掘り出し物ですわコレ(フランス映画恐るべし)。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-19 22:14:08)(良:1票)
653.  恐怖ノ黒電話 《ネタバレ》 
確実にタイトルで損をしている作品ですね。これじゃあ、クラシカルでオーソドックスな(古臭い)ホラーだとしか想像できませんですよ(非常に優れたアイデアのあるモダンな作品なのに…)。  敵の為すがまま、いつ、何をされるかも分からないと言う防御力ゼロの状況は、まるでサメ映画でサメが居る暗い海に放り込まれたかの様な極度の心地悪さを常時醸し出している。しかも、相手はサメではなくて悪辣で悪知恵のはたらく女サイコだという、実に不快で逃げ出したくなる様な極上のホラー具合だ。女サイコは(当然ながら)姿が見えず、終盤、一瞬姿が映りかけるもすぐ消えてしまう、という敢えて「見せない」恐怖の演出もまた秀逸だと感じる。ネガティブなラストも、過去を変えた弊害であることを含めてコレも好みではあるが、DV元旦那についてはラストで殺される以外にはあまり上手く使えていなかった様にも思う(奴が何をどうしたいのかがイマイチ分からないのも一因かと)。どちらかと言えば間違い無くシナリオは複雑な方であることもあって、ツッコもうと思えばツッコめる箇所も幾つか在る…とも言えるが、無理に気にするのも野暮であろう。結論、文句無しの優秀ホラーかと。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-19 02:42:13)(良:1票)
654.  レイニーデイ・イン・ニューヨーク 《ネタバレ》 
アレン作品としては比較的クセの少ないシンプルめのロマンチック・コメディに仕上がってますが、そのジャンルとしては素直にかなり楽しく観れる作品だと思いますし、それでいて監督の個性とゆーのも大いに発揮されている非常に手堅い良品だと思います。個人的には、特にこの気怠い雨に包まれたまろやかな雰囲気というものが(監督の他作品と比較しても)とても心地好かったですね。そこは流石だなと。  ティモシー・シャラメにせよエル・ファニングにせよ、実際にまだ非常に若い俳優さんですし、若々しい、というよりは少し幼い、というか、しかしそこから生まれる微笑ましさとゆーのが本作の好ましい雰囲気の醸成に一役買っていたと思います。特にエル・ファニングの邪気(と頭の中身)の感じられない「純真」な感じは個人的に絶品でしたね(それでいて随所でかなり気合の入った「練った」演技を見せてくれたとも思いますし)。この作品が彼らのキャリアで無かったことになってしまうのは、やはり少し勿体無い。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-18 11:03:47)(良:2票)
655.  野のなななのか 《ネタバレ》 
姉妹作『この空の花』に引き続いてややファンタジックな内容も含みつつ、製作当時の社会情勢の描き出しと反戦への強いメッセージを備えるのもまた同様である。意図的に(あるいは予算的な都合で)比較的「簡易」なCGで背景と俳優の演技を合成する場面を多用するなど、演出の独特さも前作から引き継いでおり、これまたユニークでまま面白い空気感になっている作品でもある。加えて、とにかく今作は台詞の量がのっけから膨大であり、特に中盤までは早口の台詞の洪水が引っ切り無しに押し寄せる…てな感じでもあって正直ちょっと面喰らったのもまた事実である。結論、コレも「合わない人には合わない」方の映画なのは間違いないか、とも(個人的にも、アレほどの言葉の奔流をこれだけの長時間すべて聴き漏らさない、とゆーのはもう無理かと)。  内容(=テーマ的なモノ)は、家族(あるいはそれに類する人々)の人生・命・記憶の「繋がり」を描き出すコトだろうか。ただし、その中核たる主人公の品川徹の人生にはとにかく戦争が暗い影を落としており、そのこと自体から発せられるメッセージとゆーのもまたテーマと並んで本作のメインディッシュとなっている(と言わざるを得ない)という感じでもある。率直に、その部分のストーリーと、それを「語る」品川徹の朗読的な演技こそが個人的には最大の見せ場であったと思うのだし、これも率直にそれ以外の諸々はもはや中々に幻想的とでもゆーか雰囲気映画的なナニかだった…とも感じられたのですね。重ねて、2時間経過した頃から「語り」始まる品川徹の過去のお話が一番面白かったですね。全体としても決して観た感じの印象は悪くはない…のですケドも。
[DVD(邦画)] 6点(2022-03-16 01:10:45)
656.  デイ・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
うーん…大昔に観た時は、もうチョイ面白かった気がすんだケド…(やっぱココまで大暴れなゾンビは当時は衝撃だった)  これもある種、この頃完全に流行になっていた高速系ゾンビで、そしてかつその強力なゾンビとの戦闘描写にごく見ドコロを集約したアクション系ゾンビ、とも言えますかね。その上に、原題を借りてきたロメロ三部作『死霊のえじき』からは「人間性を(薄く)残した」ゾンビ、という要素も取り込んでいる、というヤツです。シンプルでコンパクトでやりたいコトのハッキリした娯楽ホラーだと思いますし、そのコンセプトの面も含めてワリかし好く出来ている方の作品だという認識は再見しても変わりませんでした(特に今回、製作費のワリには…とゆーのを再認識したのです)。  ただ、やっぱり今になって観直して思うのは、全体的にまあまあ派手だけどチョイとちゃっちい感じもするなあ…というコトですかね。ゾンビ自体の造形なんかもやはりまずまず派手にデロデロしてるのですケド少し安っぽい感じもするし、何より撮り方(=画面の総合的な出来・観易さ)の部分が最近の同系統の(A級)ゾンビものと比べるとだいぶ型落ち感があるな、と。アクションってホラーに限らず映画としての陳腐化が速いジャンルだとは思うのですが、ことホラーに関しては近年は製作費の高騰も著しい(気もする)ので尚更…というコトにも思えますね。  重ねて、アクションはまあまあ派手ですし終盤の展開も諸々分かり易く面白みもあり、ラストもスッキリで、全体として決して嫌いではないです。ミーナ・スヴァーリが超・魅力的なのも含めて(思い出補正もありますが)観る価値はまあ十分かと。暇なら是非。
[DVD(字幕)] 6点(2022-03-16 00:10:56)
657.  この空の花 長岡花火物語 《ネタバレ》 
複数のストーリー&数多くの登場人物に加え、現実・非現実や過去・現在が文字通り綯交ぜに入り混じった複雑な構成を擁している。そして、長尺ながら終始一定した早めのテンポ、随所で盛り込まれる絵本か紙芝居の様な映像エフェクト、個々の演技や劇中劇の雰囲気等も含めて、演出も極めて独特である。確実に通常の劇映画とはかなり質感の異なる映画なのだし、ドキュメンタリともファンタジーとも言えないこの質感自体がもはや唯一無二と言っても好いユニークなモノだとも思う。一方で、また極めてメッセージ性の強い作品であるのも間違いなくて、ただその「主旨の明確さ」こそがこのある種混沌とした映画をバチっとひとつに束ねる強力な「箍」であるとも思うし、また本作を鑑賞する最大の価値でもある、とも思うのですね。まずはその主旨に十分に共感できたこと、そしてこのユニークな作品世界が個人的にはごく心地好く感じられたことも含めて、私としては今作、完全に観て好かったとは思ったのであります。  ただ、そもそもの今作のコンセプトとゆーか、こーいう伝えたいメッセージの明確な映画(取り分け、そのメッセージは特に子どもや若者に広く伝わって欲しい…と言えるかの様な作品)を、こーまで「取っ付きにくく」つくってしまうとゆーのは、やはりちょっと本末転倒とゆーかチグハグな感じも覚える…のが正直なトコロなのです。まずはやはり単純に長すぎると思うのですし、演技の感じや字幕の多用もそれこそその方面への分かり易さを重視したモノなのでしょーが、分かり易い・分かり難い以前に全く「観易くない」映画だ…とゆーのも確実にそう思われるのであって(例えば私が教師だったとしても、コレを小・中学校で生徒に観せたら多分みんな寝ちゃうな…と思ってまう、つーか)。重ねて、監督の個性に共感できる「映画ファン」としては喜ばしい作品だとは思うのですが、その辺の部分には疑問もまた感じられる…という作品ではありましたです。
[DVD(邦画)] 7点(2022-03-15 23:49:02)
658.  驟雨 《ネタバレ》 
あまり広く観られている映画でもないのかも知れないのですケド、今作ってマジでスゲー面白いのですよね(大昔にたまたま観れた時にもチョー意外だったのですケドね)。でも、コレが何故にこんなに面白いのか?てのは正直言って私にも好くは分からないのですわ。そもそも、雨が降ったら旦那を駅まで迎えに行く貞淑な細君にせよ、七面倒臭いご近所付合いにせよ、少なくとも往年の世代にとってさえソレはもはやノスタルジイと化しているのでしょうし、我々世代にとってはソレはもうファンタジーでしかないのでして。しかしながら重ねて、とにかく全編メチャクチャ面白いですし(私なんか)終盤はもうゲタゲタ笑って観てましたのですね(何年振りかの再見でさえ)。皆さんも機会があれば是非。  多分に時代的な要素を含みつつも、決して全く普遍性の備わらない映画ではないとも思いますが、少しだけ気になっているのは(前述どおりの)今作の捉え方についての世代間差異だとか、或いはコレって海外の視聴者には「刺さる」のかなあ…なんてコトですね。国内でももうチョイ観易くなるとイイな…と思いますし(DVDのレンタル取扱いは未だになさそうだし)、なんならカンヌクラシックスとかで上映されたら尚イイな…なんて思ったりも。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-06 00:27:26)
659.  ガール・イン・ザ・ボックス 《ネタバレ》 
実話ベースと言うか、実際に起きたキャメロン・フッカー事件の内容・経過を比較的事実に則ってごく淡々と辿ってゆくという作品で、劇映画とも言い切れないドキュメンタリ的な(=実録再現ドラマ的な)質感だとも感じられます(確認したらTV映画なのですがソコには「やっぱりな」という感じも少し覚えましたね)。見かけに反してホラーやスリラーとかっていう娯楽系統のジャンル映画では確実にないので、ソコは勘違いして鑑賞するとあまりイイ結果にはならないと思われます。ご注意ください。  ただし、その事件自体は極めて深刻で陰惨なモノであるので、まずはそういう事件がかつて実際に発生した、という事実を知るコトのみにでも確実に価値が在るものだと思いますし、本作の真の意図も実はソコに在る…とも十二分に感じ取れるトコロです。その意味では、暴力やレイプの描写はおそらく実際のソレよりも総じて穏便に描かれているものと思われ(少なくとも作中で何度も何度もそのシーンが描かれるワケではない)、むしろ描写としての主眼は被害者がどのような洗脳の状態にあったのか、というトコロにあるものかと感じます。その反面(とゆーか)まずは単純に被害者が受けた暴力・レイプの「酷さ」というのが(量的にも質的にも)鑑賞者に十分に伝わり切ったのか、という面にはやや疑問も残りますし、あとは加害者側の人物像(そもそもの犯行動機や、加害者と被害者・または加害者2人の関係性が変化していく様子など)の描き出しもやや浅かった、とも(少しだけ)感じました。  とは言え重ねて、衝撃度はナチュラルに非常に高度な映画です。個人的には観て損は全くしなかったですね。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-06 00:23:05)
660.  女渡世人 おたの申します 《ネタバレ》 
続篇ですが、藤純子さんの役柄は(中身はともかく)前作とは別人で太田まさ子、人呼んで「上州小政(女小政)」たァ、中々に威勢の好い通り名で御座いますな(元祖は若くして死んでるんだから、縁起でもねェとも言えるケド)。  しかしコレ、前作よりも格段に出来がイイですわ。基本的な内容は(また)だいたい同じなのだけどドコが違うかと言って、ひとつはやっぱし「渡世人」をチャンと描いてる、というコトに思えます。ただただ善玉な任侠が悪いヤクザを退治する…だけだと、ハッキリ言って『水戸黄門』の類になっちゃいます。が、本作では渡世人の仁義の価値観や心意気、或いはそれ故の因果な身の上なんかがしっかりと描き込まれ、それが任侠ものの面でも人情ものの面でも両面からお話に深みをもたらしています。あと単純に前作よりも全体のテンポが整ってた、とも思いましたかね(緩急自在…といった感じ)。役者もこれまた前作より多彩で、かつそれぞれ上質な役割の果し様でした。島田正吾のとっつぁん・三益愛子のおっかさん、今作のコメディリリーフは爽やかお調子者・南利明、待田京介は一見はいっぱしの任侠風ながら実はアコギな敵役で、かつどーも女に弱いらしい、と。あくどい親分役だって(あの)金子信雄に加えて前作から引き続きの遠藤辰雄とで二枚揃えと、コレも中々にゴージャスです。  しかし、何と言っても今作は(これまた)菅原文太でしょ。登場シーンはさほど多くなく、かつどれも静かなお芝居(修羅場は別にして)。でも、だからこそ伝わる熱い想い…とでも言いますか、今作は実は優れた恋愛映画でもあったのだ!とすら思いますな(最早)。『緋牡丹博徒』シリーズ屈指の名シーン・雪の今戸橋に倣ったか、今作でもまずは2人のそのシーンでは雨が降っている(ひとつ傘の中でしっぽり濡れる2人の艶やかさ・切なさ…と来た日にゃア!)。そしてオーラスのカチコミ前に菅原文太は言います「姐さん、アタシも一緒に、死なせてください」ああ、あはれ日本人てのは「愛と云うは死ぬ事と見付けたり」てなモンなのでしょーかね(「君のためなら死ねる」だのナンだの)。
[DVD(邦画)] 8点(2022-03-04 15:35:16)(良:1票)
040.24%
1120.73%
2191.15%
3915.52%
420612.50%
528717.42%
638323.24%
733020.02%
823914.50%
9704.25%
1070.42%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS