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 > 目隠シスト さん
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プロフィール
コメント数 2285
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 お世話になっております。
只今『真・女神転生VV』攻略中のため新規投稿お休みしております。
2024.6.28
とりあえず1周目クリアしたのでぼちぼち投稿再開しています。
2024.7.19


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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701.  死臭 つぐのひ異譚 《ネタバレ》 
2大人気邦画ホラーシリーズ『リング』と『呪怨』のエッセンスだけ頂戴しました感は否めません。不条理と言い切れるほど不条理ではありませんが、はっきり理不尽と言い切れる胸糞悪いお話でありました。
[DVD(邦画)] 3点(2015-12-20 20:47:05)
702.  Zアイランド 《ネタバレ》 
芸人出身の映画監督は、基本的にアリだと思っています。漫才・コントの制作スキルは、映画制作にも通用すると。現に北野監督は“世界の”キタノですし、松本人志や内村光良作品も私の趣向に合うものです。そこで品川監督。嫌な予感から今まで“食わず嫌い”で敬遠してきたのですが、地元ロケ作品ゆえついに鑑賞することに。しかし残念なことに悪い直感は当たっていたようです。物語中盤までのテンポの悪さは如何ともし難いものでした。思うに、品川監督の“芸人”としての顔が、悪い方面で発揮されていたような。きっとサービス精神が旺盛なのでしょう。観客を沢山楽しませたいと。だからイチイチしつこい。でも、コレって、不味い飯屋の大盛りと同じで、サービスであってサービスに非ず、なワケです。無駄な説明や表現に尺を取られて、必要な状況説明が抜け落ちては意味がありません。例えば、ゼニ島の広さってどれくらいでしょう。本土からの距離は?閉鎖性や隔離性を煽ってこそ、離島を舞台に選んだ価値があるというもの。それに物語の組み立ても腑に落ちません。序盤に張った伏線を、忘れた頃に回収するのが爽快なのでしょう?ところが鶴見辰吾親子の「タイムカプセル」エピソードなど、追想と現在進行形のお話を直結させる無粋な配列。観客の記憶力はハト並みではありません。思わず「へたくそか!」とツッコんでしまいました。前半もたついた分、後半はスピード感が増し随分観易くなったものの、その分大切にしたい一つ一つのエピソードが簡易に処理されてしまい、消化不良な印象を受けました。「元カノ撃てるわけねえじゃんかよ!」なんて品川流センチメンタリズムは彼の芸風同様鼻に付くもので、喩えるなら「品川定食・大盛り・鬼マヨネーズがけ」みたいな映画かなあと。普通盛りにして、マヨネーズを控えてくれたら、品川定食、もとい品川映画、アリだと思うのですが。地元ロケ感謝補正で、ちょっぴりオマケの6点です。
[DVD(邦画)] 6点(2015-12-10 00:29:16)
703.  滝を見にいく 《ネタバレ》 
『七人の侍』や『ガンバの冒険』を引き合いに出すまでもなく、7人も主要キャラが居たならば、それぞれ個性を持たせようとするのが常識的な手法。ところが本作はまるで逆でした。「おばちゃん」で一括りに出来る没個性ぶり。何処にでもいそうな、人の良い、でも冴えない中年女性ばかりを集めました。7人集まっていても、全員で“一人”の人格と観て取れます(だからこそ、誤った選択を制止する者なく遭難したとも言えますが)。さて、この設定が意味する事とは?彼女らは、ほとんど自身の背景を語りません。大人は“楽しかった”昔話は好きですが、“辛い”そして“生々しい”今の境遇は語りたくないもの。皆それが分かっているから、あえて聞かないし、話さないのです。でも想像は難くありません。仕事、ローン、介護、人間関係、エトセトラ。3万円のツアー代金が「高い」と感じる庶民の懐具合。抱える悩みの見当はつきます。彼女らは特別な存在ではなく、スクリーンの前の“あなた”そのもの、ということ。みんな8人目のおばちゃん。そう考えると、どうして彼女らが遭難したのか理由が分かるというもの。“遭難してしまった”ではなく、深層心理的には“遭難してみたかった”だと思うのです。ちょっとハードなハプニング型・ピクニック。そもそも脱日常を求めるのが、旅の目的に他なりません。「私たち何処まで行けばいい?」「教えておじさん」「好きなところへ行けばいい」大丈夫、あなたは自由だよ。そう言って欲しいのが本心。でも現実には、日常へ戻らなくてはいけません。だからラストは「高原野菜、買わなきゃ」なんだと思います。優しく、素敵な、大人のための寓話でした。有名女優ゼロというキャスティングが見事に活かされていました。あれ?でも、やしろ優、出てましたっけ?
[DVD(邦画)] 8点(2015-11-25 00:27:20)(良:1票)
704.  ナイト&デイ 《ネタバレ》 
豪華2大スター共演による“ロマンス・アクション・サスペンス・コメディ”。主役のギャランティに製作費の大半を割いた為か、アクションのスケールは割引プライスとの印象です。さらに大胆な省略技法を使い脚本の質も安普請か…と思いきや、なかなかどうして、男女の主導権が切り替わった終盤の畳み掛けにはニヤリとさせられました。キャメロンはホント肉食系が似合いますね。こういう映画は細かいコトは言いっこなし。敵の銃弾が主役に当る気配が無いのもご愛嬌。素直にバカ笑いしながら楽しむのが正解だと思います。
[地上波(吹替)] 6点(2015-11-15 23:23:30)(良:2票)
705.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 《ネタバレ》 
ポスターの図柄にも使用されている“売り”であり“ハイライト”とも言えるハントの“輸送機ぶら下がり”を冒頭に持ってきた意図とは何でしょう。所謂“ツカミ”?それもあるでしょうが、もっと重要なメッセージが隠されている気がしました。それはIMFの活動に対する当局の批判への回答。不可能と称される困難なミッションを、命を賭して遂行しても「ギャンブル」や「運」と揶揄されてしまうのは耐え難い侮辱のはず。彼らは「諦めない心」と「チームプレー」で奇跡を必然に変えているのですから(ハントは超人ですが、仲間のフォローが無ければ100%死んでいました。だから彼らは皆一様に仲間思いなのですね)。飛行機ぶら下がり程度の奇跡ならば朝飯前ということです。今回は何時にも増してエージェントの悲哀がしのばれる内容でした。成功して当たり前、泥を被ってナンボの辛い稼業です。それゆえ、MI6の上官への意趣返しや、IMF復活の切り返しには溜飲が下がりました。雇われ人は辛いですな。本作でシリーズ5作目。サイモン・ペッグやジェレミー・レナー、ヴィング・レイムスといった常連組は鉄板ですが、やはりこのへんでキレイどころのレギュラーも欲しいところ。個人的には前作でワイルドな魅力を振りまいたポーラ・パットンさんの再登場を熱望しております。
[映画館(字幕)] 8点(2015-11-05 23:57:48)
706.  聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY 《ネタバレ》 
長編を短時間でまとめるなど土台無理な話…と言ってしまえば身も蓋も無いですが、やはり原作既知であることが前提となっている脚本は頂けません。“ブロンズ<<<絶対的な実力差<<<シルバー<<<越えられぬ壁<<<ゴールド”の強固なヒエラルキーを打ち破る過程にオリジナル『聖闘士星矢』最大の魅力があったと考えますが、完全にスルー。アテナを救うための時間的制約を有耶無耶にしてしまったのも勿体無い話だと思いました。バトルシーンの表現については観るべき部分はあったものの、『聖闘士星矢』である必要性は無かったと思います。なお、当方お目当てのあーりんは、良くも悪くも、それ以上でも以下でもなく、あーりんでございました。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2015-10-25 19:28:00)
707.  インターステラー 《ネタバレ》 
(真っ当な映画批評は他の優秀なレビュワー様にお任せして、私はいつも通り“自分語りの感想”でお許し願います。)私は親子の絆を描いた映画、それも“父と息子”を扱ったもの(例:ビッグ・フィッシュなど)に殊更弱い傾向があります。おそらく、父親に対するコンプレックスが極めて強いからでしょう。映画の中の“息子=自分自身”でした。そんな私も父親業を始めて10年が経ちます。長女もマーフと同じ10歳になりました。そんな理由から主人公への感情移入は半端ではなく、刻々と失われていく時間に胸を痛め、涙しました。息子の立場から父親の心境へ。人は変わってゆくのです。何故クーパーは宇宙へ旅立ったのでしょうか。種の存続を図るため。いえ、我が子の未来を守るため。息をしているだけで満足しないのが人間です。生きることより、活きること。彼は子供たちへ“希望”を贈るために命を賭したと考えます。もちろん、其処には自身の能力に対する“自己顕示欲”が在った事も見逃せません。彼の本質は農業家ではなくパイロットだったのですから。主人公の行動原理を“家族への愛”とするならば、マン博士のそれは“自己愛”です。同じく“愛”。ただし、ひたすら己が生に執着するマン博士と、自身を活かすことを望む主人公とでは、同じ愛でも値打ちは違うでしょう。この世で何よりも重い「子供との約束」を捨て、アメリア博士を救ったクーパーの献身は、漆黒のブラックホールの中「事象の地平線」を超え、人類を救う鍵となる「量子データ」の獲得という奇跡を生みました。彼が辿り付いた先は、時空を超える“5次元”の世界。そう、アメリア博士の言葉を借りるなら“愛”そのもの。クーパーが5次元で、最愛の娘と繋がったのは必然に他なりません。何故なら5次元に時や空間といった隔たりの概念は存在しないのです。あらゆるものを犠牲にして主人公が手に入れたのは、老いさらばえた愛娘が子孫に囲まれながら看取られる“最期の瞬間”を目にする権利。「だってパパは必ず帰るって言った」たった一言で全てが報われました。嗚呼、なんと切なくも美しい、そして幸せな光景でしょう。涙が溢れて仕方がありません。インターステラーは「星の間」。マーフという星、そしてアメリアという星。繋ぐのはクーパー。星の旅人が新世界を紡ぎます。
[CS・衛星(吹替)] 10点(2015-10-20 01:15:02)(良:2票)
708.  鷹の爪7 女王陛下のジョブーブ 《ネタバレ》 
世界征服の資金をビジネスで稼ぐシステムは、タイムボカンシリーズから綿々と続くコメディ系悪役の王道スタイル。エキセントリックからトラディショナルまで。さすがNHK御用達、安心安全の鷹の爪ブランドです。「マンネリ」「まるくなった」確かにそう。でも、私はこの路線を支持します。戦鶏と称されるヤングライオン(親日本プロレスの若手)のガムシャラさは確かに刺激的で魅力を感じますが、いつまでもそれではダメなのです。技を磨き、インサイドワークを身に付け、名前を売り、客の信用を得て、一流のメーンイベンターに成長しなくてはいけません。成熟を拒むのは愚かなことです。変化を恐れず、マンネリも恐れず、偏に金の取れるコンテンツを確立すること。鷹の爪は円熟期に突入しました。素晴らしいじゃありませんか。劇場7作品目のメインゲストは木の実ナナ。ということは…次のゲスト本命は八代亜紀、対抗は八名信夫、大穴は八代英輝(弁護士)と予想しておきます。
[DVD(邦画)] 7点(2015-10-15 19:53:12)
709.  Seventh Code 《ネタバレ》 
簡単に解ける拘束紐、目的地も知れない自動車を走って追跡、初めから知っている各種暗証番号、屈強な男を体術で組み伏せる華奢な女の子。リアリティ無視の“嘘”ばかりが目につきます。聞けば本作は『seventh code』という楽曲のPVとのこと。なるほど、物語としての整合性は不問なワケです。ただ監督脚本は、当代きっての難解ミステリー上手、黒沢清。額面通りに受け取るのは勿体ない話。深読みする価値はありでしょう。ということで、私なりの解釈を試みてみます。冒頭に挙げた数々の不条理は、『妄想』あるいは『夢』の様相を呈しています。全ては主人公(前田敦子)の『心の中の出来事』と捉えるのが自然かと。見知らぬ土地(ウラジオストック)に、一人の男を追ってきた女。あれ?このシチュエーションって、芸能界に飛び込んだ前田敦子の姿と重ならないでしょうか。鈴木亮平=秋元康。スーツ姿や髪型も同じです(おっと、それ以外は言わない約束)。前田が身を寄せたレストラン=AKB48。夢を追って出ていく者あり、一発勝負に出て討ち死にする者あり。メンバーの姿?あるいは前田自身の葛藤?でしょうか。やっとの思いで手に入れた起爆装置は、総選挙の勲章センターポジション。そう、踏み潰して、前に進むのです。与謝野晶子の歌『旅に立つ』。そして衝撃の(あるいは身も蓋も無い)結末。メタファーと呼ぶにはあまりにも女優・前田敦子の現実が目に浮かぶ生々しさがありました。実に面白いです。黒沢清節満載の本格サスペンス。こんな贅沢なPV、観たことありません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-10-05 19:49:52)
710.  劇場版 零~ゼロ~ 《ネタバレ》 
かつて心中した女学生たちの無念。封印されたアヤの記憶。そして、シスター姉弟の犯した過ち。何層にも重なり合う罪によって課された重過ぎる罰。ミスリードにサプライズと、ホラーサスペンスの必須要素をきちんと押さえた見事な脚本に唸りました。また「カメラ」「写真」といった原作ゲームの象徴的アイテムを違和感なく取り込み、血の一滴も流さず、ホラーを成立させた点も好印象。さらに画づくりにもセンスが感じられ、しっかり「怖い」そして「美しい」シーンが随所に見受けられました。この辺りは、まるで“人形のような”中条あやみの功績大で、やはりホラー+美少女の組み合わせは鉄板と再認識いたしました。救いがあるようで無い、カタルシスがあるようで無い、切なさ50%安堵30%憤り20%の鑑賞後の不思議な味わいは、これまでの和製ホラーでは経験した事のないものでした。良質なホラーだったと思います。ただ、アヤとミチ、リサとカスミの顔が同系統であった為、本筋とは別の部分で少々戸惑ってしまいました。若い娘の顔の判断がつかないなんて、私がオッサンという証拠ですね。ガックリ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-09-25 21:26:15)
711.  リアル人狼ゲーム 《ネタバレ》 
近年日本で流行した、所謂「人狼ゲーム」をモチーフとした映画を調べてみた結果は次のとおり。①『人狼ゲーム』(2013年、監督:熊坂出、主演:桜庭みなみ)、②『人狼ゲーム ビーストサイド』(2014年、監督:熊坂出、主演:土屋太鳳)、③『リアル人狼ゲーム』(2013年、監督:山田雅史、主演:栞菜)、④『リアル人狼ゲーム 戦慄のクラッシュ・ルーム』(2014年、監督:梶田征則、主演:永野まりや)、⑤『人狼処刑ゲーム たとえ君が狼でも僕は君を守る』(2015年、監督:ギョーム・トーブロン、主演:太田基裕 米原幸佑)⑥『キリング・カリキュラム ~人狼処刑ゲーム 序章~』(2015年、監督:古厩智之、主演:米原幸佑)結構な人気コンテンツのようです。戦略性あり、心理戦あり、ショッキングシーンあり。サスペンスの要件がバランスよく揃っており“映画化向き”なのでしょう。全て続編が製作されている点も興味深いです。さて評価の方ですが、①②はあっと驚く傑作シリーズで、2作品共抜群に面白いです。オススメします。④⑤⑥は未見。で、今回のレビュー対象作品『リアル人狼ゲーム』ですが、正直言って「論外」でした。そう、長すぎる、そして必要のない前置きは、本作に対する感想を書きたくなかったからです。モヤモヤ・脱力・なんだコリャ。羊頭狗肉ならぬ羊頭狼肉。“看板に偽りあり”な意味不明映画でした。久々に掛け値なしの1点進呈です。0点は勿体無いので。(2022年9月22日追記)『戦慄のクラッシュルーム』を鑑賞した際、前作となる本作品の記憶がすっかり消えておりました。自身の感想を読み返してもさっぱり思い出せず(ほぼ内容に触れていないからだよ!)繋がり確認も兼ねて再鑑賞することに。結果、最初の採点は厳しすぎたと反省しました。そこまで駄目な作品ではありません。少なくとも『人狼ゲーム』ではありましたし。あと、ある程度は内容がわかる感想にしないと忘備録として用を為さないことも理解しました。おかげで1時間あまり人生の貴重な時間を無駄にした訳ですが。点数は自戒とお詫びを込めて倍にしておきます。
[DVD(邦画)] 2点(2015-09-15 20:59:47)
712.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
物語の肝は“もしかして本当は主人公が犯人じゃないか”という点にありました。巧妙な芝居か、あるいは飲酒による記憶錯乱か。いずれにしても彼が犯人である可能性は、真犯人が姿を現す直前まで不明でした。このミスリードが成功したのは、実はリーアム・ニーソン主演の別作品のおかげ(念のため作品名は伏せますね)。役者のパーソナルイメージを利用したワザアリなミステリーだったと思います。娘の死から逃げた主人公が、同じ年頃の少女を救うクライマックスはベタですが泣かせます。リーアム・ニーソンのアクションはセガールよりもスタイリッシュで、個人的にはかなり好みです。
[DVD(吹替)] 8点(2015-09-05 22:51:54)(良:1票)
713.  赤々煉恋 《ネタバレ》 
常道であれば大オチ用に残しておくはずの“実は主人公は死んでいました”を、早々に明かしたのは、他に隠し玉があったからなのですね。これは素直に上手いと思いました。その仕掛けを踏まえたキャスティングもお見事だったと思います。ただ、このネタを成立させるために“お母さんの容姿の変化”という重要なファクターを犠牲にしたのは勿体ない話だと思いました。自殺は自分自身だけでなく、残された家族の人生をも奪う愚かな行為。その主張に説得力を持たせるためには、お母さんの容姿に劇的な変化が必要です。秋本奈緒美が相も変わらず“お美しい”のでは、彼女の人生が奪われた事実が伝わってきません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-08-23 22:57:04)
714.  幕が上がる、その前に。彼女たちのひと夏の挑戦
私はDVDなどで“特典”として付くメイキング映像の類が嫌いです。ジャッキー・チェン主演映画のエンドロールで提供されるNG集などもってのほか。観客へのサービスなのは分かりますが、正直いって有難迷惑な話です。物語の世界に浸りたいのに、その裏側を見せられるなんて艶消しもいいところ。そう、私のスタンスは“メイキング映像・NG集”否定派です。ですから、どんなに『幕が上がる』が好きな私でも、本作に高得点を付ける事は無いと考えていました。あくまでもファン向けのオマケ映画であると。ところが、ところがです!本作はももクロが『幕が上がる』を通じて、女優として成長する過程を追ったもの。弱小演劇部が全国大会を目指して成長していく『幕が上がる』の世界感と見事にリンクしていました。艶消しなんて、とんでもない。『幕が上がる』では描き切れていなかった“演技上達の道程”を図らずも補完する内容でありました。平田オリザ氏のワークショップで演技の意味を知り、監督に対して自らの思いを語る姿。5万人のライブでもおどけて見せる彼女たちが『肖像画』で見せた張りつめた表情。『ももドラ』での“なんちゃって女優”ぶりを知る者にとっては、実に感慨深いものがありました。例えるなら寝返りもままならぬ乳飲み子が、ランドセルを背負って駆けて行くまでを目にしたような。あくまで『幕が上がる』があってこその本作ですし、ファンサービス映画であることは否定しません。ですが、このように“本編の世界観を邪魔しないメイキング映画”があることに驚いた次第です。しおりん、れにちゃんの涙、美しかったなあ。夏菜子は、本当に大きくなりました。ももクロにとっても、そしてファンにとっても、『幕が上がる』が大きなターニングポイントであったと再確認することが出来た『その前に。』でありました。
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2015-08-14 22:29:59)
715.  偉大なる、しゅららぼん 《ネタバレ》 
いけ好かないと思われた“殿様”淡十郎が、特殊能力に頼らぬ人生を選びたいと語った時、彼を観直しました。ああ、ただのボンボンじゃないんだなと。でも結局は己が宿命(?)とやらをアッサリ受け入れてしまう結末にどっちらけ。なんだ、単なる中二病でしたか。敵対していた日の出と棗が手を組む流れは本来感動路線のハズですが、仇役の方が余程同情できる境遇というのも困りものです。それに八郎潟って…確かに有名だけど規模で琵琶湖に及ぶべくもないですし。正直、見どころが分からないお話でした。ところで、日の出が「赤」ならば、棗は「青」じゃないとバランスが悪い気がするのですけど、磁石(あるいはテツ&トモ)みたいだから回避したのでしょうかね。主題歌はももクロの『堂々平和宣言』(ほとんどコレ目当てで観たようなものです)。もはやライブの定番ナンバーとも言える人気の楽曲ですが、歌詞が映画のテーマときちんとマッチしていて、良かったんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2015-08-05 01:24:39)
716.  青鬼 《ネタバレ》 
入山がGACKTもどきに言い放ったように、あの不可思議な建物内はシュン君製作の“ゲームの世界”という認識で間違いないと思います。ただし、単にゲーム内の出来事を実写で見せていたという趣向ではなく、主人公らは“まるで脱出ゲームのような異世界”に迷い込んだと考える方が、映画的な浪漫に適った解釈という気がします。より正確に言うなら、“死後の世界”あるいは鬼が居るのですから“地獄”でしょうか。廃屋に入る寸前のハエの羽音、水たまりに映らなかった人の影、そして謎の電話着信(『リング』以降、電話は霊界との通信ツールとして定着しました)がその証拠。つまり迷路のような廃屋=死後の世界=地獄ということ。シュン君プログラムのゲーム世界と霊界が繋がり、其処へ主人公たちは取り込まれたのではないかと。ラスト、脱出が叶った主人公だけは死を免れたとも受け取れますが、殺されたシュン君と一緒に天国へ脱出できたのかもしれません。以上が私なりの理解です。サスペンス的には、某有名映画からアイデアを拝借した“どんでん返し”が目玉なのでしょうが、さほど驚きはありません。というのもシチュエーションの特殊さに紛れてしまっているからです。
[DVD(邦画)] 5点(2015-07-29 00:28:51)
717.  カムバック!
ニック・フロストと言えば、今や売れっ子サイモン・ペッグの“相棒役”すなわち“名脇役”として有名ですが、本作では彼単独で主演を張っています。でも全く問題ありませんでした。キャラも充分に際立っていましたし、何より芸達者。動けるデブは素敵です。好感度の高さも立派な武器でしょう。ニックの体型の話ではなく、筋立てはもっと“絞れる”気がしますが、基本的にお気楽ラブコメですから、多少ユルいくらいのお話で丁度いいのかもしれません。サイモン・ペッグが0.5秒ほど出演していましたが、こういう顔出しが本物の友情出演という感じがして好きですね。
[DVD(吹替)] 7点(2015-07-21 22:45:09)
718.  人狼ゲーム ビーストサイド 《ネタバレ》 
(本作は桜庭みなみ主演『人狼ゲーム』の続編です。もし未鑑賞でしたら、必ずご覧になってから本作にお臨みください。前作の予備知識必須です。B級和製サスペンスのパッケージですが、あっと驚く傑作シリーズです。以下、2作とも鑑賞済みの方のみお目通しいただければ幸いです……)最重要ポイントは生還要件と考えます。「ゲームに勝利すれば1億円」とのアナウンスですが、これが“正しくない”ことは前作で証明済み。まず拉致されたプレイヤーは「村人」として最初のゲームを戦います。生き残れたら、今度は「人狼」役でネクストゲームが始まります。ここまでは前作終了時点での確定事項。では「人狼」側で勝利を収めれば、晴れて1億円を手にして開放されるのでしょうか。これを確認するための「ビーストサイド」であったワケですが、生還要件にはもう一つ条件が付されていることが伺えます。「1人で勝ち残ること」。村人側で1人勝ち残りは在りえないので、必然的に「人狼」側で、かつ仲間の「人狼」を失うことが条件となります。高いハードルです。この裏ルールに気づいていたからこそ、主人公は仲間の人狼を「予言者」に仕立て上げるという危険な賭けに出たと推測されます。失敗すれば、自分にも疑いがかかる大博打。果たして彼女は窮地に追い込まれながらも、このミッションをやり遂げました。人狼1人、村人2人で迎える最後の夜。誰もが主人公の勝利を確信した直後に待っていた驚きの展開。そして意外な結末。震えました。目を疑ったのは、主人公が最後の夜に友人を襲おうとした決断。好きだから、決着は自分の手で。悲しいけれど、確かな友情が、其処には在りました。麗子が主人公の正体を明かさなかったのも同じ。一緒に死地を潜り抜けた連帯感が友情の礎。そして彼女の矜持。極限状態の中で輝く絆に、胸を打たれました。さて、最後の疑問。美海に問い詰められて主人公が告白した「自分は3度目、麗子は2度目」の真偽について。目が泳いでいるので嘘かもしれませんが、「由佳の嘘は見飽きた」という美海が信用しているので真実とも受け取れます。主人公の1戦目は「村人」側3人以上の勝利だったので、2戦目も「村人」を引いたと。ここで麗子が参戦。共に生き残れば、2人のゲーム経験数が違うことも説明が付きます。さらに彼女が「人狼」での勝利ではなく「1人勝ち」が必要と判断した裏付けにもなるのではないかと。修羅場を潜り抜けた経験値と生への執着心が勝敗を分けた納得の結末でありました。ラスト、仲間の形見を次々と捨てる主人公の胸中や如何に。無慈悲?冷血?いいえ、犯人を殺りに行くと腹を括ったロッケンローラーに、感傷なんてロックじゃないもの、要らないのです。(以下余談)今を時めく土屋太鳳。私は本作で彼女を知りました。そんな私からすると、最近の(?)普段の(?)彼女の喋り方が〝猫を被っている”ようにしか見えないのです。何、裏声で喋ってるんだよと。本作の土屋はとにかく強烈。そして凄まじく魅力的です。彼女の裏の素顔をどうぞご堪能ください。
[DVD(邦画)] 9点(2015-07-16 22:20:24)
719.  みなさん、さようなら(2012) 《ネタバレ》 
『アヒルと鴨のコインロッカー』『ポテチ』に続き、またしても中村義洋監督+濱田岳コンビに「してやられた」というのが率直な感想です。団地の中で一生を終えると決めた男。そんなどこか滑稽なシチュエーションの裏側に隠された真相が明かされるまで、理由に思いを馳せなかった自分の鈍感さが悔やまれるというか。少し考えれば想像できるはずなのに。それくらい“濱田岳マジック”が効いていたとも言えます。彼の醸し出すナチュラルなリラックス感は、サスペンスを際立たせる優秀な緩和剤。いつの間にか観客は、シリアスなお話に覚悟なく向き合わされている寸法です。本作のテーマは母の愛。傷ついた息子を信頼し、彼が立ち直るまで「待つ」と決めた覚悟の深さに震えました。一歩間違えば共倒れです。でも彼女は息子の芯の強さに賭けたのです。確かに彼は団地に居ながらにして、一歩一歩、成長の階段を上りました。手に職を付け、異性を知り、己が大切な者を守る力を身に付けました。そしてキッチリ過去のトラウマを克服したのです。周りから嘲笑された空手修行が、コツコツ積み重ねてきた努力が、報われた時のカタルシスや絶大でした。母からの命を賭した最期の贈り物は、息子の背中を押すこと。子に一人で生きていく力を身に付けさせられたのなら、親の役目は十分果たしたと胸を張れます。死んで本望。私も悟と一緒に泣きました(てっきり悪漢を病院送りにした事でお縄を頂戴し、公権力の力を借りて団地から出るストーリーを予想していたので、この結末なら文句なしのハッピーエンドでしょう)。悟ちゃん、お母さん、おめでとう。本当に頑張りましたね。本作製作時点で24歳(!?)の濱田が、小学生役をやるなど、本来なら作品の世界観を壊しかねない危険な行為。しかし子供の心のまま大人になった主人公のメンタリティを表現するには、有効な手段だったように思います。やりますな、中村監督。沁みるお話でありました。
[DVD(邦画)] 9点(2015-07-09 00:57:16)(良:1票)
720.  太陽の坐る場所 《ネタバレ》 
クラスの天照大御神を自認する高校生・高間響子が、その高すぎる自意識故に挫折して精神的に引き籠るに至った“理由は何だったのか?”を探るミステリー。とはいえ、謎解きの面白さに重きを置いた物語ではありません。主要キャラクター4人の置かれた状況と心の機微を、丁寧に、でも決して説明過多に陥らずに綴るのが本作の流儀。私たちが所属するコミュニティの有様を浮き彫りにする仕組みとなっています。やはり、集団の中での立ち位置を自尊心の拠り所としてしまうのは、大変危うい行為という事が分かります。集団はさらに大きな集団に包括され、また別の集団とも重なり合うのが道理。そんな“あやふやな”地盤に自己存在価値を組み立てるなど、湿地にマイホームを建てるが如き無謀な行為。でもお手軽なので、きっと多くの人が似たような失敗を経験していることでしょう。もっとも、マイホームはどうしても必要なワケで、沼地だろうと氷の張った池だろうと、とりあえずは家を建てなければいけません。若いうちに沢山家を住み替えて、素敵なマイホームを手に入れる事が肝要なのですね。皆さまのお家は、大丈夫でしょうか?本作で特筆すべきは、キャスティングの素晴らしさ。高校生時代と大人時代の変化に全く違和感が無いのは拍手もの。この辺りが雑だと結構なストレスになるので、好感が持てました。やや大仰な台詞回しは、好みが分かれるところかもしれません。
[DVD(邦画)] 7点(2015-07-04 22:36:02)(良:1票)
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