721. アイアンマン3
《ネタバレ》 スーツ依存の不安神経症となり、開発に没頭する主人公がどのように成長し克服するのか?が底流にあるハズなのだが、そこが蔑ろにされてハデなドンパチでいつのまにか克服してしまった。敵はターミネーターもどきで手ごわいし、確かに娯楽作品としては見応えはあるのだが、折角の中年ヒーローモノとするのであれば、その内面にもうちょっと切り込んで欲しかった。前作の政治的テーマが不完全燃焼のまま、政府・軍とは個人的友好で大統領救助という、テロとの戦いに双方協力の形で曖昧な決着になってしまったのも、ヒーローモノの限界を感じた。世界の警察であるアメリカの是非を問うて欲しかったがこれで終了らしいので残念。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2016-07-26 18:26:00) |
722. 白い肌の異常な夜
《ネタバレ》 制約された空間での女の本性むき出しで、足の切断までは面白かったんだけどな。ここから話がおかしくなり、まさに「異常」な状態に。で、結局トラブルの元を殺してメデタシメデタシって全然オチになってないし。抜け駆けしようとしたネーチャンが最後発狂してもよさそうなモノだけど、冷静でいるのもどうなのかと。もっと女の葛藤をトコトン描いて欲しかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-07-26 13:03:46) |
723. ニューヨーク1997
《ネタバレ》 設定は面白いとは思うのだが、ランボーの出来損ないみたいのが、右往左往しているだけなので、緊張感も緊迫感もない。悪役も含めて登場人物に迫力と魅力がない。突然タクシー捕まえて、犯人にたどり着いちゃう等ご都合主義的だし、突然リングで格闘したりと意味不明。シャンデリアカーのチープ感はよかったけど、SF作品の殆どは時代と共に劣化する事を痛感した。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-07-26 11:28:14) |
724. アイアンマン2
《ネタバレ》 「世界平和の民営化(但し、武力による)」一番の見所は公聴会シーンで、ここに反応できるか否かでこの作品のテーマ性の理解の有無が問われる。もうアクションいらないから延々と公聴会や裁判をやって欲しいぐらい。不完全な人間の操る武器(補助装置?)と無人ロボットはどっちがマシなのか?というサブテーマも中々考えさせらるところではある。難しいテーマをアレコレ考えているウチにドンパチアクションで終わってしまうのだが、最後に軍人と一緒に勲章もらって笑顔で終了。ってはどうなのよ。なんだか消化不良でスッキリしないなあ。これじゃあ、結局、アイアンマンは国家の犬って事になりはしないか?どうしても「アメリカ=正義」で終わらせたいんだろうか・・・。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-07-25 13:04:18) |
725. 俺はまだ本気出してないだけ
サラリーマンを続けるのか?自由人になるのか?自分はこのままでいいのか?中年の自分探し・中年クライシス系作品として色々と示唆に富むのだが、主人公の演技がオーバーで仰々しいので原作にあったトボケタ感じがなくなってしまったのはどうなのかな?と。でも、自分を客観視する事は不可能なわけで、過去の自分が現在の自分にツッコミ入れるシーンは映像的に中々シュールでよかったと思う。確かに寅さんの成り損ね的な所はあり、もうちょっとわざとらしさが抜けて、自然体で演じる事が出来ればなあと惜しい気持ちはある。が、寅さんは自由人の究極的な姿なので、漫画家として、そして父としての承認欲求を抱えているうちは単なる凡人でしかないのだが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-07-24 21:42:59) |
726. ゴースト・オブ・ガールフレンズ・パスト
喪失や裏切りを恐れて他者を避けていると、待っているのは孤独死。べつに葬式に誰も来なくても構わない派の自分としては大きなお世話的作品だった。でも、過去の自分があって、今の自分があり、そして未来が形成されていくのだな。という事をあらためて認識できたのはよかったかな。 [地上波(字幕)] 5点(2016-07-22 13:04:14) |
727. アイアンマン
「武器輸出止めて戦います!」と言った所で、結局「アメリカは正義」って事に変わりはないからなあ。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2016-07-19 10:55:48) |
728. 大奥(2006)
事件の真相は闇だが、仲間由紀恵をよく見せようと史実を捻じ曲げているのはどうなんですかね。実際、仲間由紀恵はよかったんですけど。ただし、月光院はかなり変だし、絵島の高遠でのその後の生活までフォローする等もうちょっと重厚さが欲しかったな。そういうのを期待する作品じゃないのかもしれないですが。(TV版未見) [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-18 15:37:08) |
729. 私は二歳
二歳に映画が作れるわけないので、そこには当然大人の視点が入るのは当たり前。元々小児科医の書いた新米両親への子育て教育論が原作なんだから。それを承知で楽しめるかどうかでしょう。子供の有無によって共感度も違うでしょうね。山本富士子の美貌は子の有無に関係なく楽しめると思いますけど。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-15 11:22:34) |
730. 真田幸村の謀略
《ネタバレ》 これは高校時代ぐらいの時に見て「我こそは真田幸村なり!家康見参!」のラストの連呼はとても印象に残っていました。大人になって見ると、十勇士はさすがに子供向けで大人にはキツイな思いつつ、関ヶ原から豊臣滅亡までの歴史的背景や因果も理解した上で見られるので、また違った印象にはなります。フザケテ製作しているようで、それなりに大マジメなのかな?と思わせる、不思議な余韻が残る作品だと思います。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-07-14 11:28:05) |
731. 午後の遺言状
「生」と「死」を映像的に表現しようと試みたようだが、ややまとまりに欠ける。もっと堂々と「生」の喜びと「死」の苦しみに正面から向き合ってもよかったのではないか。死に際で重要なのは自分の人生を肯定できるか否かだろうな。 [DVD(邦画)] 5点(2016-07-13 12:47:45) |
732. 利休
《ネタバレ》 原作通りだから仕方ないのだろうが、両者の確執の原因が朝鮮出兵の是非(史実ではないらしい)に絞り込まれているので、ミステリーもなく、歴史ドラマというか物語としてはあまり面白味はない。役者陣の演技は素晴らしいとは思うが、全体的に静かな雰囲気で説明不足だし、盛り上がりにも欠けるので少々退屈する。自分も歴史に詳しくはないのだが、前提知識がある程度ないと殆ど理解不可能に思える。先日、山崎の茶室や大徳寺や一条戻橋にも行ったのでそれなりの臨場感で見る事はできたが、切腹場所は聚楽第だったらしいので、この竹林切腹のラストも演出というか捏造なんだよね。秀吉・利休と言えば、北野天満宮大茶会だがそのシーンもないし、もうちょっと利休の生涯を追いかける形での多面的な利休像のようなモノを期待していたので残念。ただし、最近のチャライ大河ドラマと比べると重厚感があって、全然よいのだが。 [DVD(邦画)] 6点(2016-07-11 12:34:20) |
733. 街のあかり
《ネタバレ》 女に騙され罪をかぶって刑務所行きを選択しておきながら、やっぱ復讐するという展開が全く理解できない。女優にも魅力がなくなんで惹かれるのかも理解できない。ただ只管イタイだけの主人公、そしてラストにちょっと希望があるという作品として見れば、それなりに評価できるのかもしれないが、自分にはダメだった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-07-09 11:13:21) |
734. 君が青春のとき
青山族ってのがいたんですね。知りませんでした。報道の姿勢を問う(いまならヤラセでアウトになりそうだが)意欲作なのかもしれないが、結局日活青春モノにしてしまったので社会派作品としてはメッセージが弱い。吉永小百合はカワイイんだけどね。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-08 13:27:48) |
735. 誰も守ってくれない
前編ドラマの『誰も守れない』から連続してみた。ドラマと映画の違いを感じる事ができた。「どこの国・世界の話だ。」とか「気分が悪い・腹立たしい」等々の善良なコメントに救いを感じるのだが、スマホ普及によるネット参加者増により、状況はもっとヒドクなっているような気もする。志田未来は演技は素晴らしいのだが、良過ぎて中学生らしさにちょっと掛けるかな。警察内部の権力闘争や警察とマスコミの関係、マスコミ対ネット、加害者家族と被害者家族、両家族への警察・行政対応、そしてネットの暴走等々話がテンコ盛りなので焦点ボケしてしまったし、皆さん仰るような所々粗はあるのだが、こういうテーマをしっかり取り上げて映像化した事を評価したい。ただし、「誰も守れないし、誰も守ってくれない。最後は家族」というオチは少々安直かな。ラストで救いをもたそうとしたんだろうが、そんな簡単な問題ではないだろうという気はする。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-07-08 11:26:53) |
736. 野いちご
人は生きたようにしか死ねない。別に孤独死が悪い事だとは思わない。自らそれを選択してるなら。でも、数多の作品や諸々の事例を見ていると、結局最後は「家族との和解」の有無にいきつくんですかね?という意味では本作はラストの展開が性急というか唐突で安易に終幕したような。ちょっと意味不明な登場人物が多かったのもわかりにくい。ラストを家族問題に収斂させていくのであれば、もっと、不貞妻との関係を掘り下げつつ、「人生は理不尽だ、ガキをつくり幸せを願うなどもっとひどい。人生などヘドが出る。」この父子の確執をもっとツッコンで欲しかった。自分も死が近くなれば過去を回想するんだろう。その時何を思うんだろうか?という気持ちにはなる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-07-07 15:47:09) |
737. セクレタリアト/奇跡のサラブレッド
《ネタバレ》 主婦馬主のタイアンレインは素人らしさをうまく演じていたとは思う。他方マルコビッチはパンチ不足。騎手には殆ど存在感がない。競馬映画はこの3役が肝となるのだが、バランスの悪さで『シービスケット』と比べるとかなり見劣りする。レース映像も迫力不足。よって、「伝説の名馬がいた」というだけの作品になってしまい、人間ドラマが希薄。と感じつつ、実話だし、予定調和で終わるのだろうなと思ったが、ラストの31馬身差は圧巻過ぎて、信じられん奇跡だ。本当に実話なのか? [CS・衛星(吹替)] 5点(2016-07-06 12:30:37) |
738. 17歳の肖像
《ネタバレ》 教養小説的自伝だし、頭のいいマセタ美人女子高生が妻子持ちの中年男に騙されるというたいした話でもないので、作品としての盛り上がりには欠けるが、それが逆にリアリティーがあってよかった。多少は美化されているだろうし、実際にはもっとドロドロとしたヒドイ事もあったのだろう。主役の子も女子高生にはちょっと無理があるが、中々の存在感で魅力もある。 テーマは「人生の退屈をどうやりすごすか?」なんだろうけど、高校生にそんな事がわるわけでもなく、人生に折り合いをつけて生きているある種のマトモな大人たちの対比はよかった。私利私欲で騙す大人も居たが、救ってくれる教師や、常に味方でいてくれる親もいて、環境的にはよかったんだろうな。肝心の挫折からの切り替えしというか復活への過程の描写が弱いので、そんな簡単に気持ちの切り替えは無理だろうと思わせる所が難点かな。あと、邦題もどうなのかと。 [地上波(字幕)] 7点(2016-07-05 10:52:08) |
739. ボーダー(2008)
2人の健在を確認するだけの作品だが、それでも8年前か。最近の2人の作品は見てないが今はどうしてるんだろうか。いつまでも拳銃ぶっ放すワケにもいかないだろうし。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-07-02 12:15:20) |
740. 塀の中の中学校<TVM>
市立中学の分校って事は市の予算で運営しているんですかね。市民感情はいろいろなモノがあると思います。そういったアンチの意見も取り上げて欲しかった。全体的にノンビリしていて緊張感がない。更正教育の重要性は理解していますが、それを訴えるだけの力がなかった。これだけの俳優陣を揃えといてもったいない。脚本に問題ありですかね。教師に詰め寄るシーンは迫力あったけど。5年前の作品ですけど、役者が死んでしまった人ばかりなのが気になりました。 [地上波(邦画)] 4点(2016-06-29 11:45:40) |