721. ブダペスト市街戦1956 ソビエト軍侵攻
《ネタバレ》 ハンガリー動乱の中で自ら祖国防衛に立ち上がった若者たちの青春ドラマという感じでしたね。やや安っぽさも感じましたが、当時の実際の映像を交えたりしていてなかなか興味深く見ることができました。 凄まじい邦題が付いていますけど、まあ、(映画産業的に)マイナーな国の映画を字幕つきでDVD化してくることを感謝したいですね。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-22 19:37:49) |
722. 非常戦闘区域
《ネタバレ》 戦場において第三者が「中立であること」の難しさ、怖さが生々しく映し出されていて考えさせられますね・・・・。そして、大国が好んでやりたがる国際平和貢献活動なるものがいかに机上の空論に基づいたいい加減なものであるかが良くわかります。 しかしながら、だんだん戦争の狂気に染まって理性を失い殺戮に走ってしまった主人公は非難されるべきなのでしょうが、何というか「無理もないな」と思ってしまうんですよね・・・・。本当に戦争の恐ろしさが伝わってくる映画でした。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-20 19:37:42) |
723. ボーイ・ミーツ・プサン
《ネタバレ》 何というか、総てにおいて中途半端で消化不良を起こしてしまっている感じですね。 釜山の観光名所が紹介されているのが良かったくらいですかね。釜山映画祭も実際のオープニングの映像は凄く熱気があって惹きつけられましたけど、その後やけにショボくなって、いつの間にか終わってましたしね・・・・。 江口のりこの使い方も「ええええええ、もっと上手い使い方あんだろ。」という感じでした。別に韓国を舞台にしているからって韓流っぽさを出す必要は全く無いと思うのですが・・・・。 [DVD(邦画)] 3点(2009-01-19 20:07:29) |
724. キプールの記憶
《ネタバレ》 物語性を排除した状況の羅列(しかも戦場での負傷者救出という非常に地味な作業)が延々と続き、苦痛を感じてしまうほど退屈で虚しい時間が過ぎていきました。 しかしながら、これこそが戦場の真実なのかも知れません。そこにはエンターテイメント性など微塵もなく、死の恐怖に襲われながらひたすら地味で単調な任務を日々遂行していく地獄のような世界・・・・・。 物語としては全く面白くなく評価もできませんが、本当の戦争の虚しさや苦しさのエキスが詰まっている作品ではあるのでしょう。 [DVD(吹替)] 5点(2009-01-19 19:48:39) |
725. ブラックバード・ライジング
《ネタバレ》 書籍や報道からだけでは中々つかむ事のできない、「コソボの空気」が描かれていて非常に興味深い作品でした。アルバニア系住民とセルビア系住民の憎しみと復讐の連鎖は見ていて絶望感すら抱かさせるものでしたね・・・・。 また、かつてアルバニアを占領していたイタリアの軍隊が物語の主体となっていたりと、ヨーロッパの火薬庫と呼ばれるバルカン半島情勢の複雑さも感じ取れました。 しかし、IMDBで見るとどうやら200分の作品をかなりカットしてDVD化しているようです。できれば完全版を見てみたいですね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-16 20:02:57) |
726. 赤軍派-PFLP 世界戦争宣言
《ネタバレ》 メッセージはひたすら「武装闘争」を呼びかけるなど非常に過激ですが、映像はパレスチナゲリラの日常を結構淡々と映して、冒頭等に出てくるニュース映像との落差に「闘争の現実」を感じてしまいますね。 正直、訴えかけられるメッセージに対しては賛同しかねるのですが、当時の世界的な新左翼運動についての歴史的資料という意味では非常に興味深い作品でありました(当時の赤軍派の動向も描かれています)。 [映画館(邦画)] 7点(2009-01-13 15:54:08) |
727. あの胸にもういちど
《ネタバレ》 60年代のサイケな映像や音楽に合わせオートバイとマリアンヌ・フェイスフルの妄想が虚無的に疾走(というか暴走?)する1時間半、今なお斬新な60年代カルチャーを堪能させていただきました。ラストも衝撃的でしたね・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-12 22:01:33) |
728. なつかしの庭
《ネタバレ》 美しい映像と共に綴られる哀しいラブ・ストーリーの中に、光州事件以降の韓国社会の移り変わりの激しさが散りばめられていて非常に興味深い作品でした。 ただ、ある程度予備知識が無いと今いち理解するのが難しいと思いますので、事前に光州事件のあらましあたりをチェックしておいた方が良いかと思います。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-12 20:29:04) |
729. そして、私たちは愛に帰る
《ネタバレ》 ストーリー・演出・構図・音楽等々全てに於いて緻密で隙が無く、ファティ・アキンの才能の凄さに圧倒されてしまいました。何というか、神話の現代版を見ているような感じでしたね。日本から遠く離れた国の物語でありながら根底にあるテーマは非常に普遍的なものであり、いろいろ考えさせられるものがありました。また、トルコとドイツ、そしてEUの微妙な関係も織り込まれていて非常に興味深かったです。 ファティ・アキンという優れた才能をリアルタイム(まあだいぶ日本公開は遅れてますけど)で感じられる幸せを感じましたね。しかし、邦題は「エッジ・オブ・ヘブン」でよかったんじゃないですかね? [映画館(字幕)] 9点(2009-01-05 21:02:14)(良:1票) |
730. 風の絨毯
《ネタバレ》 一枚のペルシャ絨毯に込められた人々の思いが伝わってきましたね。派手さは無いですが、日本とイランの伝統的な文化の交流や人々の心が打ち解けていく様は見ていて興味深かったです。 [地上波(邦画)] 7点(2009-01-05 21:00:39) |
731. 犬神家の一族(2006)
《ネタバレ》 旧作も未見なので、今回初めてこの作品を観たわけですが、ストーリーというよりは佐清マスクや逆さ死体等次々出てくるインパクトのある映像が面白かったですね。やはり、日本映画を代表する一本であることは間違いないです。 [地上波(邦画)] 7点(2008-12-29 21:29:48) |
732. 光州5・18
《ネタバレ》 何というか、やり場のない怒りが湧き上がってきますね。なぜこのような悲劇が現実に起きてしまったのか・・・・・。 当時、光州でどのような事が起こっていたかを描いている前半部分は本当に興味深く観ることができました。文章では伝わらない弾圧の状況が映像によってストレートに伝わってきました。ただ、後半部分は人間ドラマと派手な戦闘シーンがメインになってしまい、どのようにして事件が収束していったのかが良くわからないまま終わってしまったのがちょっと残念でした。 [DVD(吹替)] 8点(2008-12-29 21:08:04) |
733. フォロー・ミー
《ネタバレ》 「探偵さん、何してはるんですかw」と突っ込みながら観ていましたが、観終わった後は人間関係について考えさせられましたね。 何というか、キュートなミア・ファローと美しいロンドンの町並みの魅力が満載で非常に印象深い映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-12-28 12:34:24) |
734. クローバーフィールド/HAKAISHA
《ネタバレ》 怪獣が市街地で暴れたり、怪獣と人類、または怪獣同士が闘ったりする場面を第三者的視点で描いている作品は数多くありますが、この作品はまるで自分が怪獣襲撃の場に居合わせているかのようなこれまでにないリアルでスリリングな感覚を味あわせてくれます。 非常に斬新で面白い怪獣映画だと思います。映画館で体験したかったですね・・・・。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-28 12:11:03)(良:1票) |
735. 私が棄てた女
《ネタバレ》 とにかくこの作品は森田ミツ役の小林トシエの熱演に尽きますね。優越感を感じさせてくれて、尽くしてくれて、しかも全てを赦してくれる・・・男にとってまさに理想の女性を見事に演じています。 森田ミツという女性は、日本が豊かさを得る代わりに失ってしまった「何か」を象徴しているのかも知れませんね。 ちょっと、彼女の死後の展開がシュール過ぎて別の作品のようになってしまったのが残念でした。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-27 18:42:48) |
736. UDON
《ネタバレ》 讃岐うどんは大好きなので楽しく観ることができました。特に、「讃岐うどんブーム」がどのようにして起こり、収束していったかについて描いているのは興味深かったです(ブームと引き換えに失うものも多いんですね・・・・)。 しかしまあ、シンプルさと安さが自慢の讃岐うどんをテーマに扱っている割には、無駄な費用をかけているような・・・・。時間もちょっと長かったです。 [地上波(邦画)] 7点(2008-12-23 18:58:05) |
737. ザ・ハリケーン(1999)
《ネタバレ》 冤罪事件そのものよりも、それを出世の手段にしてしまう人間の存在や根底に潜んでいる人種差別の姿に恐ろしさを感じてしまいましたね。そんな絶望的な状況の中でも鋼のような精神力で無罪を勝ち取った主人公の姿には感銘を受けましたし、そういった理不尽な状況を見過ごさずに彼を支援し続けた人たちの存在があったことは「まだまだ世の中捨てたものじゃない」という希望を持たせてもらいました。 ただ、たまたま主人公は救われましたけど、ひっそりと抹殺されかけている多くの「ハリケーン」達がまだまだこの世の中には多く存在しているのかと思うとぞっとします・・・・・。 [地上波(吹替)] 8点(2008-12-20 20:09:08)(良:1票) |
738. パパは、出張中!
《ネタバレ》 「三丁目の夕日」のようなユーモラスで懐古的な雰囲気の中に社会主義政権下の密告社会の実情がさりげなく混ざっていて、ちょっと恐ろしさを感じましたね。 裏切りの赦しを乞うものに対するセリフが「忘れよう、でも赦すのは神だ」とあり、「アンダーグラウンド」での「赦そう、でも忘れない」と対照的だったのが印象的でしたね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-19 18:35:24) |
739. 鬼龍院花子の生涯
《ネタバレ》 観る前は、たびたびテレビ等で流れる夏目雅子の「なめたらいかんぜよっ」のイメージが強くて、ずっと彼女が花子役で男勝りの女性を演じている映画とばかり思ってましたが全然違ってました・・・・。 それにしても、仲代達也の硬軟自在の演技に最初から最後まで引き付けられましたね。目力がとにかく凄かったです。 タイトルは「鬼龍院花子の生涯」となっていますが、彼女の描写自体はそれほどありません。表情のアップさえ少なく非常に印象が薄くなっています。それにも関わらず、彼女の名前がタイトルに付けられているところに、封建的な男性社会の中で自分の力で人生を切り開くこともできずひっそりと散っていった多くの女性たちに向けた原作者の思いが込められているように感じました。 [地上波(邦画)] 8点(2008-12-14 17:44:56) |
740. スパイナル・タップ
《ネタバレ》 これは、ロック好きでロック雑誌を欠かさず読んでいたような人間にとっては最高に楽しめる映画ですね。ロックバンドの「いかにもありそうな」内幕がこれでもかとばかり描かれていて本当に面白かったです。 最後のオチがいわゆる「Big in Japan」というのも最高でしたね(王さんのジャイアンツユニフォーム着てるしw) [DVD(字幕)] 8点(2008-12-07 20:03:34) |