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 > 目隠シスト さん
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プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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741.  アナと雪の女王 《ネタバレ》 
本作のアイコンであり、記録的大ヒットの最大要因『Let It Go』。私は日本語吹き替え版で観賞しましたが、歌と映像は文句なく素晴らしいです。ただし、劇中に組み込まれてみると、物語前後の繋がりがぎこちないと感じました。会話劇からミュージカルへの転調に対する違和感ではなく、単純に脚本の流れに沿っていない気がするのです。自己肯定を高らかに歌い上げたエルサが、アナの訪問を頑なに拒むのは不自然ではないかと。極論かもしれませんが、私は『Let It Go』は全カットで良かったと思います(氷の城建造過程は観客の想像力を信用して問題ありません)。あるいは大団円のエンディングにこそ相応しいと思いました。エルサの能力はコントロール出来れば、巨万の富を得られる超パワー。築き上げるなら氷の城ではなく、冷凍食品製造工場でしょう。急速冷凍の高品質品。バカ売れ確実。「(懐は)少しも寒くないわ」ってね。失礼。おフザケが過ぎました。が、半分は本気です。「愛は氷を溶かす」は正しいですが、「愛ゆえに凍りつく」もまた真実。事実、エルサは親の利己的な愛に囚われました。彼女がどのような心理過程を経て、自己解放に辿りついたかを描く事が重要だった気がします。サントラCDを売るためのミュージックビデオとしてなら満点で間違いありません。(以下余談)今回は長女(小学3年生)と二女(保育園年長)を連れての劇場観賞(クレヨンしんちゃん逆襲のロボ父ちゃんの感想でも触れましたが、日頃の罪滅ぼし)。ちなみに点数を聞いたところ、二女は10点、長女は9点でした。お父さんはちょっとひねくれているので7点です。
[映画館(吹替)] 7点(2014-07-09 19:29:38)(笑:1票) (良:1票)
742.  藁の楯 《ネタバレ》 
素材が藁ではどんなに束になろうとも、楯の役目は果たせません。ではなぜ精鋭の警官隊が藁に成り下がってしまったのでしょうか。10億円の懸賞金が原因?それも一因。しかし大多数の善良な警官が金に転ぶワケがありません。最大の要因は警護対象者。万人が認める鬼畜。壊れた人間。自分自身の良心に対する言い訳は十分でしょう。そんなクズに命を懸けられる人間は、それだけで尊敬に値します。藁の中の鋼鉄の芯。無念にも、ある者は折られ、ある者は深く傷つきましたが、見事楯の役目を果たして見せました。何という矜持。プロフェッショナルの凄みを見せつけられました。さて、批判集中のリアリティの無さについて。私も正直、監督の正気を疑いました。大沢以外のSPが防弾チョッキを付けていないなんて有り得ませんもの。しかし批判を受けるのは三池監督だって承知のはず。きっと監督はリアリティよりも死に際のドラマを優先させたのだと思います(ヘッドショットだと即死ですからね)。この決断力!流石エンターテイメント馬鹿!娯楽の意味をはき違えている可能性も否定できませんが、いずれにしても徹底しているのは素晴らしいです。私は1周回って、アリだと思いました。個人的には清丸の量刑は無期懲役、いっそ大沢は最期死んで欲しかったと思います。中途半端なカタルシスより、腸が煮えくり返る感情も快感の一種と考えます。
[地上波(邦画)] 7点(2014-06-06 21:29:06)
743.  サブウェイ・パニック 《ネタバレ》 
特筆すべきはラストカット。これほど爽快感のあるイヤラシ~イ表情に、私は今までお目にかかった事がありません。見事な余韻。このワンカットのみで本作を傑作認定してしまいたい程です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-30 20:59:19)(良:1票)
744.  クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!! 《ネタバレ》 
かすかべ防衛隊には、秘伝のソースをケンさんへ届けるというミッションが与えられました。しんのすけ達の行く手を阻む刺客たち。タイトル通りの面白サバイバルアドベンチャーが展開されます。今回の悪玉、B級グルメ殲滅を目論むA級グルメ王子には、実はB級グルメに対して密かな憧れがありました。報われぬ幼き日の自分を肯定するためのB級憎悪。なんと哀れな事でしょう。導かれる結末は……。そう、今回のクレしん映画は、設定・脚本共に実にそつのない、理詰めの映画だったと思います。予定調和と言っても差し支えない優等生映画。それがクレしん“らしくない”というか。観客が困惑してしまう程の、ぶっ飛んだセンスや不条理ギャグが見当たらないのです。これが物足りなさの根拠と考えます。本作を私一人で鑑賞していたら、きっと理詰めで辛口の点数を付けていたでしょう。しかし一緒にTVを観ていた2人の娘(小学3年生、4歳児)は爆笑に次ぐ爆笑。大うけでした。そこで気が付きました。クレヨンしんちゃんにスタイルなんて求めてはいけなかったことに。ナンセンスギャグあり、SFファンタジーあり、格闘アクションあり、感動ストーリーあり。ガッチリ子供向けだったり、実は大人がメインターゲットだったり。様々な顔を見せてくれるのが『クレヨンしんちゃん』の素晴らしさ。何より子供が喜んでいる映画に注文を付けるつもりはありません。今回はちょっと大人しめの優等生アドベンチャー。これもクレしん映画の引き出しのうちということで。
[地上波(邦画)] 7点(2014-04-15 18:58:41)(良:2票)
745.  ジャックはしゃべれま1,000(せん) 《ネタバレ》 
マシンガントークが売りのエディ・マーフィーから“しゃべくり”という武器を取り上げた設定が秀逸です。筆談NG。ジェスチャー&擬音、絵の表現はOK(○UCK YOUは禁止笑)。コーヒーショップでの四苦八苦オーダーや、喋る人形を使っての商談など、ベタですがアイデア豊富で笑わせてもらいました。真っ当なコメディの体裁ですが、テーマは至ってシリアスでした。おそらく単語を「言の葉」と呼び、また「言魂」とも捉える日本人にとっては、理解し易い内容だとも感じました。空虚な言葉を乱発していたジャックの精神は、やはり空虚なもので、枯れた木も同然だったということ。父親に愛されなかったという辛い思いが心の根底にあったのでしょう。葉が全て落ちた時、一度彼は死にました。しかし父を赦し、その呪縛から逃れた彼は、再びこの世に生を受けたのだと考えます(レイモンド・ジャック・マッコールの墓碑は、父親の存在をトラウマとしていたジャックの死を意味していたと)。良い映画だと思います。久しぶりに元気なエディ・マーフィーが見られて嬉しかったですね。それにしても、この邦題は(苦笑)
[CS・衛星(吹替)] 7点(2014-04-06 19:25:58)
746.  ドリームハウス 《ネタバレ》 
(ネタバレしています。未見の方はご注意願います)“デザイナーズ物件”や“オンリーワン”といった魔法の言葉に彩られた壮大な「悪ふざけ」を、南国ピーナッツこと松崎しげるのナレーションに乗せてお送りする某人気TVプログラム…とは全く関係ない(当たり前だ!)本作。ダニエル・クレイグやナオミ・ワッツといった芝居上手な豪華キャストがお届けする、テクニカルホラーサスペンスです。オチには素直に驚かされましたが、意外と設定は穴だらけだったと思います。例えば嘱託殺人でターゲットの顔を事前確認しないなんて嘘くさいですし、敵と味方が揉み合っているのに発砲するなんてあり得ません。言わば本命ギミックを成立させる為の無理強いギミック。しかしながら、“妻子殺し”のインパクトが強烈過ぎて、粗が目立たないのです。コレはコレで優れた手法かと。痛ましくて、切なくて、胸が苦しくて仕方ありませんでした。主人公と同じ娘を持つ父親として、彼に感情移入するのは辛い作業でした。ずっと夢の中だとしても、幸せな日々を味わえるなら、それもいいかもと本気で思いました。でも、妻と子にとっては二重に不幸な事なんですよね。未練を能動的に断ち切った主人公は立派でした。
[DVD(吹替)] 7点(2014-04-03 19:24:03)(良:1票)
747.  カルト 《ネタバレ》 
『ノロイ』『シロメ』以来の、白石晃士監督のモキュメンタリーホラー鑑賞。正直期待していませんでした(ノロイ5点、シロメ3点)。しかしコレがなかなかイケるのです。嬉しい誤算でした。前述の作品との差異は“遊び心”の有無と考えます。しっかり者のあびる優(さすがF1レーサーの嫁さん候補!)、ゆうたろう激似の霊能者(胡散臭さ満点!)、そして極めつけは某週刊少年ジャンプの打ち切り漫画のような終わり方!どれも爆笑でした。じゃあホラーと見せかけて、実はコメディかといえば、さにあらず。ちゃんとホラーでした。適度な遊び心(コメディ要素)が恐怖を際立てるスパイスとして機能していたと思います。スイカに塩、アイスクリームに醤油みたいなもの。『トロール・ハンター』に近い感覚です。やはりモキュメンタリー+笑いは相性が良いのだと思います。白石監督、ぜひこの路線でのモキュメンタリーを続けてください。本作の続編が出たら劇場鑑賞します。ただし、2か所ばかり注文を。まずオチはちゃんと付けてください。「本当の戦いはこれからだ!」なんてマジで打ち切り漫画の最終回ですよ。白石先生の次回作にご期待くださいじゃないですよ。恐怖演出は瞬発力の勝負。今度はストーリーテラーとしての持久力も見せてください。あとタイトルがいけません。ネタバレしてます。謎解き放棄は勿体ないです。三文字カタカナ表題がお好みならば、今回は『アビル』で良かったと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2014-02-18 19:27:32)(良:1票)
748.  ロボジー 《ネタバレ》 
コメディとしてはほとんど笑えませんし、木村電器の3人は保身の為に嘘を付いているので、お仕置き無しの結末はスッキリしません。ただし、ミッキー・カーチス爺さんの立場に立ってみると、なかなか沁みる物語だと思いました。老人会の出し物を見ても分かるように、爺さんはいつも脇役だったのだと思います。生まれながらにして主役になれるタイプと脇役に回らされるタイプが分かれてしまうのは、私たちが身に染みているように世の道理。年を食っても、そのルールは変わりません。年寄りの中心にいるのは、やっぱりダンディなハンサム爺さん。でも本音を言えば、脇役だってステージの真ん中でスポットライトを浴びてみたいのです。今回のお話は、そんな脇役一筋の爺さんの人生に奇跡のスポットライトが当たったファンタジーと捉えるのが正解という気がします。ですからシリアスな現実など無用なのです。3人組に吉高が加わり、詐欺師はマジシャンに進化。瓢箪から駒を出し、嘘をまことに変える準備は整った模様。でもそう上手く事が運ばないのはロボット開発も人生も一緒。ちょっとくらいのズルは、脇役人生に免じて許して頂戴な。そう思えてしまうくらい、ラストの爺さんの笑みは最高でした。個人的には、最期の仕事を終えた爺さんが、両の手の平で4つの磁石を一つにくっ付けた場面が大好きです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-01-13 16:58:46)(良:1票)
749.  コロンビアーナ 《ネタバレ》 
杉良太郎が『江戸の黒豹』ならば、カトレアちゃんは『コロンビアのピューマ』だすなあ~なんて軽口をたたくのも憚られるくらい、本当はシリアスな復讐譚です。ところが、後口は意外や意外、そんなに悪くありません。まるで小洒落た失恋ラブストーリーを鑑賞したかのような余韻。これにはきちんとカラクリがあります。それは復讐の“角”や“棘”を落としているから。殺人シーンは尽く排除。エグい描写は一切ありません。最もカタルシスを得られるはずの仇討の瞬間さえ見せません。それに殺人マシーン完成までの課程も全カット。そりゃそうです。子供が人殺しの術を身に付ける描写なんて、胸糞悪いですもんね。と言うわけでお子様でも安心鑑賞の復讐物語が完成と相成った訳です。こう書くと腰抜け描写を批判しているように見えるかもしれませんが、違います。凄惨な描写で観客の心を掻き乱す事など簡単なこと。それより娯楽映画としての体裁を整えた事の方を私は評価します。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-10 19:27:08)(良:1票)
750.  アダプテーション 《ネタバレ》 
物書ならば、おそらく誰でも一度は考え付くであろうアイデア。でもほとんどの作家が実際に作品化しないのは、作品にしても面白くないから。寝てみる夢を他人に語ってもつまらないのと同じように、この面白さは当事者でないと理解できない範疇のもの。それに、どうしても独り善がりな表現になりがちです。そういう意味では、本作は作者の体験(脚本家の苦悩)を客観的な娯楽性を担保しながら具現化出来ていたと思われます。及第点以上。夢と現が混在しているのに、それを観客に意識させないのは高等テクニックと言えましょう。もっともその大部分をニコラスの頭髪が担っている気がしないでもありませんが。「志村、うしろ~」と同じノリで、「ケイジ、あたま~」と何度口にしたことか。ニコラス・ケイジの鳥の巣ヘアーに敬意を込めて+1点進呈。自虐的過ぎて、イマイチ笑うに笑えないのがもどかしいところ。
[DVD(字幕)] 7点(2014-01-04 17:58:53)
751.  キャビン 《ネタバレ》 
単に『死霊のはらわた』パロディという意味だけでなく、作品全体がThe“サム・ライミ”テイストで溢れていました。良く言えば遊び心、悪く言えばワルノリ。どちらにしても相当にクレイジーな脚本なのは間違いありません。終始一貫して一つの謎(一体何が行われているのか?)を引っ張っておきながら、肝心のタネ明かし部分が猛烈に中途半端。でも、何故か納得してしまうという。結局、設定脚本の整合性よりも、多少強引でも観客に魅せ切る力の方が大事なんじゃないかと。正論で論破するより、逆切れの方が効果的というか。これは素晴らしい馬鹿映画です。さすが『映画秘宝まつり』選出作品と言えましょう。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-12-15 19:57:54)
752.  ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン 《ネタバレ》 
主人公のキャラクターが面白いです。スピーチで無駄な意地を張ったかと思えば、接客では本音を隠さず仕事をクビに。飛行機内では酔っぱらって大失態。パーティでは我を忘れて大立ち回り。社会人なら普通に出来る“自制”や“我慢”が、彼女は出来ないワケです。どうです?馬鹿でしょう。でも許せる(許したくなる)のは、裏を返せば私達が普段したくても出来ない事をやっているから。もっとも馬鹿をやった代償はキッチリ払わされているので、羨ましくは無いのですけども。主人公が右肩下がりでドツボに嵌って行くストーリーは、一歩間違えば、“痛痛しくて見ていられない”となりかねません。しかし、素直に笑える仕掛けが施してありました。それは、新しい彼氏の存在。彼女にも幸せになるための道筋が用意されていました。ただし、完璧なハッピーエンドとは言えません。彼女の“ケーキ作りの才能”は結局活かされぬまま(彼氏との仲直りには役立ちましたケド)。前フリ虚しく、最後まで事業再開は叶いませんでした。でも、それも仕方のない事。本作の帰結は、“ダメな自分を改める”ではなく“ダメな自分と付き合っていく”というもの。彼女は何も変わっていません。直したのは車のテールランプだけ。反省なく事業に再挑戦したところで、成功するはずがありません。バカコメディの中に社会の厳しさが垣間見えました。彼氏との未来は漠然とした希望。でも其処には有耶無耶に出来ない現実が存在しています。それは盛大な結婚式にかかったであろう莫大な費用と同じ。浮かれ気分に水を差す苦い現実は、程良いスパイスでありました。邦題からも分かるように、本作は『ハング・オーバー』の女性版といった趣。使いまわしが利く設定です。それに結構良いキャラクターを揃えたので、本作限りは勿体ないです。ということで続編希望。意外とイイ奴&引くほど変態の百貫メーガンさんのウエディングで、もう一悶着お願いします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-21 18:55:49)(良:1票)
753.  テイク・シェルター 《ネタバレ》 
【【ネタバレあります。未見の方はご注意願います。】】 結末について。“主人公の悪夢は予知夢だった。嵐は本当に来た”との見方も勿論可能ですが、“妻も夫と同じく精神を病んでしまった”との解釈の方が、妥当性が高いと判断します。客観的な証拠(例えば妄想説を支持する医師の嵐目撃情報など)が無い以上、統合失調症という一度は確定した“現実的な解答”を覆すのは難しいと感じます。具体的な“核戦争”ではなく、“奇妙な嵐”という点も、精神疾患の可能性を後押しします。そして、真実がどちらだとしても、この家族の置かれた状況が好転しないのが辛いところです。果たして、この家族が救われる正しい選択とは何だったのでしょうか……。もし嵐が本当に来た場合。家族は片時も家を空けてはいけませんでした。エンディングソングの歌詞のとおり、折角のシェルターも活用できなければ意味がありません。自分を信じ切れなかった時点で“詰み”です。しかもこの選択は、精神疾患だった場合は目も当てられません。リスクが高すぎて、とても選べないでしょう。真実がこちらであれば、グッドエンディングへの道筋は無いに等しいと感じます。では、精神疾患だった場合はどうでしょうか。最善手は、早い段階で投薬治療を始めること。大事に至らなかった可能性は大いにありますし、娘も手術を受けられたはず。統合失調症の可能性を疑いながらも、自分に甘い判断を下してしまったのは痛恨の極みでした。しかしこの段階では、まだ“最悪”ではありません。ポイント・オブ・ノーリターンは、おそらく食事会。大暴れをした夫に妻は寄り添いました。2人の絆が伝わってくる美しい場面。しかし愛するが故に、夫の妄想に取り込まれたとも言えます。あの時娘を連れて席を立っていれば、彼女と娘は助かったのではないかと。誰かを守りたい、支えたいと願うなら、まず自身の身の安全を最優先させなくては。同じ景色を見られることに喜びがないなんて、遣りきれません。軸がぶれぬ脚本は上質で役者の技量も充分。映像表現も上出来でした。夢・現実・幻覚の境目が明瞭で、観客を煙に巻く意図が感じられない点も好印象です。いい映画でした。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2013-10-12 17:50:41)
754.  マン・オブ・スティール 《ネタバレ》 
「空を見ろ!鳥だ!飛行機だ!いやスーパーマンだ!」のフレーズでお馴染み、アメリカンコミックが原作のヒーロー、スーパーマン。その正体は新聞記者クラーク・ケント。電話ボックスで早着替え。母星クリプトンと地球の重力の差異で超人化(していた気がする)。あとヒロインの名前がロイス・レイン(だったかな)…これが私の予備知識。このようなスーパーマン初心者にとっては、胸のマークがSUPERのイニシャルではなかった事でさえ新鮮な驚きでした。というかコレ『スーパーマン』のリメイクでは無かったんですね。オリジナルを換骨奪胎して作られた全く新しい『スーパーマン』だと理解しました。悩み葛藤し答えを見つけ出すアメリカンヒーロー定番のドラマに、フルCGで描かれる格闘アクション。要するに『スパイダーマン』や『X-メン』『アイアンマン』なんかと同じフォーマットです。となると、あとはキャラクターの魅力で差異を出すしかないと考えますが、全身タイツの赤マント男がカッコイイとは思えなくて少々困りました。古典レベルの原作を現代に蘇らせるなら、もっと大胆なアレンジを加えても良かったと思いますし、正体を隠したいなら何故マスクをしないの?とか、そのマントって必要?みたいな“古き良き時代なら問題にならなかったであろう”無粋なツッコミ対策に対する理論武装も見たかった気がします。今回一日で『パシフィック・リム』『スタートレック・イントゥダークネス』そして本作と話題のSF大作を固めて劇場観賞したのですが、映像技術はどれも行き着くところまで行き着いた感があります。技術の進歩は本当に凄まじい。でも良い映画の条件はそれだけにあらず。映画って奥が深いです。
[映画館(字幕)] 7点(2013-09-18 19:13:02)(良:3票)
755.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO 《ネタバレ》 
スギちゃんより100倍ワイルドなヒュー・ジャックマン演ずる人気キャラクター、ウルヴァリンの誕生秘話。踊る筋肉、揺れるモミアゲ、今日も切れてるベアークローを存分に愛でられます。ミュータントの特殊能力は単純なものが多く、格闘アクションは見応えたっぷり。ファンは勿論ですが、一見さんでも問題ありません。むしろ本編『Xメン』シリーズより一般向けで観易いかと思います。ところで気になったのはウルヴァリンの肉体再生能力。合成超人の能力をみる限り、もしかして首くらい刎ねられても大丈夫なのでしょうか?驚異的な“新陳代謝”でウルヴァリンの不死身ぶりを説明するならまだしも、頭が胴体から離れても生きていらたらヴァンパイアと変わりません。ミュータントを人間と捉えることがXメンのアイデンティティ。自然の理から外れない匙加減が必要と感じました。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-09-15 21:50:00)(笑:1票) (良:1票)
756.  96時間 リベンジ 《ネタバレ》 
前作でブライアンに殺された売春組織の一族郎党による“復讐戦”。同じく前作では誘拐され痛い目を見た娘にとっての“雪辱戦”。邦題『リベンジ』に偽りなし。前作が4日間のタイムリミットだったのに対し、本作は一刻の猶予も許されぬ時間との戦いです。捕まったが最後、何時殺されてもおかしくありません。カーチェイス・銃撃戦・マーシャルアーツと全方位アクションが小気味よく展開され、今回もリーアム・ニーソンが無敵の強さと驚異的な洞察力を見せつけます。敵役の親父が実に憎たらしいこと。「お前(ブライアン)が殺した者にも肉親がいるのだ」なんて、素敵なブーメランをかます狂人ぶり。決着の付け方も納得でした。温情を理解出来ない者に容赦は要りません。カタルシスは十分です。ただし、些か緊張感に欠けたかもしれません。その発端は、主人公が拘束されたシークエンスにあったと考えます。拘束具が、手錠でも鎖でもなく、結束バンドとは。敵が三流チンピラである証です。当然?難なく脱出してしまい脱力。せっかく娘を呼び寄せた価値が目減りしてしまいました。街中で手榴弾を投げまくり、列車に突っ込む無免許運転車。随分と大味な。娘が運転免許試験で合格する和やかなエピローグまで容易に予想出来てしまいました。つまり、シュワちゃん主演のアクション映画と同じ系統ということ。ですから、前作と同じシリアスサスペンスを期待すると落胆するかもしれません。なお、このフォーマットは魅力的ですが、続編は期待薄でしょう(ブライアンも口にしたように、復讐の連鎖はもう懲り懲りです)。よってパッケージだけ利用してスピンオフ扱いでコメディなんて如何でしょうか。題して『96時間・お父さんは心配症』脚本は岡田あーみん先生に依頼してください。
[レーザーディスク(吹替)] 7点(2013-08-28 18:57:27)
757.  カーズ 《ネタバレ》 
“勝ち”だけに“価値”があるワケではないというメッセージには共感しますが、あのラストはいただけません。たとえば運動会の徒競走。仲間が転んだら助けてあげて一緒にゴールするのが美しいとでも?もし自分がキングの立場だったらライトニングの行為に怒り狂うでしょう。現役王者としての、レースカーとしてのプライドが許しません。主人公の視野が広がった事は素晴らしいですが、自身の正義を信用し過ぎるのも問題です。勝負における敬意の意味をはき違えた独り善がりな態度と感じました(勝った力士が負けた力士に手を差し伸べるのが美徳とする風潮が大っ嫌いなんです。ごめんなさいね。)この結末“だけ”は個人的にナシ。ただ、それでも7点です。(結末を除く)ストーリーテーリング、車オンリーのぶっ飛んだ世界観、CGのクオリティ、全てにおいて満点級です。流石ピクサー。
[DVD(吹替)] 7点(2013-08-03 17:59:40)
758.  エイリアン バスターズ
本作のような映画を観ると、つくづくコメディというジャンルは“最強だな”と実感します。観客を笑わせること=大正義。通常ドラマの脚本家なら恥ずかしくて書けないであろうテキトーな筋書きだって、全く問題ありません。火薬多めで最後は爆発させときゃOKなのですから。友達は大切だなんてメッセージ、ホントはどうでもいいんですもの。そんなイイ加減さが、失礼、大らかさが大好きです。下ネタ上等、グロテスク寛容の、王道アメリカン馬鹿コメディ。観る人を選びますので万人にはお勧めできませんが、本作と同じくベン・スティーラー主演の『ズーランダー』とかサイモン・ペッグ主演の『ホット・ファズ』あたりを楽しめる方なら、大丈夫かと思います。ベタ褒めしたい程面白いとは思いませんが、続編が出来たら多分観ます。
[DVD(吹替)] 7点(2013-07-10 18:28:04)
759.  ジョン・カーター 《ネタバレ》 
地球人と火星人の言葉がいきなり通じたとしても、何の問題もありません。人とネズミがナチュラルに会話するのだって当たり前なのがファンタジーですから。しかしSF(サイエンス・フィクション)となれば、話は別です。そこには科学的な説明(理屈づけ)が欲しくなります。この例でいえば翻訳機とか。本作の場合、“謎の飲み物”を飲まされた事で主人公は火星人と話せるようになりました。この匙加減が絶妙です。小難しい理屈は抜き。でも問題を無視したりしない。SFとファンタジーが程良くブレンドされた見事な世界観です。間口の広さは優れたエンターテイメントである証。観客も物語に飛び込みやすいというもの。『スーパーマン』や『のび太の宇宙開拓史』でお馴染み、重力の差異を活かした超人化も、複製と意識を飛ばす惑星間移動も、実にSFチックで好奇心を刺激します。さらに敵は、女神の使者だという。キリスト教圏で創造主にケンカを売る物語というのも面白い。SFアドベンチャーとして申し分ないパッケージです。ただ惜しむらくは、売りとなるはずのアクションとロマンスに見応えが不足していたこと。とくにラブロマンスの不手際が気になりました。主人公の恋愛感情に説得力が足りないような。そもそも異星人間での恋愛など、常識に縛られていたら成立しません。どんなに美しくても、オマタには蛇が隠れているかもしれないのですから。血も青かったですしね。思考を停止させる程圧倒的な美貌が、姫様には必要だったと思います。個人的な趣味を言わせてもらえれば、ペネロペ・クルスがいいかな。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2013-06-04 18:56:31)(良:2票)
760.  中学生円山
スマップの草なぎ君出演、人気脚本家クドカン作品。一見デートムービーに使えそうな気もしますが、初デートで本作を選ぶのは大変危険です。地獄をみること必至かと。想像しただけで冷や汗が止まりません。ただし、奇跡的にも彼女がとろけた瞳で舌舐めずりしてきたならば、すぐにホテルの予約をしてください。あるいは、天文学的な確率で「面白かったね。○○くんってセンスいいね」と顔を真っ赤にしてあなたを気遣ってくれたならば、もう結婚しちゃっていいでしょう。お幸せに。
[映画館(邦画)] 7点(2013-06-01 18:26:11)(笑:1票) (良:1票)
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