61. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
高校1年生の時に劇場で観た。当時はPart2共々、酷評が多かったが十数年経った今、改めて観るとそれなりに面白い。第一作ほどのインパクトには欠ける、マーティ役のマイケル・J・フォックスが老けた等、難はある。だが同じ三部作でも最近の「マトリックス」よりはましではないだろうか。少なくともこのシリーズには製作スタッフの「楽しい映画を作ろう」という心意気、夢が感じられるのだ。わくわくしながら映画館に足を運んだ思い出を与えてくれたこのシリーズに感謝したい。 7点(2003-11-12 21:37:45) |
62. マトリックス リローデッド
ただのハリウッド・アクション映画に無理して教養をちりばめさせたような印象。小難しい哲学講義を期待して映画館に足を運んだ観客なんて果たしてどれだけいるのだろう。前作が良かっただけに本当に失望させられた。「裸の王様」じゃああるまいし馬鹿には分からない映画なんてこちらから願い下げである。 2点(2003-11-09 19:14:10) |
63. ムーラン・ルージュ(2001)
けばけばしいというか洗練さに欠けるというか。上手く表現できないのだが、この映画、何か「ダサい」のである。例えて言うのなら似合いもしないルイ・ヴィトンの鞄を持った厚化粧の女が電車の中で携帯電話で大声でぺちゃくちゃ喋っている現場に居合わせたような気分にさせられる。最初から最後までとにかく喧しくて息をつく間もないハイテンションの連続で観ているうちにだんだんうんざりしてくる。本来「音」が主役のミュージカルにおいてそれを不快に感じるというのは致命的ではないだろうか。本場のフランス人の感想を聞いてみたい。 2点(2003-10-25 07:42:40) |
64. 耳に残るは君の歌声
単にルックスの良い俳優を観たいのならクリスティーナ・リッチとジョニー・デップ。きちんと演技をする俳優を観たいのならケイト・ブランシェットとジョン・タトゥーロ。どちらの嗜好にもお得な一本。 3点(2003-10-24 22:50:38) |
65. ピアニスト
公衆の面前で全裸でマスターベーションをしている男に「お前は俺のことを変態と呼ぶがじゃあお前は自分を健全だと言い切れるのか」と面と向かって言われたような気分にさせられる映画。私にははっきりいって出来の悪いポルノ映画としか言いようがなく小難しいことを論評するまでもない作品としか思えない。とは言うものの主演の二人の演技はさすがというか彼らの演技にそれぞれ1点づつ献上。ブノア・マジメルは私と同じく29歳で奥方はあのジュリエット・ビノシュ。本当に同い年なんて信じられん。。。 2点(2003-10-24 22:28:04) |
66. セント・オブ・ウーマン/夢の香り
この映画のアル・パチーノから男の格好良さを教わった。普段は飲んだくれのスケベ親父なのにきめるべき場面ではきっちりときめる。そのギャップがいいのだ。盲目軍人スレイドは、人のことを罵倒できるほど立派な人間でもない。にも拘わらず他人にはやたらと厳しいのだから嫌なおっさんではある。だが、その矛盾ぶりが逆に現実の人間らしくていいのではと思う。そういうところが私の父親にそっくりなのだ。俺もいつの日か自分用に仕立てたスーツを着てみたいと思う。個人的な思い入れがあまりに強いので10点を。映画終盤、アル・パチーノがクリス・オドネルの顔を撫でる場面を思い出すたびに何故か涙が込み上げてくる。 10点(2003-10-20 23:39:38) |
67. 恋する遺伝子
ラブコメとしてはまあまあ楽しめたと思う。この手の映画ってメグ・ライアンの独壇場のような感があったから主演のアシュレイ・ジャッドが新鮮に見えた。でもあんな美人を捨てる男っているのかなあ??俺だったらアシュレイの方が絶対良いけど。少なくとも「ブリジット・ジョーンズの日記」などよりよほど面白い。 6点(2003-10-19 18:44:54) |
68. ユージュアル・サスペクツ
《ネタバレ》 はっきり言って消去法で考えていけば誰が怪しいかなんてすぐ分かってしまうんです。だからといって即つまらないという事ではなく逆にそこがこの映画の脚本の巧妙なところ。鑑賞者が「カイザー・ソゼ」が誰か分かったと思い始めた時点で既にこの脚本の術中に陥っているんです。劇中の出来事のほとんどはバーバルが刑事に話した'作り話'で、実際のところ「バーバル=カイザー・ソゼ」とは限らないんですよ。大体、黒幕が現場に留まったまま警察に捕まり素性をばらすような愚を犯すだろうか?本当のカイザー・ソゼは別にいてバーバルは単なる手下の一人で警察をかく乱させるために(例えばカイザー・ソゼのニセの顔情報を警察に与えて混乱させるために)ああいう作り話をさせられた。(もっともそんなことしても無意味という気もするのだが。。。)鑑賞後にそのような憶測が次々と出てくる。そこまで考えさせる脚本が実に秀逸である。オチが分かったからつまらないと切り捨てるのにはあまりに勿体無い作品と思うのだが。 8点(2003-10-18 08:14:24)(良:2票) |
69. A.I.
《ネタバレ》 劇中にあるロボットをスクラップする見世物ショーについて劇場公開当時、以下のような場面を想像してしまった。目の前でロボットたちが残酷にスクラップされるのを見て震えるデビット少年ロボットが、「Please make me a real boy.」と何度も呟く。そして彼のスクラップの番になると首だけを残して徹底的に破壊される。それでもデビットは「Please make me a real boy.」を呟き続ける。最後にはその首も踏み潰されて破壊されてしまう。(この場面、「ターミネーター」の某シーンを想像して頂ければ幸いです。)そんなデビットのスクラップシーンを母親の子供が冷たい笑いを浮かべながらテレビで見る。そして彼の両親は「Shall we make a real boy!!」などと言いながらセックスに耽っている。。。キューブリック監督ならこんな感じで作ったのではなどと勝手に思ってしまった。ちなみにこの映画、アメリカ本国でも評判は芳しくなかったようで「A.I. : Absolutely Idiot」などと悪口を言われていた。 4点(2003-10-18 07:36:28)(笑:1票) (良:2票) |
70. プリティ・プリンセス
《ネタバレ》 劇中での晩餐会の場面。国籍は触れていなかったが、女王の近くに座っていた東洋人の中年男は日本人なのではないかと思う。食事中は一人で黙々と食べるだけで気の利いた会話一つできない。かと思えば間の悪い所で意味もなく笑い出す。考えすぎかもしれないがなぜか私にはそう思えた。 5点(2003-10-13 08:39:20) |
71. キューティ・ブロンド
この映画のファンの方々には申し訳ないのだが、私はどうにも主人公に感情移入することができなかった。学費や生活の心配を全くする必要の無いお金持ちのお嬢様がいくら勉強を頑張っても庶民の私にはあまり感じるものがないのだ。生活の心配をせずに勉強できるなんてそれこそ最高の贅沢である。実際、全く働かないでアイビーリーグのロースクールに通える人間なんてアメリカ人学生でもごく少数派だ。金持ちの子弟は「そこそこの成績」でアイビーリーグの学校に入学できても貧乏人が入学しようとすれば、奨学金(それも全額支給の)を貰わないことにはまず不可能でそしてそのためにはナンバーワンの成績でない限り貰うことは出来ないのだ。「可愛い」だの「元気が出る」だのと言ってこの映画を絶賛するのは他人の自由だが、個人の努力だけではどうしようもない貧富の格差というアメリカの現実を少しは知るべきだと思う。スタートラインからしてこのエルお嬢様は随分恵まれ過ぎているのだ。何もない人間の嫉妬と言われればそれまでだが、これだったら「マイノリティの貧困家庭に育った女性」の叩き上げのサクセスストーリーのほうがまだ私には入り込める。 1点(2003-10-11 13:47:07)(良:2票) |
72. チャーリーズ・エンジェル(2000)
この映画のどこが気に入らないかと言えば主役の3人に「覚悟」が無いこと。人を殴るというのは自分も殴られることを覚悟しなければならないものだ。でもこの3人はいくら戦ってもお顔は綺麗なまま。この映画は多くの女性の支持を集めているようなのだがエンジェルたちが男をこてんぱんにやっつけるという設定が女性に受けるのだろう。が、もし敵役が全盛期のベニー・ユキーデかチャック・ノリスでガチンコやらせたら3人まとめて10秒以内にあばら骨か歯を折られて地面に這いつくばっているよ。そういう覚悟がこの映画には感じられないのである。生半可な覚悟でアクションはやらないでほしい。 1点(2003-09-28 22:11:28)(良:1票) |
73. HERO(2002)
アクションもさることながら細かい時代考証(例えば紙の代わりに竹を用いる場面。当時まだ紙は発明されていなかった。)に感心させられた。ただ話が進むにつれてワイヤーの多用に違和感を感じた。最も興奮したのが最初の長空との闘いでその後はどうもワイヤーでごまかしていいるように見えた。ただドンパチやるだけの昨今のハリウッド製アクション映画よりは面白いと思うが。 7点(2003-09-28 21:16:09) |
74. ミナ
女同士の友情ってやっぱりなかなか上手くいかないものなんですかねえ。男の私にはどうも分からないです。この映画でロマーヌ・ボーランジュを初めて観たのですがいい女優さんですね。最近あまり見かけないように思いますが。 7点(2003-09-28 20:25:56) |
75. ハリー・ポッターと秘密の部屋
やはり原作の魅力を表現しきれなかったというのが正直な感想。ドビーの場面などは笑えるのだが唐突にクィディッチの試合が始まったりと原作のエピソードを所々端折っているのが明白。「原作と映画は違うだろ」とお叱りを受けるかもしれないし、事実その通りだと思うが、原作の人気を当てにしすぎて映画の要である脚本の推敲を怠ったように思えるのだ。次回作の「アズカバンの囚人」はシリーズ中最も人気のある作品なので映画の出来次第では原作ファンの反発も相当覚悟しなければならないだろう。 3点(2003-09-28 16:18:53) |
76. ハリー・ポッターと賢者の石
映画のサイトで原作の話を持ち出すのは少々気が引けるのだが、この「賢者の石」について言えばほぼ原作どおりに仕上げたかろうじて及第点の出来ではと思う。原作を読みながら「ハリーはどんな少年なのか」「スネイプってどういう男なんだろう」などとあれこれ自分で想像するのだが、この映画化によってイメージが固定化されてしまうのが残念。とりわけロンが自分のイメージとはかなりかけ離れていた。あとの作品になればなるほどボリュームが厚くなっていくこのシリーズ、一本の映画にまとめられる長さは第一作目が限界のように思える。原作を愛読している一人としてこれ以上の映画化は止めてほしいのだが。 5点(2003-09-28 15:58:01) |
77. タイタニック(1997)
《ネタバレ》 劇中、ウィンスレットがバレエのつま先立ちをする場面について。あの場面、ぼってりとした体型のウィンスレットがつま先で立つことにより「私たちの乗っている船は実はこのつま先立ちのように非常に際どい状況にあるのよ」とタイタニックのその後の運命を予言していたように思える。彼女の巨体が実はタイタニックそのものを示していたのではないだろうか。深読みし過ぎかもしれないが私はそう思った。ディカプリオは車の中で精を使い尽くしたために氷点下の海水に耐える余力が残されていなかったのだろう。 3点(2003-09-28 15:46:48)(笑:1票) |
78. 紅の豚
飛行機乗り同士の勝負だったら最後まで空中戦で決着をつけようよ。何で途中から殴り合いになったの?それまではさほど悪くはなかったのだけど、殴り合いが始まってからすっかり興醒め。 3点(2003-09-28 15:25:28) |
79. ブレア・ウィッチ・プロジェクト
よほどの作品で無い限り0点を付けることは極力避けたかったのだが、これはその「よほど」です。映画にすらなっていない。昔の見世物小屋のようなもので宣伝につられて見てみたらがっかりさせられたという結末。本作で金儲けをする製作者に罪は無いが(そもそも映画は金儲けだと筆者は思っている)でもこれはあまりに酷すぎる。観客に映画を楽しんでもらおうという作り手の誠実さが欠けている。公開当時、好奇心から劇場まで観に行った友人は激怒していた。 0点(2003-09-28 15:11:38) |
80. ブロウ
ユングがアメリカに持ち込んだ麻薬によってどれだけの人間が死んだのかと思うと感情移入できない。「麻薬をやって死ぬのは本人の責任でユングは関係ないでしょ」と言う人は甘い。幻覚・幻聴障害をもつ麻薬常習者が引き起こす殺人等の凶悪犯罪によって無関係の人たち(それも決して少なくない)が巻き添えになることが問題なのだ。そのユングは今では改心して平穏な生活を送っている。それを甘いルックスの俳優が演じていると麻薬に対する認識そのものが薄れそうで怖い。もしジョニー・デップ以外の俳優が演じていたら多分誰も主人公に同情していないと思う。少年時代の家庭環境がどうあれ麻薬は重大な犯罪である。ドン・コルレオーネは決して麻薬には手を出さなかった。これがフィクションなら僕もここまでムキにならないのだが実話をベースにしているから問題である。あと思ったのはジョニー・デップって最後まで美意識というか格好良さをかなぐり捨てることができない俳優だということ。それが彼のこだわりでありファンにとってはたまらなく魅力的なのだろうが、僕はなぜか鼻につくのである。0点や1点ではどうにも極端すぎるので2点にします。 2点(2003-09-27 09:35:40)(良:1票) |