61. 奇跡の海
《ネタバレ》 撮影現場をしのぶ。本当の様子は知らないが僕の予想では、休憩中でも世間話しようものなら、監督はなにも言わないだろうが、監督の怖さを知っている人たちからの「黙れ!」的な視線が突き刺さるんだと思う。刑務所のような独裁的な、辛いだけの仕事場になっているのではないかと思う。姉が病室でベスの死を嗚咽するシーンなんか監督からの言われようはすごかったんではないか。そういう撮影現場から産まれた映画である。イキモノが訴える何かすさまじいエネルギーがこの映画にはある。つくづく思うのだが、こんな潜在的なエネルギーを、なぜもっとハッピーな物語つくりに向けられないのだろうか。それともあれか、人間の感情は不幸の方向に発散した方が正の加速度がつくというのか?まあ確かにそうだが。ラース・フォン・トリァには一度、週末家族団らんで初めて買ったホームシアターのこけら落としで観るようなハッピーな気分になれる映画を撮ってもらいたい。そしたらきっとすごい。 内容に関しては、相変わらずこの監督はすばらしい。映画作り方法は残虐かもしれないがクオリティは本当によいと思う。そもそもベスは夫からの鬼畜な要求に最初から最後の最期まで抵抗を感じている。涙ながらに太った男にやらせてる。夫のためならと喜んで見知らぬ男にやらせているならばただのポルノ映画。悲痛な顔だからトリアー監督なんだな。この監督の存在自体が悲痛である。 8点(2004-11-06 18:34:20)(良:1票) |
62. 春にして君を想う
でもなー、こーれはつまんない映画でしょー。作った側の美徳は感じられますが、面白くない。 3点(2004-11-05 00:46:01)(良:1票) |
63. ショーシャンクの空に
アドレナリンが出まくります。まるでアクション映画を観ているようです。 9点(2004-10-28 13:22:25) |
64. PiCNiC(1994)
《ネタバレ》 僕が小学生だった頃、自宅の塀の上を歩いて一周する冒険をしたのを思い出した。自分の家と隣の人の家との間に塀がある。北側の塀は家と家のスキマだから日の光は当たらずじめっとしている。南側の塀には行く手を阻むかのように姫りんごの木が枝を伸ばしている。枝には沢山のケムシがいるので、僕は引き返す日もあった。 この映画を観て、岩井を含め、多くの人は塀の上を歩いていたのかもしれないと感じた。それは大人になると(体が大きくなって家と家のスキマを通ることができなくなると)やらなくなる行動である。精神病院にいる彼らは、子供の頭で、塀の上をピクニックすることを考える。今日の彼らには友達と女の子がいる。楽しい。いろんなものを見る。大いなる世界への憬れ。こうやって子供は大人になっていくのである。人間の成長を雑にグロテスクに捉えた作品である。だからこそラストの自殺は絶望的な余韻を残す。岩井のセンスをまじまじと感じる。 8点(2004-09-27 01:49:24) |
65. シックス・センス
体系的に完備ですばらしい。 ホラーの要素をもっと加えて、怖い映画になればよい。 8点(2004-07-15 01:15:20) |
66. 初恋のきた道
純真とかピュアな想いとされていますが、これは物理学実験でよくやる「理想状態」でのドラマだと感じました。暇だったんだなぁ~!。追いかけて追いかけて、間に合わず(間に合わないと分かっていただろうけど)泣き崩れる姿、痛いほどに初恋が純粋に描けてます。さすが「理想状態」。暇な人里はなれたところで、恋に生きるのもいいなぁ。日本じゃむりか。 9点(2004-07-06 23:44:57) |
67. ブレインデッド
ホラー、カンフーアクション、アドベンチャー、モンスターパニック、スプラッター、サスペンス、ホームコメディ、ヒューマンドラマ、そしてラブストーリーが、絶妙のバランスで(スプラッターが大半だけど)盛り込まれた一作。だけど僕はこの映画をあえて「ホームドラマ」と捉えます。怖いなあと思ったら泣ける芝居し始めたり、逃げ回っていたら母の真相が明らかになったりと、あっちにいったりこっちにいったりとにかく楽しい映画となった。とにかくゾンビたちがとても気持ち悪いのだが、その気持ち悪さが笑えるのです。ばったばったぐっちょぐっちょずっぱずっぱとゾンビをばらばらにしていく後半は、気持ち悪いけどテンポがよく爽快で、それなりにはらはらしてすばらしい。これが「ホームドラマ」を盛上げるのです。最近刺激が欲しい人、ブレインデッドをレンタルしよう。 9点(2004-07-04 00:46:09) |
68. メリーに首ったけ
醜悪 1点(2004-06-04 00:55:53) |
69. マグノリア
《ネタバレ》 なにかとても大きな真実がひとつあって、それはもちろん僕らの周りにも在って、ぼくらの運命を掌握しています。この映画はその真実の、いわば氷山の一角ですね。3時間はしかたない。退屈なのはわざとでしょうか。おかげで蛙シャワーはパニック映画です。 9点(2004-05-29 14:24:16) |
70. リトル・ヴォイス
えびボクサーっぽくて好き。 8点(2004-05-29 14:14:51) |
71. バッファロー'66
なんとなくバイオレンスでドラッグな映画かと思っていたら違いましたね。前半の前半はそんな感じしましたが。ギャロの第一印象が悪いのでおしっこ漏らすべきです。 8点(2004-05-26 01:44:18) |
72. インデペンデンス・デイ
アメリカの大統領が「今日は人類のインデペンデンスデーだ!」といって「世界のみんな!一緒にたたかおう!」といって「ね!日本くん!」と誘われた。さあたいへん!きっと日本では大変なことになったでしょう。詳しくは戦線布告をご覧ください。 8点(2004-05-19 23:09:06)(笑:1票) |
73. タイタニック(1997)
《ネタバレ》 2つ。一つ目は裸婦画を描くシーン。想いを寄せる男性の前で服を脱ぎ、絵を描かせる時、それはまさに二人っきりのいわばmake loveであると思うのだが、その時に、あの嫌な感じの(極端に嫌な感じに描かれた)フィアンセからもらった高価な宝石を身につけられるローズの意識に首をかしげる。おばあちゃんになるまでずっとジャックだけを想うのに、あの宝石は大切にとっとくあなた、それを君にあげた男は憎きあのフィアンセなのだよ。賄賂で助かろうとしたり、見知らぬ子を拾い上げ親だと嘘ついて助かりやがった、すぐに感情的になり手が早いあのフィアンセなのだよ。もう一つ。映画の終盤、婆ローズは探索船の上で、その宝石を海に投げ入れる(あのフィアンセからもらった宝石なのにあんなに大切に80年もとっとくというのも気持ち悪い)。その後、ベッドに入る。船室には彼女がそれまでやってきたことの写真が飾られている。乗馬とかいろいろ、それらはかつてジャックから語られた生活の様子であった。ジャックと死別し、その後の彼女はその時のジャックの台詞をたどるのだった。泣ける純愛である。さて、そのジャックの台詞の一部に「・・・そして、暖かいベッドで死ぬんだ。」というのがある。ヘリで探索船に駆けつけたときに思い出の写真などを沢山持参したのは、その最後の課題「暖かいベッドで死ぬ」を全うする為だったのか。実際、ラストシーンは、彼女の意識(魂?)が碧洋の海を深く下りて行き、タイタニック号と共に眠る数多くの人々に笑顔で受け入れられ、ついにジャックと時計台の前で再会する。かなり感動的なシーン。でもさ、てことは、最後、婆ローズは、死んだってことなのか?でもさ、そう簡単に人は死ねるのか?運命って殺人的パワーがあるってことか?自殺?それともあれは婆ローズの夢なのか?じゃあ死んでねぇじゃん?ジャックに合わせる顔ないじゃん?。なんだか、婆ローズの魂はタイタニックによって海底に引きずり込まれたみたいである。ホラーになってしまう。でもいい映画。 9点(2004-05-12 00:10:28)(良:1票) |
74. ビッグ・リボウスキ
いけてないおじさんを愛嬌豊かに魅せるにはボウリングが良く似合う。遺骨を海に撒くシーンはとても笑いました。うーん、ナイステイスト 8点(2004-04-25 22:47:37) |
75. ゴースト/ニューヨークの幻
ブサイクカップルにも愛は存在するのですね。「今、僕の心は愛で満たされている。その愛を君に!」こんなせりふ、幽霊でないと言えませんよとても。 8点(2004-04-12 10:53:07) |
76. トレインスポッティング
すたいりっしゅである 8点(2004-04-08 01:21:01) |
77. エイミー(1997)
みんなでうたを歌いながら捜索する様子に拍手。緊迫感を出しつつそれでいてポップ。 7点(2004-04-08 01:03:04) |
78. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
押井君の有り余るSFへの好奇心と、止まることのないアニメーション技術の発展が合わさって出来た貴重な映像と言えます。けれども単なるポリスアクションに収めなかったのが本作のいい所。「イノセンス」が観たくて予習のつもりでレンタルしてみてみたが、これはこれで心に残った。詳しいレビューはイノセンスの方にまとめて書きますhttp://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=8685 8点(2004-04-02 12:35:18) |
79. デリカテッセン
ずっと暗い分、ラストの青空が絵に描いたようにとても美しい。いい空です。カニバリズムをコミカルに面白おかしくやってしまうのはスンゲエ笑えた!「これ、おばあちゃんの肉だろ」「しかたなかったんだよ」「そうだな、しかたないな」「食うか」・・・っておい。地底人の衣装やテンションもなんかずれてるし。それと、肉屋の親父の娘さんがかわいかったなあ 9点(2004-04-02 00:41:23) |
80. ジーア/悲劇のスーパーモデル<TVM>
親の愛の必要性を訴える。帰らなきゃいけない母に対する態度が全てを物語っている。それを余すことなく伝えきっているジョリーに拍手。毛が抜けてグチャグチャになったジアがかわいそうで切なくて哀れ。そしてラストの死の演出は見事。美しく死んでいった。これはいい映画っすよ!けれどもこの作品、TSUTAYAに行くと【洋画エロドラマ】の棚においてある。いかがなものか 9点(2004-04-02 00:34:50) |