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61.  続・激突!/カージャック 《ネタバレ》 
爺さん、前見て運転しなさい。高速道路でゆっくり走るなんてのは他の車に迷惑なのでやめなさい。何の為の高速道路なんだと言いたい。たった二人の逃走犯相手に(警官一人を人質)あんなにも大勢のパトカーで出動するって、しかも、あれだけ大勢で追っていながらちっとも捕まえられないというのはやはりアメリカって国、アメリカ人は変わってるなあ!数が多ければ良いってもんじゃないでしょ?逃走犯と警官が仲良くまでなって、日本じゃ考えられない。この映画はアメリカという国とそこに住む人達の変な人間性というものを描き出した映画として観れば文句なしだろうけど、サスペンス映画なのに妙にまったりしている。1対1で逃げる。追う前作の「激突」のような緊張感の持続に欠ける。近年の説教臭くて、賞狙い見栄見えのスピルバーグよりはずっとずっとましだけど、それでも私としてはそんなに手放しで絶賛することなど出来ない。まあ、普通に楽しめた程度の評価です。
[DVD(字幕)] 6点(2012-01-14 18:23:34)
62.  テス 《ネタバレ》 
美しい。冒頭の夕焼けの空の色の美しさ、更に音楽の美しさ、そんな美しい音楽に乗せてダンスする大勢の女性達、美しいと言えば映像もさることながら主演のナスターシャ・キンスキーのあまりの美しさに眼を奪われる。そりゃあ、男ならアレックスやエンジェルだけでなく誰だって心を奪われそうになる。出てくる二人の男が全く別のタイプだがどちらも嫌な奴である。こんな嫌な男なんかに関わらない方がテス(彼女)の為だ。それでもやはり美人であることが致命傷となり、どんどんと不幸へとなっていくのだが、それでもひたすら生きようとするテスの姿が悲しくあり、楽しい映画なんかではないけれど、この映画のテスのように自分が凄い美貌の持ち主であることを知らない女性というのは世界中に多くいると思う。美しいということはとても罪であるとばかり言わんかのような映画です。ナタリーシャ・キンスキーが苺を口にする場面のあの唇の美しさとエロさ、そして、アレックスとの間に生まれた子供に乳をやる場面にはそれが例え嫌々な形で産まれてきた子であっても母としての真の姿が見える。エンジェルがもっとマシな男だったらと思うと余計にテスが哀れでならない。誰もテスを救えなかったのか?作品全体の空気、張り詰めた感じ、あまりの美しさが生んだテスの人生、これを観ると自分は男であり、しかもかっこ良くもなく、美男子でもなくて良かったと思えてならない。そんな映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2012-01-12 21:48:01)(良:1票)
63.  小さな恋のメロディ
まずは何と言っても音楽が凄く良いです。どの曲も一度聞いたら絶対に耳に残り、頭から離れないほどの美しいメロディです。そんな美しい音楽に乗せて描かれる何とも純粋な気持ちいっぱいの物語として永遠に残る作品です。何度も繰り返し観たくなる映画の一つとして外せない映画ですね。最後にひとつだけ!メロディ(トレイシー・ハイド)の可愛いさは勿論、男の私からしても、やっぱり外せないのはダニエル(マーク・レスター)ではなくて、ダニエルの親友、トムを演じたジャック・ワイルドです。ジャック・ワイルドの不良少年の中にある優しさがこの映画の中で二人の少年少女を助ける役目として凄く貢献している。何だかジャック・ワイルドって「時計じかけのオレンジ」のアレックスと似てませんか?私だけかな?そう思っているのは!そんなジャック・ワイルドが本当に良い奴だと観る度に思います。
[DVD(字幕)] 9点(2012-01-10 21:21:20)(良:2票)
64.  チャイナタウン 《ネタバレ》 
痛い。痛い。鼻はやめてくれ!いや、鼻というより顔をやるのは勘弁して欲しい。あっ!雰囲気そのものは好きです。ただ、やっぱり鼻にあんなことするのは見ているだけで痛さまで伝わってきそうです。
[DVD(字幕)] 6点(2011-12-18 19:03:56)
65.  ルパン三世(1978)
「ルパン」の映画と言えば「カリオストロの城」とこの最初の作品というのがほとんどの方の意見で多くの方はそう感じてるはずである。私も実際、そうである。子供の頃、学校から帰り、友達と遊んで帰ってくれば夕方6時の時間は「ルパン」か「あばれはっちゃく」である。勿論、テレビシリーズは全部観てます。だから緑のルパンも好きだし、赤のルパンも好きだし、どちらのルパンも好きである。この作品にはルパンならではの面白さが詰まっている。ルパンと峰不二子のやりとり、いつもの様に不二子に騙されるお調子者の女たらしでとにかくそれでも不二子の事が好きで好きでたまらないルパンが私は好きだ。また相棒役の二人、次元と五エ門も良い。不二子にだらしないルパンに対しても愛想付かしそうになりつつも、結局はお互いが好きな者同士であることが解るほど仲の良いのが観ていてもよく解るし、そんなルパン達を追うことに命をかけている銭形のとっつぁんも良い。あの凄まじいほどのルパン逮捕に対する執念、見習うべきものがある。諦めない気持ちというものを銭形のとっつぁんは教えてくれている。それは勿論、ルパン達も同じこと。ルパンという日本のアニメが生んだ名キャラクター、この作品と「カリオストロの城」の傑作2本が余りにも素晴らしく、ヒットしたせいか?その後、何度もテレビスペシャルが作られてるけどはっきり言って物足りない。いや、物足りない所か大いに不満である。ルパン映画と言えば最初の二つである。この二つを観ないで、特に最初のこの作品観ずに他のルパンを語るなんてことは出来ない。「カリオストロの城」派かどちら派かで意見が分かれるだろうけど、私はどちらも好きである。緑だろうが赤だろうがルパンには変わりないと声に出して言いたい。
[DVD(邦画)] 9点(2011-12-13 22:46:49)(良:1票)
66.  スネーキーモンキー/蛇拳
何となく「酔拳」に似たような雰囲気を思わせる。ここでのジャッキー・チェンは最初は弱いけど最後は強くなる。いつものパターンではあるがだからこそジャッキー・チェンなのだろうし、ジャッキー・チェン映画なのかもしれない。幾つかジャッキー・チェンの映画を見て感じるマンネリ感、日本で言うなら寅さんや釣りバカシリーズに通じるような安心して楽しめる作品になっている。それにしてもあの爺さん、強いんだか弱いんだかよく解らん。
[DVD(字幕)] 7点(2011-12-01 21:16:26)
67.  フォロー・ミー 《ネタバレ》 
人として凄く大切なことをこの映画では語っている。見せてくれている。妻が別の男と何かあるんじゃないか?どこかで浮気しているんじゃないか?と疑って妻を探偵に尾行させる夫、そうとは知らずにいる妻、ベリンダ(ミア・ファロー)にとっては夫に結婚前と同じようにいつまでも恋人気分で過ごしていたいと思っているが夫は忙しいと言って相手にしてくれない。夫婦のちょとしたすれ違いが生んだ結果の探偵とベリンダのやりとり、この二人のやりとりが言葉なしにただただ描かれているがお互い言葉に出さなくても解るものを感じさせる。夫は妻が自分が雇った探偵とまさかデートしているなんて思いもしなかっただろうし、妻も夫が探偵を頼んで自分を尾行していたなんて思ってもいなかっただろうし、いつも同じ場所、同じ場面で現れる男がその探偵だなんて思いもしなかっただろうし、皆して複雑な気持ち、感情に陥る。その感情というものが人間本来の持つものとしてとても解り易く描かれている。探偵のあの面白さ、バイクに猿だらけの場面の面白さは映画館で笑いを堪えるのに必死でした。探偵とのやりとりを夫婦でやることでもう一度、夫婦としての絆の強さ、愛の深さを知る二人。相手を信じることの大切さを描いた傑作!
[映画館(字幕)] 9点(2011-10-15 19:50:59)
68.  トラ・トラ・トラ!
正直言って、けして面白いというような感想は書けない。ではつまらなかったのかと言うとそれもまた違う。作品全体のスケール感、CGなんかじゃない本物の映像による迫力と戦闘シーンの凄さ、力強さ、上空から見えるハワイの海、景色の美しさとそして、何と言っても日本人の出演者の豪華な顔ぶれ、昔の日本映画が大好きな私には懐かしい名前、黒澤組、川島作品、その他色々な俳優陣、タイトルがトラ・トラ・トラと来て少ししか出番のない渥美清、我らが寅さんの登場にもっと見せてくれ!あれだけじゃ全く物足りない。と言うようにとにかく出演者の顔ぶれを楽しむという意味での別の楽しみ方をこの映画では見出すことが出来る。アクションもの撮らせて上手い二人の日本人監督、舛田利雄に深作欣二という監督による演出により、生み出された迫力、しかしながらやはり当初の予定通り、黒澤明監督で観たかった気がするし、それ以上に私としてはこのような感じの作品は岡本喜八監督が最も適しているようにも思える。黒澤明監督が撮っていたら、岡本喜八監督が撮っていたら、いや、トラ・トラ・トラなんだから山田洋次監督だろう!なんて考えてもみたりと、色々考えてしまったりもする。山田洋次監督は喜劇だけの監督ではない。それにしてもこの出演者の顔ぶれを見てしまうと今の日本の俳優のレベルは?と思えてしまう。それだけかつての日本には良い俳優、演技力のある本物の映画スターが沢山、いたんだなあ!と思います。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-26 21:42:59)(良:1票)
69.  八つ墓村(1977)
怖い。横溝正史原作の映画の中でも怖さ、不気味さでは一番かもしれない。どの登場人物も怖すぎる。特に小川真由美の怖さは際立っている。これ1本だけで小川真由美は怖い女だという印象を多くの人に植え付けるであろう!殺人シーンの怖さやおどろおどろした雰囲気、不気味な音楽と映像の中で金田一耕助を寅さん(渥美清)にしていることで私のような寅さんファン、寅さん信者にとっては、あっ!寅さんだ!となるわけです。同じく下条正巳とのツーショットを見せられると何だか寅さんを見ているようなホットした気持ちにちょっとだけでもなれるのが良い。野村芳太郎監督はこの不気味な作品、恐ろしい事件、話の中に寅さんこと渥美清を主役である金田一耕助に持ってきた。というのは寅さんファン、寅さんしか観ないような人達までもこの映画に引きずり込もうという狙いがあるような気がするのだ。寅さんファンで内容など全く知らない人達を映画にもっともっと観に来て欲しいというそういう願いが感じられる。正直、他の金田一ものと比べると怖さだけが目立ち、どう考えても「犬神家の一族」や「悪魔の手毬唄」ほど何度も観たいという感じがしません。だから私にとってはこの点数ですが、この映画、もしも同じキャスティングで山田洋次監督が演出したら(勿論、金田一耕助は渥美清)どんな感じのものになるかという興味が沸いてくる。ここまで不気味な作品にはならないような感じがすると思うのは私だけでしょうか?
[DVD(邦画)] 6点(2011-08-21 21:30:56)(良:1票)
70.  ジュリア 《ネタバレ》 
よくある女同士の友情もの、お涙頂戴的な感じとは全く違う雰囲気を感じさせる。そこがまずは良い。強引な泣かせモードに持っていこうというような狙いがないのに泣ける。ジュリアのまさかという暗殺、殺されたジュリアとその娘のリリーのことを真剣に考えて行動するヘルマン(ジェーン・フォンダ)の美しい涙、列車に乗り込む場面とその後のスリリングな展開、ジュリアとの回想シーンの挿入も自然的な流れで違和感がなく、観ていて女同士の友情って男同士の友情とは何か違うけど、それも良いなあと思わせてくれる映画である。冒頭とラストが同じボートの上での場面、ここでの美しい夕焼けの空の色が忘れられないほどに心に焼き付いて離れません。ところでこの映画、山田洋次監督は絶対に好きなはずです。ジュリアの娘の名前、リリー、山田洋次ファン、いや、もっと限定的に言えば寅さんファンにとってはリリーて名前を聞くだけでつい、反応してしまいます。女同士の友情にナチスドイツ軍の影、スパイものとしての面白さも見せてくれる映画として秀作の名に相応しい映画だと思いました。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-13 21:51:31)(良:2票)
71.  はなれ瞽女おりん 《ネタバレ》 
何だか凄いものを観ているようなそんな感じがこの映画を見ている間と観終わってからもそう思わずにはいらなくなるほど映像の素晴らしさ、宮川一夫カメラマンの映し出す日本海の景色の素晴らしさ、冬の景色の中で切なくも悲しい大人の男と女、眼の見えないおりんが姿は解らなくてもどんな男なのか解っているような女の表情が何とも悲しくてあの結末も哀れ、愛した男にはなかなか抱かれなく、愛してもいない男達には抱かれるという不憫、刹那さ、水上勉原作らしい女の哀しみ、不幸な生い立ちから逃げたくても逃げれないまま自ら命を絶つ姿にあの沢山のカラスの飛び立つ瞬間のどろどろとした不気味さ、最後に映し出される海、同じ原作者による「飢餓海峡」と何か通じるものを感じます。ストーリーとしての面白さという意味では「飢餓海峡」に比べてしまうと見劣りする。しかし、女が一人生きて行くということの厳しさ、ましてや眼が見えないというハンデによる苦悩、この映画を観ると人は一人では生きていけないというものがよく解る。おりんが愛した男にも苦悩というものがしっかりと描かれているのでただ単に女だけが苦しいという映画なんかではなく、愛した女のハンデを解るからこそ、そんな女を林の中で好き勝手に抱いた男を殺すという行為がその後の二人の人生が更なる苦悩を生む。岩下志麻の美しさと原田芳雄の男臭さがドラマを更に盛り上げる。はっきり言って面白い。楽しいそんな映画ではんい。この原作者の作品全てに通じる男と女の苦しみ、岩下志麻の言おうとしている全てを宮川一夫カメラマンが美しい映像によって語っているようなそんな映画です。
[DVD(邦画)] 8点(2011-08-12 22:06:39)
72.  銀河鉄道999
「銀河鉄道999」についてはテレビ版のが大好きで何度も見ている。テレビで放送(再放送も含めると)少なくとも全話を三回以上は見ている。そのぐらい思い入れがあるし、勿論、原作も全部読んだ。漫画も全巻持っている。だからどうしたってテレビシリーズに思い入れがある為に劇場版では物足りないだろうと今まで観るのを敬遠していた。初めて今回、DVDを借りて来て見たけれどやっぱり物足りない。これがテレビシリーズ化なく、ただ1つの作品として見ればつまらなくはないし、普通に楽しめるけど、誰もが知っている有名な名作という基礎が既に存在している。あれだけの壮大なるストーリー、1話、1話のエピソード、鉄郎とメーテルとの会話、やりとりの中に見える複雑な感情、機械の身体を手に入れれば一生、生きていける。二人の前に忍び寄る悪魔との戦いの末にたどり着く最後の感動的な二人の別れ、色んなものが甦ってくる。そんな物語を僅か2時間ちょっとの時間で全てを見せるなんてことはどう考えても不可能である。テレビシリーズに思い入れがあればある程、そう感じてしまう。例えば「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」のように1つ1つの話が続いてなくて、どこから見ても楽しめる話を劇場版にするなら解る。でもこの話は最初から見なくては解らないのである。他の例で挙げるなら大河ドラマや朝の連続テレビ小説などの一年分の話を総集編にまとめて見せるようなものである。だからどうしても物足りない。見終わったと同時にまたテレビシリーズを最初から最後まで全部見たくなってしまった。
[DVD(邦画)] 6点(2011-05-03 11:57:28)(良:1票)
73.  屋根の上のバイオリン弾き
なるほど。確かに長いし、どことなく暗い部分もあるが、それを補うだけのものがあるし、見応えある作品になっている。ユダヤ系家族というものの中にある人種差別的なものの辛さ、それでもここにいる人達は皆が歌を歌うことの楽しさを知っているし、例え、人種差別的なことをされても一生懸命に生きている。誰一人として絶望的なものを表に出すことなく生きている。娘のことを心から思う父親の人間的な温かさ、音楽が生きる力として生まれる家族の絆の素晴らしさ、娘の結婚式での場面での周りの人達も心から祝福している。映像の美しさと素晴らしい音楽もこの映画の見所である。重たいテーマというものが背景に感じさせるのに観ていて嫌な気持ちになど全くならないところが良い。例えばこの映画をスピルバーグやオリバー・ストーン辺りが監督していたらとてもじゃないけど説教臭くて陰気なものになりそうで見れないであろうが、そういう説教臭さが感じさせない所もこの映画の良い所である。
[DVD(字幕)] 8点(2011-04-30 11:49:25)(良:1票)
74.  くまのプーさん 完全保存版 《ネタバレ》 
可愛い映画である。くまのぷーさんがとにかく可愛い。鏡を見ながらの体操シーンの可笑しさ、更に大好きなハチミツを食べる所も可愛い。ハチに追いかけられようがそのハチミツに対する愛着、何かに対してこれほどまでに愛着心を持つ。素晴らしいことです。絵の中で動くプーさんと絵の外の世界で動き回るプーさん、どちらのプーさんも可愛い。本当にこの映画のプーさんは可愛い。確かに子供むけの映画だとは思うけど何だかとても癒される。こういう映画に関してはやはり低い点数は付けられません。
[DVD(字幕)] 8点(2011-04-10 22:36:54)
75.  パピヨン(1973) 《ネタバレ》 
パピヨンとドガの男と男の友情、生きるために自由を求めて逃げる二人、しかし、何度逃げてもどこへ逃げても必ず邪魔が入る。自由を手に入れることの厳しさ、この世に自由なんて本当に存在するのか?と見ていて思わずにはいられなくなるほどこの映画はとにかく全てが重苦しさで充満している。独房でのパピヨン(スティーブ・マックイーン)がとにかく恐いし、凄い。何が何でもドガ(ダスティン・ホフマン)からの差し入れを貰ったことを話さなかったパピヨンが食事を半分にされようが絶対に口を割らない。友達のためなら、また自由を手に入れるためならどんな辛さも絶えてみせるという男の中の男ぶりに同じ男として私にはとても真似は出来ないものを感じさせる凄さ、見ていてとにかく楽しいとか面白いとかそういう感覚よりも人間ってどこまで我慢出来るものなのか?というものをこの映画を観ると思わずにはいられない。人は目的のためならどんな苦しみだって耐えてみせる。例え食事を与えられなかろうが殺されかけようがそれでも絶対に諦めない。物事、諦めたらそれで終わりであるというものをこの映画は私達に教えてくれている。諦めなければ必ず報われる。若い裸の女性とも出会える。えっ?それは違うって?でもきっとそういう希望みたいなもの、かすかな夢、望みを持って生きていくことがどれだけ素晴らしいことかと思わずにはいられなくなるし、ラスト、海に飛び込んで本当の自由を手に入れてみせたパピヨンの「俺は生きてるぞ!くそったれ!」て台詞を聞きながら見ているドガ、この二人の対照的な二人の演技がもたらす男の人間臭さいっぱいの映画である。
[映画館(字幕)] 8点(2011-04-08 21:38:28)(良:2票)
76.  霧の旗(1977)
う~ん?山田洋次監督と倍賞千恵子のコンビ作品に比べるとやはり落ちる。ただ倍賞千恵子よりもこの役、ヒロインの役は山口百恵の方が向いているように感じるのは倍賞千恵子はどうしてもさくらのイメージが強すぎる。それに比べると冷たい感じ、何を考えているのか解らない女の恐さ、女の変貌ぶりの恐ろしさでは山口百恵に軍配!しかしながら物語全体に漂う緊張感はさほど感じられないのでそこら辺は演出の差のか?監督としての力量の差なのか?いずれにしても山口百絵は美しい上に恐い表情が何とも魅力的である。それだけに物語としての面白さ、緊張感がいま一つなのは何とも勿体無く感じてしまう。それにしても本当にこの映画公開当時の山口百恵って本当に18の未成年なのか?てなぐらい大人の表情をしている。
[DVD(邦画)] 6点(2011-02-14 21:08:44)
77.  チャンス(1979)
語り口の静けさ、淡々とした展開、やや長過ぎると感じてしまうもののピーター・セラーズの演技の上手さでそれを何とか補うだけのものを感じさせるのには流石は名優の名優たる所である。個人的にはシリアスなピーター・セラーズも好きだけど、ドタバタしている。動いて笑わせるピーター・セラーズの方にこそ魅力を感じるという意味で不満の残る作品です。それにてもテレビの観過ぎなのもだけど、ころころチャンネル変えすぎです。まるで落ち着きのないガキみたいです。全体的にシリアスな感じの笑いという意味での物足りなさを感じつつ、それなりに楽しめたので一応、6点は付けたいと思うけど、何度も言うようにドタバタ喜劇的な、しゃべりで思い切り笑わせて欲しかった。
[DVD(字幕)] 6点(2011-02-11 11:22:47)
78.  サード 《ネタバレ》 
走る。ひたすら何かに向って走る。走るという意味をこの映画から考えさせられた。サードという仇名の主人公、永島敏行にとっては走るという事は自分自身の気持ちを確かめる為の最も相応しい行為であると思います。それは他のことにも言える。例えば本当は心から好きな相手、新聞部の彼女である森下愛子演じる少女がお金の為に好きでもない全く見ず知らずの男と肉体関係を持つことを我慢しているかの如く、空き地で一人、寂しくピッチングの真似をしている。その我慢が限界となって現れる瞬間、ヤクザの男を殺してしまうのである。それは好きな女を守ろうとするという男の気持ちの現れであり、その結果、少年院送りとなっても一人、他の少年院に収容されている人達とは違う行き方を選び、ただひたすら走る。そして、最後に盗みの罪で少年院に入ってきた別の一人とのマラソン大会に向けての練習シーンでその相手に言う台詞「走れよ、自分の速さで」いやあ、この台詞こそこの映画の全てであるように感じる。自分の足で自分の道を突き進め!自分の生きる道は自分で決めるのだとばかりのエネルギーを感じさせる作品になっている。作品全体としては物凄く荒削りではあるが、その荒削りな所もある意味この映画の魅力なのかもしれない。それにしても図書館でのシーンのいやらしさ、森下愛子の初々しさ、そして、あのアイスキャンディになりたいなんてアホな妄想をつい膨らませてしまいそうにもなるぐらい森下愛子が可愛い。
[ビデオ(邦画)] 7点(2011-01-26 21:14:35)(良:1票)
79.  修羅雪姫(1973)
「修羅雪姫」っててっきり「白雪姫」みたいな映画を想像していたらとんでもなかった。何という女の情念、哀しさ、哀れさとでも言うべきか?女の強さ、恐さが故に見ていて何となく増村映画的な雰囲気を漂わせる。血で血を洗う女の恐さ、主演の梶芽衣子の美しさの中に男にはない秘めた思い、正しく雪の女を感じさせる冷たさが見ていて恐く、これほど観る前の想像と大きく違う内容に戸惑いを隠せない。はっきり言ってしまえばストーリーなんてどこ行く風か、あまりにも美しく儚い女の姿に圧倒させられた。けして、面白い映画でもないし、もう一度、見たいとも思わないけど、ここまで血に染まる女の恐さを美しく描き切った映像美はいつまでも心に残りそうなほどとにかく全てが恐ろしいほど美しく哀しい。
[DVD(邦画)] 7点(2011-01-03 22:12:47)
80.  ルパン三世 カリオストロの城
こんなのはルパンじゃないという声をよく聞くけど、でも、それでも良いものは良い。好きなものは好きだ!少女の為に頑張るルパンの優しさ、心意気がたまらなくかっこ良い。私は例えどんな批判があろうが、それでもこの映画のルパンも他のルパンと同じように大好きです。冒険活劇としての面白さも文句なし!
[DVD(字幕)] 10点(2011-01-02 22:58:56)
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