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61.  パーフェクト・ワールド
う~ん?よう解らん!これのどこがパーフェクトワールドなのか?私には解りません。ロードムービーとして観れば確かに泣けないこともない。でも違う。泣かせたいが為にケビン・コスナーを上手く利用しているようなクリント・イーストウッドの演出がどうにも引っ掛って、素直に泣けない。クリント・イーストウッドにとってはパーフェクトかもしれないが、ケビン・コスナーからしてみたらパーフェクトとはどう考えても思えない。二人共にパーフェクトであるなら良いけど、それにやはりケビン・コスナーは悪役よりも善人、ヒーロー役の方がピンとくるし、似合う。クリント・イーストウッドにケビン・コスナーと共にアメリカを代表するスターであって、監督としても成功を収めている。そんな二人の共演ということの方が先走っている気がしなくもない。作品的にはけして悪い映画だとは思わないけど、でも何か物足りないのと違う気がする。ロードムービー的な形を加えての逃走劇として考えてみた場合、逃走劇にしては妙に落ち着きすぎている。のどかな感じが強すぎる。ロードムービーにしたいのか?逃走劇にしたいのか?欲張りな映画て気もしてしまいます。あまり比べるのも何だけど、少なくとも「明日に向って撃て!」よりは完全に落ちるし、遠く及ばない。最後に自分だけ良い所を持っていくクリント・イーストウッドとは対照的なケビン・コスナーが可愛そうです。やはりイーストウッド自身が監督している映画であるからだろうか?いずれにしても私にとってはタイトルのようにはパーフェクトとは行かず、それなりに楽しめた程度ということで6点てことで、それより高い点数は付けられませんし、クリント・イースドウッド監督作品では他にもっと良い映画が沢山、ある筈です。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-12 21:11:55)(良:1票)
62.  瀬戸内ムーンライト・セレナーデ
フランキー堺の遺作がこれかあ!フランキー堺と言えば私にとっては森繁久彌、渥美清と並ぶ日本映画史上の名喜劇俳優である。フランキー堺には喜劇が最もお似合いだし、喜劇でこそ持ち味、面白さが発揮されると考える私からしてみたらやはりこれが最後の映画出演とは寂しい。しかも完全な脇役扱い。フランキー堺は主役を張る俳優です。少なくとも私にはフランキー堺は主役なのであって、脇役での俳優なんかではない。森繁久彌に渥美清とフランキー堺を入れての三人の名喜劇俳優、森繁久彌も渥美清も最後まで喜劇で亡くなったのとは対照的にシリアスな作品、喜劇とは全く違う作品が遺作とは本当に残念です。映画そのものはけして悪い作品でもなきゃ、篠田正浩監督の晩年の映画の中ではマシだし、でもやはりフランキー堺の遺作となると他のフランキー堺の出てる映画に比べてしまうと物足りない。 フランキー堺の名喜劇ぶりを活かすことの出来る監督が1980年以降の日本には居なかったのか?山田洋次監督ならきっと活かせたはず。そう考えるとそれもまた寂しさを覚えてしまう。 色んな意味で寂しい気持ちにさせられた。 
[DVD(邦画)] 6点(2010-09-02 23:36:54)
63.  大誘拐 RAINBOW KIDS
岡本喜八監督の他の作品、監督自身のもっと昔の作品を沢山、見てからだとこれは確かによく出来てはいると思うけど、私の好きな岡本喜八作品にある。感じられる馬鹿馬鹿しさというものが感じられない為に不満が残る。この年のキネマ旬報でも第二位にランクされるほどの作品だからつまらないはずがないし、それでも違う。岡本喜八監督ならもっともっと弾けていても良いぐらいである。岡本喜八ワールドとでも言うべき漲るパワー、躍動感、そして、何よりも他の監督では撮れないこれぞ岡本喜八作品だ!というものがこの作品にはない。よく出来た原作の映画化ならば、別に岡本喜八監督でなくたって良いではないか!これだけ面白い話なら岡本喜八監督じゃなくてもそれなりに面白い映画にはなるであろうと思えてしまうのである。少なくとも私にとっては何が何でも岡本喜八監督でなければ撮れない映画という気がしないのである。これが岡本喜八作品の中でも「肉弾」と並んで第2位にランクされているけれど、それなら映画評論家達にも映画ファンの間でもほとんど無視され、ベストテンは愚か30以内にすら入ってない「戦国野郎」やその他同じくベストテン入りしてない「血と砂」や「ああ爆弾」「独立愚連隊」シリーズの2作品などの作品こそ岡本喜八監督本来の映画という気がするし、同じ2位にランクされている作品なら絶対に「肉弾」の方が上であるし、そういう意味でもこの映画が岡本喜八監督のベストかと言われるとそうは思いません。
[DVD(邦画)] 6点(2010-08-29 18:05:16)(良:2票)
64.  ギター弾きの恋 《ネタバレ》 
ちょっと微妙!あのジャズの音楽といい、その他雰囲気作りの上手さなど他にもショーン・ペンの女にだらしなくて、それでいて何故か不思議なかっこ良さに、ヒロインのサマンサ・モートンの不思議な可愛さなども含めて楽しめる映画にはなっている。ただ何だかスッキリしない。あれほど音楽を愛し、ギターを愛しているのに、それなのにそれなのにギターを壊すなんて、それと、ショーン・ペンが何だかスケベなチャップリンみたいに思えてしまって、世界の映画人の中で最も好きな映画作家、監督であって、俳優でもある私にとっては特別な存在のチャップリンの事を思うとちょっと悲しくなってくる。それにしてもここでもまたウディ・アレン、出たがり症候群が治まってない。個人的にどうもあの顔、苦手だ!私の好きなウディ・アレン映画はウディ・アレン自身が画面に出てこない映画であったりする訳で、とにかくつまらなくはないし、楽しめるけれど、色んな意味で引っ掛る映画である。
[DVD(字幕)] 6点(2010-07-21 21:20:13)
65.  リービング・ラスベガス
酒で酔っている人ほど酔ってないと言う。酒がもたらす人間の行動の一つがまずそれである。この映画のニコラス・ケイジ演じる主人公はとにかく酒、酒、酒の酒が全てであると言わんばかりである。確かに切ない大人のラブストーリーとしてはよく描けているかもしれない。けれど、だからって酒によって人生が狂わされる者の悲劇、自分の家族にもしも、この映画のニコラス・ケイジのようなアルコール中毒患者がいたとすれば、それは個人だけの問題では済まされない大きな問題が生じるし、それを助けることが出来ないとしたらそれはある意味、エリサベス・シューとの関係以上に切ないはずである。その刹那さが何とも見ていても辛いし、見終わってからも重たい気持ちにしかなれない。重たい中に希望が残るものがあればもっと高い点数付けられるけど、この映画にはそれが感じられない。人が酒によってこれほど駄目になって行く様子を見事に再現している作品としては評価出来るけど、私が映画に求めているものとは違う映画として考えてしまう為にこれ以上の点数は付けられない。本来なら5点と言いたい所だが、俳優の素晴らしい演技に1点だけプラスしての6点てことでこの映画についての感想を終えたいと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2010-07-19 21:43:25)
66.  ユリシーズの瞳 《ネタバレ》 
この監督の映画を観るのはこれが三本目である。相変わらずワンシーン、ワンシーンの力強い映像美、美しい映像美には毎度ながら感心させられる。息を呑むほどの冒頭の船のシーンの美しさ、他にもダンスの場面での力強い映像、そして、この監督の作品に共通する「霧」の場面での暗殺シーンにおける凄さ、ストーリーそのものよりも完全に映像の力強さで見せる監督であるような、とにかくどの映像もこれぞ詩人とでも言うべきか、映像の持つ凄さを覚えずにはいられなくなる。3時間近くある話で、やや長さというものを感じてしまうぐらいストーリー的には特に面白味のある内容でもないし、それでも映像の持つ凄さだけで見せてしまう所はこの監督さんは凄いと言わざるをえないし、個人的には「霧の中の風景」がこの監督の作品の中では今の所、観た中では最も好きな映画であるが、ワンシーン、ワンシーンにおける力強さではこちらの方が上かもしれない。正直、何度も繰り返し観たい映画でもないが、とにかく映像の美しさ、テオ・アンゲロプロス監督お得意の長回しによる映像の力を見せ付けられた思いである。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-07-04 12:58:34)
67.  ナビィの恋 《ネタバレ》 
「愛してるランド」なんてストレートで解り易い国!ナビイにとっての愛してるランドへの旅立ちはそれが年老いても若者と気持ちは一緒!年齢など関係ない同じ一人の女性としての気持ちを表していると言えるし、そんなナビイの事を温かく見守るおじいの優しさ、かっこ良さ、奈々子のことを好きで好きでどうしようもないけんじも同じぐらいアホだけど、同じ男としてはそのどうしようもなさがたまらなく好きだ。この映画に出てくる人達は男も女も年齢も一切関係なく、自分の気持ちに正直である。だから見ていても人間って正直言える人ほど素晴らしい。そう感じさせるだけの力がこの映画にはある。舞台となっている沖縄の美しい風景と音楽、人が恋をするというごく当たり前のことを描くことで見ていて共感できる映画になっているし、色んな意味で人生って良いなあ!そういう映画が同じ日本で撮られていることが嬉しい。
[DVD(邦画)] 8点(2010-06-16 21:09:27)
68.  夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY 《ネタバレ》 
「僕はおっぱいの大きな女の人が好きだ」という少年タカシの姿は何だか自分自身のことを言われているようで何とも恥ずかしく、でも、それを正々堂々と包み隠さないで言えるタカシは、男の中の男だ!男なら思っていること、言いたいことがあるのなら全て正直に言えと私もタカシと同じ少年の頃から親父に散々、言われてきただげに余計に胸に突き刺さる。大人からしてみたら何てことのない世界や考えもしないことが子供であるタカシにとっては不思議?どうして?となるのである。子供だから思いつく不思議と大人であるタカシの父親のこれまた大人だけど、大人になりきれないまま大きくなってしまったような駄目な親父、親父にとってもタカシと気持ちは同じであろう!逆上がりが出来なくたって、カラオケ屋に閉じこもり、馬鹿みたいに歌い、殴られ、惨めな親父にしても、子供であれ、大人であれ、同じ人間である。馬鹿な生き物、それが人間本来の姿なんだというようなものがきちんと描かれている。利口過ぎてつまらない人間よりも馬鹿だけど、面白い人間の方が見ていても楽しめるし、私は大好きである。中島哲也監督もおそらくそんな感じがしてならない。何故?何故?常に何かに対して疑問を問い掛けるタカシとそれに答える父親、父と息子の繋がりを包み隠さずに描いて見せてくれている中島哲也監督の人間観察の鋭さ、面白さなど色んな要素が散りばめられていて面白い。タカシが付けたテレビの画面の中で起こる殺人事件ぽい、ミステリー調のメロドラマやら自転車のシーンやら空の青い色やら白い雲やら、どうして?おっぱいは大きいのがあったり、小さいのがあったり、大人は突如、子供みたいになってしまうのだろう?それ以外のどうして?が大きいおっぱいが好きな筈なのにおっぱいの小さな女の子の事を好きになってしまったり、全てが上手く行かない。人生はある意味、辛いけれど、だからこそ頑張ろう!て何だか色んな意味で「嫌われ松子の一生」の松子的な映画である。最後にタカシが託す少女への希望、解る。同じ男の気持ちを完全に表すタカシの台詞にタカシ!お前は俺だ!て叫びたくなってしまった。
[DVD(邦画)] 8点(2010-06-11 22:11:02)(良:1票)
69.  こねこ
まず最初に断っておく。これだけはどうしても言わなくては私の気持ちが治まらない。私は猫は大嫌いだ!せっかく洗った車を思い切り汚してくれるし、ボンネットの上で寝ていたり、夜遅くに近所の野良猫どもと一緒に喚いたり、道端で見かけてもどけと言ってもじっ~と見てるきりでちっともどこうとしない。よく車に跳ねられたりもする。だから猫なんか大嫌いだ!それなのに、なんってことだ!猫嫌いな私がこの映画、ここでの皆さんの点数の高さと雑誌等やらその他色んな所でやたらと絶賛しているのが気になってしまった。嘘だ!たかが猫の映画で騙されないぞ!てなぐらいの気持ちでいたのに、まんまと騙された。良い意味での騙され方である。何なんだよ!この映画のこねこの可愛さ、あんな眼で見つめられたら叶わん!くそーーー!猫なんか、猫なんか、本当に、本当にもうどうしようもないぐらい嫌いなのに、それなのに、それなのに、皆さん、世の中の猫好きな皆様、心から一言「ごめんなさい」謝らせて下さい。今後、二度と猫の悪口は言いません。それにしても、あの目付き、本当に癒される。ここまで猫が可愛い動物だったなんて思いもしなかったにゃん!←すいません。これほどの猫が本当に可愛い映画、癒しの作品をこんな風な感想でしか終えることが出来なくて、本当に皆さん、ごめんなさい。猫が嫌な動物だったなんて全て私の間違いでした。
[DVD(字幕)] 8点(2010-06-06 22:06:51)
70.  月夜の願い/新難兄難弟 《ネタバレ》 
相変わらずタイトルだけ見ると何とも甘さの残る映画のようだけど、監督が「ラヴソング」と同じだけあって、上手い。話的には確かに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ぽいけど、私は断然、こっちのが好きです。父と子、それも息子にとっての父親とは何か?てことを深く考えさせられる。父から見る息子と息子から見る父親、それぞれ違う一面をこの映画では笑いを交えて楽しく、時にはほろっとさせてくれる画き方がされていて、あの若き頃の父親に対してローラのどこに惚れたの?という問いに対するやりとり、「胸が大きい所に惚れた」って、いやはや、なんて男らしくて、解り易い。単純で良い。まるで男の本心をずばりと言われているようである意味、心が痛む。レオン・カーファイが子供達に「一人は皆の為に、皆は一人の為に」と問うのを聞いていて、それを見て馬鹿にしたように笑うトニー・レオンも面白い。美しき女性相手に発する眼からのビームなんて普通有り得ないけれど、実際に有り得ないことを見せてくれるのもこれまた映画としての面白さ、良さであったりする訳で、過去の世界から現実の世界へと戻ってきた息子がベッドで横たわる年老いた両親と抱き合うシーン、それを病室の外で見て泣いている医者、最高です。この映画は父と息子の関係は親子であって、それ以上に友達であるような存在だというのを思い出させてくれるそんな映画です。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-06-05 10:47:41)(良:2票)
71.  死の棘 《ネタバレ》 
怖い。とにかくこの映画をどんな映画か?と聞かれたら真っ先に「怖い映画」だとそれ以外の言葉が浮かばない。幼い二人の子供を持つ夫婦、夫には妻以外の別の女との不倫関係があり、妻はそれを知っている。そして、その妻の夫への恨み、怒り、その怒りの矛先は夫だけでなく、夫の愛人へも向けられていく。男と女の間には様々な問題が生じる。子供がいても感情を抑えることが出来ずに狂乱する妻、ミホの十年間の恨み、自分を苦しめてきた夫トシオの不倫、それによって人間が人間としての本能、人は愛されたいと願えば願うほど、愛してきた者に裏切られた時の感情を抑えようとすればする程、気が狂ってしまうものだと言わんばかりのこの狂気、妻の狂乱ぶり、それに絶える夫、そんな両親の姿を何も出来ずに見ている子供二人の視線からも描かれている映画である。どんなに喧嘩しても憎しみあっても子供がいる。だから二人は絶対に別れようとはしない。子供こそが家族の象徴、子供がいればこそ繋がっている。いつまでも一緒にいられるトシオとミホの二人、「子は鎹」とはこの映画の主人公の姿を見れば思わずにはいられなくなる程に子供の視線というものがこの映画の中の二人を支えているのである。それは子供の力も大きいがどんなに罵りあっても二人は愛し合っているのが解るラストシーン、それまで憎しみに満ちた表情しか見せてこなかったミホが「あなたが私を呼んだから戻ってきたの」という台詞に込められている。ミホのトシオに対する深い愛の結晶と言えるような終わり方に、何か色んな愛の形が感じられて、この映画は単なる狂気ではない愛の映画、家族の映画であるというのが私の観ての感想である。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-05-26 22:24:05)
72.  タイム・リープ 《ネタバレ》 
大林宣彦監督が監修となって「時をかける少女」の後にまたしてもタイムリープものを撮られていたというあまり知られていないであろう、この映画も大林映画らしい少女趣味、そして、SF、スリルと狂気があちらこちらで見られる。映画的スリルと狂気、これこそが大林映画の特徴である。この凄まじいほどのスリル、波状しまくりな雰囲気の中に見える人間的な狂気、例えば日常の中に存在する危険性、殺人たったり、レイプ未遂であったり、過去と未来を行ったり来たりで変えてはならない現実を変えてしまうとどうなるか?というものを映像によってきちんと見せてくれている。月曜日の記憶だけが無いという少女、記憶というものの持つべき存在の大きさ、記憶が失われてしまうということは怖いことである。この何ともスリルなストーリー展開、映画的完成度という意味での素晴らしさというよりは人を信じることと疑ってかかることの両方を一本の映画の中で見せてしまうという点でこの映画は考えさせられる。正直言ってこの映画、レンタル屋さんで見つけてビデオのパッケージを見た限りではつまらそうだ。どうせまた「時をかける少女」のリメイクものだろ?てなぐらいにしか思ってなかったけど、大林監督が監修しているというのを読んでもしかしたら?面白いかも?という思いで借りてきたけれど、それと、原作を一切読んでない為に余計なことを考えずに楽しむことも出来た。やはり映画を観る場合は先に原作を読まずに観る方が楽しめるということを改めて思い知らされた。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-05-16 08:47:15)
73.  あ、春
何となく不思議な感じが漂う。良く言えば家族とは何か?て映画であり、そういう意味では色々と考えさせられたり、しかし、悪く言えば相米慎二監督にしては、普通すぎる。作品全体に力強さが感じられない。タイトルにある「春」の空気とでも言うべきか?は感じられる。家族の再生がテーマなのだろうけど、どの登場人物も人が良すぎる。はっきり言えばお人よしの塊、集団なのである。地味な内容なことは承知の上で、私の好きな相米慎二作品とは違う違和感、上手く言えないのだが、何か違う気がしてならない。個性的な人間、登場人物それぞれの面白さなどはそれなりに伝わるし、つまらない映画でもない。ただやはり何かが違う。その何かはおそらく相米慎二監督自身も感じていたように思えてならない。確かこの作品は相米慎二監督の最後から二つ目の作品である。この映画の中で描かれている「家族」「人間の死」といったものを見て、ひょっして、既にこの時から相米慎二監督は自分が重い病に冒されていたのではないかと?何となくそんな気がしてしまうのは私だけだろうか?
[ビデオ(邦画)] 6点(2010-05-01 17:50:05)
74.  永遠と一日
テオ・アンゲロプロス監督作品はこの作品を観るまで「霧の中の風景」しか観てない私が言うのも何だけどその映像の美しさやら長回しなどはこの監督が詩人であると言われる理由であると見ていて感じることが出来る。一方で見ていてもけして、つまらないことはないが、もう一度、見たいか?て聞かれると私には見たいとは言えないし、「霧の中の風景」のように感動もしなかった。そういう意味では高い点数を付けるのはためらってしまいます。ただ映像の美しい映画は嫌いでないし、低い評価を与えることも出来ない。何とも評価の難しい映画であると共に、美しい映像、静かな中に人生に対する厳しさ、老いていくことの辛さ、そういうものが全て描かれているような言葉なんかなくても映像の力だけで見せてしまうという監督の映像的なセンスというものはここでもまた感じることが出来た。
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-02-21 18:37:39)
75.  虹をつかむ男(1996)
寅さんシリーズも終わって、釣りバカシリーズも遂に終わってしまって凄く寂しく感じる中で、初めて観るこのシリーズの第1作を観て、改めて渥美清という存在の大きさを感じずにはいられない。出演者の顔ぶれを見ると、渥美清が居ないというだけで、寅さんシリーズの常連さん、さくら(倍賞千恵子)に博(前田吟)に満男(吉岡秀隆)においちゃん(下条正巳)に、おばちゃんに(三崎千恵子)、寅さんシリーズ幻の作品となってしまった作品に出ていた筈の西田敏行だったり、寅さんシリーズでマドンナを演じたこともあり、幻の49作目のマドンナであった田中裕子やら、その他、松竹映画、山田洋次監督作品にも何度も出ている俳優がいたりと、見ていて寅さんが、居ないことの寂しさばかりが先に立ってしまう。映画好きな山田洋次監督の映画への愛情、寅さんファンに向けての、そして、何よりもこの映画が封切られる前に亡くなってしまった渥美清へのオマージュが感じられるという意味では見ていて、何だか複雑ながらも山田洋次監督って、やっぱり優しい。渥美清はもうこの世に居なくても映画の中で渥美清の姿を見せているという優しさ、それは画面を通して、出演者の顔付きからも見られるという意味でも見て良かった。出来ることなら映画館で見たかったと映画館へ行かなかったことを悔やむ。それにてもこれだけ寅さんファンを意識しているような、意識するなという方が絶対無理な顔ぶれと人情ものであるだけに渥美清が居ないことの空しさ、作品的にも大して面白味のある映画じゃない。寅さんシリーズ程に笑って泣けるわけでもないし、不満の方が多い。見終わった後、あれだけ長い間、車寅次郎という日本を代表する名人物を演じつづけてきた渥美清という俳優の偉大さを改めて思い知らされると共に、渥美清がまだ元気でいたらと思うとそれでけで何だか泣けてきて仕方ない。
[ビデオ(邦画)] 6点(2010-02-14 19:28:19)(良:1票)
76.  アダムス・ファミリー(1991) 《ネタバレ》 
ホラーは苦手だし、嫌い。しかし、この映画は嫌いじゃないし、楽しめた。一人、一人のキャラクターが個性的で面白い。あの手も良い。あの手、欲しいです。あっ!でも、鍋の中に入れるのだけは勘弁してくれ!それにしてもあの魔女役の女優さんのメイクの濃さは凄いと思うし、不気味なんだけど、色気があって、エロスを感じる。あのメイクにいったいどれだけの時間をかけたのかなあ?それと、クリスティーナ・リッチのウェンズディも怖い。行方不明の兄を演じているクリストファー・ロイドも不気味だけど、愛嬌があって良い。ダンスするシーンなんて、本当に楽しそうです。作品全体としては明らかにB級映画だけど、下手な大作よりは雰囲気があって楽しめる。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-31 21:38:46)
77.  ストレイト・ストーリー 《ネタバレ》 
美しい映画である。田舎町の風景の美しさ、音楽の美しさ、更に人間愛としての美しさなど、この映画はとにかく美しい。十年前に喧嘩したまま別れたままの兄が病気で倒れたと知らされ、このままでは二度と会えないかもしれない。弟の兄への気持ち、それを見事に表現してみせたリチャード・ファーンズワースの名演技がこの映画を単なるヒューマンドラマではない人生の厳しさ、老いていく者の厳しさをあの台詞「若い頃のことを覚えていることは老いていることの短所である」というこの何とも痛烈で心の痛む台詞であって、老いた者にしか解らない。老いた者だからこそ言える台詞である。兄との再会をただ目指してゆっくりとトラクターに乗って走る。物語にこれといった凄いアクションがあるわけでもない。そこがこの映画の最大の長所である。兄との再会を果した時のあの弟の表情と兄の表情が何とも嬉しそうで見ていて良かったね。このまま二度と会えないまま終わらずに本当に良かったね。と言わざるを得ないぐらいこの兄弟の嬉しそうな顔付きはいつまでも心に残りそうです。
[DVD(字幕)] 9点(2010-01-11 11:26:25)(良:2票)
78.  遠い空の向こうに
良い映画の要素、夢を見ることの素晴らしさ、夢を追う人達って良い顔をしている。この映画は夢を持つことの素晴らしさをストーレートに描いた若者達のドラマの傑作です。こういう映画が段々と少なくなりつつある現在、これだけ変化球なしに直球勝負で見せてくれていることに感謝したい。
[DVD(字幕)] 9点(2010-01-05 22:18:13)
79.  世界中がアイ・ラヴ・ユー
これはウディ・アレンからの世界中の人達への世の中、嫌な人もいれば、嫌なこともある。それでも歌って踊って、忘れようじゃないか!て感じのメッセージとでも言うべき映画ではないだろうか!世界中でアイ・ラヴ・ユーとタイトルにあるようにそう言えるような世界になることを期待したい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-05 22:13:54)(良:1票)
80.  パリのレストラン
う~ん?良い映画だとは思うけど、何か物足りない。出てくる人達は良い人が多いのと、閉店間際のレストランにやってくる沢山の人達との交流というような話そのものは良いのに、あと一押し足りない。あのやたら店長に対してケチばかり付ける嫌な客をもっともっと徹底的に叩きのめすぐらいの心意気が欲しい。作品全体の雰囲気は悪くないし、むしろ最近のハリウッド大作よりは良い。しかし、やはり物足りない。何か足りない。それは何だろう?雰囲気は良いのだが、フランス映画独自のけだるさ、そういうものが無いのが不満でもある。それにしても見ている間、ずっと美味しそうな料理にばかり眼が行ってしまい、何か食べたくなってきて困る。困る。とにかく腹の減る映画である。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-12-12 15:26:22)
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