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61.  三十三間堂・通し矢物語
成瀬巳喜男監督による珍しい時代劇!ところが観ていても全く成瀬映画ぽく感じない。マキノ雅弘か溝口健二かってぐらいにしか思えない雰囲気、それは出演者の顔ぶれにも現れている。田中春男のあの落ち着きの無さ、うろうろしまくり、あっち行ったり、こっち行ったりと、まあ、とにかく少しは止まってろよってぐらいの落ち着きの無さ、まるで「次郎長三国志」シリーズの大五郎のようです。それに脚本が小国英夫で配給会社も東宝、どう考えても成瀬映画には思えないし、マキノ映画です。しかしながら他の出演者の顔ぶれを見るとこれはこれで溝口作品ではないかと思えてしまう。何しろ、長谷川一夫に田中絹代ですからね。長谷川一夫のかっこ良さは溝口映画での長谷川一夫以上、いやいや、これほどまでに長谷川一夫が男らしくてかっこ良いなんて思ったのは初めてかもしれないぐらい男らしい。田中絹代はこれまた絶える女、大八郎の為に身を尽くす姿は何とも言えないぐらいの女としての哀しさみたいなものが現れている。あの最後の方の弓矢のシーンの緊張感、面白さに比べるとそれまでがちょっと退屈だったりと、成瀬巳喜男監督はやっぱり時代劇よりも現代劇や男と女のドロドロした話のが合ってると思うし、私は好きです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-16 11:43:58)
62.  悲しき口笛 《ネタバレ》 
美空ひばりの初主演映画てことらしいけど、これは凄い。何が凄いって?映画としての完成度や面白さ以上にまずは何と言っても美空ひばりの歌唱力の凄さ、上手さに驚かされる。とても12歳とは思えない大人顔負けの既にもうこの時から後の大物歌手としての貫禄みたいなものが見られるのが凄い。しかも、ただ歌が上手いだけでなく子供らしく演技しているのもこれまた驚きである。見た目は明らかに子供、体型は完全な子供なのに中身は大人である。しかし、それでいながら子供らしさを全く失ってないところも凄い。初めて菅井一郎と津島恵子の二人と出会う場面でのあの子供らしさ、二人に拾われる形で共に生活をしていく中で見せる表情から何まで子供なのに大人のようである。それでいて、子供らしく二人に対して接する姿などはやはり子供そのものである。津島恵子が踊るシーン、ここで歌う美空ひばりの東京ブギブギも楽しい。話が進むに連れて何だか湿っぽくなったりと不満もあるものの、そんな中でもやはり美空ひばりのあの存在感はただ者ではない。麻薬密売グループに連れ去られた津島恵子を追う時の涙、ラストの酒場でのタキシード姿に帽子、そして、映画のタイトルにある「悲しき口笛」を歌う場面などは日本版マレーネ・デートリッヒのようである。美空ひばり演じるミツコを探し求めていた兄との再会シーンでの「お兄ちゃん~~~」の絶叫、涙などは正しく子供そのものであり、これは美空ひばりの存在無くして有りえない映画と言って過言ではない。ところで、徳大寺伸と津島恵子の二人を見ていたらまた川島雄三監督の「とんかつ大将」が見たくなってしまった。そういや、美空ひばりも川島雄三監督の「お嬢さん社長」に出ていたなあ!
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-09-13 10:19:12)
63.  マルクスの二挺拳銃 《ネタバレ》 
世界の映画の歴史において又は喜劇の歴史において、チャップリンとキートンを観たならマルクス兄弟も当然、観なくてはならない。避けては通れまい。初めてのマルクス兄弟作品観賞!チャップリンを初めて観た時のような感動やキートンを初めて観た時のような衝撃はなかったが、それでも十分楽しめた。最近の下品な下ネタばかりのアメリカンコメディとは明らかに違う面白さ、アイデアで笑わせ、三人の兄弟の息の合った身体を張ったアクションによって笑わせる。インディアンを相手にしてもマイペースを崩さないマルコス兄弟の凄さ、そして、やはり圧巻は最後の方の汽車の中、上でのやりとり、ストーリーなんてこの場合、無視して構わないぐらいの何たるバカバカしさに思い切り笑えて気分爽快!マルコス兄弟も何だか癖になりそうです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-08-24 17:44:32)
64.  女相続人 《ネタバレ》 
いや~怖い女だなあ!父親からも愛されず、愛する男には金が目当てだと裏切られ、男にまるでモテない女の女としての恨みの凄さ、恐ろしさを主演のオリヴィア・デ・バヴィランドが凄まじいほどの怖さを見せる演技でとにかく怖い。自分が愛する男に裏切られたと知った後のドラマが特に凄まじい。女の恐ろしさ、これを観ると男は女には勝てないと思う。ここまで徹底した女の怖さ、執念、嫉妬、恨み、いやはや、本当に怖い。同じ一つの画面の中に前方と後方とに二人の人物を映すことでこれまた生まれる緊張感、この監督の演出の上手さにはいつもながら感心させられる。あのラストもこれまた女の怖さ、恐ろしさを表現している。モンゴメリー・クリフト演じるモーリスが縁りを戻したいと戻ってくるのを無視するかの如く、提灯を手に階段を登って行く時のオリヴィア・デ・ハヴィランドの顔つきがこれまた怖い。ドアの向こうで「キャサリン!キャサリン!」と呼ぶモンゴメリー・クリフトの叫びは自分が犯した過ちに対する女の仕返しを身をもって表しているようで、これはとにかく女の男に対する裏切りへの仕返しのドラマとして見応えたっぷりの本当に怖い映画です。それにしてもウィリアム・ワイラー監督の階段の使い方の巧みなことといったらない。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-08-23 18:11:15)
65.  四つの恋の物語(1947)
「四つの恋の物語」とタイトル通り四つの恋の物語をオムニバス形式で描いた作品!四つの物語のうち、断然、最初の話が良い。池部良と久我美子のやりとりが何とも微笑ましくて良い気分にさせられる。久我美子の初々しさ、可愛さといい絶品の作品!それに比べると残りの三つはやや落ちる。いまひとつの感じがする。そんな中で第二話の成瀬監督の撮った話の中の木暮実千代の色っぽさ、あの口元、上目使いの目付きが色っぽくてたまりません。続く第三話のミュージカル風喜劇と四話のサーカスの話はあんまり面白くない。しかしながら第三話における若山セツ子の可愛さは絶品です。全体的に印象としてはバランスが悪い感じがしてならないが、女優陣の可愛さ、美しさを十分堪能出来たので良かったとは思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-04-13 10:14:37)
66.  待って居た男
待って居た男!とは私のことか?えっ?どういう意味かはこの映画を見ること、この映画の放送を待って居たということでして、それはそうと、流石だ!マキノ節がここでも見られる。とにかくテンポの良さと役者達の演技合戦、いかにもマキノ映画らしい華やかさが展開されていく。主演の二人、長谷川一夫と山田五十鈴の息の合った演技が醸し出す面白さ、そして、中盤から出てくる榎本健一の面白さ、この榎本健一のトボケタ味わいがミステリーな内容の中にあって、陽気な感じで緊張感を維持しつつも笑わせる。こういう登場人物が出てくるあたりがいかにもマキノ映画ならではです。そして、そして、更にこの映画も高峰秀子ですよ。本当に可愛い。俳優陣の好演は勿論、話の面白さも忘れることは出来ない。とにかくこれもまたマキノ映画らしい面白さを感じることが出来るそんな映画!マキノ正博(雅弘)生誕百年の今年、頼むからこの映画も含めてあの大傑作「鴛鴦歌合戦」をはじめとするマキノ映画を全てDVDとして全国のレンタル屋さんに並べることを願う。日本映画史にマキノ正博(雅弘)という凄い監督がいたということを一人でも多くの方に教えたいと共に知って欲しい。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-03-02 09:41:19)
67.  阿波の踊子 《ネタバレ》 
これはもう完全に高峰秀子の為にあるような映画!高峰秀子のこの可愛さ、何という可愛さだことか!自分が長い間、募っていた男が眼の前に現れた瞬間に見せるあの笑顔、嬉しそうな顔付き、本当に高峰秀子が可愛い。この映画の高峰秀子の可愛さは絶品でございます。そんな高峰秀子が長谷川一夫の真似をして阿波踊りをする時のあの可愛さはもう忘れられなくなるぐらいです。ただ、この作品、高峰秀子は物凄く可愛いものの、それだけで話としては盛り上がりに欠ける。マキノ映画らしい踊りのシーン満載なのにいまひとつなのは何故だろう?次郎長三国志シリーズでよくあるような粋な感じ、喧嘩も祭りだみたいな感じが影を潜め、また長谷川一夫の存在がそうしているのかどうか?はよく解らないが、あれだけの凄い祭りのシーンを最後に見せてくれるのに、思ったほど盛り上がらない。いや、だからと言ってつまらなくはないのだが、マキノ映画にしてはちょっと物足りない。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-02-16 22:38:48)
68.  昨日消えた男(1941)
マキノ正博生誕百年の今年、なかなか見ることの出来ないこんな映画、貴重な一本を今夜めでたく見ることが出来た。流石はマキノ正博監督です。僅か九日間で一本の映画を撮ってしまうとは、それもただ早いだけじゃない。早い上に面白い。そこがこの監督の凄さ、偉大なところです。まずは冒頭のあのロングショット。雨のシーンの静けさから始まって、あっという間に物語の中へと入って行けるテンポの良さ、主演の長谷川一夫と山田五十鈴のやりとり、掛け合い、あのカンカンの振り付けを見せる長谷川一夫のコメディアンぶりには新鮮さを感じ、また脇役に眼を向ければ高峰秀子のあまりの可愛さ、他にもマキノ映画らしい一人一人の個性的な演技と相成って脚本の面白さを失わせることなくこのようなテンポの良い話を僅か九日で完成させるとは、いやはや、本当に頭が下がります。マキノ正博見ずして日本映画を語るなかれ!そして、同じ日本人としてマキノ正博という素晴らしい監督がいたことに誇りを持ちたいと思う。 
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 8点(2008-02-02 22:49:32)
69.  シミキンのオオ!市民諸君 《ネタバレ》 
うひゃ~!川島雄三監督!こんなぶっ飛んだ作品がまだあったとは、これはハッキリ言って、駄目な人には全く受け付けない。どう見ても駄作だと思うだろう!しかし、敢えて言わせて貰う。川島雄三映画を楽しむには、欠かせないものがハッキリと見て取れる。例えば劇中に出てくる宣伝用映画の撮影シーン、あれなど戦争中の国策映画のパロディを思わせる。常に前を見て誰よりも一歩先を見据えている川島雄三監督の視線の先にある時代を読み取る鋭さ、また変わったものきり集めている社長の変な趣味、孫悟空の卵を集めたり、無人島だと思っていたナマズ島にルーレット、酒場に裸祭りと、普通じゃないこの一癖も二癖もある感覚に私は毎度ながら楽しませてもらえるのだ。清水金一のあの個性もいかにも川島雄三作品らしい。一年間も会社からホサレたとか言ってはノーテンキなことばかりしているようなこのノリに付いて行けたらあなたは立派な川島雄三マニアです。これは間違いなく川島雄三映画だ。けして映画史に残るような映画ではないが、これを語らずに川島雄三という監督を語ることなど私には出来ません。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-11 22:23:53)
70.  レディ・イヴ 《ネタバレ》 
やったあ!前から観たくて観たくてたまらなかった映画の一つで、近所のレンタル屋さんにはないからDVDで買うしかないと思っていたら何と500円で売ってるのを見つけて買ってきた。期待通りの面白さでした。まず何と言っても前半の船上でのやりとりが可笑しくて可笑しくて、何だか思い出すだけでまた笑えてくる。そのぐらい面白い。ヘンリー・フォンダのズッコケぶり、そんなヘンリー・フォンダを誘惑し、自分の部屋へと誘っておいて、靴を履かせるシーンにおけるバーバラ・スタンウィックの色っぽいこと!その時のヘンリー・フォンダの頭をなでまわすシーン、本当に笑える。そして、後半は後半でイヴへと成り済ましてのバーバラ・スタンウィックの凄さ、結婚式を終えた二人の列車内での粋な会話、更にドダバタ喜劇的な要素をたっぷりと混ぜてのテンポの良さ、最後の落ちも決まってる。粋な会話と見事なまでのドタバタ喜劇的な展開にあっという間に終わってしまった気がする。こういうコメディ、今は撮れないのかなあ?それにしても、ヘンリー・フォンダがここまでのズッコケ演技を見せてくれているとは、物凄く新鮮でもあり、本当に楽しかった。
[DVD(字幕)] 9点(2008-01-04 18:29:40)
71.  王将(1948) 《ネタバレ》 
阪東妻三郎、この俳優を見ていると役者とは何か?それを超えて一人の人間とは何か?って考えさせられる。同じような役者に今は亡き名優、渥美清という人がいる。この二人の共通点、それは言葉のトーンで泣かせることの出来る俳優であって、言葉の奥に秘められた感情表現の仕方、演技、身体全体から伝わってくるユーモアと優しさの全てを持った正に名優中の名優!それが阪東妻三郎という俳優であると言いたい。この映画の主人公、坂田三吉などその典型的人間味溢れる男の中の男!「無法松の一生」の富島松五郎と同じで、阪東妻三郎の男粋、優しさが画面全体を通して伝わってきて、もう、そこにいるだけで泣けて泣けて仕方がないぐらいだ!将棋のことしか頭になく、自分の大事な妻と娘のことをほったらかし状態にしてしまうほどの大の将棋バカであるそんな三吉が将棋など辞めると将棋の駒を投げ捨てる場面で落ちた王将と書かれた駒を拾う妻、水戸光子の演技も素晴らしい。夫の為にと尽くす姿、そこには夫と妻という夫婦の絆が見事に描かれている。そして、再び将棋の世界へと足を踏み入れた三吉がどさくさ紛れに放った手で勝利し、それを見ていた娘(三条美紀)に勝ちさえすればそれで良いの?と涙ながらに訴えかけられるあの場面、どこかのプロ野球チームの関係者全員に聞かせてやりたい!そんな娘の涙する姿に自分が間違っていたと涙する三吉!そんな三吉が関根名人の祝いの会で関根名人への思いを打ち明ける場面と、大阪に残してきた妻がもう、命は短いと解りながらも電話の受話器を持って一生懸命と妻に語りかける場面なんて、見ていて眼の前が涙で雲ってしまうぐらい本当に泣けてやばかった。これは単なる男と男の闘いのドラマではなく、それ以上に人間ドラマとして、素晴らしい大傑作の名に相応しい映画である。文句なしの満点です。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2007-12-31 12:18:06)(良:3票)
72.  若草物語(1949)
まずは何という豪華な四人の姉妹であることか!それだけでもこの映画は成功していると思うぐらいの四人、ハリウッド映画が本当に良かった時代、素晴らしかった時代、今みたいに何でもかんでも馬鹿の一つ覚えみたいに凄い特撮、凄い映像、終始鳴り響く音楽、そんなものとは大きな差を感じる品の良さ、女優陣の魅力と気品に満ち溢れた態度、美しさ、笑顔、笑い声、何もかもが本当に美しく見応え十分のドラマにし上がっている。どの配役にしてもこの役はこの女優に当てはまるぐらいのキャスティングの妙、2時間という長さもほとんど感じることなく観れるのはやはり出演者のおかげと監督の演出のおかげだと思う。ラストの空に浮かぶ美しい虹、この映画は本当にどれもこれもが美しい。それにしてもこれだけのキャストの中にあって当時若干16歳にしてこの美しさと可愛さの両方を兼ね備えているエリザベス・テイラー、彼女一人いるといないとでは、また、別の人が演じていたら全く違う作品になっていたに違いない。
[DVD(字幕)] 8点(2007-10-21 15:37:45)
73.  ガス燈(1944)
これは確かにどこから見てもヒッチコック映画の雰囲気を感じる。ただヒッチコック作品に比べると弱い。しかし、そんな弱さをカバーする俳優陣の演技、特に幻惑に惑わされ、苦悩する女を演じているイングリッド・バーグマンが素晴らしい。オスカー獲得も納得!そして、この映画、モノクロであるからこそ浮き立つイングリッド・バーグマンの白いドレス姿には男なら誰しもクラクラしそうになるだろう!サスペンス映画てよりは人間の苦悩を描いてたドラマとして見た方が良いのでは!これはこれでなかなか面白い。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-22 21:15:16)
74.  秀子の車掌さん 《ネタバレ》 
成瀬巳喜男監督、こんなにも微笑ましい作品がまだあったとは知らなかった。高峰秀子の初々しさ、そんな高峰秀子の車掌さん、おこまさんと運転手の藤原釜足、この二人を中心に山梨県は甲府街道の田舎町ののどかな風景を背景に描かれる何とも微笑ましい作品!二人が働くバス会社の社長がなんてたって、面白い。かき氷にラムネをかけて食べてばかりの社長の変な人間性が物凄い。また高峰秀子のおこまさんと藤原釜足のバスの運転手の二人が東京から来た小説家の先生に観光案内の文章を書いてもらおうとお願いに行くのだが、その時の小説家の観光案内所の読み方がなんだかお経でも読んでるみたいで、笑える。それにしてもこの映画の高峰秀子、何という可愛さだろう!そして、この映画、作られたのが昭和16年って、確か太平洋戦争の最中、戦争の真っ最中にも関わらず、どこにも戦争の匂いが感じないのが良い。一時間にも満たないこの作品、私は気に入りました。この映画もDVD化してくれないかなあ!
[CS・衛星(邦画)] 9点(2007-09-16 09:25:02)(良:1票)
75.  無法松の一生(1943)
ずっと前にテレビでやったのを録画してあるという親戚に借りて見ましたが、あの感動は一度、観ただけで私の脳裏から離れない。そして、そんな映画が遂にDVDとなって発売されると聞いて速攻で予約、発売初日に買って来て再び観賞することに!いやあ、もうオープニングから眼が釘付けになる映像の素晴らしさ、これは間違いなく日本が世界に堂々と胸を張って誇れる日本映画史上最高の名カメラマン宮川一夫撮影監督の力が大きく、冒頭の二階から外へと移動カメラにより映し出されるスーパーショット、こんな映像、今の映画界では絶対無理、宮川一夫撮影監督にしか撮れない映像の素晴らしさにただただ見入るしかないほどの完璧な映像の世界にこれこそ映画ならではの映画でしか出来ない映像の世界に酔いしれ、そして、そんな映像と共に主演の阪東妻三郎の演技、人情味溢れる優しさに涙、涙、運動会のシーン、祭のシーン、太鼓を叩くシーン、更には松のエピソードがこれまた涙なくして見れず、どれもがとにかく泣けて、泣けて、今でもまだ思い出すだけで泣けてきそうです。阪妻以外にも吉岡夫人を演じている園井恵子という女優の美しさ、それは外見的なものだけでなく、内面的な美しさと人間としての美しい心にわたしゃ、完全にやられました。この映画の後、戦争によって亡くなってしまったと聞かされたけど、本当に残念だなあ!としか言えません。それともう一人、吉岡夫人の子供を演じている沢村アキオ(後の長門裕之)の名演技も忘れることは出来ない。それにしてもこの映画が撮られた頃って、日本は戦争の真っ最中だった筈!そんな時代にここまで人情味のある優しい気持ちになれる心温まる映画を撮った稲垣浩監督をはじめ、これほど泣ける素晴らしい作品を書いた伊丹万作という脚本家に加え、この映画に関わった人達、全員に拍手!文句なし満点です。
[DVD(邦画)] 10点(2007-05-06 18:46:35)(良:1票)
76.  狐の呉れた赤ん坊(1945) 《ネタバレ》 
いやあ~参った!これは本当に泣ける。どこをとってもチャップリンの「キッド」を思い浮かべずにはいられない。阪妻の魅力がぎっしりと詰まっていてとにかく泣けるのだ!思わぬ形である時、赤ん坊を拾ってきた阪妻演じる寅さんが仕方なく子供を育てることとなるのだが、全編に渡って阪妻の魅力、優しさ、それは子供の面倒から子供と遊んでる時も、更に更に6年という長い間、子供を捨てたままでいながらのこのことやって来て返して欲しいと言う本当の父親やその仲間のお侍さん達に対して、今更、何をみたいなことを言って怒る時のあの顔つき、阪妻の子供に対する優しさがとにかく観ていて泣けるのだ!最後、子供を肩車して歩く阪妻の表情ときたらもうたまりません。本当に良い顔していて、私はそれだけで泣けてきた。あっ!そうそう、この映画の中でもう一人、いや、正確には二人だな!7歳の善太を演じている沢村アキヒコ(後の長門裕之)と、おときを演じている橘公子という女優の美しさも印象的なとにかくこれまた阪東妻三郎の代表的傑作の一つです。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2007-05-06 14:50:48)
77.  若草の頃 《ネタバレ》 
「オズの魔法使」で素晴らしい歌声を聞かせ、世界中の映画ファンにジュディ・ガーランドの名を知らせ、そんなジュディ・ガーランドが五年後の当時、若干22歳という若さでありながらも更に見事な歌声と素晴らしいダンスを披露しています。これは間違いなく彼女の代表作の一つとして記憶されるべき傑作です。まずは何と言っても最初に馬車に乗ってやってくる所からして、もう何という可愛さ、テニスのラケットを片手に家の中に入ってくる時のあの可愛さ、そんなジュデイ・ガーランドの美しい歌声が最初から最後まで全編に渡って流れてきます。セントルイスの自宅に招待された大勢の人達とのダンスシーンの優雅なこと、あのダンスシーンだけでも鳥肌が立ちました。これこそ正しく良きハリウッド映画の香り十分のミュージカル映画としての楽しさ、とにかく観ていて本当に楽しくなります。そんな楽しいこの映画、やはり映像美も素晴らしい。窓から入ってくる光の反射の美しさ、サンタクロースが来るのを待ちわびている健気な妹とそんな妹思いの優しきジュディ・ガーランドをはじめとする家族達、音楽の楽しさと家族の絆の大切さを素晴らしい音楽と映像に乗せて見せる素晴らしさ、何とも優しさに満ち溢れたこれまた素晴らしい映画だなあ!と観終わって良いもの観たそんな気がします。これ、絶対にDVD欲しくなる。もう、欲しくて欲しくてたまらん!絶対に買います。これでジュディ・ガーランドの出ている作品を見たのは「オズの魔法使」「イースター・パレード」に次いで三本目だけど、今の所、この三本、どれも私の中では傑作だと自信を持って言うことが出来ます。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-05-05 16:09:33)(良:2票)
78.  素浪人罷通る
伊藤大輔監督の戦後最初の作品てことらしいけど、出てきそうで、ちっとも出てこない阪妻、出てきたあ!と思ったらその後の話の展開の速さといい、移動カメラによる撮影、時代劇でありながらも刀を抜かない主人公、こんなんで良いのか?これじゃちっとも面白くないよって思っていたら、やはりそこは一味も二味も違う。画面に阪東妻三郎が出てくると一瞬にして、只ならぬ雰囲気とオーラが感じられるのだ。その辺りがいかにも阪東妻三郎て感じで、今の日本映画の俳優とは大きな違いだ!阪東妻三郎の表情と台詞回しの凄さときたら特に最後は凄い。あの顔つき、本当に凄いです。阪東妻三郎の出てくるまでが長いのが不満ではあるけれど、なかなか見応えのある作品にになっていて楽しむことは出来た。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-29 16:25:33)
79.  皇帝円舞曲
うん!面白いことは面白いんだけど、ジョーン・フォンティーンがちょっとおばさんぽく感じてしまい、残念です。話そのものよりも俳優の演技と会話、やりとりで見せる作品ではあると思うし、犬も可愛いし、それに音楽の使い方、オーストリアのアルプス山脈の景色の美しさといい、見応えのある作品ではあるけど、ビリー・ワイルダー監督の作品の中では特に凄いとも思えず、普通に楽しめるぐらいの作品てのが私の感想でございます。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-04-19 21:18:53)
80.  私を野球につれてって 《ネタバレ》 
野球とミュージカルという組み合わせ、果たしてどんなものか?て期待よりも不安の方が正直、大きかったけど、どうして、どうして、良いではないか!まずはこの映画の中で描かれている昔の懐かしい雰囲気、野球場の雰囲気、手書きのスコアボード、これぞベースボールって感じが十分に伝わってきて観ていて楽しい。そんな楽しい雰囲気の中でこれまた二人のミュージカルスターであるジーン・ケリーとフランク・シナトラが良い。歌に踊りにとお決まりのパターンではありながらもきちんと楽しませてくれる。「3球三振こそ野球の醍醐味」みたいな台詞に、おう!投げる側からしたら正にその通りで、打つ方からしてみたらそれは違うものの、野球を愛する者の情熱が伝わってきて本当に楽しいです。そんな楽しい場面が幾つもある中で、特に楽しませてもらったのが、フランク・シナトラ扮するライアンに猛烈なほどのアタックをして見せるシャーリー婦人と逃げ回るライアンとのやりとり、一方でもう一組のジーン・ケリーのオブライエンとヒギンスとのやりとりも楽しい。また一つ面白いミュージカルを観れて良かった。
[DVD(字幕)] 8点(2007-03-25 14:06:02)
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