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61.  はじまりのみち 《ネタバレ》 
原恵一監督ファンであり、木下恵介監督ファンでもある私として、やっと見る事ができた。国の圧力により思うような映画、自分が本当に撮りたい映画を撮らしてもらえなくなり、一度は映画監督を諦めて辞める。しかし、そんな中で出会った一人の青年便利屋の「陸軍」を見て泣いた話を聞き、更に母親の今いるべき場所はここじゃない。映画監督に戻りなさい。という問いに再び映画監督に戻る決意をする木下恵介、正吉から再び恵介へ!木下恵介監督が今まで世の中に送り出した数え切れない程の名作の数々が蘇ってくる。この映画は原恵一監督が木下恵介監督ファンであることがよく解る作品になっている。今まで一度も木下恵介監督作品を見た事がないであろう今の人達(10代20代)の若者に一人でも多く木下恵介監督の素晴らしさを木下恵介監督作品の素晴らしさを知って欲しいという気持ちが伝わってくる。私も原恵一監督と同じ気持である。同じ日本人として木下恵介監督は黒澤作品や小津、溝口、成瀬監督達と並んで誇りに思う。この映画を見て一人でも木下恵介監督作品に興味を持てたら嬉しい。  
[DVD(邦画)] 8点(2013-12-21 10:18:15)(良:1票)
62.  ミッドナイト・イン・パリ
美しい風景画を見ているようなもう何て言うのか?とにかく美しい映像だけで飽きさせない力、魅力とでも言うべきか?そんな映画だ。冒頭からこれだけの美しい街並みを見せられたらそりゃあ、この映画の主人公じゃないけどフランスに住みたいて気持ちにさせられてしまいます。ウディ・アレンの映画って確かに話も面白いけど風景が良いのだ。美しい風景、美しい街並みを見てそこに行きたい。そう思わせるのだ。今作においてはウディ・アレン本人が出てこないのも良い。私としてはウディ・アレンの映画は好きだけどウディ・アレンは嫌いなので、出てこないでとにかく監督だけに専念している作品の方に惹かれる。雨の音、雨の匂い、夕方の空の色と夕方ならではの夕焼け、色んな意味でこの映画における美しさを見てると映画ってストーリーも大事だけどストーリー以外での楽しみ方を見つけ出せる気がして、そういう映画も映画を見る上での一つの楽しみ方だと改めてウディ・アレンの描く世界を見ると思わずにはいられなくなる。派手なアクションシーンやCGなんか無くても良い映画はいくらでも作れるんだよというウディ・アレンの叫びみたいなものが聞こえてきそうだ。  
[DVD(字幕)] 8点(2013-09-04 21:44:37)(良:2票)
63.  僕達急行 A列車で行こう 《ネタバレ》 
森田芳光監督が亡くなってから随分経つ。今更ながら最後の作品を見て感じたのはこの映画を見ると人間頑張れば何とかなるさ。全てが前向きなのが良い。同じ趣味を持つ2人の男、この2人の主人公の名前を含めて登場人物皆、電車の名前が付けられてるというこだわりと同じ趣味を共有出来る仲間って良いなあ。それがどんなにマニアックな趣味でも同じ趣味を持つことで得られる楽しさを見せてくれている。そして何よりも他人の趣味、楽しみ方、価値観に対して一切否定してない所が良い。人は皆、何かしら自分なりの趣味や人生の楽しみ方を持っているはずです。それを映画という最高の武器を持って見せてくれたことが何よりも嬉しい。作品的にはそんなに凄い映画でもなければ森田芳光監督の初期の頃の「の・ようなもの」や「家族ゲーム」で見せた才気はほとんど感じないし、物足りないて言えば嘘になる。しかしそれでも最後の映画がこんなほのぼのとした優しい映画であることが嬉しいし、その一方でまだまだもっと森田芳光作品が見たかったという何とも寂しい気持ちにもなる。当たり外れがこれほど激しい監督はあまりいないと思うが、そんな森田芳光監督が私は憎めないし好きですし、本当に惜しい人を亡くしたなあて改めて思った。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-24 22:37:08)(良:1票)
64.  クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!
クレヨンしんちゃん映画においてはあの名作2つ、大人が泣いた2作品を期待してガッカリさせられる人が多いと言われたり、聞いたりする。しかし、あの2つはまるで別と考えて見るべきであろうというのが私のしんちゃん映画における正しい見方だと思ってる。で今回はいやあ笑いぱなしでした。無理やり泣かせようとかてものがまるでなく、ひたすら笑いに徹しているから子供は勿論、大人が見ても楽しめる作品になっている。しんちゃんらしい大馬鹿ぶりに春日部防衛隊も笑わせてくれる。しんちゃんファンなら間違いなく楽しめるはずだ。特に今作ではマサオくんが笑わせてくれるし、格好良いのだ。どう格好良いかは見てもらえたら解るはずだから言わないとして、しんちゃんが途中で出会うお相撲さんとの会話、その袋の中に何が入ってるんだ?の問いに対する答えこそがこの映画、いや、正確に言うならこのしんちゃん映画全体に対する考えだと思えば笑って過ごす事がどれだけ楽しいかてことを伝えてくれるのだ。そんなしんちゃん映画が私は好きでたまらない。周り子供だらけの中で見てきたけどあれだけ大くの笑い声を映画館で聞いたのはいつ以来だろう?笑うて本当に良い事だって改めて教えられた気がする。
[映画館(邦画)] 8点(2013-04-21 15:40:10)(良:3票)
65.  映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 《ネタバレ》 
声優陣が皆、変わってからはオリジナルは失敗、リメイク作品は成功の繰り返しであった中で今回は昨年に引き続きオリジナル。しかし出来は昨年を遥かに上回る完成度にやっぱりドラえもんは良い。何故ドラえもんが日本で一番愛される漫画、アニメなのか解る気がした。いつもはドラえもんがのび太の為に力を貸すのが今回はのび太がジャイアン、スネ夫、しずかちゃんといったいつもの仲間と力を合わせドラえもんの為に頑張る。のび太を見てると自分ものび太のようだと思う瞬間を感じる人がこの世に沢山いるはずだ。これといって人に自慢できるものが一つもない。そんな駄目駄目人間だと自分は弱気であるが故に他人の弱さを誰よりも理解できるのび太こそ人間本来のあるべき姿ではないだろうか。ドラえもんと初めて友達になれた瞬間のエピソード、ドラえもんが盗まれた鈴にこだわり続ける気持ち、この描き方がドラえもんの素晴らしさであり、自分以外の誰かの為になら頑張れるのび太が私は大好きだし、その気持ちに応えて見せるドラえもんが私は大好きだ。ドラえもんののび太に放つ台詞、君は良い奴だ。本当にそう思わずにはいられなくなるのがのび太であり、のび太の一番の長所だ。のび太とドラえもんの友情とジャイアン、スネ夫、しずかちゃんの仲間意識、ドラえもんは子供向けのアニメだが大人には子供の時の純粋で優しかった頃の気持ちをいつまでも持っていて欲しいという藤子不二雄先生からの願いがひしひしと伝わってくる。この世にドラえもん映画がある限り日本は大丈夫だと信じてまた来年も必ず見に行く事を誓うと共にドラえもんファンであり続けることを誓います。  
[映画館(邦画)] 8点(2013-03-14 23:01:17)(良:1票)
66.  レッド・ツェッペリン/祭典の日(奇跡のライヴ) 《ネタバレ》 
ロックになど興味がなかった私がロックが好きになったきっかけが彼らレッドツェッペリンである。レッドツェッペリンは解散してから既に22年という長い年月が経とうしている中での今は亡き盟友ボンゾことジョン・ボーナムへの思いが最高の形で行われたライブ映像である。とにかく解散から何年経とうが解散前と変わらない格好良さ。格好良い男達によるどこまでも熱く格好良い男達の音楽とパフォーマンスに酔いしれた。ラストのロックンロールを歌い終えた後の挨拶、演奏を終える時の格好良さ、とにかく全て格好良過ぎる。歌から演奏、生き様の格好良さがタイトル通りの奇跡のライブ映像として蘇った。見終わったと同時に震え上がる程の感動をありがとう!とメンバー全員に言いたい。あなた達はやはり世界一最高のロックバンドです。 亡きボンゾもきっと天国で喜んでくれたと思う。 
[DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2013-01-22 21:00:18)(良:1票)
67.  東京家族 《ネタバレ》 
東京家族てタイトルからしてもう明らかに小津監督の東京物語を意識した作品になってる。山田洋次監督らしい優しい一面を覗かせる作品だし、小津監督への敬意も十分過ぎる程、感じられて良いのだが山田洋次監督、私が本当に好きな見たい山田洋次作品ではない。名監督の市川崑監督が自ら撮った作品をリメイクしたりしてるけどオリジナルには勝てないように山田洋次監督が仮に今、寅さんをリメイクしたとして果たしてどれだけの方が納得行くか?山田洋次監督程の力量ある監督なら何をリメイクしても傑作になるのでは?というような期待感が多くの方を劇場に向かわすように思えるものの何か違う。この映画山田洋次監督じゃなかったら一体どれだけの映画ファンが見に行くだろう?と色々考えてしまいます。オリジナル作品でも十分傑作を撮れる監督であると私は今でも思ってます。だからこそ山田洋次監督らしいオリジナルとしての個性、笑いと涙が見たい。確かに母親が亡くなれば悲しいに決まってます。震災の場面も何だか無理やり泣かせようみたいに思えてあまり好きにはなれない。良く出来てはいるけどもっと自然体で無理やり泣かせてやるかみたいなものを感じさせずに笑わせて泣かせる映画を撮って欲しかった。山田洋次監督なら絶対出来ると信じてます。次は寅さんみたいな思い切り笑えて泣ける喜劇をお願いしたい。
[映画館(邦画)] 6点(2013-01-21 22:07:40)(良:1票)
68.  レ・ミゼラブル(2012) 《ネタバレ》 
何て言うべきか?あれもこれもと詰め込み過ぎな感じがして、とにかく長く感じた。良く出来てはいると思うし、魅力的な歌の数々に俳優の演技も文句なく素晴らしい。それなのに今ひとつ乗れなかったのは映画的、いや、ミュージカル映画的と言う方が正しいような私の大好きな歌だけでなく踊る。躍動感溢れるミュージカル映画的興奮が感じられなかったのでどうしても高い点数は付けられない。。それに元が舞台劇てことで映画てより舞台劇の方がきっと楽しめるんだろうなあ!て思ってしまったのも残念です。全ての心情を歌で繋ぐのはけして悪くはないし、同じように全編台詞が歌のシェルブールの雨傘で感じた時のような見終わった時の感動を味わえなかった点やミュージカル映画ならミュージカル映画らしく踊ってくれよ!て思ってしまった。因みに私はシェルブールの雨傘はミュージカル映画てより恋愛映画だと思ってるのでまるで別物だと思ってます。それにしても俳優の顔をやたらアップで映し過ぎなのが気になって仕方ない。これって映画てより明らかに舞台劇やテレビ的演出ではないだろうか? あそこまでしつこくアップで見せなくては感情を伝えられないようでは監督してどうなの?て思います。 色々文句は言ってみたもののそれなりに楽しめはしたから一応6点だけど同じ監督なら英国王のスピーチのが断然良い。
[映画館(字幕)] 6点(2013-01-14 16:03:22)
69.  人生の特等席 《ネタバレ》 
私は監督クリント・イーストウッドより俳優としてのクリント・イーストウッドが好きだ。そんな俳優としてのクリント・イーストウッドの頑固親父ぶりが良い。例え視力が低下しようが球の音だけで全てを察知し、速球には強いけど変化球カーブをまるで打てないという男がドラフト会議で1位指名されるのを反対する姿にはどんなに老いても選手の力を見抜く事に関しては誰にも負けない自信、その姿がこの映画を面白くしているし、そんな父親の姿を見てきたからこそ自分も父親と同じく自信を持って仕事をする娘、この親子にとっての人生はそれこそ二人だけの特等席であるのではないだろうか。映画全体に漂う良きハリウッド映画ぽさ、アメリカ人が野球を本当に愛してるんだなと解る野球シーン、応援する人達の姿には好きなことを好きなだけ楽しもうではないか!と我々日本人もこの映画に出てくる人達の姿を見て何かを感じるべきではないかと教えられてる気がした。野球、親子のドラマとアメリカが最も得意とするジャンルの映画です。  
[映画館(字幕)] 8点(2012-11-26 22:06:44)(良:1票)
70.  50/50 フィフティ・フィフティ(2011)
扱っているテーマは深刻なのにそれをまるで感じさせないほど爽やかな感じが良い。難病ものによく見られる。付きまとう。そあ!どうぞ!泣け!皆さん、ここは泣くところですよというものが無いのが良い。泣かせようとせずにそれでいて、しっかりと人間の心理を描いている。出てくる登場人物が本当に良い人ばかりです。死に直面することの恐さなら人間なら誰しも必ず持っている。それをこういう形(変な泣かせてやるみたいなものがない)さらりとした画き方が好感を持てる。今の日本映画だったら絶対に泣かせようとするような演出する。その反対を行っている点が難病ものの映画でありながらも深刻さを感じずに観ることが出来た一番の要因である。
[DVD(字幕)] 8点(2012-09-27 21:46:21)
71.  最強のふたり 《ネタバレ》 
フランス映画ぽくないぞ!これはフランス映画が苦手な人でも十分楽しめる作品になっている。作品全体がフランス映画というよりはアメリカ映画的な笑いを交えたヒューマンドラマになっている。ドリスの面接にやってくる時の面白さ、普通は採用して欲しいから面接にくるのにこの男は不採用にしてくれ!そうすれば失業手当がもらえるという変わった所が面白い。面白いと言えばその後、まさかの介護の仕事をすることになってしまうのたが、そこでも身体障害者である相手の男フィリップに対しても全くもって普通の人に対するような対応で付き合う。哀れむような姿なんて全く見せないのである。そこがこの映画の良い所である。どんな相手だろうと自分と同じなんだというように常に同等であるドリスが自分の好きな音楽に合わせて踊りまくるこの場面もドリス自身が思い切り楽しむことでフィリップは勿論、他の介護に携わっている人達も笑顔にさせる。自分が楽しむことで周りの空気をも良くしてしまう所にこの映画は人を喜ばせたいならまずは自分が楽しまなければ駄目だということを教えてくれている。常に同じ目線で相手に向かい合う二人の友情には人種なんて関係ない。全てにおいて同じ立場で描いているからこそ素直に観ることも出来た。何より暗さというものが何一つとしてないのも良い。これが同じようなタイプの映画、今の日本映画ならここまでの作品にはならないだろう!日本映画だったら障害者に対して哀れむような悲壮感漂う作品になっていたと思う。そういうものがないのが良い。
[映画館(字幕)] 8点(2012-09-22 20:32:14)(良:1票)
72.  ル・アーヴルの靴みがき 《ネタバレ》 
語り口は静かで最近のハリウッド映画みたいに派手さはない。しかし、その分落ち着いて見てられる。台詞も少ないからそれだけ俳優の演技と表情で見せる映画です。この監督さん、やはり小津映画的な見終わってからの余韻の感じ方、上手さというものがあって好きです。奥さんのもう助からないと思われていた病気がいつの間にか完全に良くなって、夫婦揃ってまた元のような生活へという流れとラストの桜の映像はまるで二人の今後を見ているような気持ちにさせられた。
[映画館(字幕)] 8点(2012-09-16 22:35:19)
73.  鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 
笑った。笑った。面白すぎる。前半の風呂場のシーンでの香川照之の転び方が凄い。何ですか?あの転び方はまるでチャップリンやキートンのような転び方、その後の堺雅人との入れ替わってからの二人が可笑しい。特に香川照之の面白いこと。面白いこと。広末涼子との初めて会って車で家まで送ってもらうシーンでのやりとりも可笑しい。35歳には見えないと思いませんよね。35だそうです。っておいおい!いくら頭打って記憶が無くしたからって、あの応えは笑わずにはいられない。この映画全体色んな引出しがあって面白い。よくぞ次から次へと色んなアイデアが出てくると感心させられます。とにかく脚本が面白い。素晴らしい。一人一人が放つ台詞の面白さ、広末涼子がなんで銭湯なんて言ったんですか?それに対するだって、汗臭かったからっていう堺雅人の受け応えがあまりにも的を得ているだけに余計に可笑しくて笑いぱなしでした。ここの所、予告編見ただけでまたアニメやコミック、ベストセラー小説に薄ぺらい恋愛ものの映画化かとがっかりさせれることのが多かったけどこの映画は予告編からして面白そうだという期待に見事に応えてくれている。内田けんじ監督、この監督さん、脚本家としてもやはり天才的である。今の日本映画界の中じゃ群を抜く面白い脚本を書く。アニメの実写とかコミックや小説の映画とか原作頼りとは違ってオリジナルで勝負している姿勢も大いに評価したいし、この監督さん、今後も眼が離せません。
[映画館(邦画)] 9点(2012-09-16 22:20:38)(良:3票)
74.  マダガスカル3 《ネタバレ》 
いやあ、これは思わぬ拾い物!1作目から全部見てるという友達があまりにも絶賛しているものだから、本当?全く期待もしてなかっただけに凄い面白くてあっという間に終わってしまった気がする。何しろ私は最初の二つとも見てません。だからどんな話でどんなキャラクターが出てくるのかも全く知らなかった。正直、馬鹿にしていました。謝ります。ごめんなさい。この映画、とにかくテンポが良い。絵が綺麗。美しい。そして、何と言っても出てくるキャラクター達がどいつもこいつも面白い奴きりでとにかく面白かった。序盤の動物園から逃げ出したアレックスとその仲間達とそれを追いかけるあの恐い女警官との攻防のスピード感、画面全体からおう!てもうすぐそこにあるような3Dによる映像効果も相成って、凄い凄いとただただ食い入るように見入ってしまった。途中で仲間にしてもらうサーカス軍団の他の動物達との交流、サーカスの仲間であるといことを騙していたものの、騙した方も騙された方も一度は同じように力を合わせて見にきている人間達を楽しませた事の喜びを知るが故にもう一度、力を合わせて頑張る姿は感動的である。もう、余計な突っ込み、野暮な愚痴など言わずに楽しめばそれで良いのである。アニメなんだから子供が楽しめれば自然と周りの大人達も同じように笑い、感動して楽しむことだって出来るんだということをこの映画を満員の子供だらけの映画館の中で見ていて感じることが出来た。この祭、大人も子供も男も女も全く関係ない。大きなスクリーンの中で繰り広げられるユニークな動物達の会話、やりとりを見て楽しむ為の映画だと言いたい。大人にしか理解出来ないとか如何にも子供向けで大人が観る映画とは違うとか男なら解る。女なら解るというようにそういうアニメとは全く違う誰が見ても楽しめる映画としてこの夏一番のお薦め映画である。出来ることなら、いや、絶対に3Dで観ることをお薦めします。
[映画館(吹替)] 9点(2012-08-09 22:01:23)(良:1票)
75.  アーティスト 《ネタバレ》 
これは観る人の想像力を試しているような(試させる)映画かもしれない。今時、珍しいモノクロ映画でしかも、ほとんど台詞も無いサイレント映画である。この映画を製作した人達は私達映画ファンに対して映画とは何か?少ない台詞と役者の演技、表情だけでも何かを伝えることは可能であると言っているようである。色が無いということに関しても想像する楽しみを一人一人が感じ取って欲しいというような願いで撮られている。映画の中で映画を撮ることの面白さを見せる上でもそこに流れる空気、音楽にしてもコメディタッチな場面ではコメディぽい音楽をサスペンスぽい場面、例えば主人公が過去の栄光からどん底状態となって、自らフィルムを燃やして火傷して、病院送りとなる場面ではサスペンス映画らしい音楽が流れたりと音楽の使い方も上手い。この映画のラストのジョージとペピーとのタップダンスシーンはジーン・ケリーのミュージカルやフレッド・アステアのミュージカルを思わせるし、思わずにはいられなくなる。何となくジョージの顔がジーン・ケリーに見えてくるから凄い。フランス映画なんだけどアメリカ映画ぽくて、フランス映画が苦手な人でも楽しめると思う。だからこそアカデミー賞作品賞に選ばれたのだと思うし、アメリカ映画界が誇るミュージカルスターに対する敬意のようなものを感じさせる終わり方。ジーン・ケリーやフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャースにジュディ・ガーランドがもしも今、この時代に生きていたら、この映画を見たら間違いなく感動するだろうなあ!最後にもう少し!フランスって犬を映画館の中に一緒に連れてっても良いのかな?
[映画館(字幕)] 8点(2012-04-10 22:22:37)
76.  ヘルプ 心がつなぐストーリー 《ネタバレ》 
まず最初に日本じゃ絶対にこういう映画は作れないであろう!二つの人種、白人と黒人が同じ国の中で同じように1つの家の中で生活する。アメリカだからこそより強く感じられる人種差別問題と人種を超えた友情、そういうものが丁寧に描かれていて感心させられた。タイトルにある「ヘルプ」という本を書くことになる白人女性、ヒステリーな白人女性と金髪姿に巨乳を意識させるかのような馬鹿女全開の白人女性、いずれも全くタイプの異なる3人の白人女性の存在があるからこそそれとは対照的な黒人のメイド達の白人女性に対する接し方の難しさというものを大きく感じられる上にこの映画、白人にも黒人にもそれぞれ共感出来るようにきちんと描かれているのがこの映画の良い所である。黒人だというだけで白人の警察官に逮捕されてしまうエイビリーン、そんな中でもめげずに頑張ろうとする姿、そして、無事に帰ってきたエイビリーを優しく向かえる同じ黒人達大勢の姿に仲間意識、仲間を思いやることの素晴らしさを教えてくれる。色んな意味で考えさせられる映画になっていて見応え十分!ほとんど女性の視点的な雰囲気の映画ではあるけれど、男諸君も見て損のない映画である。それにしても見ている間、やたらと腹が減ってきて困った。そういう意味でも「ヘルプ」な映画でした。暗くなりがちなテーマなのに笑える部分もあったりと単なる暗いだけの人種問題映画になってないという意味でも評価したい。
[映画館(字幕)] 8点(2012-04-06 21:44:51)(良:2票)
77.  ヒューゴの不思議な発明
近年、やたらとCGというものに便り、何でもかんでも3Dで撮ろうとする監督が今のアメリカ映画界には多い。そんな中でどう考えてもCGとは無縁、しかも3Dなんて全く考えられない監督であるマーティン・スコセッシ監督が初めてCG、3D映画というものに手を出したと聞いた時は、えっ?嘘でしょ?スコセッシまでもがとうとう3Dに手を出したか!やっちまったな!ぐらいにしか思わなかったが、待てよ?この監督が3Dで映画を撮るとどうなるのか?他の監督とは絶対に違う何かがあるはずだと。その何かが見たくて見て来たけど、やはりこの監督は他のそこら辺の監督とは違う。3Dというものをもしも俺ならこうする。こうやって描いて見せてやるというものが伝わってくる。監督自身が初めて映画というものに触れて感動した時の気持ちというものが伝わる映画になっている。動く機械、スクリーンの向こうから飛び出してきそうな列車の動きなど映画の中で語られる映画を初めて見て驚いている人達、その姿を通して映画というものの面白さ、映画を撮ることの面白さなどを美しい映像によって見ている私達に伝えたいという監督の映画に対する映画愛的なそんな映画です。はっきり言えば観る人を選ぶような感じの映画だと思いますがこういう3Dの使い方なら嫌いではないし、むしろ大歓迎です。
[映画館(字幕)] 8点(2012-03-31 20:21:26)
78.  ロボジー
ロボットの中に爺さんが入る。その着目点の面白さがいま一つ生かし切れてない気がしてならない。ばれるかばれないかでのギリギリの線での攻防も思ったほどスリリングというものがない。ニュー潮風の中に誰が入るかという面接の場面での爺さんの動きとその時に放つ台詞は大爆笑でした。この面接の場面が一番可笑しかった。つまらなくない。ただ面白いことは面白いけど盛り上がりに欠ける。この映画で一番感じたことは3人の男達がまるでやる気が感じられない為に、ロボジーだけがどんなに頑張ってもその頑張りというものが思ったほど伝わってこない。つまらなくはなかったし、それなりに笑いもしたし、楽しめたから6点は付けるとしてもそれ以上となると付けられない。
[映画館(邦画)] 6点(2012-01-24 22:19:15)(良:1票)
79.  大鹿村騒動記 《ネタバレ》 
この映画、同じ県に住む者として劇場で観たかったが観に行けなかったのだが、やっと観れた。はっきり言って原田芳雄の遺作としては何か物足りなさが残るし、タイトルに騒動とある割にはそんなにも騒動が起こるのか?どんちゃん騒ぎ的な要素もない。そういう意味では物足りない。しかし、観ているとそれとは別にあの美しい山、美しい空の色、景色の美しさ、同じ信州に住む者として自慢出来るほど美しい。そんな美しい景色の中でそれぞれ色んな人間の持っている人間的な匂い、感覚、そういうものが見える。都合の良いように記憶を忘れ、同じように都合良く記憶を感じとる貴子(大楠道代)という女、そんな貴子に対しても他の人たちと同じく接しようとする原田芳雄をはじめとする岸部一徳他、男達の人間的な芝居と優しさ、勿論、松たか子演じる女性的な雰囲気、匂いとでも言うべきか?も印象に残る。大勢の観客の前で影清という名の歌舞伎の芝居を披露する場面、それを観て拍手し、楽しんでいる観客との見せる側と観る側とのコミュニケーションこそが人間が持つべき真の姿であるように感じるし、色んな意味で人と人との繋がりの素晴らしさをこの映画は俳優達の素晴らしい演技によって感じさせてくれる作品になっている。この映画が最後の作品となってしまった原田芳雄のご冥福をお祈りすると共に三國連太郎と佐藤浩市との親子共演も見所の1つであり、三國連太郎の出番こそ少ないけど印象的な優しい顔つきは一度観たらいつまでも忘れることなど出来ないぐらい本当に優しくて良い表情している。日本映画を長い間支えてきた名優三國連太郎さん、いつまでも長生きしてください。
[DVD(邦画)] 7点(2012-01-19 23:07:51)
80.  さんかく 《ネタバレ》 
男って本当にどうしようもないよなあ!女って本当に強いなあ!強いけど弱い部分も持っているなあ!何だか男女のどうしようもない部分がここまでリアルに描かれているのは凄いと思うし、でも何だかスッキリしない。きちんとした彼女がいながらもその妹に対して恋愛感情を抱いていく駄目男とそんな男を忘れられない女のやりとりも痛い。痛いなんてよりも痛すぎる。本当に哀れだ。一方でその二人を狂わす原因となるもう一人の女、これがまた監督の趣味なのか?的なロリコンタイプとその女が付き合っている柔道部の男、この二人を最後はボコボコにやっつけて欲しかった。タイトル通りな映画という意味での面白さ、リアリティこそがこの映画の魅力であり、吉田恵輔監督はこの映画を通して人は見かけで判断するな!見た目に騙されないようにしよう。特に男は女に騙される生き物なんだと言っているようである。
[DVD(邦画)] 6点(2011-11-26 17:09:52)(良:1票)
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