61. 僕のニューヨークライフ
コメディとして笑いの要素となる部分が不快に感じるだけで見始めてから終始いらいらしっぱなし。映画館で見てなければ途中で見るのをやめていたことでしょう。主要登場人物すべてにいらつかされる上にウッディ・アレンとジェイソン・ビッグスがともにどもり気味の台詞回しで喋りまくるのがとても耳障りで、何度席を立とうとしたことか。音楽が良いのが救いで、音楽でいらいらを癒しつつなんとか最後まで見通したといったところです。 [映画館(字幕)] 3点(2006-05-13 23:35:35) |
62. キャッチ ア ウェーブ
おもいっきり陳腐な青春ドラマ。1970年代にテレビ放映された青春物から借りてきたようなシーンばっかり。陳腐なストーリー展開自体はけっして悪いとは思いませんが、脚本が悪いのか演出がまずいのか、とにかくテンポが悪すぎ。見ていてぜんぜん波に乗れないまま終わってしまいました。せっかくサーフィン協会が監修しているのにサーフィンの映像がいまいち。竹中直人の役柄にもいい加減うんざりだったのですが、後半はなかなか良かったのでこれはプラマイ・ゼロ、というか最初の悪のり部分をどうにかして欲しかった。主演の三浦春馬をはじめ若い出演者たちはおおむね好感が持てましたが、映画と言うよりはお手軽テレビドラマといった感じで、あえて映画館で見るほどの物ではないですね。 [映画館(邦画)] 5点(2006-05-10 23:02:24) |
63. トゥー・ウィークス・ノーティス
《ネタバレ》 気楽に見られるラブコメですね。特に盛り上がりもないけど、退屈することもなく見ることができました。見て損はない作品です。新庄の引退表明の翌日にメッツ時代の新庄を見られたのはちょっと儲けた感じ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-04-19 23:12:54) |
64. プロデューサーズ(2005)
《ネタバレ》 予告編を見て、久しぶりのお気楽ミュージカルだと期待して見に行ったのですが、期待しすぎだったようです。冒頭のミュージカル・シーンで「マイ・フェア・レディ」がらみの小ネタが出てきて期待がふくらんだものの、すぐに今ひとつのれないドタバタ展開。その後のミュージカル・シーンは過去のいろいろなミュージカルをネタにした部分がたくさんあって、ミュージカル好きとしてはそれなりに楽しめるものの、全体のテンポが今ひとつで、どうもしらじらと見てしまいました。それとミュージカルとして決定的に弱い部分として、劇場を出るときに思わず口ずさむような曲がなかったこと。基本的に舞台をそのまま映画に持ってきた作りのようですが、もう少し映画用に作った方が良かったでしょうね。誰にでも積極的に勧められるという作品ではないですが、ミュージカル好きの人は見て損はしないと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2006-04-09 19:02:42) |
65. ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!
《ネタバレ》 欽ちゃんの吹き替えはちょっと作りすぎて本来の雰囲気が再現されず好きじゃないのですが、見に行ける範囲では吹き替え版しかやってないので、しょうことなく吹き替え版を見ました。このシリーズ今更声優を代えにくいでしょうが、もう少しオリジナルの雰囲気を出せるようにして欲しいですね。で、映画そのものですが、単純に面白かったです。でも、ドリーム・ワークスと組んだせいなのか、以前のような独特なちょっとダークな雰囲気が消え去り、ハリウッド的明るさが表に出たのが残念です。とくにグルミットが可愛くなり過ぎ。おまけに映像そのものも、以前のようないかにもクレイアニメといったものからフルCGでもできそうなものになってしまい、これも旧作のファンにとってはマイナスポイントです。テーマ音楽もブラスアンサンブルからフル・オーケストラになってしまいましたが、ここれもちょっとね。 とまあ、文句はいっぱいあるのですが、やっぱり面白かったです。過去のいろいろな映画とテレビドラマへのオマージュ(パロディ?)満載の展開に、「ウォレスとグルミット」の世界がしっかり絡み合って、十分満足のできる作品です。DVDが出たら是非字幕版で見なくては・・・ [映画館(吹替)] 8点(2006-04-02 20:24:56) |
66. ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
良い意味でなんとも健全なファンタジー映画です。「ハリー・ポッター」、「ロード・オブ・ザ・リング」でみられるような毒の部分がまったくなく、今時こんな映画よく作ったなと思いますが、それだけに安心して見られる作品です。ただ、これが評価の分かれるところで、この映画に登場するルーシーのような心で見れば(要するに純真な子供心)ほんとに楽しめるし、そうでなければあまりに先が見える展開やステレオタイプの善玉、悪玉の描き方など批判的に見てしまうことでしょう。私はといえば、さすがにこの歳になってくると純真な子供心で見るということはできませんでしたが、ファンタジーはこういう安心して見られる物が好きなので、ちょっと盛り上がりに欠け、予定調和的な展開もさほど気にならず、けっこう楽しめました。点数はやや甘めですが今時珍しいくらいのあまりの健全さに8点献上します。 と、最初は採点したのですが、スターダストを見てしまうと、ストーリー展開の粗が浮き上がるので1点減じて7点ですね。 [映画館(字幕)] 7点(2006-03-05 20:36:13) |
67. 老人と海(1958)
原作を読んだときには巨大カジキとのやりとりを思い浮かべかなりわくわくして読んだのですが、映画を見ると今ひとつ盛り上がりに欠けます。制作された年代を考えれば映像に関してどうこう言うのは酷というものでしょうし、基本的に小さなボートの上での一人芝居みたいな物なので、仮に現代の技術で作り直しても映像的なインパクトはそれほど増さないような気がします。この映画に限らず、「翼よ!あれが巴里の灯だ」や「太平洋ひとりぼっち」のように狭い空間での一人きりの世界は、本だと想像をめぐらせながら読むことが出来ておもしろいのに、映像として見せられると映像の具体性に引っ張られて想像の世界が広がらず、どうしても単調な印象しか残らなくなってしまいます。おまけにスペンサー・トレイシーの釣り糸を手繰る仕草がとても巨大魚を相手にしているようには見えないところも、のめり込めない要因の一つです。ですが、長時間にわたる格闘の末に訪れるちょっと物悲しい結末のおかげで、見終わった後はちょっとした感傷に浸れます。 [地上波(字幕)] 7点(2006-03-04 00:43:41)(良:1票) |
68. 歓びを歌にのせて
主人公の理想とする音楽演奏のあり方を具現化したラストシーンは素晴らしい物でしたし、演奏を通じて自己表現に目覚め思いの丈を語る人々、作品の語りたいテーマは十分伝わってきました。このテーマのもと、感性がこの作品と響き合い一体化できた人には素晴らしい作品となったことでしょう。ですが、私の心の固有振動数がこの作品とは共振できない物だったようです。質の高い作品だと思いつつも全くのめり込むことができずに終わってしまいました。ということで私の採点は5点ですが、未見の方へはご自分の感性と響き合えるかどうかを試してみる価値のある作品です。 [映画館(字幕)] 5点(2006-03-02 20:55:17) |
69. イースター・パレード
《ネタバレ》 数あるミュージカル映画の中でこの映画のラストシーンが一番好きです。タイトルが「イースター・パレード」のとおり、ストーリーのすべてが最後のシーンに集約されていきます。フレッド・アステア、ジュディー・ガーラーランド、アン・ミラーが繰り広げるミュージカル・シーンに引き込まれ、典型的なボーイ・ミーツ・ガール物のストーリーを楽しみ、最後にイースター・パレードのデート・シーンで締めくくり。見終わってほんとに満足感に満たされる作品です。 [映画館(字幕)] 9点(2006-02-23 23:19:23)(良:1票) |
70. 或る夜の出来事
この映画を初めて見たのは学生時代、名画座の3本立てです。「ウエストサイド物語」、「草原の輝き」と重い作品2本を見て疲れ切ってしまい、もうやめて帰ろうかどうしようかと迷いつつもせっかくだからと見てみて大正解!!。それまでの疲れも一気に吹っ飛び実に気分よく映画館を後にしたことを思い出します。全編通しての軽妙洒脱な雰囲気に酔い、ラスト間近での編集長の気遣いにほろっとし、そして、伏線回収というべきラストで思わず喝采。まさにロマコメの古典的名作です。 [映画館(字幕)] 9点(2006-02-23 22:34:16) |
71. 雨に唄えば
《ネタバレ》 この映画、ジーン・ケリーが雨の中で歌い踊る「雨に唄えば」をはじめ大好きなミュージカル・シーン満載なうえ、デビー・レイノルズも可愛いし、ドナルド・オコーナーの芸達者ぶりも堪能できるのに、なんだか後味の悪さが残ります。一つは終盤の延々と続く空想のミュージカル・シーンが映画全体と全然マッチしてないというのもありますが、もう一つはトーキーに適応できない女優を単純に笑いものにしている点でしょう。このころのアメリカの映画は、容姿が悪い、何かの能力に劣るといった人々を笑いものや悪役にしてしまう傾向が強く、それが苦々しく感じられることが多いです。今の時代にこの映画を作れば、トーキーに適応できない女優の悲劇という側面も折り込んで単純な悪役にしないストーリー展開となったでしょう。とはいえ、ミュージカルとしての出来はすばらしく、嫌な点を減点しても8点です。 [映画館(字幕)] 8点(2006-02-23 22:12:20) |
72. シムソンズ
コーチの設定をはじめ「クールランニング」のカーリング版だなあと思って観てましたが、制作段階で「「スウィング・ガールズ」と「クール・ランニング」を足して2で割ったような映画にする」ということだったそうです。まったくの素人が練習を重ねて大舞台にたつという物語としてきわめてオーソドックスな展開だし、メンバー4人のキャラ設定や訳ありのコーチもよくあるパターンで目新しさはないものの、安心して観られる出来です。カーリングのルール解説や作戦の説明がうまく盛り込まれているし、シート整備の様子もさりげなく挿入されていて、カーリングになじみのない人でも十分に楽しめるでしょう。モデルになった4人のメンバーのうち2人は今回のトリノ大会にも出てるそうなので、予選期間中(今日の時点では予選突破はきつそうなので)に観に行った方がより楽しめるかもしれません。ほんとうは7点ぐらいですが、毎日のようにオリンピックのカーリング中継を目にして盛り上がっているので1点おまけです。 [映画館(邦画)] 8点(2006-02-19 15:14:51)(良:1票) |
73. アンドリューNDR114
ロビン・ウィリアムズの芸達者ぶりが堪能できました。 でもねぇ、ロボットが人間になりたがって死を受け入れるというのはないでしょう。もう最後はロボットじゃなくて機会で補強された人間(サイボーグというべきかな)です。途中までは良かったんですけど、ロボットがあまりに人間に近づいてしまうと、なんだか本末転倒もいいところです。やはり、ロボットは最後まで機械でありつつそれでいて人工知能が感情を持ち始めるというところをもっと強調しながら、そこから始まる葛藤を丁寧に画いて欲しかったです。 [映画館(字幕)] 6点(2006-01-15 17:59:51) |
74. ジョゼと虎と魚たち(2003)
この映画、テレビで見たせいで、何度もチャンネルを換えようかと思いつつ、なんとか最後まで見ました。けっこうシリアスな内容なはずなのになんか現実離れした設定と女優陣が今ひとつしっくりこないので最後までのめり込めないままで、妻夫木聡の演技が唯一の救いでした。池脇千鶴は演技がパターン化しすぎてるし、上野樹里は「てるてる家族」や「スイング・ガールズ」のように元気な女の子役は持ち味が出るけどこういう役は今ひとつだし。 他にもいろいろ設定に気になることもあり、どうも、複雑な気分で見終わりました。 [地上波(字幕)] 5点(2006-01-15 17:38:42) |
75. 101
基本的にお子様向け映画ですが、昔のお子様もけっこう楽しめました。アニメ版はリアルタイムで見てますがこちらの方が好きです。やはり、グレン・クローズが演ずるクルエラの魅力でしょう。後半の追いかけっこ場面で「ホームアローン」のパクリではという声もありますが、あれは「トムとジェリー」に代表されるようなアメリカのトダバタ・コメディーの伝統ですから、とやかく言わずに単純にお笑いシーンとしてみたほうがいいでしょう。この映画、あまり難しいことは考えずに童心に返ってみれば楽しいですよ。 [映画館(字幕)] 7点(2006-01-15 17:19:04) |
76. THE 有頂天ホテル
良いですね、こういう映画。気楽に楽しめました。いろいろなエピソードを狂言回し的な小物やキャラを上手く使ってからみあわせていて、とても判りやすく単純に笑える作品です。全体的に舞台演劇のような演出ですが、これがストーリー展開の中でちょっと無理のある部分ををうまい具合に包み込んでいます。とはいえ、まともに見ると気になる部分もけっこうあるので、できればお屠蘇気分の抜けきらないうち、出来れば正月三が日に見たかったですね。この映画、一人でDVDで見るよりは、映画館で他の観客と一緒に笑って見た方が絶対に楽しいと思います。興味のある方は是非映画館へ!! 点数ですが、正月三が日に見ていれば、8点をつけたと思いますけど、仕事に追われ始めた今だと7点ですね。 [映画館(字幕)] 7点(2006-01-14 20:29:02) |
77. キング・コング(2005)
3時間、まったく退屈することなく見ることが出来ました。全体としてみれば切ないラブストーリーとなっており、氷の上でのデートのほのぼのしたシーンから一転悲劇的な結末への展開は見ていて切なかったです。コング登場までがかなり長いですが、その後の展開を唐突な感を与えずに見せるためには、これくらい丁寧に画く必要があったのでしょう。コング登場後はジェットコースター的な展開ですが、恐竜や巨大昆虫のシーンはちょっとしつこすぎます。もう少し短くして、その分、コングを島から運びニューヨークでの公開に至る辺りの描写を入れた方が良かったと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2006-01-08 01:30:25) |
78. 男たちの大和 YAMATO
この映画、ストーリー展開がいかにもベタなうえ、戦闘シーンや演出面で粗が多く残念な感は否めません。また、レイテ沖海戦では「大和」にとって唯一の戦果と言っていい米空母撃沈が画かれておらず、「大和」を題材にした作品としては不満が残ります。しかし、視点を下士官と少年兵に絞ったことが功を奏して戦争のむなしさを強く訴える作品になっています。この作品は娯楽作品としてよりも、現在のいちおう平和な日本が社会が築かれる前にどれだけの犠牲が払われたかを再確認するための映画としてとらえるべきでしょう。 この作品や「プライベート・ライアン」をたんなる娯楽映画としてしか評価しない方もいらっしゃいますが、制作者が意図したであろう反戦平和への訴えが理解されていないのは残念なことです。 映画そのもの出来としては難点も多いですが、無謀な作戦で無駄死にともいえる死を遂げた大和乗組員の方々への追悼の意を込め8点です。 [映画館(字幕)] 8点(2006-01-02 01:14:21)(良:2票) |
79. チャンス(1979)
淡々した展開に大笑いはないもののクスクスしっぱなしの映画。周りの人々が勝手にチャンスの言動を勘違いしていく様は面白いことは面白かったのですがちょっとイライラもさせられましたが、全体としてけっこう楽しめました。公開時に一度観ただけなのに、いまだにはっきり覚えているということはかなり印象深い作品だったのでしょう。 [映画館(字幕)] 7点(2005-12-13 02:22:34) |
80. ダイナソー
映画館で最初の予告編を見たときには、ひたすら恐竜の生態を画いた映画といった雰囲気だったのでとても期待していたのですが、その後の予告編ではだんだん変なストーリーがついているように思えてきて、期待半分、不安半分で観に行きました。結果、不安が大当たり。ディズニー漫画として観れば、まあこんなもんかなとも思いましたが、最初の期待が大きかっただけにとても失望させられました。最初の予告編を観てなければ5点くらいですけど、失望感が大きかったので3点。 幸いなことにこの失望感は、後にBBC制作の恐竜番組でずいぶん癒されました。 [映画館(字幕)] 3点(2005-12-13 02:14:17) |