61. 劔岳 点の記
《ネタバレ》 先に気になる点をいくつか並べます。 まず、音楽。クラシックの名曲を使うのはいいけれど、超有名曲の超有名フレーズの箇所ばっかり使っています。せっかく池辺氏がタクトを振るんだから、オリジナルか曲の別のフレーズを使うべき。おそらくオケはフルスコアで仮録音までしているはず。モッタイナイ! 名物監督がすべて音楽わかっているかどうかは別物ですからね。黒澤vs武満の例もありますし。ともかく音楽の使い方が今一 どころか 今3! 金の使い方間違ってんぞ! 「点の記」の解説が映画冒頭からテロップで出ます。非常に簡略していてそれはそれでいいのですが、その後の「画」に技術的解説などが画面から伝わってこないのが残念。 明治四十年の登山装備についても(原作にもあまり解説はないですが)ほとんど何も語っていません。だから、「大変苦労しはったんやねぇ」で終わってしまいます。 山岳会との装備内容などの差を、もう少し「画」で語って欲しかったですね。 映画前半の長次郎と二人行(調査登山)あたりは、どうみても「岩波教育映画」です。 画はまったく問題なく綺麗!それはいいのですが、話と画との流れが悪い いいや、よどんでいるようで、 金払ってなかったらこのあたりでみんな見なくなります。TVだったらチャンネル変えちゃいますよ。 私は剣は3回登頂してます。彼らのルートでも登っています。 画面の「場所」を自分の経験から「あれどこやろか?」と思うだけでも登山経験者は食いついちゃいますねぇ それらを含めて、この映画は「よく撮った」であります。本当によく撮った。 でも「良く創った」ではないです。残念ながら。。。 原作の一部変更や軍人の描き方(このあたりはさすが東映?)については文句言いません。このあたりは監督の裁量ですからね。 原作には無い、山岳会との手旗通信は。。。距離ありすぎやろ?というツッコミしますが、現在もボーイスカウト活動をしている人間にとっては、結構ジーンと来るものがありました。 浅野氏はあの大根、いや実直で堅実な主人公にはちょうど善しでした。 香川氏も伝説の(本当に伝説の人なんですよ!)長次郎にはいい感じです。が、 ただ、自然との対比では役者の演技など本当に吹っ飛んでます。 反対に東京に居る軍人たちと妻の演技が「ああ、わかりやすーい。これでいいよね」っていう感じです。でもちょっとラブラブしすぎちゃう? [映画館(邦画)] 6点(2009-08-04 22:04:27)(良:1票) |
62. ノウイング
《ネタバレ》 またもや福井で鑑賞。メンズデーで千円。やっぱ金額も重要と思うので書いて置きます。 内容、あらすじ共に何もなし。初見での感想です。(剱岳、見たかったんだけど上映時間が過ぎていたからこれにしただけ) 吹奏楽で演奏される、ホルストの「惑星」、テーマであったり途中でも流れるベートーベンの7番(昔、「コスモス」という科学番組でもかかっていたけどね)が隠れたるテーマと感じたら、案の定、太陽。それも太陽フレア。それもそれも映画のほぼ最後に発表。 でまた、主人公の動く範囲が狭いし、自分の子供や家族中心。まあ、親子関係を取り戻そうという別のテーマもあるようなんですが、また車で自分で走っているよぅニコラス先輩!! まじめに見ると、その人それぞれの死生観により感じ方が違うように思えます。 ども、この春に人を亡くした者にとっては、ちと重たかったし、主人公の行動パターンもわかるのですが、、、 ニコラス先輩がスーパーマン的に動くのでなく、ジンワリと最後を迎える。 お鍋の中の蛙の寓話を笑えないような内容です。 暗い映画です。一人で見るとぐったりしそうですのでお気をつけて。 DVD? どなたかも書かれてましたが、中古なら、いや千円以上なら買わないよ! [映画館(字幕)] 6点(2009-07-13 21:59:42) |
63. スター・トレック(2009)
《ネタバレ》 レイトショーでようやく鑑賞。前売りより安いのはなんか面白い。 全体の感想ではアクション、スペクタクルてんこ盛りで万人に楽しめる映画になっています。子供にも見せたいね。 日本での本放送の最後2回(30分で前後篇!)を見た記憶のある古株トレッキーとしては、おなじみのメンバー勢ぞろい。(役者が違うけど)で一応満足。 で、このメンバーでこれから何本作るんだ? マニア的にはパイク船長が今後どうなるのかが気になりますが。。。 父親の存在が重荷であり栄誉でもある、スポックとカーク。それらの対比がもう少しあれば9点かなと思います。 あと悪役ネオ。もうちょっと彼の苦悩を表現できればねぇ。あのラストじゃ死んだんじゃなく、続編に登場かな? で、未来のスポックはどうやって帰るんだ? とりあえずニモイさん出演ありがとう。 最後の語り(オリジナルTVシリーズの冒頭のセリフ)でジーンと来てしまって、エンドロールで立てなくなっちまったよ!! [映画館(字幕)] 7点(2009-06-29 09:14:29)(良:1票) |
64. ワルキューレ
《ネタバレ》 日曜日映画館で鑑賞。 以外に骨太な内容で、まずまず見ごたえありの映画でした。 マニアックな見方をすれば、多少の荒さは目立つもの。2時間でまとめるにはこんな方法かしらねぇ。 確かにヒトラー暗殺を映像化するにはまともにやったら12時間くらいかかりましょう。 反乱する人々のバックボーンが少々わかりにくい。もう少し掘り下げて欲しかったです。 映画冒頭の解説字幕が、ドイツ語で表示された後にすーーーと英語に換わるのはなかなかしゃれたもんでした。 全編ドイツ語でも良かったけどねぇ。そうすると戸田奈津子字幕でなくなるから、ちょっと残念。 事前に勉強しておくと、より一層楽しめます。お勉強しましょう!! [映画館(字幕)] 7点(2009-04-13 22:28:41) |
65. 地球の静止する日
《ネタバレ》 NHK-BSで鑑賞 高校生の頃、名画座での3本上映の中で見た。大学生でSF映画大会のオールナイトでも見たなぁ。 それ以来の鑑賞。 「クラトゥ・バラダ・ニクトゥ」このセリフだけは、未だに覚えていたのが自分でも驚き。 内容について色々声が出ていますが、この映画が製作された1951年は、朝鮮戦争が勃発した次の年。 数年後米軍総司令官は核兵器の使用を(しかも20数発)大統領に進言して失脚した。 大戦が終わってから6年で、大統領秘書官が「悪意を持った国が、」とあり、海外政府からの返信通信で「モスクワからは、参加拒否」と、おもっきり敵視しているね。 映画界ではこの数年後赤狩りが吹き荒れる。 そういう時代に、あの演説。監督や脚本家が言いたかったことは、ここにあるという事だよね。 原作では、本当はロボットが主人で「人間ポイ」のはスポークスマン(あえて言えば、コミュニケーション用の人型インターフェイス)でしか無かった と言うのがオチ 映画でのクラトゥとゴートとの関係も、クラトゥの最後の演説にあるように「警察組織として、ロボットを作った」とある。 現代的に解釈すれば、人口知能をシステム化して、法律順守システム&警察力(軍事力)を作り上げたと。 別の映画の「スカイネット」を思い出すが、1951年のAIはまだ「以前の主人に」従順だ。 演説の後の各国「博士たち」の表情が実に微妙。 どういう解釈すればいいのか? この映画が心に残るか、クソ映画かは、頃ラストの人々の表情の解釈の差だと。思います。 特撮もセットもちゃっちいけれど、センス・オブ・ワンダーの息吹は強く感じる映画。 60年以上前の、異星人の説教が未だに耳に残るのは人類が進化していない証拠かな。 SF映画 としては説教臭いけど見ておくべき映画でしょうね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-06 00:12:09)(良:1票) |
66. ザ・ムーン
アポロ11の月面着陸をリアルタイムで見ていた世代には、”得点映像”だらけの映画です。 宇宙飛行士のインタビューが中心ですが、やはり実際に”向こうへ”行った人間の話には説得力がありますね。 ボーット見ていればなんでもない映画でBGV的なのですが、一つ一つの映像に大変な意味を見つけてしまうと、ハマってしまいます。 もう一回見てみようかなぁ。 最後のヒライケンの歌声。映画館によっては再生システムが違うように聞こえませんか? [映画館(字幕)] 7点(2009-02-06 00:04:19) |
67. 日本一のゴマすり男
DVDで家族で鑑賞。ヤナセ全面協賛の外車映画。 アメリカ車(ドイツ車もスエーデン車も出てますが)がこんなにはちきれて元気な姿で走っているのは、日本映画に無いと思われます。 車好きにはいいんでないかいなぁ。。。 浜美枝さんがかわいいいですねぇ。単純に車映画と考えてみれば、堅苦しくなく見れますよ。 しかし。。。あの頃の車はどこに行ったのでしょうかねぇ [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2009-02-02 23:47:38) |
68. 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS
《ネタバレ》 出張先の福井市内の映画館で鑑賞。駐車場の券見せるだけで千円だった。 客はわしを入れて2人ダス。 ストーリーは大まかに言って、黒澤オリジナル+SWEP4(総設定がね)+EP6(山の民=イウォーク?)ってとこです。 阿部チャンと椎名キッペイがええ味やなぁ。上川さん出てたんかいなぁ? 松潤はようがんばった。長澤まさみがもう少しドキドキドッキンだったら8点だす。 なんだかサービスカット(姫さん、肩ぐらいは肌見せたらどう?)まったく無しなので、、、 6点!!(¥1,800だったら5点かよ!) [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2008-05-27 21:19:18)(笑:1票) |