801. 姑獲鳥の夏
「姑獲鳥」なんて、映像化できんのかよ?と、疑心暗鬼になりつつ観させていただいたのだが、やっぱりシンドイな。しかし、原作ファンゆえに京極堂がウンチクを披露するシーンやら、小道具のコダワリ(特に古書店内!)様・等は、嬉しかった。キャスティングに難癖つける気にもなれず、まぁまぁ観れたんですが。如何せん・な~んかテンポ悪いな~と、思わない訳にもいかなくて。まぁ「京極シリーズ・第一弾」とのことで、ナニ?第二弾もあんのか?と、期待せずにはいられない。あ、原作者が出演しない訳ぁ無いぜ?と思っていたら、やっぱり出てました。コッソリでしたが。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-28 17:01:05) |
802. ターミナル
最初の外国人旅行者と空港職員の擦違いにウンザリ。「なんでこんな不躾な外国人が主人公なん?こんなヤツぁ自国から出んな!出すな!」と、ナショナリズムな空港職員みたく憤慨しつつも、徐々に感情移入してしまう。ついつい応援までしてしまう。ラストはチョコッと切れ味悪いかな?と感じつつも、面白かった。あ、噴水が出ないのとエアコンダクターの別離など、ちょい納得いかん部分もありましたが。あとCGの使い方も、不粋だった気も…まぁ、いいがかりレベルですが。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-28 16:46:19) |
803. レボリューション6
死人も出ず、ドロドロ・ジメジメともせず、テンポよく展開する心地良さに好感。青春!友情!爆弾テロ!なのに湿っぽくもないし、暑苦しくもない。ラストが特に清々しい。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-28 16:36:03) |
804. ワンダフルデイズ
とにかく主人公にまるで魅力が無いのが吃驚。ワキ・サブはそれなりに味のあるキャラ群なのですが。で、背景は3D?と思いきやミニチュア模型にエフェクトかけてたの?ほぇ~道理で質感がクッキリしてるな~…タマに2Dと比べて浮いちゃってますけど。しかし、手法の試みは御立派、音楽センスも佳作、美術もセンスいい。だけど、日本のアニメーション大作と比べて良いのかとは思うのだが、特に突出していないというか、荒い。残念。韓国流で独自の路線を模索して欲しいとも、思う。ヒロインのアゴにある装飾?というかラインというか、が、どうにもヒゲか・割れてるアゴかに見えて、少し困った。格好イイ(というか好みの)ヒロインだっただけに、惜しいなぁ。 [DVD(吹替)] 4点(2005-11-14 13:31:29) |
805. 華氏911
各メディアのブッシュ批判がアリキタリになってる昨今、今更な感じ?前半は。まぁ、反ブッシュのプロバガンダな印象は確かに感じるが、あそこまで込み入って大統領に喧嘩上等!としているM・ムーアにゃ、感心しちゃいますよ。しかし、全体的に俯瞰してみると前半・後半のバランス感に欠ける作品ではあります。しかしM・ムーアの鮮度ってのも、落ちつつあるなと、感じちゃう私が俗物なのかもね。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-14 13:15:20) |
806. セッション9
タルい展開の割には睡魔も襲ってこず、それなりに楽しめました。実存していた精神病棟が舞台というエモいえぬ緊張感というか、圧迫感?というか。DVD版の特典映像・メニューが、まぁその手のジャンル好きにはアーカイブ的に楽しめたかと…。特に「ロボトミー技術がノーベル医学賞を獲っていた事実」なんかが驚き。あ、そんなの本編の純粋な評価にはならないけどね。 「マイ・ネーム・イズ・ジョー」のP・ミュランを含め、実に色気無く、渋く、曲者なキャストは個人的に大好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-14 12:55:39) |
807. ファニーゲーム
暴力をエンタテイメントにまで昇華してきた多くのクリエイター達の足跡なんて、な~んも気にせずに「理由なき悪意」を描ききった、超不快な怪作。 以前、ドイツ映画の倫理審査員が「日本のアニメは、好きになれない。正義が必ず勝ち、報われる世界に、私たちが生活しているわけではないからだ。」と大人気ないコメントをしていたが、彼はこの映画をどう評価するだろう。「いかにも現実的で、理由無き悪意が日常をグチャグチャにする傑作だ!そうだ!何時だって弱者から順に犠牲になり、暴力は何時だって後味が悪いものさ!」とでも評価したりするのだろうか。イヤイヤ、映画ぐらいは後味も悪い現実世界から逃避させてくださいよ。 しかし、この作品の意義は、非常に色濃いとも、思う。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-14 12:43:10)(良:1票) |
808. ドッジボール
話のスジはグダグダで、消化されてないキャラ群、肝心の試合のシーンもイマイチ凡庸なんですけど、何でかな?面白かった。音楽の演出がなんとも秀逸。弁護士の女の子がピカイチにカワイイんですが、他の女性キャラの全員がカワイイんですよ。え?俺だけ?特に紫コブラのマッチョなコ、可愛くなかったですか? [DVD(字幕)] 7点(2005-11-06 10:51:13) |
809. サスペクト・ゼロ
本格ミステリかと思ったら、超能力か~。勘違いした私が間抜けなのか、なんか裏切られた感じ。ちょ、超能力ですか…。しかし、異能者ゆえの最後にはグッときた。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-06 10:40:14) |
810. 八つ墓村(1996)
「あ~こういう金田一もアリかな~」と、思いつつも物足りない。芯の無さが最後まで気になる。しかし、物語が何ともスムーズに進むので、余計に違和感。まぁ、猟奇的さでは及第点とおもうので、酷評するほどでもないかな…? [ビデオ(字幕)] 5点(2005-11-06 10:33:30) |
811. プライベート・ライアン
《ネタバレ》 ノルマンディ上陸作戦での地獄絵図は、凄まじい。戦地での人の命、とりわけ下級歩兵の命は安い。その様がよくわかる。正しく混沌。グチャグチャだ。マトモじゃない。戦争は愚かしい。確かに愚かしい。しかし、作品の全体的なバランスという点では、後半のダレた感じはしんどい。命ある限り、その価値を死ぬまで味わい尽くすことが大切なのだというのは、よく分かるつもりだけどさ。星条旗がはためくラストは、なんか物凄く下品だ。無数にそびえる白い十字架には申し訳ないが。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-10-30 00:05:29) |
812. マグダレンの祈り
自国愛と信仰の熱心さがウリのアイルランド人がこんな映画を製作したという心意気には頭が下がる。信仰というシステムや修道院という組織が問題なのではなく、何の疑問を持つべくもない閉塞された環境・組織・団体の一部が、腐敗を生むのだ。どうしようもないものか、な、問題。アイルランドでは1996年にこれらの施設が閉鎖された事により、社会の病巣にはささやかなるピリオドが打たれた。が、今現在私たちが生活するこの世界のすぐ傍らにも、私たちの知らない所で似たような腐敗が脈打っているように思う。現代社会に生きる者として、恐怖を覚えずにはいられない。 [DVD(字幕)] 9点(2005-10-29 23:41:41) |
813. グッバイ、レーニン!
微笑ましくも激動する情勢に、ササヤカに悪戦苦闘するホームドラマの傑作。西側の資本主義と東側の社会主義、両方の価値観が交錯する最中でも普遍的である親子愛が、何とも素晴らしい。 [DVD(字幕)] 9点(2005-10-27 00:33:08) |
814. Avalon アヴァロン
押井守がポーランドで戦車を撮りたいがために出来たような作品ですね。硬派です。哲学的です。ストイックです。格好イイです。しかし、現実と虚構の狭間で考える人間群像には、もうウンザリ。押井守の出涸らし茶みたいな作品。映像や音楽は無茶苦茶カッコイイんですが・・・ [DVD(字幕)] 4点(2005-10-27 00:19:02)(良:1票) |
815. アマンドラ!希望の歌
音楽がもつ無限の可能性を、目の当りにした気分。薄っぺらで嘘臭い人工甘味料の甘さのする工場で精製されたような音楽は、南アフリカでは流行りそうにないな。 [DVD(字幕)] 8点(2005-10-27 00:00:33) |
816. ノー・マンズ・ランド(2001)
《ネタバレ》 踏んでしまえば解除不能な地雷なんて死んでも踏みたくない。死んでも死に切れないとは、こんな地雷を踏んでしまったときに丁度いい台詞だ。誰だ?こんなモノを作っちゃった奴は。誰だ?こんな兵器を欲しがった奴は。そういう怒りと悲しみと滑稽さを佃煮にしちゃったみたいなこの作品。分かり合えるかもしれない隣人同士が愛し合えもせず、殺しあわねばならない戦争なんて、本当にくだらないモノだ。本当にくだらない。 [DVD(字幕)] 9点(2005-10-26 23:46:01) |
817. アメリカン・サイコ
アメリカンサイコと言いつつも、さしたる狂気も感じれないのは、観る側に問題あり?作品の目線が主人公の一人称っぽいトコロが、なんか疲れるというか。殺人嗜好も、今や時代遅れなのかなぁ。いっそコメディだと思って観れば面白く観れたのかもなぁ。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-10-22 15:11:16) |
818. 深海からの物体X
愛せないタイプのB級ですね…レンタル店にて「キラーコンドーム」とこの作品、どっち観ようか散々悩んだ末、自分の「ワザワザ虎の尾を踏むよーな性格」も手伝ってか、借りちゃいました。観た後、そーゆー自分の業の深さを知りました。…そんな大層な作品でもないけどね。しかしガッデム。 [ビデオ(字幕)] 2点(2005-10-22 15:00:25) |
819. ロジャー&ミー
結局、ガチンコの資本主義者は嫌われますよね。利潤をタイトに追い求めるだけの、システムが焦付きつつある旧式の資本主義時代もそろそろ終焉を迎えつつあるのかな?そういう時代の口火の一端を、この作品は担っていると、思う。そういう意味ではM・ムーアの功績は大きい。まぁ今回のテーマは、対岸の火事っぽさもあるけど、他人事ではない危機感もソコハカと感じてしまう。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-22 14:48:35) |
820. Ray/レイ
誇大された凡百の大御所ミュージシャンなんかではなく、この作品に描かれているのは等身大のレイ・チャールズである。盲目ゆえの猜疑心もあり、女にも節操無く、ドラッグ常習者でもある。音楽以外は実に迷い多き男だ。しかし、そこが何とも人間臭く、素晴らしい。しかし、嫁は薬師丸ひろ子にそっくりだなぁと、思った。 [DVD(字幕)] 8点(2005-10-21 04:23:51) |