821. プレデターズ(2010)
《ネタバレ》 「1」(1987年版)の時から思ってた事だけど、プレデターは強すぎる。だから人間は複数で、プレデターは1体というのがちょうどいいバランスだと思うが、これはプレデターが複数出てくる。しかもプレデターには学習能力があり、進化しているとの事。犬みたいな獣も出てくるし、逃げ場所は別の惑星しかない。人間にとっては絶望的なのに、なぜ「1」ほど怖くないのか? ヤクザとの一騎打ちにちゃんと刃物のみで付き合ってあげるプレデターの優しさ。ロイスとの勝負では相手を見失っても乱射などしない優しさ。こういうところが要因なんだろうか? そりゃ「1」の時もシュワちゃんにだけ優しかったけどもね…。一定の緊張感は保たれていて、退屈はしなかったので、及第点の6点献上。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-31 19:02:19)(良:1票) |
822. 鬼が来た!
《ネタバレ》 日本占領下であるから日本人、とくに軍人を憎く思う気持ちはあっただろうが、それでも自分の手で人は殺せないってところが人間らしさ。また花屋小三郎も最初は「俺を殺せ」「死にたい」と喚いていたが、いざ殺されるとなると怖くてたまらない。また怪我の手当てをしてもらった時は嬉しかったし、感謝もしている。花屋も大日本帝国軍人である前に人間だ。花屋は村人側と契約を結び、帰還した。だが、「なぜ生きて帰ってきた?」と鉄拳制裁が加えられ、嫌な予感…。しかし、契約は守ろうと酒塚さん。友好的なムード…。あれ? ハッピーエンドなのかな? と思い始めた矢先、惨劇が待っていた。花屋は村人の下で過ごした時間が長い為、飼い慣らされたと判断したのか、それとも日本降伏の知らせが関係していたのか、どうも難しい。この映画を完全には理解できなかったが、凄い映画だってことはひしひし感じた。 [DVD(字幕)] 8点(2011-08-31 19:00:37) |
823. 疑惑(1982)
《ネタバレ》 面白かった。保険金目当ての殺人容疑をかけられた球磨子はワイドショーのネタとしては最高の悪女。そんな球磨子から時折感じられる弱さや孤独感といったものが印象的で、桃井かおりの演技力が感じられる。「悪い女」だと認めつつも、球磨子も愛する福太郎の心情を理解するのは少し難しいが、だからこそ驚きもあった。ただ、息子の宗治が「父とは会っていない」と言い張ったら行き詰まると思うが、その場合、弁護士先生はどういう手を打ったんだろうか? 事故を起こしそうになった経験から「自殺」の発想が出てくるのは良かったが、そこからの展開はやや都合が良いように思えた。裁判後のワインをかけ合うシーンは必見。 [DVD(邦画)] 7点(2011-08-30 23:58:34)(良:1票) |
824. 我が家は楽し(1951)
戦後間もない頃、日本の大半の家庭が貧しかった時代の映画。真面目な父、優しい母、親思いの子供たち。貧しくとも我が家は楽し。お金では買えない幸せの形を見せてくれます。働ける年齢の長女に絵を続けさせた母… その理由が明らかになった時、とても温かい気持ちになった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-27 23:01:13) |
825. 東京暮色
小津映画の中では異色とされる作品だが、これはこれで見応えがあって素晴らしいと思う。 [DVD(邦画)] 8点(2011-08-26 14:30:19) |
826. もず
《ネタバレ》 淡島千景と有馬稲子が親子役。二人は八つしか離れていない為、親子に見えるかは微妙なところだが、演技自体は良かった。さちこがちょっと訛ってるのは松山の言葉なんだろうけど、そういうところも良い。 映像も色鮮やかに感じた。白黒時代を経験してる監督の方が色の使い方が上手いようだ。原作は水木洋子で、結局は血の繋がりが生む愛の強さというものを感じる内容であったが、全体的には女性の方が共感できる部分が多いのではないかと思う。母と娘、いつの時代でもいろいろあるものだ~。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-08-25 12:30:30) |
827. 女優須磨子の恋
松井須磨子、島村抱月、二人とも偉大な人物なのだろうし、激動の人生を送ったわけだが、それを映像化しても、必ずしも面白くなる訳ではないという事を改めて感じた。でも、新劇の歴史に関するお勉強と思えば悪くはないかな…。島村抱月の写真を見てみると、山村聡はなかなか似ている。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-08-24 19:30:33) |
828. 雪之丞変化(1963)
豪華キャストに惹かれて見てみたが、オリジナルの存在を知らなかったせいで、雪之丞役の長谷川一夫に違和感ありあり。市川雷蔵、勝新太郎にしても、もっと出番があるものと思っていた為、これまた残念。いろいろ予備知識を入れてから見れば良かった。 [DVD(邦画)] 4点(2011-08-23 22:35:56) |
829. 白痴(1951)
《ネタバレ》 原作未読。森雅之がいつもの渋さを消し去って白痴を演じる。三船敏郎はいつもの三船敏郎。原節子は顔芸をしてるのかと思った(それくらい迫力があった)、久我美子は初めて見たかな。でも良かった。東山千栄子にこういう役は似合わないように思う。志村喬は普段どおり。んでまあ… ストーリーはいろいろあって、最終的には妙子と綾子が亀田を奪い合って、怒った赤間が… ってな話だったかな。亀田との対比で普通とされる人々、つまりは人間ってものに迫った作品だと思われるが、随分難しく、「長い!!」という感想が大部分であります。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-08-23 18:02:34) |
830. 知りすぎていた男
ヒッチコックの映画はもっと捻りがあるものだと思っていたが、これは全然驚くようなところが無かった。シンバルのシーン、階段のシーンなど緊張感溢れる演出はさすがだが、犯人側、マッケンナ夫妻側、それぞれの行動がお粗末に映る。成り行き任せというか…。あっ だからケ・セラ・セラなのかな…。それにしてもイマイチだった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-08-22 19:31:49) |
831. ワンダフルライフ
設定こそ奇抜だが、演出はリアルを極め、その象徴となった素人さんの起用は良い方向に転んだと思う。ただ、一昔前の邦画の悪いクセだと思うんだけど、ダラダラ感がかなりきつく、退屈。そもそも登場人物の想い出にそれほど興味を持てない。さらに、経費はどこから出ているのか?、など非常に野暮な事まで考えてしまった。ぶっ飛びコメディタッチなら気にならなかったんだろうけど…。何をどう楽しめばいいのかを、なかなか見つけ出せない映画だったな~。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-08-22 19:30:17) |
832. 浮草
オリジナルの「浮草物語」は未見。本作は小津映画を見慣れてない自分でも、小津っぽくないというのが分かるレベルだった。それでも、軒下で口喧嘩をする場面など、随所に見られる美しさはとても印象的で、芸術性の高さは感じられる。一方、ストーリーは美しいどころかドロドロしている訳だが、京マチ子が杉村春子のもとに乗り込んでいく場面など、このニヤニヤしてしまうような面白さは何なんだろう…。中村鴈治郎、京マチ子などのほんまものの(と思われる)関西弁も心地良く、最後まで楽しく見る事ができました。 [DVD(邦画)] 8点(2011-08-21 00:09:47) |
833. 名探偵コナン 戦慄の楽譜
《ネタバレ》 難しい… 小五郎の気持ちがよく分かる。子供たちがこれを見て楽しめるとは思えないが、コナンの推理を聞くと一応は犯人の行動の意図が分かってすっきりした。がしかし、犯人が語りだした動機でまた頭がこんがらがる。ほんと何がしたいんだよ、あんた…。ピアノ調律師の老い、衰えという設定だけ残して、他の動機に作り直してほしいくらいだ。それでも、狙撃シーンなどは面白く、そこでも音にこだわった展開になっているのは良いと思う。それにしてもあの110番通報は衝撃的… 実際にかかるんだとしても、シュールな画に見える。 [地上波(邦画)] 4点(2011-08-20 08:38:05) |
834. ベスト・キッド(1984)
《ネタバレ》 スポーツ×青春×東洋の神秘? ラルフ・マッチオ、パット・モリタ、共にハマっていて楽しめた(マッチオが当時22歳~23歳だったのは驚き)。ミヤギがダニエルに下働きばかりさせるのは基礎体力を付ける為かと思っていたが、カラテの防御に繋がる動きだとは意外性があって面白い。そうして身につけた動きで勝ち進んでいくのは実に爽快だった。そして勝ち負け以上に大事なものがあるという教えも、実際に日本人が大切にしてきた精神だから、ついつい嬉しくなってしまう。人種や文化、年齢差を越えた友情、感動的でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-19 16:02:08) |
835. 宇宙ショーへようこそ
真面目に見たつもりだが、小難しい内容が頭に入ってこない…。「この人(宇宙人)たちは何がしたいのか?」「何のために戦ってるのか?」という感じで釈然としないものだから、楽しむことができず、ただでさえアニメにしては長い尺がさらに長く感じてしまった。宇宙に招待された子供たちが、高度な文明に触れ、驚いている辺りがピークだったようだ。友達が連れ去られたのに、「帰ろう」と言い放ったキヨシにはびっくり。斬新だな~。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-08-18 12:00:33) |
836. 川の底からこんにちは
《ネタバレ》 シュールな笑いをほぼ満島ひかりの演技力に託したように見受けられる。初めはそれでも良かったのだけど、中盤からの決して笑い事ではない展開に、前半で作った型をできるだけ崩さず対応しようとする満島が○ャブ中か何かに見えてくる。佐和子が「中の下」の代表者面をするなら、もっと普通の人に描いても良かったのではないかと思う。工場のおばちゃんが急に良い人になるのも気持ちが悪かった。しかし、この作品が持つメッセージ性は観る者に少しばかりの元気を与えてくれる。その点は好印象。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-08-17 17:00:14) |
837. 午後の遺言状
《ネタバレ》 80を過ぎた頃の新藤監督が撮った映画。主演に90近い杉村春子を迎えたわけだが、舞台に立ち続けていた人ってこういうものか、実に若々しい。セリフが本当にしっかりしている。で、本作が杉村春子と乙羽信子の遺作となった為、今となってはとても貴重に思えるが、内容自体は面白いような面白くないような微妙なところ。例えば蓉子に対し衝撃的な告白をした豊子だったが、この歳になるとドロドロするわけでもなく、少しばかり言い合って終わりなんですね。昼ドラなら大変な事になりそうだが、あっさりしてて良いのか悪いのか、とにかく長く生きてきた人は違いますわ。牛国夫妻の最期を辿って、さらに前を向いて生きていくと決意した蓉子。その姿、強さが生涯現役・杉村春子の人生と重なって見える。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-08-16 19:32:00) |
838. ジョニー・マッド・ドッグ
「死にたくなければ生まれてくるな」 そんな環境で生きる少年兵は無抵抗の民間人でも簡単に殺すし、略奪もする、レイプもすれば、初老夫婦にみんなの前で「ヤッてみせろ」と強いたりもした。しかし、彼らも人を好きになる、なついたブタはかわいい。平和な国に生まれていれば、普通の少年だったはずなのに、戦争が子供たちをここまで恐ろしく変えてしまう。衝撃的でヘビーな内容。感動もなければ、ここが面白かったという場面もない(逆に不快な場面は多々ある)。ドキュメンタリーならばこれでも良いと思うが、ドラマ性を求めてしまったか、評価としてはこれくらいで。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-08-10 19:00:11) |
839. 悪人
「殺された人」も「殺した人」も寂しい人で、「殺した人を愛する人」も寂しい人。これってやっぱり現代の日本を象徴してるんだろうな~。そんな人たちの心と重なる冬の雨が冷たくて、冷たくて…。だからこそ、二人が灯台にたどり着いた時の太陽の暖かさは際立っている。多分、深津絵里はこの役にしては綺麗すぎるんだろうが、そこを演技力でカバーして、孤独な女になりきっているのはさすが何たら映画祭の最優秀女優賞を獲得しただけのことはある。婆ちゃんがバスの運転手から励まされるみたいな小ネタは要らないと思う。悪徳商法もそんなに必要ないかな。その他、気になるところもいくつかあるが、全体としてはなかなか良かったと思う。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-08 18:32:46) |
840. クレイジー・ハート
《ネタバレ》 ジェフ・ブリッジスが歌うカントリーミュージックの心地良さは本物だ。コリン・ファレルも上手い。おじさんの再生物語の中で生まれた名曲をもっと聴いていたいと思った。そういえば音楽番組も多少は見るけど、歌詞をじっくり考えたりはしてこなかったな~と反省。苦味と爽やかさが同居したラストシーンはオトナの味わい…なのかな。でも、子供が迷子になったくらいであんなに怒らなくても…とは思う。何はともあれ、ジェフ・ブリッジスのアカデミー主演男優賞受賞、おめでとうございます。(今更だけど) [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-05 17:32:46) |