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コメント数 895
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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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821.  火垂るの墓(1988) 《ネタバレ》 
当初は「反戦映画ではない」とジブリ側からコメントがあったように、世間知らずの裕福だった兄妹が疎開先での愚かな行動によって破滅していく姿を、作者の実体験を基に描いているに過ぎないのだと思う。妹を見殺し同然にしたのに生き永らえ、それを飯のネタにした作者の疾しさと後ろめたさが中盤の清太の亡霊を通じて伝わってくる。親戚とは折り合いが悪かったが穀潰しだとしても、恥を忍んで働くことを選べば飯と寝床はある程度提供してくれるだろう。ただ、作者にあった強かさが清太にはなかった。誰もが我先にと生きることに必死だった。恐らく兄妹ともども生きて戦後を迎えても、逞しく乗り越えられる自信はあったのだろうか。戦争でなくてもこの物語は通用する。反戦に結びつけるにはちょっと極端だ。
[地上波(邦画)] 5点(2015-07-09 19:33:23)(良:2票)
822.  星を追う子ども
露骨なまでにジブリに影響を受けているのは別に構わない。ただ、動きに躍動感がなく、抜け殻のようにキャラが生きている感じがしない。相変わらず青臭いジュブナイルものの枠から抜け出せていない、ワクワク感皆無の退屈な冒険活劇。成長したと言えば、心理描写をナレーションで被せるような安易な演出がなかったことくらいか。もう短編とCMだけに専念した方が良いのではないか?
[DVD(邦画)] 3点(2015-07-09 19:19:18)
823.  雲のむこう、約束の場所 《ネタバレ》 
「新海誠は長編に向いてないな」とよく分かった。心理描写を繊細なナレーションで済ませるのは長編ではクドいとしか言いようがない。ストーリーは散漫であり、全てを放棄したラストを映像美と主題歌で誤魔化すのは無責任としか。他の方が仰っているように、同人誌の延長&セカイ系なのは仕方ないけどさ、もう少し工夫しましょうよ。確かに美術は文句なしで素晴らしいが、私が見たいのはアニメであって、動きに精彩がなければイラスト集で事足りてしまう。
[DVD(邦画)] 4点(2015-07-09 19:11:54)
824.  ほしのこえ
ほとんど一人で制作してこのクオリティなら上出来。背景美術のディテール及び繊細な雰囲気は言うまでもなく、セカイ系にありがちな中途半端さや投げやり感も短編なら許容範囲。今後は個性を活かしながらも共同脚本で自己陶酔に逃げなければ、大人の鑑賞にも堪えられると思うんだけどね。誰に向けた映画なのか今でも分からない。
[DVD(邦画)] 5点(2015-07-09 19:03:57)
825.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 《ネタバレ》 
冒頭、デジタル撮影されたTVの再現VTRのような安っぽさで「これで3時間大丈夫なのか?」と不安げに見ていた。しかし、山岳ベースに入ってからその空気は引き締まったものになっていく。物質主義と癒着にまみれた世界を変えるための崇高な理念が次第に手段になっていき、"総括"と称した反乱分子への私刑に移り変わっていくのでは本末転倒だろう。体制側から描いた『突入せよ! あさま山荘事件』を見ていたので、赤軍側の視点は興味深かったが、ラストの監督の主張がやり過ぎなのは御愛嬌と見るべきか。荒削りならではのエネルギッシュさがある反面、大人のアプローチが欲しい。
[DVD(邦画)] 8点(2015-07-09 18:52:52)
826.  突入せよ!「あさま山荘」事件
可もなく不可もなくといったところ。リアルタイムで事件を体験した世代でもないため、如何にして事件を解決していったかを分かりやすく手堅くまとめていた。感動的に盛り上げるような場違いなBGMがなければ、もう1点差し上げたかったのに。
[映画館(邦画)] 6点(2015-07-09 18:48:26)
827.  惑星ソラリス 《ネタバレ》 
全編を通して、不思議な不安感に包まれる。バッハのコラール「主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる」、ブリューゲルの「雪中の狩人」、生前の妻とロシアの雪原を捉えたフィルム映像、神に等しい存在の父親・・・幾度かフォーカスされるそれは、過去に囚われた主人公の郷愁と願望とリンクしていく。無重力に委ねるが如く、死んだ妻の幻影を抱く未練残りし男性の弱さを象徴しているようだ。妻が二度と現れなくなり、過去は過去として受け止め、立ち直って再出発すると思っていた。しかし、物質主義との折り合いが付けられず、仮想現実の中に閉じこもってしまう結末に、心の拠り所がなく、希望の持てない現代社会と重なる。精神主義を訴えるタルコフスキーは"厭世主義者"の片鱗もあったのではないか。
[DVD(字幕)] 6点(2015-06-30 20:37:28)(良:1票)
828.  映画 けいおん!
原作漫画及びアニメ版ノータッチ。そのような一見さんにはこの映画を語る資格はないだろう。逆にアニメだけでも触れている人にとっては、いろんな感情がないまぜになった青春アニメの傑作だろう。ロンドンに卒業旅行する以外は、特に何てことのないストレスフリーな軽音部の日常。女性目線で描かれた、友情とは違う絆を匂わせながらも、平穏な空気のまま終始していくのが良い。ネガティブな要素を一切拒絶した"理想郷"にいろいろ言いたくもなるものの、最後まで割り切った作風は潔くすら感じる。自分は「別に映画でやらなくても、OVAやテレビの特番でも十分では?」と思ってしまったが。
[DVD(邦画)] 5点(2015-06-30 20:24:04)
829.  耳をすませば(1995)
一本の映画としては素晴らしいのに心にしこりが残る。恐らく小説家志望の少女とヴァイオリン職人を目指す少年の甘くてロマンティックな恋愛模様が、それすら叶わなかった凡庸な大人達に現実を突き付けるからだと思う。ある意味で『火垂るの墓』に並ぶ鬱映画では、と勘繰ってしまうが、夢が叶っても破れても、ひたむきに走った二人にとっての貴重な経験を否定することはできない。貴重な後継者を失ったジブリの責任は非常に大きい。
[地上波(邦画)] 8点(2015-06-30 19:38:38)(良:2票)
830.  ハウルの動く城 《ネタバレ》 
原作既読。"ハウル"と言ったら、宮崎アニメのことを思い出してしまうくらい、悪い意味で原作との剥離が激しい。後半からオリジナル展開でも面白いならまだしも、老人介護や疑似家族、戦争をクローズアップしながらも崇高だと煙に巻いて、無理矢理大団円にしてしまう無責任さだけが残った。躍動感あふれる演出と音楽の相乗効果が素晴らしいだけに大幅減点は避けられない。話題性だけで倍賞とキムタクを利用する意味はあったのか?
[DVD(邦画)] 4点(2015-06-30 19:18:49)
831.  ツリー・オブ・ライフ 《ネタバレ》 
冒頭のヨブ記の引用と「世俗に生きるか、神に委ねるか」という台詞が全てを物語っている。「物質主義的な父親が努力ではどうにもならない挫折を体験、改心して真の心の豊かさを手に入れる」という極めてシンプルな家族ドラマをわざと難解にしているだけ。それだけならまだしも、壮大すぎるイメージ映像の羅列を家族ドラマと結び付ける暴挙には失笑が漏れる始末でした。ルベツキによる映像の力は完全に否定できない、むしろ素晴らしいが、この映画の前ではどうしようもない。そもそもマリックの映画は自分には合わない。もっと普通の映画を撮ってください。一番の罪は、これを感動大作として偽って全国公開してしまった配給会社だろう。
[映画館(字幕)] 4点(2015-06-21 18:24:13)
832.  サクリファイス 《ネタバレ》 
『ノスタルジア』の延長線上にあたる作品なのかな、と思う。長いワンシーン・ワンカットの流麗なカメラワークと映像美は素晴らしく、核戦争を揺れだけで表現するあたりは鮮烈。行きすぎた文明社会が根底から覆される時代に突入する寸前、父親は全てを捨てる代わりに、神に救済を求める。家政婦マリアは聖母マリアの暗喩のように思えるし、陰陽魚太極図のロゴが彫られた黒いバスローブを身に纏い、尺八のBGMをバックに家を燃やし尽くすシーンは、東洋の僧の出家を想起させる。精神的な殉教という意味で前述した『ノスタルジア』に通じるものがあった。過去という虚栄を築き上げた自分勝手な大人を全て否定したことで、はじめて息子は言葉を発する。これからの世界はその時代の人間が作り上げるものであり、老醜を晒す前世代が口を出す権利はない、とタルコフスキーは次世代の子供たちにメッセージを発しているようだ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-06-21 14:20:41)
833.  世界にひとつのプレイブック
精神疾患を抱えた男女のロマコメというキワモノ的な題材の割に、案外普通の映画で褒める部分が何もない。いや、キワモノを普通に描けたからこそ絶賛されたのかな、という感じです。これが主演女優賞だなんて信じられない。
[ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-06-20 01:09:48)
834.  シン・レッド・ライン
ほぼ同年に作られ、時代背景もジャンルも似ている『プライベート・ライアン』と比較されるが、方向性が全く逆の"戦争アート映画"。美しく詩的な映像と熾烈な戦闘シーンのコントラストは印象に残るが、退屈なシーンはとにかく退屈で、目的を果たしたあとの最後の一時間は拷問のようだった。これだけの豪華キャストなのに下手すれば誰なのかも分からないチョイ役レベルの扱いは勿体ない。それなら別に無名の役者でも成立するんじゃ・・・仮に理解できて感じられても、「だから何だ?」としか感じられないな、自分は。
[DVD(字幕)] 3点(2015-06-19 23:57:32)
835.  FEAR X フィアー・エックス 《ネタバレ》 
これは自己破産しても仕方ないのではないか。妻殺しの犯人を探す警備員を描いたサスペンスのように見えて、後半は訳分からないデヴィット・リンチ的世界なんだもん。レフン監督のトレードマークである露骨な暴力描写を避け、自分のスタイルを模索している姿が垣間見える。出張していた警官が主人公の妻を巻き込んでしまったのが真相なのかもしれないが、後半はその警官に視点が置かれるため、主人公の影が薄くなって、追いていかれた感じが否めない。そもそも警官は主人公が作り出した妄想の産物なのだろうか? それとも警察が事実を隠蔽したのだろうか? どこが現実でどこが妄想か曖昧で余計分からなくなる。今まで撮りためてきた容疑者候補の写真を捨てた主人公は、わだかまりを抱えながら生きていくのだろう。エンドロールの冷徹なシンセサイザーが異様な赤い世界と打って変わって際立つ。
[DVD(字幕)] 5点(2015-06-09 19:48:29)
836.  オンリー・ゴッド 《ネタバレ》 
『ドライヴ』の熱狂と期待の反動もあるのだろう、賛否両論の極致とも言えるカルトムービーの怪作として再評価されるかも。過去の作品群を見れば一目瞭然で、レフンはタランティーノとは対照的なアート寄りの人間だからだ。『ドライヴ』にあった最低限で効率的な脚本を削ぎ落とし、スタイルだけで勝負するもその限界を露呈させてしまう。とは言え、凡作とは決めつけられない画の圧倒的な強度には目を見張る。何かおぞましいことが起きるのではないか、という異常なまでの威圧感と緊張感に心身ともやられてしまった。主人公より遥かに目立つ元警官のチャンは、独自の倫理感でギャングのゴッドマザーですら容赦なく裁き、『ノーカントリー』の殺し屋を彷彿とさせる一方で、優しい父親で民衆からも慕われている絶対的な存在。主人公は彼に挑むが完敗し、同時に父親殺しの罪悪感と強権的な母に苛まれて、裁かれたい、真人間として生まれ変わりたかったのだろう。チャンはそういう生き方しかできなかった人間達に対して裁き、そしてカラオケで弔う。憎かろうが死ねば仏で人として供養する侍に近いというか、物凄く仏教的。笑ってはいけない神聖な儀式だろうけど、あまりのヘンテコさに苦笑いするしかない。ただ、自分はこの世界観は嫌いではない。一度観るだけで十分だけど。
[映画館(字幕)] 6点(2015-06-09 19:45:23)
837.  ヴァルハラ・ライジング 《ネタバレ》 
低予算で作られた映画だろう。しかし、映像は力強く且つ平静を保っているようで安さを感じない。セットは最小限で荒涼な風景が隻眼の男の心象世界を映し出しているようだ。北欧神話がベースのため、その知識がないと厳しい作品であることには違いないが、一言も発しないマッツ・ミケルセンの存在感が、下手すれば破綻しかねない強靭で脆い作品スタイルを支えている。ヴァルハラは英雄の墓標を意味しているらしく、予知能力で見える血のように赤い未来に向かって、彼は心の平安を求めて死を欲しているのだと解釈した。
[DVD(字幕)] 6点(2015-06-09 19:42:55)
838.  ブロンソン 《ネタバレ》 
「有名になりたい」。漠然としたつまらない承認欲求のために、刑務所で暴れるだけの愚かな筋肉バカの話と言えばそれまでだが、レフンとハーディのタッグであるから普通で終わるはずがない。冷徹で的確な距離感を保ち、決めるところはキチンと決めるセンスが潔い。暴力でしか自分を表現できない不器用なブロンソンに対して、レフンは投影していると思うし、彼とは違う道を見つけたが故の客観性を持っている。それに応えるハーディは、一見筋肉バカのように見えて、知的でチャーミングに熱演。独り善がりと客観性、愚鈍と哲学、現実と映画(妄想)の"対比"はこの映画でも健在だ。イチモツの小ささがコンプレックスだとしたら、もっと別な方法で自分を磨くべきなのに、それしか見つけることができなかった悲しさ。身の丈に合った人生を受け入れられなければ、彼のような自己肥大化した人間になることを脳内劇場で学ぶべきなのだ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-06-09 19:37:04)
839.  ドライヴ(2011) 《ネタバレ》 
一定のテクノビートを刻むミニマルミュージックから一気に引き込まれる。派手さとは無縁の、チェスの読み合いみたいなカーチェイスに新鮮味を覚える。それに続く、80年代テクノポップとピンクの筆記体クレジットで綴られる『ドライヴ』は、オーソドックスでありながら新しい風を呼び起こす。アメリカン・ハードボイルドとヨーロピアン・フィルムノワールが融合した文体は、不思議な浮遊感に満ち足り、かと思えば、静と動、ラブストーリーとバイオレンスの対比がアクセントとして効いている。過去も名前も不明なドライバーが、トラブルに巻き込まれた人妻と幼い子供のために、再び裏社会に舞い戻る、ありきたりな任侠映画のプロットでありながら、エレベーターのシーンで彼が歩んだ過去が凝縮されているように感じた。同時に彼女とは違う世界の人間であり、相容れられないことも。恩師を殺され、復讐するシーンでリズ・オルトラーニの"Oh My Love"を流すセンスが神がかっており、「映画に恋をする」というのは正にこうゆうことなのだろう。全てを終え、追われる身になったドライバーはもう戻らない。それでも人妻は彼を想い続けるだろうし、刺されたドライバーは彼女の温もりを乗せ、今頃生きているのかもしれないし死んだかもしれない。彼の人生を想像したとき、大きな余韻がふっと湧き上がる。
[映画館(字幕)] 8点(2015-06-09 19:34:30)
840.  コード・アンノウン 《ネタバレ》 
「コード・アンノウン」=「解読不能」というタイトルが示す通り、群像劇のスタイルを取りながらも一本の話に繋がらず、むしろほぐれてバラバラになっていく構造。冒頭と最後の子供たちの手話が象徴するように、コミュニケーションの不和により不幸に陥るか振り出しに戻る、ハネケらしい一本。最初の長回しで、乞食の女性にゴミを投げつける青年を見かねて、義憤で注意しようとする黒人も、偏見で話を聞いてもらえず、乞食の女性はルーマニアに強制送還される。地下鉄の件もそうで、中東系のチンピラが女優に唾を吐きかけ、同じ移民の老人が「恥を知れ」と止めるシーンでは、そうなる前に何故行動を起こさないのか。それは、善意でやったことが逆に状況を悪化させることを繰り返し経験していて、学習性無力感に陥っている、そんな移民問題も背景にあるのだろう。BGMもない映画で唯一、太鼓のセッションが疾走感溢れるビートを刻んで、一際印象に残る。グワングワンと鳴り響く終わりなき負のスパイラルに観客を放り込み問いかける。現在のイスラム系移民の対立や日本で検討される移民政策も他人事ではない。ハネケ入門編に最適。中級者にはちと物足りない。
[DVD(字幕)] 5点(2015-06-09 19:31:42)
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