841. ハチ公物語(1987)
この映画で素晴らしいのは、ハチ公だけでなく、人間。仲代達也と八千草薫の二人だけではなく、他の主要な人物の台詞などが素晴らしい。一番心に残ったのは渋谷駅でのシーン。疲れ果て、食べ物をねだるハチに飲み屋の客が苦言を呈す「こういう不潔な犬は、早く処分したほうがいいんじゃないか」。そこで主人が言った言葉がよい。「不潔なのは、あんたの心じゃないんですかね」。 惜しむらくは3【ひかりごけ】さんのおっしゃるとおりハチ役の犬に愛想が足りなかった点か。ビデオでメーキング映像が付いていたのもこの点数に落ちついた勝因。 (2021年7月再見)いやあ良いなあ、この雰囲気。古き良き日本のユートピアというか、あったかい人情味あふれる人間模様がたまらない。この作品には何組もの夫婦が出てくるが、どれも魅力的なんだよなあ。 もちろん日本犬好きにはたまらないワンちゃんの魅力が詰まっていて、泣ける。葬式の際の号泣とかやりすぎの感は否めないが。 [ビデオ(字幕)] 8点(2004-08-22 12:43:21) |
842. サマーストーリー
《ネタバレ》 隠れた名作だが、悲劇である。 前半に見られるダートムーアでの自然に育まれたエピソードが、非常に美しく調和が取れているのが印象的。 無駄なシーンがないので96分という短い時間に収まっている点も良い。 また文芸作品だけあってイギリス農民の慎ましくも明るい日常が垣間見れる。 ただ、個人的にそこまで心を揺さぶられるものがなかったし、誰にも強く感情移入できなかった。 運命とはときに非情なものとはいえ、この映画の結末はあまりにはかない。 [ビデオ(字幕)] 7点(2004-08-19 13:03:41) |
843. イルカに逢える日
《ネタバレ》 小笠原に行くのは、何年も前からのオレの夢だったんだよね。切符まで取って、明日出発というときに身内に不幸があってやむなく取り止めたこともあるぐらい。だから、この作品を見るのはとても楽しみだった。心の中で「天国にいちばん近い島」に似たものを期待していたのかもしれない。でも、始まってすぐコンサートをめぐるゴタゴタや暴走少女団、ペースメーカーをつけた女性の病気、果てはヒロインが溺れる等やはり失敗だったかと悔やんだ。ただ、ここであきらめちゃいけないんだな。ここから最後へ向ってだんだん卒なくまとめていくのがこの映画。最終的には平均点を越えた評価になったのは、イルカが取り持つベタな恋やところどころにみえる小笠原の風景などがちゃんと撮られていたから。これを見て小笠原へ行きたくなったとかそんなんじゃないけれど、見て良かったと思う。ただ、エンディングで水族館の映像使っちゃダメでしょ(笑)。それと小笠原は飛行便がないので自衛隊に依頼して来てもらうんだけれど、それが航空自衛隊でなくて海上自衛隊が水上ジェット機みたいのを飛ばしてきたのはびっくりした。きっと滑走路がそれほど長くないために陸上へ着陸するのは無理なんだろう。誰を見ていないことを良いことに、勝手なことをしゃべりまくってスイマセン^^; 6点(2004-08-18 19:00:00) |
844. ファイト・クラブ
《ネタバレ》 冒頭から「スナッチ」に似たものを感じた。「スナッチ」同様、この映画が高い得点なのに衝撃を受けた。テンポのいい奇想天外なストーリー、自分が気がつかないものを気づかせてくれた等々賞賛の声があるのは分かる。でも、9.11で何を学んだというのだろう。最後にビルが崩れ落ちていく場面で、現実の悪夢を思い出した。映画は、人々に夢を与えるもの。現実逃避ではなく、明日からまた生きていくことのできる、明るい希望を与えてくれるものと信じて疑わない。二度と見たくない映画。 3点(2004-08-18 13:07:53)(良:1票) |
845. 北斗の拳(1995)
どうにもまいったね、こりゃ。っていうか、北斗の拳を実写化しちゃダメでしょ。そこからすでに間違っている。頑張っているのは分かるけど。バットを殺しちゃいかんでしょ。師匠を殺したのはシンじゃないし。あの北斗百列拳はなんてこった。いいマッサージになりそうな按配じゃねえか。ユリア役の鷲尾いさ子の美しさと、ケンシロウ役の人が頑張ってアクションしていたことにのみ1点ずつ献上。 2点(2004-08-17 18:55:45)(笑:1票) (良:1票) |
846. ライフ・イズ・ビューティフル
友達に勧められてみたが、感動も、泣きもできない。 前半と後半のテンションがあまりにも違うのにも戸惑った。 なんというか、主人公のテンションが高すぎて、ついていけないんだよ。 そこまで早口でセリフをしゃべられても、逆に不自然。 [地上波(字幕)] 4点(2004-08-17 17:06:15) |
847. 君がいた夏
少年の日の思い出を綴るノスタルジー溢れるこの作品、なんといっても雰囲気が良い。思春期や青年期に一度見ておくべき作品。 ただ肝心のストーリーはなんてことはなく、残念ながらそれがこの平均点が7点台に留まっている原因かもしれない。 それでもこの映画が好きなのは、個々のエピソードにユーモアと愛を感じられるから。 「恋はデジャブ」の監督でもあるハロルド・ライミス演じる親友アレンの存在も大きい。 ビデオジャケットにもあるJ・フォスターの笑顔はたまらないし、途中の挿入歌や白い砂浜、ラストでのショットなどどれも素晴らしい。 [DVD(吹替)] 8点(2004-08-17 17:00:19) |
848. グリーンマイル
もう少し感動するのかとも思ったが、見終わってもぐっとくるものはなかった。長いし、一度見たら充分という作品。でも、俳優の演技や作品全体の出来から見ても5点は付けるべきだと感じた。勧善懲悪、宗教の匂い、死刑制度等いろいろ議論のあるのは納得。 5点(2004-08-17 09:32:17) |
849. 毎日が夏休み
まず、佐伯日菜子のしゃべり方はなんとかならんもんでしょうか。慣れたらさほど気にならなかったものの、最初はなんじゃあこりゃあ状態でした。佐野史郎も暗い。頼みは風吹ジュン(若!)のみであったが、彼女も不幸のどん底へ落ちていくかのごとく、周りを気にしてどんどん落ちていく。途中はだめだなあコレと思いながら見ていた。爽やかコメディものと思ったら、ぜんぜんスッキリ爽快じゃないじゃない。でも、最後はうまくまとまっていて、ほっとしました。皆さんおっしゃっているように、ところどころでいい味出している映画です。でも、私には一度見れば充分でした。 4点(2004-08-16 13:51:36) |
850. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 言わずと知れた娯楽大作!SFの要素のみならず、ファンタジー、アクション、サスベンス、ドラマなどありとあらゆるジャンルが漏り込まれたシリーズで、子供のときからよく見ていました。 いま見ると良くも悪くも80年代の少年向きで娯楽性が高すぎる気がします。ラストらへんの話ができすぎなところもちょっと気になりますが、マーティンとドクという主要人物のキャラクターが立っており、マクフライ父親の勇気も力をもらえるのでやっぱり素直にいい作品です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-08-15 23:22:25) |
851. A.I.
悪いとも良いともいえない、中間の点数評価。とにかく映像は近未来の映画という感じで、全編にわたって丁寧に作りこまれた映画だと感じた。ただし、ストーリーには多少無理があり、また見たいと思わせてくれるような出来ではなかったのが残念。人間であれ何であれ、愛や嫉妬に狂ったものほど怖いものはない。最後はちょっとほっとする。 5点(2004-08-10 18:09:47) |
852. マトリックス リローデッド
アクションは前作を越えるほどの出来。100人組み手のシーンは何度見直してしまったことか・・・。しかし、最後が??。終わりよければ、すべてよしなのに・・・。 6点(2004-08-06 21:32:12) |
853. マトリックス
最初観たときはやはり衝撃が走りました。しかし、難解です。途中はグロいし。 6点(2004-08-06 21:30:31) |
854. ルパン三世 盗まれたルパン ~コピーキャットは真夏の蝶~<TVM>
最近の作品の中では思ったより面白かった。久しぶりにルパン三世を見なおした感じ。ルパンが盗まれてしまうという奇抜な発想から始まって、ルパンコレクション等秘密がぎっしりで楽しませてくれる。やはりあの名作「カリオストロの城」には及ばないものの、出来としては良いと思う。「コワイのは死ぬことなんかじゃない、人生が退屈なことさ」という台詞もまたよい。 6点(2004-08-03 21:30:04) |
855. シックス・センス
《ネタバレ》 全体的な感想は可もなく不可もなくといったところ。ホラーはあんまり好きではないが、泣かせる話もあったりしてちょびっと感動。 でもなあ、無理があるよ、あのオチは。期待しすぎたせいか、また見たいとは思わなかった。ただ、ラストのオチへの伏線を再確認するために、完全版のDVDを見るのもまた一興かと。 (2020.5再鑑賞。私の好きなアンブレイカブルに共通する監督の雰囲気は同じで、静かでセリフも抑揚がない。主人公が正義に目覚めて生きる目的を発見するのも同じだが、こちらは盛り上がりに欠けるうえにホラーシーンも出てきて趣味が悪い。ラストに向けてポジティブな方向へ収束していくのはさすがの手腕だけど、ホラー好きじゃないかぎりおすすめしません。) [地上波(字幕)] 5点(2004-07-31 17:32:31) |
856. チャーリーズ・エンジェル(2000)
アクションは他のへなちょこ映画と比べると特筆すべきものがある。頭を空っぽにして、気分転換にみるとすっきりとしていいかもしれない。ただし、点数は高いけれど、一度見たら十分という作品。お色気だけでは、世界を制することは出来ない。 [ビデオ(吹替)] 6点(2004-07-31 11:07:32) |
857. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
たしかにキャストや全体の雰囲気は悪くないんだが、ひとつひとつのエピソードやストーリーの展開がよくわからず、退屈で仕方がない。 「生きるってことは、大変だ」という台詞が身に染みるような、内向きな姿勢もまた消化不良だけれど、名作の雰囲気はある。もっと大人になれば魅力が分かってくると信じたい。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2004-07-30 23:08:11) |
858. 12人の優しい日本人
思ったより面白かった。日本が陪審制度を導入したらこんな風になるんだというのがよく分かる。最後までおどおどして自分の意見を言わない人とかありがち。やはり日本人には、陪審員制度より裁判員制度のほうが合っているのがよく分かる。 二転三転するストーリーもよく出来ていて面白い。 (2020年9月再鑑賞。7点→8点へアップ。) やはり面白い。改めてみると、ものすごくよく出来た脚本なのが分かる。それを演じる俳優さんたちの演技も、演技と感じられないほどの出来栄え。こういうのってすごく難しいことなんだけど、この作品では見事にこなしていて素晴らしい。 各キャラクターはいささか誇張されすぎているが、日本人の特徴をよくぞ描いており感心させられる。人の意見を聞く→自分の意見を言う→妥協点を見出して解決に導くという大事な、しかし当たり前の訓練を、学校や社会で学んでこなかったツケの象徴のような人々が出てくる。対話拒否やらメンツやらでぐちゃぐちゃになってしまうところを、奇跡的にうまくまとめている。しかも笑えるコメディー要素もふんだんに出てくる。傑作。 [地上波(邦画)] 8点(2004-07-29 22:56:43) |
859. カリブ・愛のシンフォニー
こういう映画は嫌いじゃないですね。実際にメキシコへ行った気分になります。夢があって、途中で挿入される松田聖子の歌もなかなかいいじゃありませんか。スペイン語勉強中の人には勉強にもなるし。しかーし。↓の方も仰っているように、ラストは何とかならんもんでしょうか。後味悪。峰竜太と嫌味な外国人女性は余分な気がしますね。主人公二人の愛をもっと深く追ったほうが良かった。そうはいっても、婚約中の二人、見せつけてくれますね。 6点(2004-07-29 11:03:13) |
860. 父の祈りを
《ネタバレ》 ものすごく出来はいい作品。しかし、15年という重さを受け止められるかというと、それもまた難しい。「ショーシャンクの空へ」と似たような展開だと思ったけれど、最後になってやっと冤罪が晴れるなんてね。救われない。重い気分になるだけ。自分が理想とする映画は、何度も見られて、気分がすっきりする映画なんで、こういう映画はどうしても点数が低くなってしまう。でも、6点以下にすることはできない。それほどリアリティに満ちている。演技が迫真に迫っている。実話がベースなんだよね、これ。自分としては、燃やした紙が舞うシーンよりも、テープを引きちぎって人格が壊れるシーンが頭に焼き付いている。 6点(2004-07-28 00:19:28)(良:1票) |