861. キャノンボール
《ネタバレ》 公道爆走おバカコメディ。僕が好きなジャンルの1つです。 これもアメリカ映画のお家芸の1つ。 ただ、本作は出だしで躓いているのが勿体ない。 こういう映画は、レースに参加する登場人物紹介はほどほどに、 さっさとスタートを切ってもらいたいんですが、そこまでが非常に長いのが惜しいです。 レースが始まってからはそれなりに面白いので。 シナトラ一家からはサミー・デイヴィスJrとディーン・マーティン。(2では御大自らも登場されましたね)自身をパロッているロジャー・ムーア。 主演のバート・レイノルズにハル・ニーダムのカメオ出演は「トランザム7000」へのリスペクトでしょうか? ジャッキーも楽しそうだったし、この豪華キャストをみているだけでも楽しい。 ただし、映画の面白さとしては「トランザム7000」の圧勝でしたけどね。 [DVD(字幕)] 7点(2014-07-17 20:55:23) |
862. 刑事コロンボ/ハッサン・サラーの反逆<TVM>
《ネタバレ》 警部が犯人に目星をつける。 その犯人への捜査への障害が多ければ多いほど、このシリーズは面白い。 本作の犯人は外交官特権をちらつかせる、アラブのお金持ち某国の超エリート。 上層部の政治的配慮に捜査の妨害と、さすがに警部も思い通りに事が運びません。 ラストはまさかまさか、警部、犯人を逃がしちゃうんですか…?と思ったのも束の間、 一旦犯人を安全地帯に逃がしたフリをしつつ、鮮やかな逆転劇。 アラブ某国のエリートが、厳しい判決が予想される自国で裁かれるのを恐れ、 警部の言いなりになりアメリカで裁かれることを望むラストは痛快。 それにしても警部、いつの間に国王閣下を抱き込んでいたのでしょうか…? [DVD(字幕)] 6点(2014-07-17 20:47:06) |
863. オルカ
《ネタバレ》 先に製作された「ジョーズ」を感じる部分は確かにあります。 オルカと対決するあの船も、ロバート・ショウ演じるクイントの船とよく似ている気がする。 しかし本作と「ジョーズ」と決定的に違う所は、無表情、無感情に人を襲うジョーズとは異なり、 本作ではオルカの表情や感情をとらえているところだと思います。 度々アップでとらえられる目が恐ろしくもあり哀しくもあります。 その勝敗は早い段階で想像はつきますが、ラストのシャチ対人間の一騎打ちは見応え充分。 モリコーネの愁いを帯びた音楽やこれも愁いを帯びたシャチの鳴き声も実に効果的に挿入されています。 海洋パニックものとして、映画の面白さは「ジョーズ」に軍配が上がるかもしれません。 「ジョーズ」と比較されることは十分承知の上での本作だと思いますが、 本作はシャチをただの悪としなかったところが良かったのではないかと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2014-07-10 22:07:18)(良:3票) |
864. きっと、うまくいく
《ネタバレ》 3人組のトホホな大活躍?に大いに笑わされ、彼らの厚き友情の物語にホロリとさせられる。 これらがテンポ良く繰り返される軽快さ、力強さ。3時間近い長尺を感じさせません。 ボリウッド発・青春人情喜劇の傑作です。本作はそれだけにとどまりません。 現在と過去、次々に展開を変えながら家族の物語、ミステリ・サスペンス、ラブストーリー、 様々なジャンルが混在してきますが、それらがしっかり絡み合いながら作品の中で見事に機能している。 そして油断しているとドン!と押し込んでくるギャグにまた笑わされます。 本当に3時間が必要な作品なんだなと思わされます。 ボリウッド映画らしく、何度か挿入されるミュージカルシーンもお手の物で、長い上映時間の中で程よいアクセントになっています。 いかにもインド風の挿入曲も、その歌詞がその時々の彼らの心のときめきや痛みを見事に代弁しています。 そんな青春人情喜劇の中に挿入される、インド現代社会への批判精神も効いています。 他のインド映画でも、インドを舞台にした他国の映画を見ていてもよく感じることですが、インドにみなぎる熱いパワーは本作でもやはりすごい。 映画を見てここまで元気を貰ったのは久々な気がします。 オチも見事で、空と湖の澄みわたる美しい青と相まって鑑賞後の爽快感も格別。 映画の色んな楽しさがぎっしりと詰まった本作、久々に10点満点を出させていただきます。 [DVD(字幕)] 10点(2014-07-09 17:02:44)(良:1票) |
865. ボルサリーノ
アラン・ドロンとベルモンド。フランス映画2大スターの競演。 ひたすらクールに決めるアラン・ドロン。一方陽気な男をコミカルさも交え演じたベルモンドと2人の持ち味も十分。 作品としてはこうしたギャングの抗争を描いた映画にしては重厚感はさほど無く、 軽快な音楽(この音楽自体は好きですが、使うタイミングが良くない所もありましたね) もそうですが、軽い。微妙にコミカルな作風もどうだったのでしょう…。 冒頭の2人のどこかコミカルで迫力に欠ける殴り合いから違和感がありました。 それでも、この2人の持ち味十分、互いに負けず劣らずの存在感がしっかり出ている競演は楽しめる作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2014-07-07 19:17:35) |
866. ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
《ネタバレ》 9.11後のアメリカ、そしてアメリカ市民を描いた映画は何本か見ましたが、その中でも本作は好きな映画です。 序盤からずっと見ていて気が滅入りそうになる。ですが、鍵の登場以降、状況が少しずつ動き出します。 オスカー少年と、彼の周りいる祖父、祖母、母親、NYの色んなブラックさん。 大げさに感動をあおる演出や音楽は控えられていますが、静かで優しさにあふれた人間描写がいい。 9.11を忘れることなんて永遠に出来ないだろうし、悲しみが消えることも無い。 しかし少しずつでもいい。少しずつ前を向いていこう。 最後は9.11以降、心に負った傷がそう簡単に癒されるはずもない、アメリカに暮らすごく普通の人々に贈る、優しいエールのようなものを感じました。 一見意味不明なこのタイトルもいい。 たしかに、時にものすごくうるさくもあるけど、ありえないほど近い。 更にもう1つ付け加えさせてもらえればありえないほど優しい存在でもあるのです。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-06-30 21:43:33)(良:2票) |
867. メカニック(2011)
《ネタバレ》 ブロンソンの主演作をリメイク。主演にステイサムは正解だったと思います。 ゴルゴ13のようなクールで寡黙な殺しのプロフェッショナル、 というキャラクターはブロンソンの方が好きですが、そのタフさという面ではステイサムですね。 オリジナルはブロンソン好きでもない限りおススメもしませんが、映画としては本作の方が面白いと思います。 前半で姿を消しますが、ドナルド・サザーランドも渋い。 特に地下駐車場でステイサムと対峙するシーンは本作の前半の大きな見せ場の1つになっています。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-22 14:23:14) |
868. 晴れて今宵は(1942)
《ネタバレ》 久しぶりにアステアの映画を見ましたが、やっぱり楽しいなあ・・・。 な~んにも考える必要無く、ただ楽しい。 これはアステアの映画に限らず、昔のミュージカルに共通して言えることですけどね。 本作は、「踊る結婚式」に続くリタ・ヘイワースとコンビを組んだ作品ですが、ストーリーも面白く、「踊る結婚式」よりこちらの方が好きです。 本作は作品が始まって30分ほどは動きが少ないんです。しかしアステアのパワフルでコミカルなソロに始まり、 ラストまで3度ほど用意されているリタとのペアの舞いは曲調を変え、衣装を変え、 優雅に、パワフルに、たっぷり楽しませてくれます。 まあ、冒頭にリタが「私は結婚なんてしない」みたいなことを言う時点で、最後は誰と誰がどうなるのか分り切ってはいるのですが、 気軽に見られる楽しいストーリーとミュージカルシーンがたっぷり堪能できれば、ミュージカルというジャンルはそれで十分なんだと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2014-06-21 20:20:21) |
869. New York 結婚狂騒曲
《ネタバレ》 エマはラジオの人気パーソナリティで恋愛相談のカリスマ。 そんな彼女も自分の恋愛や結婚に関しては、自分の前にいる2人の男の狭間で心が乱れ揺れ動く。 そんな女心を演じるユマ・サーマンがとてもかわいい作品です。 2人の男は相変わらず人生順風満帆、エリート風のスマートな男の役が似合うコリン・ファース。 そしてもう1人はそんなコリンよりちょっとワイルドな消防士(ジェフリー・ディーン・モーガン) こういう映画で役柄的にオイシイのは消防士の方。 コリンの役は1つ間違えば結構嫌味な役にもなりますが、本作にはそれが無い。いい奴すぎるくらいです。 ストーリー的にはかなり都合よくカッコよくスマートに映画からフェードアウトしていきますが、ラブコメでのコリンはこういう役が似合いますね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-09 21:07:33)(良:1票) |
870. 抱きしめたい(1978)
《ネタバレ》 1964年、ビートルズ、アメリカ上陸。あっという間にアメリカを制覇し、世界制覇を果たしたビートルズ。 今なお語り継がれる彼らのアメリカ上陸と熱狂するファンの姿を描いたロバート・ゼメキスの監督デビュー作。 ホテル内でのビートルズを探せ!、そして警官との鬼ごっこも楽しく、映画のテイストとしては、典型的青春ドタバタコメディですが、 音楽は全て初期のビートルズナンバー。そして見えそうで見えない、すぐそばにいるビートルズ。 あそこまでホテルに潜入は出来ないにしても、何とかしてビートルズに近づこうとした女の子、当時は一杯いたんでしょうね。 当時のビートルマニアの熱狂ぶりをうまくコメディタッチで描いた作品です。 ビートルズが好きな方にはまず楽しんでいただける映画だと思います。 何でDVD、ブルーレイ化されないんだろう?という映画は結構沢山ありますが、僕にとっては本作もそんな1本です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-06-09 21:03:16) |
871. 戦場のメリークリスマス
微妙な空気が作品を支配していますが美しく、哀しく、そして狂気じみている。 戦争とそれに翻弄される人間を描いた、 戦闘シーンは一切無く風変わりな作品ですがこれも戦争映画の1つのカタチでしょうか。 美しく哀しいと言えば、坂本龍一氏のテーマ曲。 (「ラストエンペラー」でも感じましたが演技は・・・。だけど。) 映画を構成する他のどの要素よりも音楽が印象に残る作品です。 ラストのたけし演じるハラの心の内を音楽にすればこんな感じになるのでしょうか・・・。 奇抜なキャストですが、その中でも最も心に残るのはやっぱりたけしであり、作品の細部は忘れてしまっても、 テーマ曲と共にたけしのラストの「メリークリスマス、ミスターローレンス!」の台詞と本作最後の表情が強烈に印象に残ります。 [DVD(邦画)] 6点(2014-06-05 23:35:40) |
872. 奇跡のリンゴ
それまでの常識では考えられないことを、 苦難の末に成し遂げる偉人を主人公にした映画って、苦難の時間帯はかなり作品が重たくなるものです。 本作もそうなのですが、主人公夫婦を演じる、 阿部サダヲと菅野美穂の程よい明るさ、朗らかさがいいし子ども達も可愛い。 感動的で心温まるエピソードが随所にちりばめられていて、それ程重さを感じさせません。 寡黙な父にしてよき理解者である、山崎努の存在も効いています。 この家族が津軽のリンゴの農村の中に自然に溶け込んでいます。 リンゴ農家の木村秋則さんの信念とリンゴへの愛情、そして家族愛に支えられて産まれた、まさに奇跡のリンゴのお話でした。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-31 23:46:24) |
873. かぞくモメはじめました
《ネタバレ》 しかし何というひどい邦題を付けるのだろう・・・。いい映画が台無しの邦題ですよ。 日本未公開だから、どこかで聞いたことがある(「かぞくはじめました」)タイトル付けてちょっとでも注目してもらおうとしましたか? ビリー・クリスタルとベット・ミドラーという濃い2人が主演。 娘夫妻が仕事で留守にする間に3人の孫を預かる騒動を描いた作品で、 ドタバタコメディでもあるのですが、実に心温まる家族愛の物語でもある。 最後はまさか感動させてもらえるとは思ってもみませんでした。 フェイスブック?ツイッター?アプリ?何それ?というビリー・クリスタル演じるおじいちゃん。 ベット・ミドラー演じる妻と、孫の面倒を見るためにやって来た娘夫妻自慢のハイテクハウス。 ハイテクには疎いですが、人間にとって大切な心の触れ合いで孫と接していく。 時代は凄いスピードで進歩していくけど、大切なのは心なんだよ。そんなことを訴えかけているようです。 雨でびしょ濡れになりながら孫たちと缶蹴りのシーンや、 3人の孫たちがそれぞれに抱えている問題を自分の力で乗り越えていこうとする終盤の展開は感動的です。 そして本作はエンドロールがいいんです。どれもいい写真ですよ。ぜひエンドロールまでご覧ください。 大して期待していた訳ではないのですが、このエンドロールまで含めて、 久々に楽しくて温かみのあるいいアメリカン・ホームドラマを見させてもらいました。 [DVD(字幕)] 8点(2014-05-29 21:50:32) |
874. ブルージャスミン
《ネタバレ》 アレンのコミカルなヨーロッパ巡りは小休止。(あるいは終了?) アメリカに帰ってきた本作は久々に笑いの要素は控え目、 人生の分岐点を描いた少々シリアスな人間ドラマ。これもアレンお得意のパターン。 アレン映画独特の味わいのある色調に、相変わらず音楽がいい。 ケイト・ブランシェット演じるジャスミン。 “虚栄心”という言葉が真っ先に思い浮かぶ人物像。 かなりイタイお人柄ではあるのですが、 このジャスミンという女性を絶妙のバランスでどこか憎めないキャラクターに仕立て上げています。 また、ジンジャーとのあまりにも違う幸せへの価値観の違いや、 シリアスさのあるドラマの中に登場する男どもの、 少々なさけなくもコミカルなキャラクターもいいですね。 自身の監督作で何人もの俳優にアカデミー賞を獲らせてきたアレンですが、本作でケイトが主演女優賞を受賞。 相変わらず自ら脚本を手掛け、年1本ペースを貫く。 まだまだその手腕に衰え無し、その健在ぶりが嬉しい。 [映画館(字幕)] 7点(2014-05-27 22:50:19) |
875. L.A. ギャング ストーリー
《ネタバレ》 実在のギャングスターを描いた映画で度々登場したミッキー・コーエン。 ショーン・ペンのコーエンはちょっとスマートでしたが、スマートな中にも流石の迫力を醸し出します。 ストーリーは色んな意味で「アンタッチャブル」を思わせます。 アンチャッブル側、ギャング側、それぞれの登場人物の個性や時代の雰囲気、音楽などやはりアンタッチャブルはいい映画だったなあと思わされます。 とは言えジョシュ・ブローリンの、エリオット・ネスと比べるとちょいワルでとびきりタフな隊長像は様になっていたし、ラストのコーエンとの一騎打ちはなかなかの迫力でした。 ただし、最後の“バッジ”はちょっと余計だったかな。 オマラ巡査部長、途中はタフさではハリー・キャラハンにひけを取らないな、なんて思いながら見ていたら、全く同じ締めでしたから・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2014-05-23 22:15:10) |
876. コン・ティキ
《ネタバレ》 海洋アドベンチャーとしてはそれほど派手さは無く、 CGも効果的に使われているけど、最近のこの手の映画にしてはCGの挿入は控え目です。 しかし本作はそれが良かったのだと思います。 大昔の人々がたどったであろう道のりを、出来るだけ当時の仕様で1947年の彼らは挑んだ。 だからこそ、そんな彼らのフロンティアスピリットを再現する本作には、 ギラギラとした直射日光や、潮の匂いや男たちの汗の匂いがスクリーン越しに感じ取れるかのような描写がよく似合うと思います。 サメとの攻防戦を描いた緊張感。確実に筏の木が水を吸って重くなっていく不安感。 しかし、それでも南赤道海流に筏が乗ったことがわかった時の高揚感。 次第に仲間達を強く結びつけていく連帯感。 終盤の陸地に向けていくつもの大波を超えていく、彼らの最後の海との格闘は迫力満点です。 エンドロールで無謀とも思える挑戦を成し遂げた彼らのその後が紹介されています。 仲間達それぞれに、その後も冒険心にあふれた生涯を全うしていました。 同じ男として、彼らがとても羨ましく、眩しく映りました。 これは映画館で見たかったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-21 22:35:39) |
877. 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様
「僕の伯父さん」から始まった新シリーズ、満男&泉ちゃん篇。 でも、僕にとってのこの新シリーズは満男&伯父さん篇なのです。 大学・就活・社会人生活に恋に悩む満男のドラマが描かれる。寅さんのマドンナらしき人も出てくる。 そんな中に挿入される寅さんと満男のドラマが大好きなのですが、本作はその良さがとてもよく出た一本。 まずは序盤の鉛筆をめぐる寅さんお得意の名調子と満男、そしてとらやの人々。 次は長浜で「男がいたっていいじゃねえか。そいつと勝負すりゃいいんだよ」 この時の寅さん、カッコいいんだよなあ。そして鎌倉の別れ際もいい。 2人の師弟関係なのか、友情なのか。この伯父と甥のドラマはいつも本当にいい味わいがあります。 ラストの満男の心の声。「近頃僕は伯父さんに似てきたと言われます」と言う。 そうそう。満男君、僕は本作のだいぶ前からそれに気付いていましたよ。 どんどん伯父さんに似てくるなあって。 更に本作の一番最後と冒頭に出てくる、寅さんを先生と呼ぶ小林幸子演じる演歌歌手。 初期の作品の旅の一座と一座の花形大空小百合ちゃんを思い出します。 旅先でのちょっとした心の触れ合い。寅さんの優しさ。 やっぱり寅さんにはこういうのが似合うなあ・・・。 さて、順番はめちゃくちゃで好きな順番にレビューしてきましたが、ようやくこれで寅さん全作品レビュー完了です。 もうこれで寅さんの新規レビューが出来ないと思うと、ちょっと淋しくなりますね。 既に全作品を複数回見ていますが、これからも見続けますよ。 あなたの一番好きな映画は?と聞かれれば、僕は迷わず「寅さん」と答えますから。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-19 21:16:48)(良:1票) |
878. ベティ・サイズモア
レネーの魅力がとてもよく出ている1本です。 僕にとって、レネーは苦手な女優さんの1人ではあるのですが、本作のようなほんわかした天然系キャラがよく似合うと思います。 本作はそんな天然系キャラの主人公が巻き起こす騒動を軸にしながら、サスペンスとしてはユルいですが女性映画的な要素も巧く絡められています。 他のレネーの出演作でも感じることですが、演じる役のその時々の感情を言葉で吐露するよりも、 表情で全てを物語るかのような彼女の演技は本作でも素晴らしい。 モーガン・フリーマンとクリス・ロックの2人はお笑い担当としていい作品のアクセントに。 この2人がいなかったらもうちょっと面白味に欠ける映画になっていたかもしれません。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-15 21:28:10) |
879. 俺たちサボテン・アミーゴ
「サボテン・ブラザース」の邦題と原題を足して2で割ったような邦題が付いた作品ですが、続編やリメイクなどではなく全くの別物です。 そこにウィル・フェレル主演なので“俺たち”を付け加えたみたいなタイトルですね。 「サボテン・ブラザース」のような映画を期待して見る人が多いでしょうが、基本コメディではあるものの、さほど笑えず結構真面目なドラマになっているのが拍子抜けでした。 その一方で、ミュージカル風にキャストが歌うシーンや、プロコル・ハルムの名曲“青い影”のスペイン語カバーバージョンもなかなかのもので、音楽が印象に残る作品でした。 [DVD(字幕)] 4点(2014-05-11 15:06:05)(良:1票) |
880. テネイシャスD/運命のピックをさがせ!
テネイシャスDとは、本作の主演の2人が実際に結成しているバンドのバンド名。 それにしてもジャック・ブラックという人は芸達者です。 まあ、風貌はダサいんですが、ロックやってる時のこの人はなんでこうもサイコーなんでしょうか。 勿論コメディ俳優としても本当に面白い。彼の得意技であるハイテンション顔芸だけでも十分面白いです。 本作は冒頭から“地獄のロック・ライダー”ミート・ローフや、“ゴッドファーザー・オブ・メタル”ロニー・ジェームズ・ディオが登場。 特にロニーがポスターから飛び出して本当に歌いだすところなんて、ロニー好きにとっては堪らないシーンですよ。 ジャック・ブラックの他のロック映画同様に、本作でも作品全編にみなぎるロック・スピリッツが気持ちいいんです。 いっそのこと、もっと徹底的にへヴィ・ロック・ミュージカルにしてしまった方が良かったのかもしれませんね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-10 20:25:02) |