881. 天地明察
《ネタバレ》 冒頭の囲碁対決で江戸城に天守が無い映像で、「おお、わかってるじゃん」と思いきや、小田原城と称して只管山登りするシーンに「なんじゃこりゃ?」と思ったら実は竹田城だったという、この作品はいったい何を考えているんだろうと序盤から翻弄された。もうこういう絵になるシーンにしておけばOK的な考えが通用しないという事が製作者にはわからないのだろうか?原作未読だし、史実についても詳しくないが、あの忍者襲撃シーンは無理矢理感がアリアリなのはわかる。岡田君も序盤善人すぎてどうかな?と思ったら、突然性格が豹変するし、これじゃあ役作りにも苦労したのではないのかと。挫折はあったのだろうが、成長や葛藤の描写も曖昧かつ不自然で、長い尺のワリには人物像を描ききれなかったような。結局は盛り上がりに欠け、予定調和で、宮崎あおいが可愛いだけの作品になってしまい、自分だったら宮崎あおいと結婚できるなら暦なんてどうでもいいと思えてしまった(それはそれで幸せな妄想ではあるのだが)。そもそもこの2人はプライベートでも騒動があるわけだし、視聴者に余計な事を考えさせる事は結局物語を崩壊させる事になるのではないのかと。要するに脚本はダメダメだし、演出はグダグダだし、配役もミキャストだったという事でしょう。まあ、現代の価値観からすれば、1~2日暦がズレたところでどうって事はないですし、それで吉凶を判断する事自体が非科学的なのですが、400年後の地震予知や火山噴火と奮闘している現代においても、科学では解明できない神の領域は存在するのかなとあらためて思い知らされる作品でもある。原作者に色々とゴタゴタがあって、本来封印されるハズの作品ではあるのだが、岡田君の山登り映画宣伝のためにやっと深夜放送できる所まではこぎつけたのかなあと余計な事も考えてしまった。 [地上波(邦画)] 4点(2016-01-03 19:31:47) |
882. 戦火の馬
よくできてるとは思うんだけど、その分逆にアザトイというか。戦争と動物で「これでもかっ!」って所がね。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2016-01-02 21:02:30) |
883. 愛と誠(2012)
なんじゃこりゃ??? [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-01-02 16:41:26) |
884. 宮本武蔵完結篇 決闘巌流島
《ネタバレ》 オッサン武蔵も3作目となると、その落ち着きぶりがしっくりくるが、脚本に疑問が。千葉の船橋で百姓生活していたというのは事実なのか原作にあるのかわからないが、武蔵の物語として必要なのか?2人の女による奪い合いも必要なのか?とツッコミたくなる。ここに尺を使いすぎて、突然巌流島が始まって、細川家重臣が見守る中決闘したというのは本当なのか?瀬戸内海とは思えない広大な海と高い山のある舟島(巌流島)にも違和感。小次郎は只管カッコよかったので、もっと登場時間を増やして欲しかった。まあ、2人とも就職浪人中の身であり、職を求めて彷徨う結構ツライ立場だったというのは伝わってきた。武蔵の百姓生活はその反動的逃避行為と考えると納得もできるけど。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-01-02 14:46:13) |
885. 續 宮本武蔵 一乗寺の決斗
生まれ変わったオッサン武蔵。ストーリー的には成長物語にはなっているようだが、三船敏郎が貫禄ありすぎて既に完成されてしまっているので修行中に見えない。一本調子の演技の問題か。そして又八がまさかのキャスト変更。驚いたのが研ぎ師本阿弥光悦との親交。これは史実のようで、全く知らなかった。後年発揮される芸術的才能はこの辺で開花したのだろうか。吉岡一門はチンピラ以下のお笑い扱いになっており、これもどうなのかと。一乗寺の決斗も錦之助バージョンに比べると迫力なく、武蔵の葛藤も伝わってこない。三船敏郎は荒々しい反面、大味で雑な所があるので、繊細な心理を演じるのは不向きなのか。鶴田小次郎は高倉小次郎よりはイメージに近いかな。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-01-02 12:30:33) |
886. 宮本武蔵(1954)
どうしても錦之助バージョンとの比較になってしまうが、当時34歳の三船敏郎が若かりし宮本武蔵を演じるのはかなり無理があり、単なるいい年した暴れん坊の中年男にしか見えず、若々しさを表現しているつもりなんだろうが演技も過剰で鬱陶しい。沢庵も貫禄ないし。八千草薫は若くて可憐でそして芯があっていいんだけど。岡田茉莉子の明るさ・元気よさも魅力的。まだ、序盤なので今後の展開に期待したいところ。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-01-02 10:50:39) |
887. ザ・タウン
ちょっと古臭くて、教科書的な犯罪モノ。リズム・テンポは悪くなく、緊迫感もそれなりはあるが、それだけというか。ベン・アフレックは良くも悪くも優等生的役者のイメージがあるので、悪役として物足りなさ・中途半端さもある。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-12-29 10:52:28) |
888. ひとひらの雪
《ネタバレ》 総じて噴飯モノ(特に孔雀?のシーン)のポルノコメディー的作品ではあるんだが、主人公の愚かな生き様こそ中高年男のロマンであり、悲劇であり、喜劇なんだろうな。ラストの親子丼の不発は作者の良心か? [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-28 12:00:38) |
889. 探偵はBARにいる
札幌は好きな街だが、内容が陳腐なのと主役に全く魅力がないので、地域起こしドラマにすらなっていない。松田龍平の探偵物語にちょっと期待したんだが、不発だった。 [地上波(邦画)] 3点(2015-12-28 09:42:25) |
890. 蜩ノ記
《ネタバレ》 忠臣故に自ら汚名を受けて切腹という展開から主人公の潔さは感じるのだが、背景にあるのが跡目争いのゴタゴタというしょうもない話なので、物語としてはつまらない。映像美と役者の所作を楽しむ作品なのだろうが、登場人物はかなり自分を押し殺しているので、見ている方は内心を察するのが一苦労というか、ヘタすると淡々とした流れに感じてしまう。そんな中、少年の友情に対する発露が際だっていた。このシーンはよかった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-12-25 12:37:21) |
891. 恋のクリスマス大作戦
ベン・アフレックのバカっぽさは悪くはないんだが、中身はないし、オチもありきたり。 [地上波(字幕)] 4点(2015-12-22 10:47:57) |
892. カサンドラ・クロス
《ネタバレ》 話は単純シンプルで粗があるし、パニック度もあまり高くないのだが、軍人が使命のために民間人を見境なく撃ち殺しまくるという驚きの展開に圧倒された。ラストで前車両の人達が何も知らずにイキナリ無残に死んで行くところも欧州系らしい不条理感があった。TV放映の90分短縮バージョンだったのも間延びしないでよかったか。 [地上波(吹替)] 7点(2015-12-18 12:32:18) |
893. 刑事物語
刑事モノとしては話がつまらないし、人情モノとしても奥深さがないし、武田鉄也には魅力がないし、すべてが中途半端であり、これでは寅さんには勝てないな。説教くさくて笑いが足りないし人間ドラマにもなってない。よくシリーズ化できたと思う。トルコ風呂を平気でTV放映したという時代の変遷と高倉健の出演のみに加点。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-12-18 11:01:33) |
894. ランボー/怒りの脱出
《ネタバレ》 名作だった1作目と比較して、良くも悪くも「ハチマキ上半身裸ランボー」のイメージを決定付けてしまった作品。子供の頃は夢中になって見たな。でもまあ、こんな冗談みたいな扱いされちゃあ、ランボーが怒るのも無理ないよ。まさに「怒りの脱出」。このダサくてストレートな邦題をつけた人に拍手。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-12-17 15:55:41) |
895. デビル(1997)
《ネタバレ》 家族との交流は描き方が弱いながらもまあよかったんだけど、ブラピに影がないので、タダの善良な兄ちゃんになってしまった。ハリソンフォードも実直な警官で双方が善人なので対比が弱い。で、あくまでも職務上逮捕にこだわるハリソンフォードが結果的にブラピを殺してしまうというオチはどうなんだろう。英国情報部員がブラピを殺しに来るところをハリソンフォードがかばうという展開でよかったのではないだろうか。 [地上波(吹替)] 4点(2015-12-15 12:14:48) |
896. パニック・フライト
ありきたりで、単純で、中身もないが、この割り切った王道感がよい。主演女優も魅力的。犯人男もよい意味でヘナチョコだった。 [地上波(字幕)] 7点(2015-12-15 10:38:02) |
897. コクーン2/遥かなる地球
《ネタバレ》 永遠の命を手に入れました。で、あなたはどうしますか?という問い。永遠の命より大事なモノは何なのか?結局は「家族(愛する人)」って話なんですけど(戻る夫婦も生まれる子供のために戻る選択をするわけだし)、あんまり説教臭くはなくて、前作のインパクトに比べればパワーダウンはしているものの、続編としてのテーマ性は失われおらず、良質な作品になっており、あらためて生きる事の意味を考えさせられる。 [地上波(吹替)] 6点(2015-12-14 12:41:02) |
898. 黒い十人の女
リアリティーが無さ過ぎて、サスペンスにもコメディーにもなってないし、中身がない。昔の女優カタログとして見る分にはよいのだろうけど、それだけの作品でしかない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-12-11 14:46:49) |
899. 秋日和
「世の中なんてキレイなものじゃない!」男女の恋愛だの、結婚なんてのはドロドロしたものでありかつ面倒なものでもあり、決してキレイなものじゃありません。幸せになれるとも限りません。という、生涯独身監督の揶揄や諦観も感じられるのだが、3人オヤジのパロディー色が強くなってしまい、肝心の母娘関係の描き方が中途半端になってしまったような。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-12-10 13:45:46) |
900. 彼岸花
「人生は矛盾だらけなんだ!」と開き直る佐分利信。自分は娘を持つ父の気持ちは永遠にわからないだろうが、生涯独身を貫いた小津安二郎だからこそ、矛盾だらけの父親を哀れみ、茶化す事ができるんだろうな。人情味があるというより、ある意味冷徹ですらある。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-10 11:06:31) |