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 > 目隠シスト さん
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プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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901.  五条霊戦記//GOJOE 《ネタバレ》 
牛若丸と弁慶が五条大橋で出会うエピソードを換骨奪胎し、オカルト風味を利かせた上に、宮本武蔵の幽閉期を思わせる弁慶の内省要素を加味した物語。趣向は理解しますが、『沖田総司はBカップ?』みたいな単純なノリのお話と比較すると間口は狭い気がします。殺陣は多いものの、全体の動きを把握させないカットやアングルばかりでフラストレーションが溜まりました。正直2時間超は長いです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-31 17:43:07)
902.  るろうに剣心
殺陣は想像以上に見応えがありました。ワイヤーを駆使した空飛ぶチャンバラ劇。しかし漫画(アニメ)の実写化の難しさも露呈していたように感じます。必殺技の名前を叫び、吹き飛ぶ敵の姿があれば成立してしまう漫画(代表格は本作と同じく週刊少年ジャンプ連載の車田正美でしょう)に対し、人物の動きを正確に描写したが故に観客の想像力を奪ってしまう実写。本作の原作再現度は及第点に達していると判断しますが、失われてしまった漫画特有の“ロマン”を補う外連味あふれる演出が必要だったとも思います。本作の監督は真面目過ぎました。キャストについては、原作のイメージを崩しておらずお見事です。ところで香川照之の下の歯は差し歯ですか?演技力と役を選ばぬユーティリティぶりには素直に敬意を抱きますが、邦画の香川依存度は限度を超えています。他にもいい役者さんは沢山いると思いますけれども。以下余談。本作は最初、某社の高速バスで鑑賞いたしました。ところが画面が暗い。てっきり夜のシーンだと考えていたのですが、開始30分経っても夜が明けないという(笑)。結局モニターの不良だったワケですが、5時間半の予定が狂ってしまいました。激安高速バスの意外な落とし穴でありました。
[地上波(邦画)] 6点(2013-07-28 19:50:25)
903.  猫の恩返し 《ネタバレ》 
「何でこんな事になっちゃったんだろうねえ……」そう呟く女は酷く窶れ、実年齢より随分と老けて見えた。「あの時わたしが止めていれば」少女は俯き唇を噛みしめた。あの日から3ヶ月。彼女は目を開けていない。窓から差し込む西日の長さと、蝉の喧騒から解放された涼しげな空気が、季節の移ろいを感じさせた。「昔からあの子は猫好きだったから…捨て猫にクッキーをあげたり、猫じゃらしの畑を作ろうと庭に種を植えたり、猫にプレゼントするんだって生きたネズミまで探したり……でもあの子には猫の心配より、自分の心配をして欲しかった。…自分の時間を…生きて、欲しかった」その刹那、一陣の風が窓を叩いた。いや風ではない。黒い、大きな鳥が、窓にぶつかったのだ。振動でゆれる棚。タキシードを着た猫の置物が彼女の枕元に、すっと舞い降りるように、落ちた。「あれ…バロン……おはよう」まるでいつもの朝のような笑顔をみせる彼女。信じられない出来事を目の当たりにして、親友と母親は声を失っていた。頬を暖かな涙がつたう。「あんたって子は…」やっと声を絞り出した母親は震える手で娘の髪を撫でた。「どうしたの…2人とも…何か…あったの?」「ううん、大丈夫だよハル、大丈夫。2人で17歳の夏をやり直そう」ひろみは優しくハルを抱きしめた。「ニャー」いつも椅子の上で寝てばかりいるムタが、ちょっとだけ片目を開けたような気がした。  こんなエンディングが付いたディレクターズカット版なら7点を付けたかもしれません。池脇千鶴の上手さに+1点。
[地上波(邦画)] 5点(2013-07-25 18:56:17)
904.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 《ネタバレ》 
『戦う目的が漠然としていたため緊張感が希薄である。』『みんな超人で、全身打撲という概念は無いの?』『ラスボスの最期が悪趣味過ぎる。』すぐに思いつく短所だけでも、これだけあります。正直、満足度はシリーズの中ではワーストだと思います。でも、このような不満は些細な事だという気もするのです。マクレーン刑事が困り顔でマシンガンをぶっ放しながら走ってくれたら、もうそれだけで『ダイ・ハード』認定でいいんじゃないかと。もう寅さんと同じカテゴリーでOKでしょう。このまま息子に主役をバトンタッチなんかせずに、行けるところまでイッちゃってください。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2013-07-22 19:09:07)
905.  ミロクローゼ 《ネタバレ》 
コメディ、ダンス、時代劇、ラブロマンスを不条理ファンタジーでオブラートした、“愛”をテーマとする3様態の物語。『熊谷ベッソン』と『片目の浪人・多聞』編は物語がリンクしているのに、『オブレネリ・ベレネリギャー』だけは完全別立てになっている時点で、ちょっと脚本を褒め難くいと感じてしまいます。個人的には山田孝之が完全に吹っ切れている『熊谷ベッソン』の馬鹿ミュージカルが面白かったので、これ一本で押しまくってくれた方が楽しめた気がします。
[DVD(邦画)] 5点(2013-07-19 19:29:49)
906.  レッド・ライト 《ネタバレ》 
≪ネタバレあります。未見の方はご注意ください。≫   マシスン博士は、トリック解明の鍵となるモノを『レッド・ライト』と表現しました。=不協和音、異質なもの。“全てを疑え”とキャプションされた本ミステリーのタイトルでもあります。本作の焦点は、物語全体を通したレッド・ライトを探る事にあったと考えます。しかしレッド・ライトが何だったのか、また事の真相が明かされても、驚きはありませんでした。というのも、ミステリーのタネ明かしよりも、主人公(トム・バックリー博士)の内面の方に興味があったからです。以下は提示されたヒントを基に自分なりに想像力を働かせた主人公の心情です……。バックリー博士がインチキ超能力者を憎むようになった経緯は、母親の死が原因とみてよいでしょう。エセ超能力者に病気の完治を告げられた結果、嘘を信じて医者にかからず亡くなってしまったと。シルバーへの異様な執着心から察するに、シルバーが母親の死に関与していた可能性も考えられます。しかし、主人公が自身の本物の超能力まで否定する必要があったのでしょうか。彼の強大な能力を見るにつけ、その力は幼少期から発現していたと想像できます。つまり彼の母親は本物の超能力を目の当たりにしてきたはずです。珠が実在する事を知っていたが故に、石を珠と見誤ったのだとすれば悲劇です。幼い子供が自身の能力を呪ったとしても不思議ではありません。傷心の彼にとって、新たな心の拠り所となったのがマシスン博士でした。“自身を否定する自分を肯定”してくれる存在。もう一人の母親とも言えます。直接にしろ間接にしろ、主人公は二度に渡りシルバーに母親を奪われたということです。彼の復讐は、珠を騙る石ころに本物の珠の存在を知らしめること。シルバーの価値観を崩壊させ、主人公はアイデンティティを取り戻したという結末でした。このドラマは深いと思います。それだけに、オチが目玉の謎解きミステリーとの扱いは勿体ない気がするのです。
[DVD(吹替)] 6点(2013-07-16 19:53:25)
907.  自転車泥棒 《ネタバレ》 
心の中で何度主人公に“耐えろ!”“踏ん張れ!”と叫んだことでしょうか。魔が差すとは、まさしくこういう事を言うのでしょう。しかし、だからといって主人公を擁護する気にはなれません。彼自身が盗みを働いてしまったら、窃盗自体を肯定する事になってしまうのですから。辛い思いをした“自分自身”に申し訳が立たない。理不尽さの中にある因果応報と道理が、痛心地よい不思議な感覚でした。子供に見せられない事はしてはいけないのです。60年以上前に製作された所謂『名作映画』に、これほど心を掻き乱されるとは予想だにしませんでした。いや『名作映画』というカテゴリー自体が陳腐と感じてしまう程“良いものは良い”としか言いようがありません。素材と調理法はシンプルながら、随所に監督の技量を感じさせる奥深い一品でした。『素晴らしき哉、人生!』も勿論素晴らしいですが、本作と『ミスト』は反面教師として、全ての大人が親になる前に観て欲しい映画だと思います。粘り強さは最強の武器。迷ったとき、落ち込んだときには、子供の笑顔の中に答えがあるはずです。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2013-07-13 22:20:02)(良:1票)
908.  エイリアン バスターズ
本作のような映画を観ると、つくづくコメディというジャンルは“最強だな”と実感します。観客を笑わせること=大正義。通常ドラマの脚本家なら恥ずかしくて書けないであろうテキトーな筋書きだって、全く問題ありません。火薬多めで最後は爆発させときゃOKなのですから。友達は大切だなんてメッセージ、ホントはどうでもいいんですもの。そんなイイ加減さが、失礼、大らかさが大好きです。下ネタ上等、グロテスク寛容の、王道アメリカン馬鹿コメディ。観る人を選びますので万人にはお勧めできませんが、本作と同じくベン・スティーラー主演の『ズーランダー』とかサイモン・ペッグ主演の『ホット・ファズ』あたりを楽しめる方なら、大丈夫かと思います。ベタ褒めしたい程面白いとは思いませんが、続編が出来たら多分観ます。
[DVD(吹替)] 7点(2013-07-10 18:28:04)
909.  ビンゴ 《ネタバレ》 
原作山田悠介+アイドル女優とくれば、正直駄作の臭いしかしませんが、予想外に楽しめました。ヒロインはAKB48松井咲子。おそらく“ピアノが弾ける子”という選考基準を満たしていた為と推測しますが、それ以上に“顔立ち”が役にピッタリでした。同じAKBでも大島優子や渡辺麻友といった派手な女優顔では、ミスリードに不満を抱いたかもしれません。ネームバリューや演技力も大切ですが、基本は如何に役柄を体現しているかどうか。彼女のキャスティングは正解だったと思います。死刑囚が“最期に会いたい人”を投票者としたビンゴ式死刑執行。観客の先入観を利用した“斜め無効”なんてスパイスの効かせ方も上手く、少々BGMの音量が気になりながらも、概ね集中して物語に臨めたと思います。ただ個人的な好みを言えば、投票者同士のディスカッションや駆け引きにスポットを当てても良かった気がします。ラストについてはアレしかなかったと思いますが、どう転んでもヒロインの思い通りなワケで、ビンゴ式死刑執行の意味が薄れてしまったのは残念でした。
[DVD(邦画)] 5点(2013-07-07 21:29:34)(良:1票)
910.  デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 
設定、脚本ともにクライムサスペンスの定番とも言える“逃走もの”。安心して楽しめましたが、ややパンチに欠ける印象。そんな中、人物造形には観るべき部分がありました。デンゼル・ワシントンとライアン・レイノルズがドロップアウトした元CIA諜報員と新米エージェントを好演。とりわけデンゼルの“懸命に走ろうとしない男”の役作りには奥深さを感じました。真面目な人ほど絶望し易く、純粋な人ほど染まり易い。2人の性質は良く似ていたと思います。ですから主人公が第2のフロストになる可能性も十分にあったと考えます。ただ、彼は運が良かった。闇に落ちた人間の行き着く先がどんなものかを、教えてくれる先生が目の前に居たのですから。どうやら主人公は正しい選択が出来たようです。でもそれが、正解であったかどうかは分からない。どう転んでも満面笑みのハッピーエンドには辿り着けない仕組み。なんと人生は難しいのでしょうか。以下余談。日本語吹き替え版で観賞しましたが、デンゼルの声をあてたのが声優の小山力也。そうジャック・バウワーです。いつ「お言葉ですが、大統領」と言い出しやしないかと不安で不安で(笑)。変な感覚でした。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2013-07-04 22:14:22)(良:1票)
911.  私の奴隷になりなさい 《ネタバレ》 
私自身、ゆるキャラの着ぐるみを着た女性にしか欲情しないという、至ってノーマルな性癖の持ち主ですので、SM世界の事は良く分かりませんし、興味もありません。人気女性タレントのおヌードが頂戴出来たとしても、興味の無い話を延々と見せられるのは正直苦痛でありました。例えるなら、ラーメンは大好物でもラーメン屋亭主のウンチクなど聞きたくないという感じでしょうか。SMの主従関係を共依存で説明したのは納得出来ましたが、ラストには違和感を覚えました。今まで奴隷だった女が、すぐさま女王様になり替われるものでしょうか?SMに詳しい方(できれば女王様経験者様)のレビューをお待ちしております。 教えてエロい人!
[CS・衛星(邦画)] 4点(2013-07-01 19:26:36)
912.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦 《ネタバレ》 
映画の感想・批評とはほぼ関係ない事を書きます。時間の無い方、真面目な方は何卒スルーでお願いします……。私が気になったのはレモンちゃんの本名。正解は不明ですので考えるだけ無意味ですが、想像力を働かせて推理してみたいと思います。手掛かりは以下のとおり。①劇中しんのすけが口にするように、本作は『ミッション:インポッシブル』を意識しています。かの世界ではエージェントが通称(コードネーム)を使っていません。トム・クルーズ演じるイーサン・ハントは本名なのです(詳しくは『M:I:Ⅲ』の良レビュー参照)。よって、レモンちゃんの本名も通称名に極めて近いニュアンスと考えられます。②レモンちゃんの母親はライム、父親はプラムであること。③しんのすけがレモンちゃんから本名を耳打ちされた時のリアクション。これらのポイントから推測されるレモンちゃんの本名は…レモンとよく似た黄色い(彼女の本当の髪の色)果物で、かつライムとプラムの特性を合せ持っており、思わずしんのすけが身震いする程ステキな響きを持っている。ズバリ、レモンちゃんの本名は、マンゴーではないかと。スノモノ・マンゴー。う~ん、美味しそう?以上でございます。オチはありません。無駄話にお付き合いいただき有難うございました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-06-28 20:19:16)
913.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 
冴えない自分を好きだと言ってくれる女性が、若くて、美人で、性格も良く、しかも処女だという。おまけにムチムチ。例えるなら、純白生クリームのホールケーキ。瑞々しくて甘そうな苺付き。どうぞ召し上がれ。そんな時、“自分が手を付ける前に”ケーキをぐちゃぐちゃにされたらどうでしょうか。苺は見る影もなく、ところどころかじった跡。穴まで(!)開いちゃってる。こんな事をされて、怒らない男はいません。これは、自分の所有物を汚された事に対する憤り。可哀相な彼女の為ではありません。自身のプライドのために男は戦ったのです。YOUに焚きつけられた側面もあったでしょう。でも、名作映画を観なければ高まらないモチベーションでは、格上の相手に歯が立たないのは道理。実力差を補う“必死さ”が足りないのですから。鈴木さんは慰めてくれましたが、あの負け方では大いに不満が残ります。噛み付け、引っ掻け、くらいつけ。小便垂れる度胸があるなら、大を塗り付けてやれ。“絶対に負けられない戦い”ってそういうものだろ!(失礼、熱くなり過ぎました)。失意の男を待っていたのは、女の追い打ち。まさかクズ男の体の心配とは。体のみならず、心まで調教済み。本当は僕の事が好きなんでしょ。君は僕の物でしょ。心の拠り所が完全消滅した瞬間でした。惨めさ、ここに極まれる。それは心地良い悪夢の終わりも意味しました。悲劇のヒーロー、滑稽な独り相撲の千秋楽。男が勝手に思い描いた、都合の良いお伽噺は存在しなかったワケです。思い返せばヒントは出ていました。それはタバコ。処女が吸うタバコ。おぼこのお姫様がタバコを吸うはずがないのです。現実に引き戻された男は走り出します。心臓を無理やり動かさなかったら、自分が消えて無くなってしまいそうだから……。主人公田西の人物造形が秀逸でした。中途半端な善人ぶりに感情移入しまくり。おかげで、歯痒くて、痛くて、苦しい思いを沢山させていただきました。でも本作のMVPは黒川芽以で決まりでしょう。絶妙のぽっちゃり感にノックアウト。『グミ・チョコレート・パイン』もそうでしたが、この当時の黒川は無敵の可愛さです。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-06-25 18:57:49)(良:3票)
914.  苦役列車 《ネタバレ》 
見事なダメ人間。清々しいい程のクズ人間。全くブレない貫多に釘づけでした。彼の行動原理の根底にあるのは“諦め”だったと思います。犯罪者の息子。家族崩壊。刹那の快楽にしか価値を見いだせない。そんな主人公が唯一“将来”を語るシーンがあります。それは作家になること。でも漠然と思いを口にするだけでは意味がありません。寝てみる夢と変わらない。しかしTVの中で歌うかつての同僚や、友人達の幻を目の前にして、彼の中の何かが弾けました。夢を口にしてから、実に3年後。“夢への一歩”と呼ぶのも烏滸がましい最初の半歩。希望と言うにはあまりに儚い種火。でも貫多は初めて目的を持って動き出しました。その試みは徒労に終わる可能性大でしょう。努力は日々の鍛錬。怠惰な生活に慣れた体が、いきなり努力を受け付けるはずがありません。でも、だからと言って彼を蔑むのは間違いです。努力する人間を笑う権利など誰にもありません。それに貫多はまだ22歳。若さという武器は何物にも代え難いのですから。森山未來の演技は完璧でした。完璧過ぎて今後の仕事に影響が出ないかと心配になるくらい。マキタスポーツも如何なく持ち味を発揮してくれました。高良も雰囲気抜群。前田はオイシイ役を手堅く演じました。ナイスヘッドバッド賞。キャストは文句なく100点でしょう。描写も気に入りました。前田の手舐めや猿真似強要など一見意味不明な場面も、しっかりテーマに繋がっています。砂浜の落とし穴からゴミ捨て場直行シーンは、小説では描けない映画ならではの場面転換。思わず唸りました。その後、貫太の表情を一切映さなかったのも大正解。余計な情報は要りません。貫多の背中だけでいい。観客の想像力を信用した優れた演出でした。役者の熱演と監督の手腕。両方揃っている映画が、面白くないワケがありません。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-22 17:56:45)(良:1票)
915.  G.I.ジョー(2009)
中身ゼロ。子供向け。だが、それが素晴らしい。アメリカのブロックバスターはこうあるべし。パリ市内、エッフェル塔へ向かうカーチェイスの見応えは抜群でした。このシークエンスだけでも本作を観る価値があるというもの。劇場の大スクリーンで観られた方は勝ち組ですね。これだけ製作費をかけた“映像のご馳走”を頂戴出来ることがどんなに幸せなことか。映画ライフが豊かになります。有難うございます。
[地上波(吹替)] 6点(2013-06-19 21:43:18)
916.  SR サイタマノラッパー 《ネタバレ》 
唐突なラストにア然とするのと同時に、心が締め付けられました。まさかこんな“途中”で幕切れとは。最後はてっきり感動のライブが待っていると思っていたのに。でもよく考えてみれば、人生とはそんなもの。志半ばにして終わるのが常。それに何も積み重ねていない奴らに、晴れの舞台などあろうはずもありません。そもそも表現者として、観客に届けたい“思い”があったのかさえも疑わしい。しかし居酒屋でのデブニートのラップには、訴えかけるモノがありました。無様です。情けないです。カッコ悪いです。それよりちゃんとバイトしろよって話。でも心に響きました。負け犬の遠吠えだとしても、吠えるのを諦めるよりは100倍マシ。たった一人でも心を揺さぶる事が出来たのなら、もしかしたら観客の心にも届くのかもしれない。それがこの映画が伝えるささやかな希望でした。馬鹿は諦めが悪いもの。でもその馬鹿が羨ましい。そして愛おしいのです。絵に描いたようなダメ人間に感情移入が叶うのは、奴らの本質が腐っていないから。仲間と上手くやりたいのなら同意できなくても適当に話を合わせておけばいい。でも奴らにはそれが出来なかった。その純粋さは、捨てちゃいけない。一度手放したら二度と手に入らない宝物だと思うから。ラストシークエンスや謎の小声先輩タケダのエピソード等、サプライズが感動に直結する見事な脚本と、リアリティある人物造形に強く共感する、痛痒さ満載の笑って泣ける青春讃歌。素晴らしいです。大好きです。遅ればせながら、続編も必ず観ます。
[DVD(邦画)] 9点(2013-06-16 17:58:39)(良:1票)
917.  デス・レース2000年 《ネタバレ》 
ジェイソン・ステイサム主演の2008年リメイクの方は観賞済み。しかしリメイクとは名ばかり。全くの別物でありました。“デスレース=生死を賭けた命がけのカーレース”という意味ではなく、単に人殺しコンテスト。殺した人間の性別や年齢で得点が違うというクレイジーぶり。下手なスプラッターホラーより悪趣味だと思いますが、悲壮感など微塵も感じさせない徹底したバカ映画の体裁ゆえ、怒る気にもなれません。これはこれで高度な演出手段なのかもしれません(考え過ぎかな?)。ただ、これだけは確信を持って言えます。ラストの社会風刺や当局批判は、取ってつけたオマケであると。監督が描きたかったのは、単純にカーアクションだけであると。翌年製作された『バニシングIN TURBO』の方が、個人的には好みです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-13 19:27:30)(良:1票)
918.  シベリア超特急2 《ネタバレ》 
うわー面白いです。冗談や皮肉じゃなく、本当に面白い。いや“楽しい”と言った方が正しいかもしれません。豪華過ぎるキャストでお送りする、素晴らしき懐かしの土曜ワイド劇場の世界。イッツ、ザ・チープサスペンス!『コント山口君と竹田君』の竹田君のガチホ…失礼、存在感が圧倒的でした。こりゃボンちゃんも嫉妬でウズウズしちゃうでしょうね。もっともっと評価されていい映画だと思います。平均点3点台はいくらなんでも低過ぎます。でも4点台だと高過ぎです。もちろん今回も閣下に敬意を表し、アメリカンポリスの制服を着て、しかも後ろ手錠でこの感想を書いています。偉大なる映画バカを忘れないため、今日この日に祈りを込めて…合掌。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-06-10 19:27:02)(笑:2票) (良:1票)
919.  くちづけ(2013) 《ネタバレ》 
エンディングの合成写真のクオリティの低さ(=デリカシーの無さ)を見るにつけ、やはり堤監督に正統派の“泣き映画”は無理なのだと実感させられます。カメラぐるぐる演出も然り。もっとも監督が誰であれ、この脚本で泣くのは難しかったかもしれません。いわゆる“心中もの”に日本人は寛容です。可哀相で済ませてしまえる国民性を有していると考えます。そうだとしても、この結末は“無い”と感じました。逃げ道も代替案も山ほど残っているのに、選択肢を勝手に減らしたのは父親自身なのですから。キング原作の某SF映画(このサイトでも賛否両論)のお父さんの方が余程同情出来ます。少なくとも美談風の甘い後味にしたのは間違いだったと思いました。これが愛の物語?そう父親の自己愛の物語に違いないでしょう。こんなとき上岡龍太郎の言葉が思い出されます(間違っていたら後免なさい)。『親は子供に「人様の迷惑になるな」と教えるけれど、僕は違うと思う。他人の迷惑にならずに生きる事など無理。そう考えるほうがおこがましい。僕は子供に、迷惑をかけても許してもらえる人になれと言っている』マコちゃんは許してもらえない人間ですか? 役者陣はみな素晴らしかったと思います。彼らの熱演を見るだけでも劇場鑑賞の価値はあるかと。それにしても、宅間(うーやん)の演技プランの元ネタはローラに思えて仕方がありません。
[映画館(邦画)] 6点(2013-06-07 22:47:35)
920.  ジョン・カーター 《ネタバレ》 
地球人と火星人の言葉がいきなり通じたとしても、何の問題もありません。人とネズミがナチュラルに会話するのだって当たり前なのがファンタジーですから。しかしSF(サイエンス・フィクション)となれば、話は別です。そこには科学的な説明(理屈づけ)が欲しくなります。この例でいえば翻訳機とか。本作の場合、“謎の飲み物”を飲まされた事で主人公は火星人と話せるようになりました。この匙加減が絶妙です。小難しい理屈は抜き。でも問題を無視したりしない。SFとファンタジーが程良くブレンドされた見事な世界観です。間口の広さは優れたエンターテイメントである証。観客も物語に飛び込みやすいというもの。『スーパーマン』や『のび太の宇宙開拓史』でお馴染み、重力の差異を活かした超人化も、複製と意識を飛ばす惑星間移動も、実にSFチックで好奇心を刺激します。さらに敵は、女神の使者だという。キリスト教圏で創造主にケンカを売る物語というのも面白い。SFアドベンチャーとして申し分ないパッケージです。ただ惜しむらくは、売りとなるはずのアクションとロマンスに見応えが不足していたこと。とくにラブロマンスの不手際が気になりました。主人公の恋愛感情に説得力が足りないような。そもそも異星人間での恋愛など、常識に縛られていたら成立しません。どんなに美しくても、オマタには蛇が隠れているかもしれないのですから。血も青かったですしね。思考を停止させる程圧倒的な美貌が、姫様には必要だったと思います。個人的な趣味を言わせてもらえれば、ペネロペ・クルスがいいかな。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2013-06-04 18:56:31)(良:2票)
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