921. ケラーマン
《ネタバレ》 ひょっとして、「ファイト・クラブ」はこれが元ネタだったりするのかな?コミカル&シニカルで、ちょっとATGの映画みたいな感じでしたね。最初と最後に流れる曲が印象的でした。 6点(2003-10-15 18:14:23) |
922. 映写技師は見ていた
スターリンってあれでしょ、「吐き気がするほどー」でしょ?・・・というマニアックなボケは置いといて、何百万人もの人間を「粛清」したと言われるスターリンの直属映写技師だった人のお話。今で言うとまさに「北の将軍様」ですな。見応えのある話ではあったけど、最後に「愛」で安易に話のフロシキをまとめるってのは、ちと凡庸に思えてしまいました。 7点(2003-10-15 18:05:13) |
923. まらそん侍
かなり前テレビでやってたのを観たのですが、面白かったですよ。「マラソン+侍」という発想がのびのびしてるっていうか、おおらかでいいよなあ。(6点)<2005.316追記>最近ビデオで観直したので追記。さて、日本の時代劇の中には、例えば「真田風雲録」とか「鴛鴦歌合戦(未見だけど)」のように「リアリズム?時代考証?知ったことか!こっちは描きたいものを描くんじゃ、面白ければいいんじゃあ!」というような、ぶっ飛んだ作品があるのだけれど(もうすぐ公開の「真夜中の弥次さん喜多さん」も、多分この系譜の作品だと思う)、これもそんなナンセンスコメディ時代劇。とはいえ、脚本はなかなか良く練られているし、テンポも良いし、何より楽しい。まだ二枚目として売り出されていた勝新太郎の演じる明朗快活な若侍も素敵だし、コメディリリーフのトニー谷も笑わせてくれる。正直森一生と勝新のコンビ作としては代表作とされる「薄桜記」よりも良い出来なんじゃないかな、と思う。もしビデオ屋で見つけた折には、是非々々。 8点(2003-10-15 17:34:05) |
924. 股旅
生々しくもかっこ悪ーい青春時代劇。今見ると違和感を感じますが、きっとこの頃はこういうのが「時代の空気」だったんじゃないでしょうかねえ。冒頭のダラーっとした仁義は面白かったです。 6点(2003-10-15 17:29:31) |
925. 金環蝕(1975)
確かこれって実話を元にした石川達三の小説が原作なんですよね?んー、意義のある作品なんでしょうけど、人間関係が複雑すぎて、途中で「これなら原作読んだほうが早いんじゃないの?」と思っちゃったんですよ(本だったら分からなくなっても前のページを見れば済むし)。おまけに実在のモデルがいる(はず)の登場人物は全員名前が違うし。きっと元ネタの事件のことをよく知っていれば違ったと思うんですけどね。あと、映画全体の雰囲気があまりに泥臭い感じで、しかもあの金貸しの爺さんもアクが強すぎて、映画として楽しむにはもひとつでした。でも、後半の三國連太郎の演説シーンはちょっと良かったかな。 5点(2003-10-15 17:23:18) |
926. 大丈夫日記
《ネタバレ》 んっふっふ。「あの」チョウ・ユンファが主演ってのがまず可笑しいですね。あんまり香港のコメディって観てなかった方なんで、最初の内はちょっと香港映画特有のチープさに違和感を覚えてしまったのですが、あの「ベリーナイシー」な挿入歌(?)のとこあたりからツボに入ってしまった。それにしても「重婚」と聞いてたいていの人がすぐ思い出すのはアレだと思うんですけど、まさかソレをオチにしてしまうとは!しかし、あんな綺麗な2人を奥さんにしちゃうなんて、いいよなあ。 7点(2003-10-15 17:06:14) |
927. どんな時も
こういう、いじめられっ子が頑張る話って結構好きなんですけど、これは今ひとつだったなあ。だいたい主人公の男の子、確かにちょっと太ってはいるけど結構ハンサムだし、勉強もできるし、そんな強いコンプレックス感じるかなあ?と思ってしまった。こういう作品を作るなら主人公役は内山君とか松村邦洋クラス(?)でないと・・・。 6点(2003-10-13 16:31:50) |
928. アベックモンマリ
うーん、せっかく面白い作品なのに、ビデオパッケージのデザインがイマイチなんで損してる気がする。ほとんど男女4人の会話で成り立ってる作品なんですけど、台詞が(日本映画にしては珍しく)すごく自然なんですよね。多分お金はあんましかかってないんだろうけど、丁寧に作ってるんだなあって感じでした。いわゆるコメディではないんですけど、思わず吹き出してしまう台詞が沢山あります。最近のインディ系の邦画や小劇場系のお芝居が好きな人にはお勧めです。 8点(2003-10-13 16:06:44) |
929. 客途秋恨
戦後の混乱期、中国人と結婚した日本人女性とその娘の物語、ということで、それなりに意義のある作品だとは思うのですが・・・。数十年ぶりに日本に帰国したお母さんの日本語が中国語の声とあまりに違いすぎてて(たぶん吹き替え)、しかもあまりにおどろおどろしい演技なもんだからちょっと引いてしまって・・・。日本語がわからなければちゃんと鑑賞できたと思うんですけどね。ちなみに70年代が舞台なのに日本の電車に「JR」の文字があるのはご愛嬌。 4点(2003-10-13 15:59:40) |
930. ベン・ハー(1925)
59年版「ベン・ハー」のレヴューでへちょちょ星人さんが仰られているのはこの作品のことですね。戦車のシーンは確かにこの時代の作品としては見事だけど、僕の場合、一本の映画としてというより、興味深い史料として観てしまいました。 6点(2003-10-13 15:50:45) |
931. 蛇イチゴ
なんだか、古典的な雰囲気と新しい感性が不思議に入り混じった作品でした。表向きは健全だけど実は破綻しかけている家庭の、何とも言えない居心地の悪さや微妙な「ズレ」の表現の仕方、笑いへの転化の仕方がとっても面白かった。役者陣もみんな良かったし、宮迫博之のひょうひょうとしてていかにもウサン臭ーいお兄ちゃんもいい味出してました。ラストは結構唐突で、一瞬「あれ?」と思ったのですが、不思議な感じの余韻が残ります。も一回ビデオで観てみたいなー。ちなみに監督の西川美和は28歳の新人。これって今の日本映画界ではかなり凄いことなんですよねえ。頑張ってほしいなー。 7点(2003-10-13 15:46:20)(良:1票) |
932. 北京的西瓜
《ネタバレ》 実話を元にした話だそうですが、うーん、どーなんだろ?主人公の八百屋のおじさんの、中国人留学生に対する献身があまりに異常に思えてしまって(家族に見放され、店も潰しそうになる)、途中で「これって実はサイコサスペンスなの?」と疑ってしまいました。あと、リアリティを追求してるのかもしれないけど、宴会のシーンなんかではワイワイガヤガヤしてるのをそのまま録音してる(らしい)ので異常に台詞が聞き取りづらい、という点も気になりました。後半はなんだか無理やりいい話にしているような感じだし、撮影中に天安門事件が起こったため中国での撮影ができなくなった事情を中途半端な形で役者に語らせているし(実験的といえば実験的だけど、問題提起ならもっと違ういい方法があるんじゃないの?と思ってしまった)、んー、どうなんだろ? 5点(2003-10-13 15:32:28) |
933. クロムウェル
映画としては見ごたえがあったけど、カソリック教徒=悪みたいな視点とか、民主主義に対する無邪気な幻想みたいなものがちょっと気になってしまいました。ちなみにクロムウェルってアイルランドではそーとーヒドイ事をしてて、いまだに嫌われているそうです。 7点(2003-10-13 15:19:07) |
934. クレーヴの奥方(1999)
この作品、「90年代の映画の最高傑作!」っていう人もいるみたいですけど、イマイチ良さがわかりませんでした。ヒロイン役のキアラ・マストロヤンニはエレガントだったし、面白い手法(コンサートシーンで、音楽は聞こえるけど写っているのは楽屋だけ、とか。「家路」でも似たような手法のシーンがあった)もあったんですけどね。厳格な母親の影響で貞節にこだわってしまうヒロインってのにどーしてもリアリティが感じられなかったんですよ。僕の映画の見方がまだまだ甘いせいかもしれないんですけど・・・。うむ、人間、一生修行だな。 6点(2003-10-13 15:13:27) |
935. マイ・フレンド・メモリー
良い話だったけど、最後がイマイチ強引だったような・・・ごめんなさい。 6点(2003-10-13 14:46:40) |
936. レックレス・ケリー/向こうみずで行こう!
《ネタバレ》 B級、というよりZ級と言う方が良いような作風ですが、結構好きなんですよねー。見た者の開いた口がふさがらないメカデザインのセンス、とんでもないストーリー、あまりに豪快なホラの吹きっぷりには脱帽。あと、ヤッホー・シリアスの作品って「ヤング・アインシュタイン」なんかもそうですけど、おバカな話の中にアウトサイダーに対する愛情や優しさが見え隠れしていて、それがいいんですよねえ。ちなみに映画の最後に出てきますが、主人公のネッド・ケリーという人には実在した人だそうです。あとこの映画、「ロード・オブ・ザ・リング」や「マトリックス」にも出ているヒューゴ・ウィービングも悪役で出演してますが、彼のプロフィールからはこの作品は抹殺されてるみたいです(笑)。 8点(2003-10-13 14:41:31) |
937. ポップ・ギア
BS-NHKで放送されていたのを観ました。冒頭のビートルズのライブ映像はともかくとして、スタジオ撮り(しかも多分口パク)の方は今観るとダサダサです。しかも途中に入る変なダンサー達のパフォーマンスはそのまま「オースティンパワーズ」に入っててもおかしくないようなシュールさ!笑えます。んでもアニマルズの「朝日のあたる家」みたいな名曲も入ってるし、このころの音楽が好きな人は好きかも。 4点(2003-10-11 22:07:01) |
938. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
うーむ、基本的に「感動作」と銘打たれた作品に対しては素直に感動するほうなんですけど、これは何だか違和感を感じてしまいました。ちょっと「頭でっかち」な話に思えちゃったんですよね。どっちかっていうと「小説家を見つけたら」の方が良かったです。ごめんなさい。 5点(2003-10-11 21:32:30) |
939. カラー・オブ・ハート
うむ!非常に知的で刺激的な現代寓話ですね。ハリウッドって何だかんだいってこういう奇想天外なアイデアをきちんと映画化しちゃうんだから、侮れん。あのモノクロのプレザントヴィルってところはまるで絵に描いたような「古き良きアメリカ」だけど、実はそれって白人(特に、いわゆるワスプ)にとってのものなんですよね(本来マーガレットの彼氏になるはずの、いかにもな白人の名前が「ホワイティ」というのが象徴的)。あそこには有色人種はいないし(後半で色のついた人々を「カラード」と呼んでいたのには笑った)、多分ゲイとかもいないはず(というか存在が無視されている)。そう考えると、後半街のカラー化を阻止しようとする人たちっていうのはアメリカの保守層(ゲイや有色人種、あるいは多様な文化を嫌う人々っていう意味での)の象徴なんじゃないかな。ま、色んな解釈・深読みが出来ると思うんですけどね。個人的には「ただ過去を懐かしむんじゃなくって、現在と未来を肯定していこうよ」っていうメッセージが込められている気がして、そういう意味では「クレヨンしんちゃん・モーレツオトナ帝国の逆襲」に通じるものがあるんじゃないか、と思ったりもしました(ただし「モーレツ~」は「決して良い事ばかりじゃないけど、それでも俺たちは生きていくんだ」という「苦味を伴った意思」があったのに対し、この作品はちょっと楽観的過ぎるかなっていう気もしますが)。それにしても、この作品を「ファミリー映画特集」にこそっと紛れ込ませたBS-NHKの映画担当の人は良いセンスしてるなー(BS-NHKでの映画のセレクトに関しては【おばちゃん】さんが「マーズアタック!」のところでも指摘されてますけど、ひょっとして同じ人なのかな?)。 8点(2003-10-11 19:53:27) |
940. AIKI/アイキ
障害者を扱った日本の作品だとつまんない(わざとらしかったり、妙に説教くさかったり)のが多い、という思いがあったのですが、これは別。下半身麻痺で車椅子に乗っている主人公が合気柔術を学ぶ姿(それに「知りたがってるけど聞きにくい」事柄についても)が、実に丁寧に描かれていました(モデルになった方が「かっこ悪いところもきちんと描いてくれ、嘘はつかないでくれ」と要求したのだそうです)。脇を固める火野正平、石橋凌、桑名正博がいい味出してたし、ともさかりえも魅力的でした。ただ残念なのが後半の悪者格闘家(?)が出てくるシーン。それまでとても丁寧にリアルに作られていた話が、あそこから急にマンガチックになっちゃったんですよねえ。あたくしとしては、地味に静かに終わっても良かったと思うのだけれど、見せ場を作らなきゃって思ったのかなあ。でも、いい作品です。 7点(2003-10-08 21:29:29)(良:1票) |