961. 恋はデジャ・ブ
《ネタバレ》 1日を繰り返し繰り返し過ごしていかねばならない、たったそれだけのテーマをよくここまで丹念に描いている。 高慢で独り善がりだった主人公が、その日を重ねていくうちに一人の人間として成長し、善意で街の人々を助け、一人の女性を心から愛することができるようになっていく様が、なんと心打たれることか。 見ているうちにヒロインがどんどん魅力的に見えてくるのも不思議。 見終わったあと、優しい気分になれる。 手塚治の「火の鳥」というマンガで、未来永劫死ぬことが出来ずに何十億年も生きなければならない男のエピソードが出てくるが、その話を思い出しながら観た。 もしこんなことが本当に起こったら自分はどうするのだろう?と考えさせられる。 思うに、フィルの行動は一日一日を大事に過ごすことが大切と教えてくれるだけでなく、自分のためでなく他人のためによりよく生きることが生きがいにつながることを示唆してくれているのかもしれない。日々是感謝。 下の方たちと同じく、2月2日に放送してくれたテレビ東京に粋を感じるとともに、毎年この日にこの素晴らしい映画を放送してくれないかな?と無理なお願いをしてみたりして。やっぱり無理? [DVD(吹替)] 10点(2004-02-06 20:27:51) |
962. ハリー・ポッターと賢者の石
《ネタバレ》 最新作(第5巻)まで原作の想像の世界に浸りきっていたが、DVDの廉価版が出たのでやっと見る気になった。今まで映画を避けていたのは、自分の中のハリーの世界が壊れてしまうかもしれないといった危機感を持っていたからに他ならず、恐る恐る見た。見ている内に、自分の思っていた世界とは違うが、ハリーポッターの世界としては違和感がないとわかった。今まで想像していた押し入れは自分家の物置ではなく、洋風のそれであったのだが、だからといって作品を見るのを拒否するべきではないとわかった。前置きが長くなってしまったが、この作品、原作を知っている者にとってはハリーがどんな思いをして耐え忍んでいたか、ということが分かっているので、主人公がRPGの勇者よろしくヒーローの王道を進んでいく、という単純な物語ではないと理解していただけるはず。そこのところも含めて、端折りすぎている部分が大きいので、原作を読んでいない人には5点、6点の評価になるのも頷ける。自分としては、充分に楽しませてもらったので、8点、9点をあげたい。そこで両者を割って、7点献上。 7点(2004-02-05 15:26:07) |
963. ペイ・フォワード/可能の王国
《ネタバレ》 最後はどうなのか?私は否定的。もし、見るものを感動させるためにそうしたとか、ラストをまとめやすいからとかいった理由であれば、なおさら。これが史実に基づく話であったら、逆に評価できたのに…。せっかく発想は素晴らしいのに、それを活かしきれたエピソードが少なく、中途半端な印象。だったらお前ならどう作る?と言われても思いつかないけれど、もう少し掘り下げても良かったのではないかと。最初のほうに出てきたホームレスの男性の話もあんなもんでいいのかな。でも、期待しないで見るとわりと良い映画かも。 6点(2004-02-03 09:12:51) |
964. ウェディング・プランナー
若い女性のための映画、という気がした。 5点(2004-02-03 08:59:06) |
965. がんばっていきまっしょい(1998)
《ネタバレ》 素晴らしい。これほどの映画が日本にもあったとは…。 個人的に松山の方言や、瀬戸内海の風景には思い出があり、感情移入できたせいもある。泣きそうになりながらオールを漕ぐ決勝の場面では、思わずいろいろな想いが溢れてきて不覚にも涙が出てしまった。最後まで安易にラブストーリーを展開させず、成功して万歳で終わる結末でなくて本当に良かった。これぞ青春映画。スポ根ものではあるが、決して押しつけがましくはなく、あくまで自然体。初めはまったくやる気がないコーチも、最後のほうには声を張り上げて応援する姿に感動させられるのだから、この作品はすごい。誰だったか、ボートで漕がずに声を張り上げる女の子の、レースが終わった後の叫びにも似た台詞やひたむきな姿勢は、すっかりその感覚を忘れてしまった大人にもぐっとくるものがあるはず。もちろん、現役高校生を中心に若い人もぜひ見てほしい映画。 [DVD(邦画)] 8点(2004-02-01 17:00:17)(良:3票) |
966. オールウェイズ
内容的にどうしても「ゴースト」と比較してしまうが、こちらのほうがサスペンス色がない分、落ち着いた雰囲気で、人間ドラマとして一段上を行っている。ウーピーのようなキャラが居ないのであまり印象に残る映画ではないのかもしれないが、「煙が目にしみる」でのダンスシーンやラストのピート(リチャード・ドレイファス)の独白など随所に感動させる場面を持つ。ドリンダ(ホリー・ハンター)のキレ気味のキャラや中盤やや間延びした感があるのがマイナス点。ヘップバーンは良い味出していると思う。 6点(2004-01-29 07:24:32) |
967. パラサイト
《ネタバレ》 グロい描写が多い。もっと人間ドラマの描写が多いのかも、と期待していたのに次々と裏切られるシーンばかり目に付いた。なんというか、もったいない。ホラー系が好きな人にはお薦めできるが、個人的にはまた見たいと思わない映画。ただ、映画の出来として客観的に見た場合はそれなりに評価できる。 6点(2004-01-27 09:11:09) |
968. ナースのお仕事 ザ・ムービー
普通のドラマを見ているようで面白くなかった。連続ドラマを見ていない者にとっては意味不明な部分も多々あった。「ナースのお仕事」にはまった人は見るべし? 4点(2004-01-27 08:44:35) |
969. シュリ
実在する国名をあからさまに出すところなど、生々しい朝鮮半島の危機感をよく現していた。初見だったので主演と相棒の区別がつかず、やや銃撃戦が冗長だったこともあって中盤が間延びしてしまった感はあったが、ラブストーリーをうまくからめてまとめるあたりは評価できる。何よりハリウッド映画と比べても遜色ない出来の演出は、日本のそれと比べても見ごたえがあった。どこまでも続く水平線を見渡す丘で終わるラストは良い。終わりよければすべてよし。マイナス点は登場人物が多く、ごちゃごちゃしているイメージがあったことぐらい。 7点(2004-01-19 20:48:30) |
970. 風の谷のナウシカ
子供のときからテレビでよくやっているのを見ていた。「蟲がデカイ、グロい、気持ち悪い」「ユパさまや主人公が強すぎる&かっこよすぎる」「巨神兵もグロい」「飛び飛びのストーリーで理解不能??」などなど。子供らしい単純な感想しかなかった。 大人になってから見ると、頭抜けてセリフや名場面が多いことがわかる。ジブリの最高作品という人がおおいのもうなずける。 個人的には最初のほうのエピソードはすごく好きだが、トルメキア軍の攻撃シーンからは破壊や暴力や混沌ばかりで見ていて落ち着かない。 何度見ていても展開が早すぎてついていけないのもあり、やはり原作のマンガを読まないと壮大な世界観を理解するのは難しいようだ。 (2020年12月更新) [地上波(邦画)] 7点(2004-01-17 00:01:37) |
971. 燃えよドラゴン
ヌンチャク振り回して怪鳥音を発するブルース・リーがたまらなくかっこいい。ものすごい表情で首を足でひねるところとか、怒りの跳びげりなどみどころが満載。ストーリーは思ったよりしょぼいので減点だが、英語も簡単で聞き取りやすい作品。 7点(2004-01-16 23:50:54) |
972. めぐり逢えたら
トム・ハンクスがラジオインタビューに答えるときの台詞がうまい。映画なんだからありえないんだけど、いつかこんなこと言ってみたい。メグ・ライアンもキュート。話としてはそこそこのストーリーで、「めぐり逢い」をネタにした映画なので前もって見ておくのがお薦め。暇なときにでも軽く見られる作品。 6点(2004-01-15 17:47:19) |
973. ナッシング・トゥ・ルーズ
《ネタバレ》 かなりぶっ飛んだコメディだが、話として破綻せずに最後まで安心して見ることができる。 ショーシャンクで有名なマーティン・ローレンスのキレっぷりが観ていて爽快。真面目な人間が開き直ったら悪人よりもタチが悪いというところがミソ。 冒頭の夫婦のジョークのやり取りから始まって、さまざまな笑いのバラエティーが楽しめる。靴に火をつけて踊る「スキャットマン」や警備員のコメディーなどは噴飯物だ。 DVDでは画面がやや暗いシーンがあるのは残念だが、98分と短い映画だし、気分転換にはもってこい。 [DVD(吹替)] 7点(2004-01-11 20:52:05) |
974. アルマゲドン(1998)
お馬鹿映画だが、まあまあ楽しめる。途中で出てくるロシア人宇宙飛行士には笑える。でもそれだけ。 感動大作と謳ってはいても、しょせんは大衆映画。いろいろなことが凄まじい勢いで起きるジェットコースター作品としての王者と言えそう。 かなり下劣で下品なセリフが飛び交っているのも、現代では陳腐に思える。 長すぎるし、台詞も多いのもマイナス評価。 [地上波(吹替)] 5点(2004-01-10 09:33:16) |
975. ユー・ガット・メール
これってラブコメディというより、ちょっとひねった恋愛映画でしょ。 主役のふたりはさすがに素晴らしい演技だし、流れる音楽も良いけど、とくに前半のほうのセリフが早口でいらいらした。 後半からラストはさすがにうまくまとめていたけど、個人的には合わないかな。もっと素直なロブロマンスが見たかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2004-01-09 14:28:17) |
976. アメリ
最後までよくわからなかった。感性の違いと一言で片付けてしまっていいのか、とにかく「んあ?」と指を咥えるシーンが多くて困った。公園での待ち合わせの場面など面白いネタもあったので、可もなく不可もない評価ということで^^ 5点(2004-01-09 11:43:44) |
977. タワーリング・インフェルノ
パニック映画との事だけど、前半の不正部品云々の部分はかなりだるいし、後半のシーンもイマイチ迫力に欠けるものがあって、実際この評価が精一杯。最後の台詞なんかは9.11.を思い起こさせる。まるで予め予想していたみたい。 S・マックイ-ンとF・アステアって結構最近の人と初めて知った。 [ビデオ(吹替)] 4点(2004-01-08 18:45:13) |
978. 千年の恋 ひかる源氏物語
点数低いね。確かに途中で入る歌には興ざめだけど、他は衣装も凝ってるし、背景も綺麗で素直に楽しめたけどなあ。原作をほとんど知らないせいかもしれない。 6点(2004-01-08 18:42:25) |
979. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 見終わってからもじわじわと心の奥底に問いかけてくる映画。「目が見えないのか」の問いに、「What is expected to see?(見るべきものがある?)」と答えた後、列車と線路で踊るミュージカルシーン以降からのめり込んだ。セルマはほとんど目が見えないがために、音楽などに対する感性も常人とは異なるのだろう。現実シーンは素人のように手ブレで撮影し、空想シーンでは逆に固定した映像で見せるという、なんともいえない切り替えのバランスが一言でいって素晴らしい。この作品には「Mercy(慈悲)」「forgiveness(許し)」などの宗教用語が絡んでおり、そういった西洋人のキリスト教的考え方を考慮に入れながら見るとますます評価は高くなるだろう。最後のシーンは残酷に過ぎるという意見が多いが、執行延長を却下した時点で分かっていたことであり驚きには値しなかった。自分自身、そういった場面について何度も噂に聞いていたせいかもしれない。ショーシャンクのように救いがある終わり方ではないので、ショーシャンクよりマイナス1点。非常に重い映画なので、「白夜を旅する人々(三浦哲郎著)」と同じく四年に一度ぐらいの間隔でみたい作品。ミュージカルの場面だけは毎日でも観たい。 8点(2004-01-08 18:41:14) |
980. 猿の惑星
見たあと素直に面白いと思った。途中でネタは分かっていたが、ラストがどうなるのか興味深心だった。ドカンと来るけど、これだけ?って感じ。だから続編がいくつも作られたんだろうけど。脚本がしっかりしていて、見ていて飽きが来なかった。主人公が逃げ惑うシーンが多いのにはちょっと閉口したが、一緒にドキドキ感を味わうことが出来たのはプラスかな。いい映画だけど、頻繁に見たい映画ではないね。 8点(2004-01-05 09:44:34) |