81. ドリヴン
幼稚過ぎる恋愛話は要らない。所々にあるやり過ぎ表現のCGは減点対象。ここは日本ですからって言わんばかりの大きな日の丸が下がったプールや、日本人であふれる茂木のレース場は別の映画を観ているような異質な印象を受けた。でもクラッシュして場外の川まで飛んでしまったライバルをレースを放棄してまで救出しに行く場面はジーンと来るし、ラストの決勝戦はなかなか見応えがあり不思議とスカッとさせてくれる。久しぶりに見たけど意外にもあまり老けてないバート・レイノルズ、なぜか千葉真一に見えた。 6点(2004-11-28 11:43:34) |
82. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
「犬の如き我が人生」という題名からもっと悲惨で虐げられた世の底辺で生かされる人間の重苦しい映画を予想していたので、何度もよその家に預けられはするものの差別を受けたり虐められたりせずにおじさん家族も近所の大人たちも優しく接してくれるし、同年代の友達もすぐ出来て仲間として認めてもらえているから主人公に何の辛さも感じられない。周りの奇妙な大人たちのエピソードとか子供同士の交流など良いお話で綴った普通の映画ですね。雪の中を走る列車の空撮でカメラが載っているヘリコプターの足が映ってます。 5点(2004-11-21 11:05:07) |
83. グッドモーニング・バビロン!
建物や路面電車など二十世紀初頭の撮影所内の様子と雰囲気を再現したのはお見事です。期待して観たんですがどうも背骨とも言える様な中心になるテーマが感じられなくて全体的に散漫な印象でした。なぜいつも自分の方ばかり貧乏くじを引かされるのかと嫌になってしまう気持ちはよく分かるが、仲たがいした二人が敵同士として参加した戦争で偶然にしかも修復した聖堂の前で出会うのはちょっと出来過ぎかな。 5点(2004-11-03 11:27:34) |
84. 草ぶきの学校
困るなあもう、おじさんを泣かせるんじゃないよ。純粋な子供の心に感動です。学校へ来られなくなった友達のために父の大切な本を破ってノートを写してやる話で涙がぼろぼろ出てきました。またいい映画に出会ってしまった。中国映画にハマリそう。 10点(2004-10-30 18:33:48) |
85. ビッグ・ビジネス
設定がとても面白い。よくある一人二役の映画の中でもこれはなかなかよく出来ている。次第にどっちがどっちなのか分からなくなってくるけれど周りの人間たちの混乱ぶりが笑える。ただ主役の二人のおばさんがあまり魅力的に感じられないのが残念です。 7点(2004-10-30 09:36:24) |
86. グローイング・アップ
公開当時映画館で観ました。どの場面にもバッチリ合ったオールディズ満載のサントラ盤買いました。エッチな青春映画と思いきやラストまで観ると胸にジーンと迫るものを感じます。あの頃に戻りたい。 8点(2004-10-10 22:49:56) |
87. ヤング・マスター/師弟出馬
ジャッキー・チェンの初期作品の集大成と言える一本。今まで鍛えたカンフーの技をこれでもかとばかりに次から次へと見せてくれる。確かにストーリーは大雑把な作りで最後になぜこのおっちゃんとこれ程までの死闘を繰り広げているのか分からないのだが、あらゆる小道具を見事に操るアクションはどれも一級品の出来栄えでその芸術的な美しさに驚かされる。脚本と監督もこなしたジャッキーが世界に認められることとなった記念碑的な作品。 9点(2004-10-10 22:10:01)(良:1票) |
88. ヴァーチャル・シャドー 幻影特攻
何だあ、ジャッキー・チェンは出てないんですね。最近の作品とはとても思えないこの垢抜けない映像はなんだろう。主役たちはとっても一生懸命やっているけど肝心のアクションシーンでカメラワークがひどすぎて全然引き込まれない。落下場面は唯一の見所かな。 3点(2004-10-09 18:27:15) |
89. ラスト サムライ
百年前の日本のリアルな姿を美しい映像で見せてくれる感動作品。不可解な異人種としてではなく日本の伝統と日本人独特の根幹的な精神性を真正面から見つめ描こうとした始めてのアメリカ映画と言えるだろう。トム・クルーズは特訓の甲斐あって二刀流の立ち回りは見事にこなしたが心象表現が未熟で演技には観るものがなく飛源役の池松壮亮君にも負けている。結果、渡辺謙をはじめ日本人俳優の演技力の高さを広く世界に知らしめる事となった。ただ一つだけよく分からないのが勝元の人物像設定。天皇の師でありながら列車を襲い官軍に命を狙われるとは物語的には分かるけれど有り得ない立場の存在を無理に作り上げた感じがあり全編を通して違和感を拭いきれない。 8点(2004-10-09 11:04:03)(良:1票) |
90. スローターハウス5
不思議な映画で主題が理解できない。過去に経験した戦争の回想録かと思いきや突然カースタントが始まるし、宇宙へ瞬間移動してしまったりで次第に話の展開についていけなくなった。車を潰してから新車のプレゼントのシーンを後で見せるなど意味があるとは思えない時間軸のずらし方も効果に疑問がある。ただし、空襲で廃墟と化したドレスデンの街を再現した場面は「戦場のピアニスト」などでCGで作ったものよりも余程現実味がありよく出来ていて受ける衝撃の度合いもこの作品の方が数段上だ。 4点(2004-09-23 13:48:30)(良:1票) |
91. スペース・カウボーイ
ただただ東森君の自己満足なお遊び映画としか思えない。気の置けないかつての朋友を「こんな映画でひと稼ぎしようぜ」の声で集め、パラソル付の丸いリゾートテーブルを囲んで紙コップのコーヒーを飲みながら自分たちの役柄について爺さんたちがダベっている姿が目に浮かぶようだ。本編では現役の宇宙飛行士が気を失っているのに難しいミッションを爺さんたちだけで完了できるってところが都合よく話が出来すぎていてどうしても納得いかないのですよ東森君。 5点(2004-09-20 22:30:25) |
92. マトリックス レボリューションズ
このシリーズの影響を受けて道を誤ることなく映画界が本来目指すべき健全な方向に進んでいくことを心から願う。 4点(2004-09-12 11:46:26) |
93. ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
「A Hard Day's Night」を聞くと、伝説の番組「突然ガバチョ」を思い出すのは私だけでしょうか。すべて巧妙に仕組まれた台本通りの演技なのか、それともぶっつけ本番のアドリブなのかどんな風に撮影していったのだろう。細かなユーモアのセンスが上々で今観ても充分面白い。これをまねて日本でもザ・スパイダースが同じような映画を撮っていたけどこちらはマチャアキ中心の完全なお笑い映画になっていた。 6点(2004-09-11 17:14:27) |
94. 岸辺のふたり
絵の単純化に徹している割に動きに様々な工夫が随所に見られ、特に小鳥の群れのリアルな軌跡には驚かされた。音楽も雰囲気も良いのだが、娘を置いて父はいったいどこへ行ったのかが気になって、その後の娘の想いに感情移入することの邪魔をしてしまう。「船に乗って漕ぎ出す=死」と理解していいのだろうか。ストーリーまで単純化しすぎなのと観る前に高評価を聞いていた事が災いしたのか、普遍的な重いテーマを8分間で表現しきることにはやはり無理があるように感じた。 5点(2004-09-11 11:57:31) |
95. H.G.ウェルズのS.F.月世界探険
反重力性接着剤を塗っただけで正確に月まで行ける発想の矛盾には目をつぶって見るとして、この頃にいくつか作られたこういったSF映画にはどれも強いメッセージを感じることが出来て見る価値は十分にあります。宇宙人と話し合い理解し合おうとするカボール博士と得体の知れない相手に敵意を持つアーノルドとの対比。月に残ることを決めたカボールの真意は?人間のこと、戦争のことを聞こうとした宇宙人は何を知りたかったのだろうか。見終わった後にいろいろと考えることも映画の楽しみ方のひとつなのだと教えてくれます。 6点(2004-09-04 16:05:05) |
96. ミニミニ大作戦(2003)
強奪物としては今までにないほどにテンポが悪く全く冴えない展開に唖然。ハラハラドキドキさせてくれることもなく本当に下手な作りだ。ミニクーパーでのカースタントに期待して見たのにがっかりした。 4点(2004-09-04 15:33:03) |
97. グレートレース
二時間半はちょっと長いと感じた。男前だった頃のトニー・カーチスとチャップリンを髣髴とさせるコミカルな動きのピーター・フォークの若い姿が見られるのが貴重な作品。ずいぶんとお金がかかっていることが分かるが、ドリフのコントよりもベタなギャグの連続であんまり笑えないなあ。 6点(2004-09-04 15:10:47) |
98. 天国の口、終りの楽園。
サンベルナベの海の家での7分間にも及ぶワンカットの長回しにビビッた。台詞なのかアドリブなのか、演技しているとは思えぬ自然な表情と連続した会話の出来に驚かされ、そしてここで役者の後を着いて歩いて行くカメラマンの揺れる画面が何だか可笑しかった。三人共が衝動的な行動に走りすぎて思考部分が感じられず、誰もが経験する青春の一幕を生々しく描いた傑作、という評価は私には持てなかった。 4点(2004-08-15 22:45:21) |
99. イマジン/ジョン・レノン
ビートルズの曲は大好きなんですけどねえ。生きていればきっと新たな名曲をたくさん聴けたのにと思うととても残念だけれど、活動家としてのジョンにはあまり同調できません。天才は常人には理解できないものを持っているようで、唯一彼を理解できたのはオノ・ヨーコだけだったんですね。仕事仲間だけでなく二人の妻や息子にもしているインタビューはファンにとってなかなか興味あるものですが、大した内容のものを語っていずにやや退屈なものでした。 下にあるかと思えば突然右へ行ったりまた左へ行ったりする字幕は何なんだ。 5点(2004-08-13 11:41:18) |
100. ザ・チェイス
カースタントに期待して観たけど、周りのパトカーやテレビレポーターが騒いでいる割に暴走しているはずのBMWの車内がドライブ中のカップルかと思えるくらいおとなしい運転になってしまっているし、挙句に運転しながらのエッチなんて無理がありすぎる。ナタリーの気持ちが次第に変化していく過程は違和感なくうまく表現出来ていたと思う。実は女の方が一枚上手でラストに「騙されたわねあなた」的などんでん返しも有りかなと期待したが、どこかで観たような安易な終わり方で不満が残る。 6点(2004-08-13 10:38:19) |