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81.  シング・ア・ソング! 笑顔を咲かす歌声 《ネタバレ》 
アフガニスタン紛争真っ只中の時期なのかな? 「どんな棺だったの?」「蓋つきの棺じゃないとダメだったの」「リアムもきっとそうだわ」 ケイトとサラのこんな会話があるんですが、辛いですね。  まさに王道なんですが、イギリス映画らしいヒューマンドラマでしてユーモアもペーソスもいい具合で泣いたり笑ったり、ラストの清々しさ。 イギリス映画のいいところ満載って感じです。 もっと早く映画化されてもよかったのになんて思いました。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-07-15 12:15:09)
82.  ワイルドライフ 《ネタバレ》 
ポール・ダノの初監督作品なんですね、共同脚本のゾーイ・カザンはプライベートでもパートナーであり エリア・カザンの孫だということです。そして初監督作品とは思えないほどのクオリティ、なんかすごいぞ。  夫婦が中心なのかと思ったらそうじゃなく息子のジョーですね、息子からの視点という具合で演じたエド・オクセンボールドがどことなく 佇まいというか雰囲気というかポール・ダノなんです。 えーはっきり申しまして私の価値観ではこの両親はダメです、ジェリーは自己評価だけは高い、それもあって仕事が長続きしない人。 仕事が変わる度に一家で引っ越す羽目になり、その都度行く先が田舎になっていくんですね。モンタナのド田舎に来てまたしても失業。 山火事の消火を手伝うと出かけるんですが、その映像はないしどれほどのことをしたのかは不明。  ジャネットは夫が山火事に出かけ不在になったことでタガが外れたのか、それまでくすぶっていたものが一気に流れ出たようになり、 化粧が濃くなりあっというまに浮気する。あの旦那なので経済的にも安心できる男が現れればフラッとなるのはわかる。 しかし多感な年齢の息子を同席させたり自宅に入れるとか、そういうことをする女は同情も共感も無しです。  山火事から帰ってきたら森林局に採用してもらえるから引っ越しだと当然のように言うジェリー、 行き先はロッキー山脈の東だという、それ山岳地帯になるんじゃないですかね。  そんな両親なのに、やはり息子は親のことを嫌いにはなれないんだなあ。どこかで期待する気持ちがあるんだと思います。 この夫婦はもう元のさやに納まることはないと思います、こんな生活は耐えられないと奥さんが出て行ったら終わりです。 教師の仕事に戻り、髪型も着てるものも変わってたしね。 3人で並んで記念写真を撮るラスト、また家族3人で穏やかに暮らしたいというジョーの願いが込められているようで、もう健気すぎて泣けた。 エンディングの曲がしっとり映画の余韻を持たせてくれて良いんです。 この映画の時代は60年代なんですが、でも古い昔の話ってことではないと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-05-04 19:42:06)
83.  スーパー・チューズデー ~正義を売った日~ 《ネタバレ》 
政治を扱った映画はよくわからないところが必ずあるんですが、この作品はシンプルな上にいい具合にサスペンスフルでもあり、最後まで混乱することもなく面白く観ました。 ジョージ・クルーニーはこういうテーマを扱っても変に通ぶったとこも感じないし、オリヴァー・ストーンみたいにならないのが好感持てます。スティーヴンの解雇の経緯やモリスのスキャンダル内容、結構こういうのが現実なのかもね。  内容が手堅ければキャストも手堅い。フィリップ・シーモア・ホフマンはわりと抑えた演技なんですが、お腹はどうしようが抑えきれないという、すごい腹してるわぁ。 選挙事務所の雑用係みたいな女の子役ぽくない女優だなあと思ったら。。。なるほどだからああいうタイプなのね、あの女優さんてマリリン・マンソンとすったもんだあった人じゃないですかね。うん、手堅いですね。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-02 00:52:58)
84.  愚行録 《ネタバレ》 
かなりネタバレします。      主役の名前が日本人では相当ありふれた田中武志でその妹が光子ときた。主役の割に簡単な名前だなあと何気なく思ったんですが、 そんなどこにでもあるような名前であることの意味に後半気付くことになるわけです。 どっちも田中さんであっても違和感がないんですよね。  兄は妹がやらかしたことを最初から知ってたんじゃないかな、この兄妹は繋がり、関係性がかなり深いですから学生時代から妹はなんでも兄に話してたんじゃないかと。 そして妹がネグレクトで逮捕されたタイミングで未解決である1年前の田向一家の事件の取材をなぜか再開してる。ネグレクト逮捕が別件の未解決事件も解決なんてこともありますし。 被害者をよく知る人物に喋りたいだけ喋らせて、メモをとるでもなく細かく質問するわけでもない。 しかし妹の名前が出た時に行動を起こすのよ、これが目的だったんだと私は思った次第です。 吸殻をとってあったのも偶然じゃないですよね。 そもそも冒頭のバスでのシーンで武志は相当ひねくれた腹黒い人間だとわかるので、正義感からではないし再取材は「何のため?」というのが後半までわからない。 妹を庇うというより、自己保身じゃないですかね。一家惨殺事件の犯人の実の兄であり生育環境から何から何までマスコミに書き立てられるのは雑誌記者の自分がいちばんよく知ってるしね。 光子を演じた満島ひかりの狂気と正気の狭間みたいな雰囲気と演技がいいです。 新興住宅地としてこれからって時に一家惨殺事件が起こり、それ以来人が寄り付かなくなってしまった閑散とした宅地という風景が素晴らしい。全体的にカメラワーク、ロケーションが良かったです。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-03-13 15:53:08)
85.  ブルーに生まれついて
チェット・ベイカーのことはよく知らないです、とにかくワケありでクセがあってちょっと厄介なイーサン・ホークが観たかったんです。 厄介さはちょっとどころじゃなかったんですが。 とある解説によれば、コレ相当美談にしてるみたいです。これで美談なのかとびっくりですわ。 チェット・ベイカーてジャンキーなだけじゃなくて結構イヤな奴だわ~~ まるっと伝記映画のソレという感じはしなかったです、個人的にはクールな映画だなと。 トランペットを吹くイーサン・ホークは流石にサマになっててかっこいいです、猛特訓したのかしらね。 希望通りのイーサン・ホークが観られて満足、だから1点プラスです。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-01-19 15:49:27)
86.  コッホ先生と僕らの革命 《ネタバレ》 
ドイツ人と日本人、共通するとこがあるなとなんとなく感じた映画でした。 新任のフェアプレーを掲げる先生と抑圧的な教育を受けている生徒たち、サッカーによって絆が結ばれていくのは大変良いですね。 しかし現実は、プロイセンとか戦争とかでドイツ帝国を築き、そして人類史上最悪のヒトラー・ナチス・ホロコーストへと続くドイツなんですよねぇ。 どうしてああなった?と思いながらこの映画を観てました。コッホ先生が何度か口にする「フェアプレー」という言葉がなぜか重く感じられたのでした。 あの時代、大英帝国はヨーロッパでの存在感はやはり絶大だったんですかね。英語のThの発音ができないと笑われるとか言ってるのにはこっちが笑ってしまいました イギリス発祥のサッカーはドイツ各地で禁止されていたんですね、バイエルンでは20世紀になってやっと解禁されたとか、バイエルンですよ、びっくりしました。ドイツサッカーの成り立ちの一部分を知ることができたのは有意義でした。 ダニエル・ブリュールは好きな俳優です。  日本では卒業式の「蛍の光」ドイツでは歌詞の意味が全くちがうのね、 もう1曲歌ってるのはドイツ帝国の非公式国歌らしいけど、イギリスのアンセムと同じメロディていうのにもびっくり仰天しました。 いろいろ知ることができたわ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-04 16:11:11)
87.  私は確信する 《ネタバレ》 
こんな熱血なフランス映画初めて観た気がする、まずはそこを評価したいなと。  いろんな映画に出てくるフランス警察って確かに頼りなくて「正義」とか「誠意」とか「清潔」を感じないんですよね。 ハリソン・フォード主演の「フランティック」もそうだった。仮説だけで殺人犯として逮捕、裁判とかフランスの司法ってどうなってるの? 忽然と消えたスザンヌ、未だに真相解明されてないとか。まぁ、生きてはいないような気はします。 いくら夫婦間が冷めてたとはいえ、奥さんの愛人の関係者がベビーシッターとか夫も子どもも住む家に「スザンヌが心配」という理由で上がり込む愛人、夫より堂々としてるし当然みたいな態度で周囲もそれについてこれといって何も言わないし、なんかもうフランス人の価値観がよくわかりません。 妻殺しの犯人と決めつけられ10年、そりゃメンタルやられて当然ですし、ヘタに何か言えばそれが全て悪い方へとられ、マスコミに書き立てられちゃ、何も言いたくなくなるでしょうね。「無罪」と判決が出たのに無理やり再審とかナニ?よく死ななかった、子どもたちもおかしくならずによくがんばったと、そこが救いになったかな? 10年間誰も確認しなかった通話記録の内容がなかなかの見所、聴き所だと思います。 個人主義、バカンス、恋愛もいいけどシャンとすべきとこはシャンとしましょう
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-09-27 11:40:15)
88.  るろうに剣心 京都大火編 《ネタバレ》 
1作~3作は今まで数回一挙放送されてまして、時間が合う限り何度も観てます。 佐藤健のファンというわけじゃなく、佐藤健の剣心が好きなんです。ライフワークにしてもいいんじゃないのと思うくらいハマッていると感じる。 左之助、四乃森蒼紫、ヘビースモーカーの斎藤、、、みんなかっこいい。藤原竜也の志々雄の存在感は凄いですね、 セリフもいちいち面白い、「ござる」「薫殿」突っ込まれてましたね。 現実離れしたキャラばかりですし話の内容もよそ見しててもついていけます。それよりもロケーションとセットが素晴らしい。 小舟が行き交う水路とその周辺、小さな橋がかかる山道、木々の緑などなど時々ハッとするような美しい景色が現れる。小さな橋っていうのがよく出てくるんですが、かなり好きな景観です。 ところでバッキュウサイを演じてたのはなんていう人?あと、蒼井優は主役を食っちゃうくらいのインパクトと存在感がありますね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-08-22 16:04:53)
89.  ビューティフル・ボーイ(2018) 《ネタバレ》 
私自身男女ひとりずつふたりの子を育てました、難病とか非行とか人生がひっくり返るようなことはありませんでしたが、それでもやっぱり大変でした。可愛いとか愛情だけで子は育たない、親の責任とか忍耐とか可否の境界線を見極めるとか子どもに対してじゃなく自分自身と常に葛藤していたように思います。特にオオゴトがなくてもいろいろとあるのに薬物依存なんて自分がどうなるか想像もできないし自信ももちろんありません。その道の専門家に任せるしかないってことになるかな、やっぱり。 現在はその子どもらが親になる年代になりまして、あー順送りなんだわ~と客観視できる立場になったわけです。  オープニングのクレジットで「PLAN B」と出まして、コレってブラピの制作会社ですよね、テーマがしっかりしてる作品を手掛けてる印象があります。 父と息子のそれぞれの手記がもとになっているらしいですが、はっきりと父親主体の部分が多いように思います。 幼い頃のことを回想するシーンが度々出てくるんですが、幼い息子をロスに住む母親の所へひとりで飛行機に乗せて行かせるっていうのがちょっと理解できなかった、なぜ一緒に行かないの?てことはあの年齢ですでに実の母親から離され、そして父親は再婚し弟と妹が次々と生まれたわけね。 このへんですかね、ニックが自分をさらけ出せる居場所は家にも父にも母にもなかったのかもしれません。遊び半分で父親とマリファナを吸った時が、もしかしたらニックにとって最高に幸福だったのかもしれないと思ったり。 なんていうか、通常幼児期に育つ精神的な何かがニックにはスポっと抜けてるような気はしました。 それまで静かに見守っているという感じの控え目な継母のカレンが車で追いかけるシーンは意外だったなぁ。初めて感情が出たというか、あれは怒りだったんですかね、実父はもう追いかける気力も無くなってるようでしたね。 解説ではニックは8年間クリーンな状態だという、継続してほしいですね。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-08-04 14:58:07)
90.  シンデレラ(2015) 《ネタバレ》 
「ダンボ」の翌日にこれも放送されました、監督はケネス・ブラナーじゃないですか!キャストもなんとも豪華で迷わず鑑賞。 シェイクスピア俳優ブラナーですからこの手の作品はお得意だと思うし、やっぱり品が良くて映像が美しい、 カボチャの馬車もガラスの靴も美しい。動物たちも悪目立ちすることなく違和感なし。 リリー・ジェームズは可愛らしく時代物、コスチューム物がぴったりで、継母役のケイト・ブランシェットが大公相手に取引したり、 伸び伸びと、ノリノリで魔女より魔女らしく悪役をやってるのが非常に心地よいです。 子供の頃から知っている童話が大人向けに実写映画化されるのは好ましい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-24 22:37:33)
91.  ダンボ(2019) 《ネタバレ》 
実を言うとコレ観たかったんですよね。 子供の頃からキャラクターは知っててもなぜかディズニーアニメには興味が薄く、ディズニーランドも子どもが小さかった頃に1回しか行ったことないです、 実際行って1回行けば充分だと思った。 本作は実写版でありティム・バートンていうのが観たいと思った理由になるかな。 さすがはティム・バートン、セットも映像もキャストも一流、一級品であり、アニメにはないリアリティ。驚異のCG技術だわ。 象親子がそのままサーカス団で生きていかない選択や、その後のメディチサーカスの変貌、遊園地が崩壊するとか皮肉も利いているとこが私は好きです。 ダンボの寂しそうな表情、健気さに泣けちゃったわ。ダンボの目がかわいかったな、観てよかった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-23 14:58:40)
92.  悪なき殺人 《ネタバレ》 
ある女性が吹雪の夜に行方不明になり、その地域の住人や関係者それぞれの視点で描かれていてなかなか面白かったです。 「偶然」の重なりとか「愛」を求めるなんて解説も目にしましたが、コトの成り行きで確かに偶然はあるにはありますが ひとりの女性が行方不明になってしまう原因となるものは無意識とかピュアなものではなく、人間の欲や利己的なものが原因と感じるし、勝手な思い込みというのも気を付けないといけませんね。一方的というのもよくないですね。 あちこち聞き込みをする警察官もそのうち何か露呈するんじゃないかとまで思ったんですがそれは考えすぎでした。 コートジボワールにまで話が及ぶところがネット時代だなと。本当にキチンとそれぞれの視点、経緯で語られていて徐々に徐々に真相がわかるというのがいいですし、時系列に戸惑うこともないです。 邦題の「悪なき」というのがちょっとよくわからないです、直訳じゃサマにならないのはわかりますが。 マリオン役の女優さんがウマ・サーマンによく似てるなと。名前が、名字がなかなかおぼえられそうにありません。文字入力もめんどくさそうです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-20 15:48:45)
93.  彼女がその名を知らない鳥たち 《ネタバレ》 
オチの部分は何度も観たことのあるタイプの映画なんですが、オープニングから十和子のモンスタークレーマーぶりと 面倒をみてもらってる陣治への態度、その他諸々でもともとメンタルに問題のある人っていうのがわかるわけです。 陣治はたぶん病気ですね、先は長くないことを自身でわかっていたんだと思います。 40代半ば~後半の見るからに善人な男と30代前半と思われる情緒不安定でワケアリと感じる女の同居生活は これぞ共依存という感じ。 精神的に自立できず生活力も無いいい年した女をまるで下僕のように守り庇う冴えない男と、 イケメンだけど性格も素行も最悪な男、そしてオチの部分とか原作者が女性ということに物凄く納得できてしまうのよね。 十和子は被害者ではないので、あのラストは好きではありません。十和子への明確な厳しさもほしいところです。 なんといっても阿部サダヲの役作りと演技は秀逸でした、「陣治の献身」陣治の「愛のメモリー」です。 映画全体の雰囲気はリアリティを感じますし、後味が良いか悪いかは別として余韻の残る作品であると思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-19 16:27:22)
94.  怒り 《ネタバレ》 
「悪人」の監督ですし、あらすじに興味をひかれ鑑賞。 やっぱりひと味もふた味も違うと感じます。日本人監督には表現できないヒリヒリ感というものがちゃんとあるように思う。 社会派サスペンスの群像劇、三者それぞれに社会問題が割り当てられて最後まで交わることはないんですが 全体的には見応えのある作品だと思います。 怨恨が動機のように感じる殺人事件が発端になって展開していくも、最初は焦点がどこにあるのか何を語ろうとしているのか わからなくてちょっと戸惑う、しかし凄惨な殺害現場を初っ端に見せられるので、???と思いながらも見続けじゃうんですねぇ、これが。 社会問題がいくつか掲げられているんですが、三つのパートに共通するのは信頼関係ですかね。 しかし信頼とは結果であり、そうそう簡単に得られるものではなく、やっと得られたと思っても確実とも言えず無くすときは一瞬ですし、 一点の曇りもなく信頼しきる、できるって人間同士ではなかなか困難なことかもしれないなと。  どこがと言われたらラストが物足りなかったです、みんな泣いたり叫んだりで終わってほしくなかったな。怒りに対する答えが出ないままなんですよ。 怒りの矛先や、人々の怒りが世の中を変える、変えてきたっていうのがわかるものがほしかったです。 ロケーション、カメラワークは一級品だと思います。  キャストも豪華、でもすみません沖縄の男の子はもうちょっとなんとかならなかったのかと、ほんとにすみません。 そして未だに森山未來と柄本時生の区別ができない私、柄本佑は大丈夫です。 鑑賞後、ソダーバーグの「トラフィック」が浮かんだのでした、麻薬問題をテーマにした三者のアンサンブルだったけど。 愛子ちゃんを見ながらジュリエット・ルイスも浮かびました。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-16 15:29:59)
95.  はじまりへの旅 《ネタバレ》 
ウェス・アンダーソンの映画によくあるようなスチール写真で古着感がいい具合の衣装ですし、 シニカルなコメディかなと想像して観たんですが、コメディというより教訓みたいだなと。 コメディ色はあんまり感じなかったです。 ただ、出て来る人がみんな善人なんです、こんな風変わりで異質な集団なのに。そこがいいですね。  お父さんは権利のことばかり拘ってましたけど、権利だけじゃどうにもならない。まず子供を学校に行かせないっていうのがダメでしょ。これは権利じゃなくて義務であり、子どもは教育を受ける権利を奪われてるわけです。アメリカ人て大昔から何かっていうと権利だ自由だと闘ってるみたいな印象があるけど、そういうものを皮肉ってるのかな? 文明社会、管理社会を嫌うのはいいけど、自分が絶対君主、独裁者になっちゃって子どもを洗脳しちゃってるんですよね。 食料を救うミッションとかご都合主義だし、次男を救うミッションで娘が死にかけて「押し付け」だったと気付くお父さん、あぁよかった。いつでもどこでも極端というのはよくないし、受け入れられないですよね。 そして狩猟民族から再び農耕民族へ、ラストの登校前の朝の静かなひととき、音楽もセリフもなく反抗的だった次男がなんとも自然にシリアルの入れ物を渡すとこで泣けた。そしてお父さんが窓の外を見上げるとこね、なかなかセンチメンタルで感動的なラストでした。 アーミッシュにもなったことのあるヴィゴ・モーテンセン、デンマーク系っていうのもあるけど私の中ではマッツ・ミケルセンとどこか被るんですよねぇ
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-20 15:32:27)
96.  アメリカン・ドリーマー 理想の代償 《ネタバレ》 
真面目でリアルな社会派映画だと思います。 娯楽性は乏しいとは思うけど先日観た「ギリシャに消えた嘘」にも感じた視覚的な刺激や意表をついた展開でアっと驚かせることより、人物の内面や人間関係、葛藤。。そういうものをじっくり見せてくれます。 そしてどっちにもオスカー・アイザックが出てる。 不安感というものが最初からあって、一応解決というラストであってもどこか虚しいようなモヤモヤ感が残る。 「理想の代償」ってこういうことなのかな?この作品の場合、邦題の方が的を得てるように感じます。 ヒスパニック系移民とギャングの娘が夫婦となり、オイル会社を経営。事業を拡大しようとしたところへあっちからこっちから妨害され窮地に立たされるわけなんですが、奥さんがなかなかの曲者というかある意味ヤリ手なんですねえ、公明正大な夫の言うこともわかるし、奥さんのやり方も必ずしも否定できないのよ、だってそのおかげでマフィアに借金しなくてすんだし、破綻は免れオイル業界でキングとなることは確定、そうなったら嫌らしく脱税だ違法行為だと追い詰めていた検事まで掌返しだもの。 81年だからレーガン政権になった頃?この時代設定もいいんじゃないかと思います。「スタンダード・ヒーティング・オイル」ていう社名にもなんか意味があるのかしら?「スタンダード・オイル」があるし。 コレ良作だと思います、こういったタイプの映画が地味ってことであんまり話題にならないのが残念です。 オスカー・アイザックとジェシカ・チャステインは「ある結婚の風景」のリメイク版HBOドラマでも共演してるんですね、しばらくしたら観られるかな?
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-19 14:33:59)
97.  ギリシャに消えた嘘 《ネタバレ》 
そこまで期待して観たわけではなかったんです、時間も短めだしちょっと試しに、みたいな感じ。 今まで見聞きしたことがなかった映画で、アマゾンプライムで「あなたにお勧め」でひょっこり出てきたんです。 ふむ、アマゾンプライム私の好みを的確に見抜ているじゃないの。 トリックやあっと驚く大どんでん返し、衝撃的で意表をつくようなシーンや展開があるわけじゃないんですが、コレ結構引き込まれるんです。 例えたらひと昔前の犯罪サスペンス映画のような感じで、人物がきちんとしっかり描かれていて、最初から掴まれるわけではないんですが進めば進むほどジワジワくるのよ。ギリシャの風景もぴったり合ってる、遺跡やトルコでの逃走シーンはまさに迷宮という具合です。 最近の刺激やスピード感に引っ張られる映画に慣らされて、忘れていたテイスト、感覚に戻されたような気がしました。 酔いつぶれた男を介抱するように見せかけて運ぶとこは「太陽がいっぱい」にもあったなあ、なんて思い出したり。 チェスターとライダルの騙し騙されの駆け引きに攻防が最初から最後まで続き、そこにコレットの存在で危なっかしい三角関係もあり、終わってみれば3人の行動にずっとハラハラし通しの96分でした。 オスカー・アイザックがアンディ・ガルシアの若い頃みたいに感じ、茶トラ猫を抱えて歩いてた「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」がもう一度観てみたくなりました。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-16 14:28:56)(良:1票)
98.  ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 《ネタバレ》 
20年以上前ですが、初めて「ミスター・ビーン」を観た時の感動と衝撃は忘れません。 10歳くらいの子どものすることを30過ぎの大人がすることでの笑いですね、ローワン・アトキンソンのルックスもいい。  ローワン・アトキンソンが007のパロディをするってことに何の違和感も無いし、必然のようにも感じます。 そしてオープニングからなんとなくふっと「ピンクパンサー」のクルーゾー警部を思い出したのでした。  はっきりとイギリス人のインテリの笑いという具合でして、ブラックで「クスクス」「ニタニタ」って感じ、お腹抱えて「ガハハ」と笑えるものじゃないんですが、「らしさ」はあったほうがいいと思います、イギリス高学歴コメディアン、ローワン・アトキンソンらしさですかね。ロケーションもセットも豪華さを感じました。 掃除機おばさんがいいわね、白髪の老女ということでラストには女王まで・・・いいラストでした。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-30 16:37:43)
99.  パディントン2 《ネタバレ》 
前作同様、セットや美術が素晴らしい。俳優たちも豪華です。 サリー・ホーキンスの衣装がいい、特にカラータイツのコーディネートが好きだわ。 ニコール・キッドマンからヒュー・グラントへ。今は落ち目の俳優で部屋には若かった頃の写真がいっぱい飾ってある、 それをヒュー・グラントが演じるってイギリスならではのブラックユーモアですかね。 でもヒュー・グラントってこれまでもラブコメで何気なくコメディセンスを見せることがあったんですよね。  刑務所でのスイーツ作りで字幕ではプリンになってたけど、プディングですよね。 私もなんだかマーマレードを作ってみたくなったのでした。 囚人服がピンクに染まっちゃうとこなんてマジで笑えたし、たぶんナックルズ?がピンクの繊細な3段ウェディングケーキ作ってるし、さりげなく笑えるところが随所にあって、こういう感覚は好きです。  ルーシーおばさんとの再会がへんに華美な演出じゃなく、静かなしっとりとしたラストシーンになっているとこもいいですね、思わず鼻の奥がツーンとしてしまいました。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-26 19:54:49)
100.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 
SF的な部分はクローンというだけで、それ以外はクラシカルな雰囲気でグレーの制服が上品で風景も美しく、イギリス上流階級の物語のような語り口ですね。 暴動が起きることもなく淡々と話が進んでいくのが逆に切なく哀しく、残酷に感じました。「提供」「終了」という事務的な表現も冷めてはいるけどなぜか嫌悪感はなく、むしろ上手い言い方だなと。 例の猶予の噂を噂と言いながら、最後の望みとしてマダムを訪ねるキャシーとトミーが哀し過ぎです。  ガラス越しに手術台を見つめるキャシーの思い出で寄宿学校にいた頃からの3人が語られる、これもまた淡々としていて喜怒哀楽もそれほど感じないんですが、ここで大いに感情移入させられて鑑賞後の私自身の落ち込みを想像するとあれでよかったのかもと思ってしまった。 生あるものは全て終わりが来るのはわかっているけど、自分のクローンまで用意するほどの生への執着てなんなのかしらね。 キャシーとトミーも二人の今の時間を少しでも長く持ちたいとなった時、噂でしかない「猶予」に望みを託す。 生きている時間は限られている、生きてるだけで良し勝ちとか、だから大事に意味ある時間にしましょうというよりも、何が生への執着になるのかということを思ったし感じたし、でもどうあろうがどうしようが人はみんな遅かれ早かれ例外なく死ぬってことを強く再確認させられたような気がします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-09-21 15:11:52)(良:1票)
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