81. ナイロビの蜂
《ネタバレ》 ひとつ分からないのは、ラスト、彼女の後を追うジャスティン。 彼女が命がけで追った大企業の不正を告発する為に立ち上がるのが、筋だろう。 今まで無難に生きて来たであろう彼が、彼女の志を受け継ぎ、 巨悪と戦い始める姿こそが、ラストシーンとなるべきではないか?。 それを従兄弟ハムに預けて、「彼女が、僕の家」と死を選んでしまっては、 「あなた、なんで、こっちに来てんのよ」と、向こうで彼女に怒られそうだ。 あるいは、武器と仲間を揃えて、襲撃団を返り討ちにするくらいしても良い。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-09 22:55:36) |
82. イーオン・フラックス(2005)
《ネタバレ》 とても、プロモっぽい。前半は、凝った服装や建築物など、映像美が面白かった。 口笛銀球も気に入った。ただ、後半の戦闘シーンになると、とたんに新鮮味が無くなる。 木の実型防犯針銃とか、手持ちの銃火器がショボいのもマイナス。 数百万人の都市とは言え、敵も味方も、人数少な過ぎ。ラストの戦闘では、打ちまくったら、 あたる場所に居てくれてる様な敵兵たち。なんだかな~。他にも、楽しい突っ込み所は満載。 反政府秘密集団なのに、昼間っから、すげ~目立つ服とか。わざわざ口移しの錠剤とか(手で渡せよ)。 相手の男、80年代のロック歌手みたい。夜襲なのに、白い服とか。 なぜに、花粉で情報伝達?。「複雑な地図」と言いつつ、腕に描けるほど単純。しかも偽情報。 曖昧な記憶なのに、暗殺標的と、あっと言う間に恋仲!。タタ~ミ、サク~ラ。いろいろ、楽しい。 セロン見返り美人な映画ポップ立て看板。あれが、すばらしい。 [DVD(字幕)] 5点(2006-10-30 18:58:11)(笑:1票) (良:1票) |
83. X-MEN2
《ネタバレ》 「1」から連続して観た。「1」での導入を終えて、物語が展開されて行くので楽しい。 ウルヴァリンの過去も、程よく知らされるし、それぞれの超能力も上手く見せてくれる。 冒頭のホワイトハウス・テレポ戦闘は、確かに良かった。カンフーとは違った圧倒感がある。 疑問点は、やはりラスト。あのジェット機、「1」の時、水に浮いてたよね?。 ダム決壊くらいで慌てなくて良いような...。そりゃあ、衝撃やら揺れたりはするだろうけど、 水が来たぐらいで、何も命をかけなくても。そもそも凍らせていれば、決壊自体防げた気もする。 マツダの「RX-8」が登場したが、映画に市販車というのも、何だかな。 東京モーターショーに展示されたコンセプトモデル「先駆」ぐらいのモノを走らせて欲しい。 映画なんだから...。それと、誰かミスティークに伝えておくれ。「そのままの君で良い」と。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-13 00:23:05)(良:1票) |
84. X-メン
《ネタバレ》 この作品は、「2」「3」に続く事を知った上で観た方が良いかも。 この「1」は、3部作の中の導入部。そのつもりで観ないと、展開やら何やら、じっれったい。 人物紹介や状況紹介が主で、エスパー・アクションも控え気味。 もっと超能力でバリバリ戦って欲しい気もするが、もともと「学校の先生」していた人達が、 急遽、戦闘に駆り出されている訳で、能力の使い方がギコチないのは仕方ないか?。 無理な連想だけど、慣れない魔法で苦難を乗り越える「ハリーポッター1」の、大人版みたい。 最期の場面、車椅子を押す警官が鉄製の小物を身に付けている様な気がして、ヒヤヒヤ。 「2」では、警棒もプラスチック化していたが...。 [DVD(字幕)] 6点(2006-08-13 00:15:46) |
85. インサイド・マン
《ネタバレ》 「25時」で感じた「人生の哀しみ」のような物も無いし、正直、どう受け取れば良いのか 分からない。感心する程の脱出劇がある訳でもない。今時、二重底?。「犯人は、どこだ!」と、 隈なく探されたら、それで終わり。「穴掘らされた」と1人でもコメントしたら、捜索開始。 富豪の人生の「隠された過去」を描いて、「人間の醜さ」を描く訳でも無さそう。 「国の為に~」という会長の言葉のズルさが印象的ではあったが...。 娯楽作品なら、せめて「そんな犯人いたら、すげ~」と感心して終わりたい。今作品では、無理。 [映画館(字幕)] 5点(2006-06-12 21:51:13) |
86. フライトプラン
辻褄の疑問点の前に、良かった点。娘の存在が妄想かも知れないと思わせる中盤まで、 「精神的不安定な母親」を演じていたジョディの演技。娘の実在を確信してからの彼女は、 一転して頭のキレそうな「交渉人」のよう。その辺の演じ分けは流石。 それと、アラブ系に対する先入観ゆえの「乗客達の言い掛かり」を描いている点が良い。 「今、私達米国人は、こうなりがちですよ」と、いちおう米国自身の反省を含めての描写だろう。 例の謝罪の件は、深読みとは思うが、「自分の利益(娘・油田)を守れれば、それで物事は完結し、 犯人ではなかった(大量破壊兵器が無くても)アラブ系に対し、決して謝罪はしない」と言うのも、 米国的体質に関する「皮肉」を込めた描写なのか?と思った。いや、考え過ぎか。 さて、疑問点。一度、飛行機を降りようとしたカーソンが、戻って来る理由が分からない。 あのままスッチーと逃亡し、さっさと口座から金を得て、娘が発見された頃には、 行方知れず...で良いのでは?。あんな土地からは逃げ切れないか...?。 [DVD(字幕)] 5点(2006-06-12 21:37:28)(良:1票) |
87. クローサー(2004)
《ネタバレ》 「キューピッド」の中身は、「12歳の少年」。「天使」に見えるアリスの中身は、 むしろ大人。「女は嘘が好き」と言いながら、嘘の中に真実を含ませるジェーン。 「嘘に満ち溢れた世の中」で、それでもアリスを信じていると思われたダンは、 最後に彼女を信じない。彼の身勝手な無垢は、「嘘」が受け入れられぬまま、自分を見失う。 アリスのままで居たかった彼女はジェーンへと帰ってゆく。冒険旅行の結末。 人生は、時々「パンの耳」も食べないと?。 それにしても、写真展初日の次の場面は、一年後。早!。 オペラ終幕の次は、数ヵ月?経って、雨の診療所。いったい、いつだ?。 良く見ていないと、時々、置いてきぼり。 [DVD(字幕)] 6点(2006-05-07 01:07:16) |
88. フライト・オブ・フェニックス
《ネタバレ》 ここに来て、好評が多いので驚きました。そうか、リメイクだったのか。 昔だったら「あ~、そんな事があるかも知れない」と思えただろう事が、 今の時代では、いまいち共感出来ない事としてちらついた。 例えば、「遭難したけど、一切、連絡が取れない&発見されない」 「会社が、コスト重視で救援隊を出さない」「砂漠に、半端に武装した謎の集団がいる」 ...現代なら、救援隊の前にマスコミが来そうだし、救援隊を出さなかったら、 会社は、莫大な賠償金でコストかかり過ぎ。武装集団が、丸腰少人数を襲うのに、 なぜ「弱るのを待つ」必要がある?。生きたまま捕らえて、身代金...っていう流れだろうに。 さっきまで、周囲は全て砂漠!のはずなのに、車輪で走れる滑走路!。 いろいろと御愛嬌なのも、楽しい。なつかしの冒険映画という印象でした。 そうそう、油田にフラリと現れた謎の男は、某国のスパイ?FBI?...と思いきや、 模型屋のおじさん。最高です。 [DVD(字幕)] 4点(2006-04-08 23:47:49) |
89. ホステージ
《ネタバレ》 「マザコン火炎瓶」すげ~。観始めて、すぐ「若造が犯人役だと、ダレるかな...」と 不安があったが、彼は、なかなか良かった。今後が期待される俳優だ。 なんだか、その為に観たと言っても良いかも。最期のガン・ファイトは、 呆気に取られた。ダメな方の意味で、すげ~。別の部屋にも、ウヨウヨ敵居たよね?。 そいつらまで、いつ撃ったの?。それで、解決?。そんなラストだった。 そうそう、冒頭の出演者紹介シーン。あのクールなCGから、実写へのつながり。 とても、良かった。そのセンスの良さがラストの展開にも欲しい。 [DVD(字幕)] 5点(2006-04-02 22:42:45) |
90. ティム・バートンのコープスブライド
勉強不足で「人形っぽさを重視した、よく出来たCGだな...」と思って観てました。 冒頭の路面を掃くホウキ(ちゃんと掃いてないじゃん)とか、魚屋の包丁(切れてないよ!)とか、 微笑ましく観てました。こういうCGも良いなあ...なんて。 DVDの得点映像を見て、びっくり。なんと、約30センチ大の実物の人形だったとは...!。 エクボが出来る「微笑みギア」。すご過ぎ。映像的には、かえって、 もっと人形の「たどたどしさ」を出した方が良かったのでは?なんて思いました。 それにしても、あの父母から生まれたとは思えないほど、ビクトリアはキュート。養女?。 [DVD(字幕)] 6点(2006-03-21 00:18:54) |
91. サハラ 死の砂漠を脱出せよ
《ネタバレ》 観終わった後、「題名は、え~と...パナマだっけ?」とマジに思った。 この手の映画は、御都合主義が面白い場合と、なんだかな~な場合とに分かれるが、 これは、後者。南北戦争なんて、ついこの間の事なのに、洞窟の壁画?。う~む。 狙い無くダイナマイト投げたら、主目的達成!とか。大砲前でホバリングとか。 すれ違いがズレてるパナマで敵撃破とか。ネジ2本で取れる荷台とか...。 まあ、良いけどね。マシューは、「サラマンダー」で「こんな骨太の役だって、 出来るんだぜ~」的な何かを感じたけど、今回も似た物がある。 方向性に迷っていらっしゃるのか?。 [DVD(字幕)] 5点(2006-02-08 23:15:42) |
92. マイ・ボディガード(2004)
《ネタバレ》 周囲の皆が絶望視する中、彼だけが「まだ生きてる。奴らは商品を殺さない」と主張し、 末端から犯罪グループを追い詰めてゆく...そんな展開の方が納得しやすい。 情報を得る為には、ある程度、酷い暴力も必要...という意味にもなるし。 高速道路下、爆炎を背景に振り返らず立ち去る主役...って、画的にやりすぎ。 最後の人質交換は、大事な場面だが、味方少な過ぎ。犯人側が、あれだけやられた後なら、 母娘彼、皆殺しになりそう。無事に交換するなら、ポールや捜査当局も来ないと。 「自らの死期を悟った彼の最良の選択」を描きたいのだろうけど、 そもそも、弟と娘の交換で充分。母娘友が彼の最期を見守るラストで良いのでは?。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-08 22:51:54)(良:1票) |
93. ミリオンダラー・ベイビー
《ネタバレ》 私の意見は「勝手」かも知れないが。彼女は、まだ戦えると思う。 ベッドの上から出る事は出来なくても、次の人生を戦う事は出来る。 車椅子で大学に通うまでしなくても、人生というリングから降りなくて良い。 そして、片足を失った彼女に「それでも、生きてくれ」と伝える事にこそ、 彼には、本当の意味での「トレーナー」としての役割が、神から課せられていたのではなかろうか。 遠くの誰かに向けた「送り返される封書」ではなく、目の前の愛する者に向けて、 なぜ「生きていて欲しい。一緒に居てくれ。諦めないでくれ」と伝えられない?。 かつて、親友の試合にタオルを投げ入れ損ねた彼は、 彼女の人生に、誤って、タオルを投げ入れてしまったんだ。 犬を埋めた父親の愚行を繰り返さなければ、「本当の父親」になれたはず。 「グローブを着けて、賞金を稼がなくても良い。今、目の前に居る君を愛する者が、 ここに居る」と、なぜ伝えない?。「死生観を揺さぶる映画」かも知れない。 しかし、私には「悔し涙」の為の映画だった。 [DVD(字幕)] 5点(2006-01-06 21:42:57)(良:1票) |
94. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 普通の映画なら、「いっそ出会わなければ、上手く行くかも」っていう後ろ向きな姿勢は、 ラスト1歩手前の選択。大抵は、それでも上手く行かなくて、 「やっぱり、諦めず困難に立ち向かっていけば、(あるいは、知恵を出せば)幸せは作り出せる」 ...ていう話だよね。「ああ、あの時そうすれば、みんな幸せになれるのか...なるほどな」と 感心して終わりたい所だが、本作は違う。諦めて、距離とって終わり。マジ?。 まあ「人は神ではない。過去をいじる事自体おこがましい」なんていうテーマもあるだろうし、 ああいうラストになるんだろうけど。後ろ向きな姿勢で終わる、珍しい映画かも。 幸福そうだったり、不幸だったり、彼女の七変化(?)が見事。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-31 00:21:18)(良:1票) |
95. Mr.&Mrs. スミス
《ネタバレ》 確かに、期待通り楽しめた。ブラピとアンジーじゃなかったら、ここまで魅力的には ならなかったと思う。彼女ほど、銃が似合う女優は、他に居ないね。 ...でも、自宅大喧嘩に至るまで、どうも、テンポ悪いんだよな。なんでかな。 編集のせいかな。イマイチ、リズムが合わない。中盤から良くなって安心したんだけど、 最後のホームセンター(?)の銃撃戦も、「え?それで終わり?」って感じ。 もっと敵居たじゃん。それなら、自宅戦の方が盛り上がってたし、BMW2台同時片付けの 方が気持ち良かった。最後は、敵を欺いてヘリを奪い、ミサイルでセンター丸ごと吹っ飛ばす くらいして欲しい。...なんて、欲が出るけど、楽しかったのは事実。 バッグを金具に掛けて、屋上から脱出「タクシー!」って流れが、お気に入り。 [映画館(字幕)] 7点(2005-12-30 23:55:34) |
96. サイドウェイ
《ネタバレ》 人生は、時々、とても時間がかかる...。そんな印象を受けた作品だった。 かつて愛した、そして今も愛している女性は、自分より華やかな男性と現われる。 彼女から、その子どもを身ごもっていると知らされた時の男の表情は、 これが映画である事を、完全に忘れさせる程のものだった。 「(10年目の)幸福」を祝う筈のワインは、おそらく「訣別」を意味する物へと 変わるのだろう。どんなに愛おしい思い出も、飲み干すしかない。 好きなシーンは、ワイナリー講座を抜け出して、抱き合うジャック達とは対象に、 ワイン(多分)の会話を交わす二人。そんな恋愛表現も良い。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-24 23:44:04) |
97. マシニスト
《ネタバレ》 主役の痩せっぷりが、映画全体にリアリティを漂わせていた。 それ無くしては成立しない映画だと思う。増量は特撮で表現された事があるけど、 減量は特撮でも難しいだろうから、本気で痩せる役者がいないと撮れなかっただろう。 ラストで1年前の彼が映るが、まるで別人。他の役者か?...と思うほど。 罪の意識にさいなまれる男の苦しみが、痩せこけた身体全体から滲み出ている様だった。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-24 23:25:07) |
98. ターミナル
《ネタバレ》 「待つ」事がテーマなのだろうとは思う。 待つ相手は、人それぞれ。それは「入国許可」だったり、 「愛する人」だったり、「管理局局長の座」だったりするけど。 スッチーとのロマンスまであって、置かれた状況設定は、映画的かも知れないが、 主人公からは「諦めず、真摯に待ち続ける心の強さ」を感じた。 ところで、あの噴水って、けっきょく水出ないままなの?。 映画なら、その後のキス・シーンのバックで出そうなものだけど。 見たかったな...。 [DVD(字幕)] 6点(2005-08-06 22:44:22) |
99. アイランド(2005)
《ネタバレ》 ほどほどの期待感で観たのが良かったのか、ずいぶん楽しませてもらった。 「荷台の車輪落下シーン」から「看板落下」までの迫力は、自分には過去最高。 後続車の壊れっぷりなんて、マトリ・リローデッドより数倍気持ち良い。 初運転上手過ぎな「空飛ぶバイク」も気に入った。カッコえ~、乗りて~。 全体を通して、こりゃ細かい辻褄気にしないで、楽しんだ方が良いのだろう。 そうは言いつつ、欲を言えばラスト。「エコー目前だけど、クローン大脱走で、 兵隊退却シーン」や、「中擦りエコーを、寝返り隊長が引っ張りあげるシーン」あたりは 入れても良い気がする。あの辺、なんか駆け足過ぎない?。最後のボートなんて数秒だよ。 余韻無し?。 [映画館(字幕)] 6点(2005-08-05 21:53:41)(良:1票) |
100. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 ともかくトム君の好演が印象的。前作の変な殺し屋より、よほど良い。 タコロボの埋設設定は疑問。53年版みたいに飛来襲撃で良いじゃん。 カミナリと共に宇宙人が乗り込むって説は、本気で言ってるの?。 それはさておき、殺戮ビーム・シーンは、確かに怖い。 人々が触れるだけで灰と化して行くシーンは、妙にリアルで、ぞっとした。 地下室男は、無名俳優の方が良いのでは?。「ティム、そこで何してんの?」とか 言いたくなる。娘の為には人も殺す父親...を描いてるけど、その後、 捕獲されるなら、殺人の意味ないよね。むしろ、その無意味さを描いたのか?。 ラスト「父さん...」と抱き合う父子和解の場面を入れたかったのだろうけど、 あのまま長男不明の方が物語の冷酷さを表現出来る気がする。 それにしても他星人襲来映画は、なんで皆アホっぽい生物に描くんだろ。 むこうだって、本当なら気合入れてトップガン揃えて乗り込んで来るでしょ?。 なんで知らない星の地下室で雨水ガフガフ飲んでんの?。犬か?。 たとえ大気がキレイでも、そりゃあ、病気にもなるよ。 [映画館(字幕)] 7点(2005-07-17 23:27:34) |