81. 上海から来た女
《ネタバレ》 上手い。オーソン・ウェルズの作品には時々難解さを感じてしまうが、この作品は割とすんなりと見れた。今となっては普通の悪女映画だけど、そこはやっぱり鬼才。作り方が違います。全編に漂うあやしげな雰囲気がなんとも良い。若干の緩急はあるものの、それはラストまで続きぐいぐいと見ていることが出来ました。法廷の脱走から始まるラストのテンションは凄いですね。こういう名作を見ると、「映画を好きで良かった。」と思えます。 8点(2004-06-24 01:18:57) |
82. ケイン号の叛乱
期待はずれでした。何かどれもこれも中途半端だったようで・・・。 3点(2004-06-24 01:09:04) |
83. Knick Knack ニック・ナック
おぉぉ!このレビューがあったとは!!これは「ファインディング・ニモ」の同時上映で、雪だるまクンが可愛いですね。ピクサーの高い表現力を使い、とぼけた小ネタの数々は既にこの時点で確立されていたのですね。素晴らしいクオリティです。いやぁ~、楽しくて何回でも見たくなります。 10点(2004-06-24 01:04:32) |
84. 誰が為に鐘は鳴る
これって大手のレンタルショップでは、中国版が置いてありますね。辛うじて日本語字幕版を付属させてるので、字幕のテンポが異常にズレてたり、誤字脱字もひどい。更には二人のセリフを一行で済ませてしまっている。これは非常に見難い。生産コストを抑えたいのも判るけど、名作をDVDで世に残したいと思ってるなら、(決して中国人を差別してる訳ではありませんが)日本人が監修するなりで、最終確認して発売するべきでしょうね。これではこの作品が可哀相だ・・・。肝心の作品の方は長かったけど、なかなか面白かったです。イングリット・バーグマンはモノクロでもカラーでも美しい。他キャストの名演も良く見応えある作品でした。だから字幕が余計に残念でならない・・・・。 8点(2004-06-24 00:57:22) |
85. カッコーの巣の上で
《ネタバレ》 マクマーフィの結末は悲しかったけど、作為的に魂が抜けたような生き方は、本人も納得しなかっただろう。しかしネイティブ・アメリカンの彼が自由に向かって走っていってくれたので少々救われた。でも感動とかではなかったです。実社会から一切遮断された状態で、病院が病人を作る。非常に難しい題材を見事にまとめあげてると思います。10点に出来ないのは、ラストでとても複雑な心境になったから。 9点(2004-06-23 21:13:52) |
86. チョコレート(2001)
《ネタバレ》 この手の映画で思うんだけど、もう少しエッチのシーンはロマンティックで良いんじゃないか?と。社会派的なメッセージが強い映画は、どうもラブシーンが濃厚過ぎて好かん。私は同性愛者でも女性嫌いでもないが、「間に合ってますよー」って感じでした。ハンクのオヤジ、台無しです。結局オヤジの影響が強かった為に、ハンクは息子を愛することが出来なかったんだろうと思う。完全な自己博愛者。僕は見てて、そこが非常にムカついた。だからハンクが困ってる黒人を助けた時は、ホッとしましたね。ハンクの良心的な部分が見れた気がして。若干心の変化の掘り下げが甘いとも感じましたが、レティシアに出会ったことによって、ハンクが「愛情」らしきものを知ったラストは良かった。ガソリン・スタンドが繁盛してくれれば良いです。 6点(2004-06-23 19:43:29) |
87. 裸足の1500マイル
これを映画として見れば、申し訳ないけど点数低めです。ただこの映画で起こった事実を知ることが出来たので、この点数にしました。レビルは一体、何もんなんだ??「混血児を救う」って、あんたは神様かい?しかも救うために家族と引き離して。確かに自分の信念に疑いをもつような感じはなかったし、偽善的でないようにも思う。けど「アボリジニを守る」っていうより、結果的に白人たちの将来―白人たちのオーストラリア―を守りたいが為にやってるだけの気がする。なんという醜い世界だったのだろう。そんな中、大人でさえ難しいことを子供たちは本当によく頑張った。自分はそんな途方も無い距離を、ただひたすら歩くなんて、多分出来ない。 6点(2004-06-23 19:25:35) |
88. イヴの総て
したたかな女性のサクセス・ストーリー。ラストで、「ざまぁみろ!」。いつも家で映画を見る時は、部屋を暗くして、ホームシアターのボリューム大きめで、最初から最後まで一気に見るのが僕の見方なんだけど、この映画は3回に分けて見た。しかも小さい音で。いやぁ~、えらく長く感じた映画だ。 4点(2004-06-23 03:13:56) |
89. U・ボート
見終わった後、こんなに絶望感にさせる映画ってなかった。いつでもどこでも、戦時下では「死神」が牙を剥く。戦争には、絶望の現実しかない。戦争映画の傑作。潜水艦映画の代表作。しかし2度は見れない。 9点(2004-06-23 02:54:37) |
90. 陽のあたる場所
《ネタバレ》 ジョージが求めた「陽のあたる場所」。それは愛するアンジェラが傍にいて、出世をしていくこと。しかし現実は、わずかな光しかささない「陽のあたる留置所」だったということですか。アンジェラの美しさに心奪われるのは分かる気もするけど、恋愛はうまくやらないと。上手くなんて、なかなか出来ないけどね。僕も。 7点(2004-06-23 02:35:42) |
91. 父の祈りを
《ネタバレ》 冒頭からして冤罪のことを言ってたので、ある程度の覚悟はしてました。けど僕も、かなり苛立ちましたね。一度出した手を引っ込めないかのように、例え無実の決定的証拠があろうとも、何がなんでも告訴したい警察。ベルファスト出身のアイルランド人ってことだけで、どうしてここまで仕打ちされなきゃいけないの?って思ってました。そんな中、ジュゼッペは本当に立派だった。わずかな可能性でも、身の潔白を証明しようと一生懸命だった。そんなひたむきな父親がとても良かったです。だから死んでしまった後、ジェリーに対して「なんでオヤジが生きてる間に、もっと父親に協力して真剣に身の潔白を証明しようとしなかったんだ!」って言ってやりたかった。ジュゼッペが生きてる間に無罪にしてあげて欲しかったです・・。今も昔も、法律は警察に甘く警察も自らの過ちにはフタをする。詫びることは恥ではないのに。それが出来ない警察気質。哀しい。作品に7点。弔いの美しい炎に1点。 8点(2004-06-23 02:14:36) |
92. アバウト・シュミット
いつもよりも抑え目の演技ではあるけれど、ジャック・ニコルソンはやっぱり上手い!!思いっきりキレてブチまけたいが、ついガマンしてしまう表情が何とも良いですね。作品自体もウォーレンの気持ち同様、なんだかスキっとしませんが・・・。ラストシーン、遠く離れていても、自分を慈しんでくれる人を見つけれて、僕もウォーレンと同じくらいホッとした。 ・・・・にしても、新郎の髪型、ダサっ!! 5点(2004-06-23 01:52:05) |
93. 妹の恋人
【まずは、作品の感想から】精神不安定って、病気なんだろうか?ただほんの少し、心のどこかのネジが緩んでるだけで、ジューンの周りが過剰な反応をしてる。ダニーがジューンの精神不安定に関して、過敏な反応を示すたび、二人の距離は縮まらない。お互い間違ったことしてないのに、儚い。そこをじっくりと描いている前半部は、ちょっと重めですね。しかしそんなドラマを、ジョニー・デップがさらっと変えてしまった。本家には及ばないものの、バスター・キートンやチャールズ・チャップリンを彷彿させるパントマイムと奇妙な家事。確かに作品のテーマは変わらないんだけど、彼が爽やかなテイストを持ち込んできたお陰で、駄作にならずに済んだ。ちょっと頼りない二人だけど、似たものどうし。きっと上手くいくことでしょう!【続いて】アイダン・クインの「普通の青年」、メアリー・スチュワート・マスターソンの「精神不安定な女性」、ジョニー・デップの普通の青年とも精神不安定ともとれない、映画好きのちょっと変わった「青年」。相対的な二人の立場の間にジョニー・デップの微妙さがバランス良いなぁと思いました。やっぱり彼は上手い。好きな役者が多く出てるので、ちょっと甘めにこの点数。 8点(2004-06-22 01:36:22) |
94. ドランク・モンキー/酔拳
修行の数々は中学の体育の時間、みんな真似してた。でも当然、誰も映画のように出来る訳がない。クラスの男子ほとんどが、ジャッキー・チェンのファンだった。 8点(2004-06-21 02:14:32) |
95. スピード(1994)
アクション、スリル、サスペンスの数々。そのところどころに織り込まれる小ネタの笑い。これでもかと畳み掛ける展開は、新鮮だった。まるでハード・ロックのアルバムを大音量で聴き終わったかのように、見終わった後は深呼吸をして息を整えた。ドッと疲れた。 7点(2004-06-21 02:00:56) |
96. ラスト・アクション・ヒーロー
当時サントラが好きで、車中でかなり聴いてました。本編の印象は・・・えーっと・・。 2点(2004-06-21 01:53:05) |
97. コンフィデンス
R・ワイズとD・ホフマンは、明らかに「ニューオーリンズ・トライアル」の合間に撮影してたんだろう。でもこのキャスティングは必要だったんだろうか?D・ホフマンが少ししか登場しないので、ボスの恐さがいまいちわかんない。ラストのオチも途中で読めちゃったし。まぁそれもこれも、過剰な宣伝コピーが足を引っ張ったんでしょうな。試写会で見て良かった。 4点(2004-06-21 01:44:22) |
98. ミニヴァー夫人
待ちに待った登録作品なので、僭越ながらレビューさせていただきます。第二次大戦中に製作された作品でありながら、明らかに見る側を戦意高揚させようとする場面はかなり少ない。花のコンテストがメイン・イベントである、イギリス郊外の平和な村にある中流家庭を、リアリスティックに描ききっている。これを見て気づいたのは、戦場に行く者だけが戦争の犠牲者ではないということだった。勝った負けたは一切関係ない、国や肌の色が違っても、誰もがなんら変わりない不安と恐怖を抱いていたんだと。だがミニヴァー夫人はそれにも挫けず、夫を息子を戦場へと見送った。家庭を守りながら、日々を待ちわび・・。この映画で伝えたかったのは、ミニヴァー夫人を通して写す、「家族」の肖像だったのかも知れない。悲しい時代だからこそ、残された家族の絆が大事なんだという。それまで相当に「戦争映画」を見て楽しんでた僕は、この映画を機にピタリとそのジャンルを見なくなってしまった。そして「恐いもの見たさ」で見てた自分に嫌気が差した。それくらい衝撃的だった。その後再び戦争映画を見たが、明らかに僕の見方は変わった。悲劇を扱ってはいますが、時代が生んだ巨匠の大傑作です。 10点(2004-06-21 01:11:42) |
99. パリ、テキサス
この手の映画の淡々としたドラマを眠らずに見れるようになった自分は、大人になったなぁと思った。きっと若い時分なら、シンドいでしょう。これは「大人」の映画ですな。 7点(2004-06-21 00:17:35) |
100. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
鑑賞後にここのレビューを見て「あぁ、そういうことか!」と思いました。僕は鈍くさい人間なんだろうか・・。キューブリックの作品を割と見てるけど、ちょっとこれは肌に合わなかったです。 5点(2004-06-21 00:06:06) |