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81.  白い馬(1952) 《ネタバレ》 
白い馬、正にタイトルが示すように白い馬の美しさ、そして白い馬に引きずられる少年、それを映すカメラ、この美しさの前には話なんてどうでも良く思えてしまいます。とにかく何もかも本当に美しい。モノクロだからこそ引き立つ美しさ、それにしてもあの白い馬が海を走るシーン、白い馬同士の格闘シーンの躍動感、迫力、これは白い馬の名に相応しい生きた馬のドキュメントでも見ているような作品と言って良いぐらいとにかく馬の美しさ、それに負けないぐらい少年の美しさも圧倒的である。 
[DVD(字幕)] 8点(2009-06-21 19:53:31)(良:1票)
82.  巴里のアメリカ人
う~ん?アカデミー賞ねえ!悪くはないと思うけど、それほど大絶賛出来る内容でもなかった気がするし、これにアカデミー賞挙げるぐらいなら同じジーン・ケリー主演なら「雨に唄えば」に挙げるべきではないかと思う。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-06-13 21:12:50)
83.  エデンの東(1955) 《ネタバレ》 
十何年ぶりに拝見!前に観た時はつまらない映画だとしか思えなかったが、自分がある程度の歳を重ね、今回観て思った。これは大人になりきれないでいる大人、見た目は大人でも心は子供のままでいて、なかなか大人になれない人間が成長する物語だと感じることができる。優秀で気が優しくていつも父親に愛されている兄を持つことで常に心の中に言いたくても言えない。伝えたくても伝えられないモヤモヤ感を残したまま、何かに対し怯え、人に対して不信感を覚えることしか出来ない弟であるキャロル演じるジミーこと、ジェームス・ディーンの演技、演技というよりもまるでジェームス・ディーンそのものが乗り移っているようで見ていて辛い。兄とは反対に父親の愛も母親の愛さえも知らないまま大きくなってしまった男の悲しさ、辛さ、ラストでようやく父親と分かり合うことが出来たあの場面は涙なくして見れない。この映画を見て思ったことはジェームス・ディーンは日本で言う所の石原裕次郎が昔、若かった頃によく演じていた見た目は大人でもなかなか大人にはなりきれないでいる少年のような雰囲気を思わせる俳優であると、こういう役が何ともよく似合う。僅か24という若さで交通事故により亡くなってしまったジェームス・ディーンが見せる何とも寂しげな表情はいつまでも忘れることは出来ないと思います。最後にこの映画のあの音楽も感情移入させるには見事な効果を発揮していると思うのと、この映画のあの美しい畑の映像と斜めから捉えた映像は私が現役の日本の監督で一番好きな大林宣彦監督の作品を思わせる。もしかして?大林宣彦監督は自分の映画製作において、この映画の影響をかなり受けているのではないだろうか?
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-06-07 10:07:12)(良:1票)
84.  ショウ・ボート(1951)
私もこの映画、ザッツエンターテーメントの中で紹介されてるのを見て面白そうだから以前から見たいと思っていた。そんな訳ですが、あれ?ちょっと期待しすぎたかな?タイトルにあるショウボートの人間模様も歌との総合的バランスを思うと何か物足りない。作品そのものの雰囲気は悪くないのに、何故だろう?話によるとこの映画、最初はジュディー・ガーランド主演で撮られるはずだったと言うではないですか!エヴァ・カードナーは演技の上手さは折り紙つきであるが、歌というイメージで考えるとやっぱり違う気がする。けして、つまらないとは思わないが特別面白いとも感じなかったし、まあ、それなりに楽しめる程度ってことで6点!
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-24 15:05:08)
85.  くちづけ(1955) 《ネタバレ》 
これまた面白い、面白いというよりは良い映画、それも日本ならではの他国にはないであろう良さが感じられるオムニバス映画を見ることが出来た。第一話の「くちづけ」なるほどね。確かにこれは石坂洋二郎原作らしい雰囲気作り、既にユーカラさんが書かれているように同じ石坂洋二郎原作の「石中先生行状記」を思わせる青山京子と太刀川洋一のやりとり、そして、続く第ニ話「霧の中の少女」ではこれがこの三つの話の中でも一番好きです。何と言っても司葉子、司葉子、とにかく司葉子が可愛い。もう、本当に食べたくなっちゃうぐらい可愛い。あれ?他の作品でも同じこと言ってるような?だって、本当に司葉子のあの可愛さ、この司葉子を見ても何も感じない奴は男じゃないと言いたくなるぐらいの可愛さです。中原ひとみとのやりとりの微笑ましさ、微笑ましいと言えば飯田蝶子の婆ちゃんが最高です。みんなの前で歌声まで披露し、それをみんなで仲良く楽しそうに聞いてる姿も良い。温泉での会話も楽しい。ところでなんでまた小泉博なんだよ?ここだけが不満である。司葉子とフランキー堺だったら文句ないのだが、そんな中、ここでは何と他の作品では見ることの出来ないであろう司葉子の入浴シーンまであって、たまらんですわ。第三話のこれもまた如何にも成瀬映画って感じで良い。高峰秀子と上原謙で成瀬監督だからつまらないわけない。小林桂樹と中村メイコの会話も面白い。最後の方に出てくる八千草薫も可愛いなあ!とにかく一つ一つのお話が作品全体、温かさを感じるのと、可愛く感じる作りになっていて見ていて楽しい。それにしても司葉子のあの白いシャツからすら~っと伸びる細い腕と、スカートから時々、ちらっと覗かれる細い足、いや~もう、参った。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-17 10:32:13)(良:1票)
86.  バンド・ワゴン(1953) 《ネタバレ》 
フレッド・アステアが序盤のゲームセンターで楽しそうに遊んでいる姿に大人になっても子供みたいな感じ、子供心のある所を見せてくれているのと、あの靴磨きの黒人のおじさんとのダンスのシーン、シド・チャリシーとのダンスも見ていて楽しい。ただ後半の殺し屋が沢山出てきてからの展開に不満が残る。それにしてもあの夜の公園での二人のダンスシーンの優雅なことと、相変わらずフレッド・アステアの誰が相手だろうと相手に合わせて難なく踊る姿には毎度ながら感心させられる。二人が踊っている間、文句の一つも言わないで待っている馬車引きのおじさんを見て偉いよなあ!私だったら二人とも置いてとっととおさらばしてるのにと、いやはや、素晴らしいおじさんだ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-05-10 13:37:13)
87.  OK牧場の決斗
音楽が良い。そして、あの青い空に真っ白な雲、景色の美しさ、正に西部劇って感じの雰囲気も良い。役者にしても悪くないし、なかなか決まっている。ただ、作品全体を通して見るとテンポの悪さが引っ掛るのと、ラストの対決シーンがいまひとつしっくりとこない。けして、つまらなくはないが、凄く面白いとも言えない。まずまず楽しめるという評価に落ち着くということでの6点です。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-06 10:11:40)
88.  男なら夢をみろ
石原裕次郎と芦川いづみの共演作品お決まりのパターン、今回もまたいつものように石原裕次郎はやくざでありながらもどことなくやくざにはなれていない感じの好青年ぶりと不良ぽさを残したままいつまでも大人になりきれいない感じとの二つの顔が見られる。芦川いづみの視線の中にある石原裕次郎は男から見たらなんであんな男が良いんだろう?と思ったり、しかし、あれが石原裕次郎なら何故か許せてしまいます。この二人の作品を幾つも見ているけど、やっぱり石原裕次郎映画には芦川いづみが出てくると出てないとでは大違いである。芦川いづみが出てない石原裕次郎映画なんて私には考えられない。その逆は別に苦にもならない。それにしてもここでの芦川いづみも毎度ながら本当に可愛い。大して面白味のある作品でもないのに、芦川いづみがいる。それだけで良いのである。はっきり言ってこの映画の芦川いづみの演じている役を他の人が演じていたら、例えば吉永小百合だとどうなることか?まるで違った印象しか残らないであろうし、おそらく見てないだろう!最後にいつも感じることに石原裕次郎主演映画には石原裕次郎の曲をアピールするための策略みたいなものがあるのだが、そこまでしなくても石原裕次郎ほどのスターなんだから良いような気がするのだが?
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-05-03 20:52:12)
89.  俺たちは天使じゃない(1955)
なるほど、確かに俺たちは天使じゃないな!天使ぶってはいるけど、天使ではない。三人の男達、囚人のこの男三人が妙な可笑しさを醸し出していて楽しめるものの、全体的にはいまひとつな印象しか残らない。監督が「カサブランカ」と同じで、しかも、ハンフリー・ボガートとくれば、期待しないわけにはいかない。期待ほどの面白さ、喜劇としての面白さには達してない。まあ、ストーリー的には物足りないが、男達、3人の面白さを観るという意味では観て損はない作品にはなっていると思う。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-03 11:09:35)
90.  帰らざる河
一応、形としては西部劇ではあるけれど、西部劇として観るとかなり物足りない。しかし、マリリン・モンローの魅力が全開であり、ジーパン姿でのマリリン・モンローがこれまた何とも新鮮で良い。話そのものは大して面白味のある内容でもないし、まあ、マリリン・モンローの魅力で何とか見れる映画であるような気がする。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-04-19 16:39:00)
91.  真空地帯 《ネタバレ》 
軍隊なんて所はいかに自由など存在もしなければ、自由すら求める事が出来ない場所であるという答えがこの作品の凄まじいほどのリアルで怖い非人間的な奴らの態度から伝わってきて、やりきれない思いでいっぱいになります。上等兵からの酷い仕打ち、それに対する下級兵からの心の叫び、あの木村功演じる木谷一等兵の才気溢れる演技から伝わってくる。人間の自由を奪う場所、それが軍隊における生活であるとするならば、それを自らの体験を持って書いた原作者である野間宏という人の過去を想像するだけでも物凄いやりきれなさでいっぱいになる。自らのこうした経験があるからこそ本物のリアリテイーを感じることが出来るのである。自分を裏切った者への復讐に燃える木村功の木谷一等兵の怒りの爆発の凄さ、人間は誰かに対して信用すればするほど裏切られた時の怒りというものは恐ろしい。その恐ろしさ、怒りを爆発させる木村功の演技がとにかく怖い。山本薩夫監督の気合の入った演出に応えて見せた俳優陣、軍隊の中では人間なんてものは非人間的であって、如何に惨酷な人間しか作ることが出来ないかというものをここまでリアルに描いた作品はおそらくこの映画が初めてかもしれない。そのぐらい凄まじい力を持った気合の入った恐ろしい映画である。
[DVD(邦画)] 8点(2009-04-03 21:58:50)
92.  あの手この手(1952) 《ネタバレ》 
おう!これは思わぬ拾い物!流石は市川昆監督です。何を捕らせても、どんなジャンルにおいても標準以上の少なくとも今の日本映画、いやいや、アメリカ映画よりレベルの高い作品を撮る。この作品は川島雄三監督の「女であること」に雰囲気からして本当に似ている。あちらに比べてこっちのがコミカルで楽しめる。久我美子がまずは何と言っても可愛い。可愛いて意味においては黒澤明監督の「酔いどれ天使」に匹敵するぐらいとにかく可愛い。そんな可愛い久我美子に振り回されぱなしの森雅之、こんなコメディアンぶりを見せてくれるあたりはやはり名優間違いない。女に振り回される男の弱さと女の強さ、これを見ると男って生き者は女に振り回されるのが嫌いと言いながらも結構好きなのかもしれない。えっ?お前はどうかって?ご想像にお任せします。相手が久我美子みたいに可愛い子なら大抵の男は振り回されてみたいと思うような気がします。 最後にこれ、違うキャスティングでも見てみたい気がする。例えば、若尾文子に振り回される市川雷蔵、左幸子に振り回される小沢昭一じゃ「品川心中」だよなあ!司葉子に振り回される小林桂樹じゃ「社長」シリーズか?まあ、色んなキャスティングでも十分楽しめると思います。 
[ビデオ(邦画)] 8点(2009-03-22 11:17:56)(良:2票)
93.  青春群像 《ネタバレ》 
フェリーニが描く青春像とは何なのか?青春とは如何にして自分の思っていることをさらけ出すことが出来るか?ここに描かれている青春像、男達の馬鹿さかげんときたら男の本心のようなものに何だか男の弱さ、だらしさなを徹底して見せ付けられているようで怖い。きちんとした奥さん、しかもあれだけ美しく、心底自分だけを愛してくれている良き妻がいながらも次から次へと別の女にちょっかい出す女たらしと今の自分の置かれている立場について悩む男、更に妹の金を平気な顔して使いまくる駄目な兄やとにかく大騒ぎ、騒ぐのが大好きな男とここに出てくる男達の駄目ぷりは凄まじい。フェリーニはこの四人の駄目な男の眼を通して青春とは若さ故の大騒ぎであると笑っているように感じます。あの大勢の群集に混じって大騒ぎしながらサーカスを楽しむいい年した大人達、男も女もみんな同じ生きものであると語ってるように感じるこの映画を観て、フェリーニってサーカス好き、そして、ここでもまたチャップリンの「モダン・タイムス」の中で流れる音楽を使っているのを見て、チャップリン好き、そして、喜劇が好きな監督さんなんだと思いました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-03-21 12:15:45)
94.  杏っ子 《ネタバレ》 
これまた何ともドロドロした夫婦の関係だなあ!前半はかなりのほのぼのした空気に心地良さを感じるものの、香川京子が木村功演じる売れない小説家と結婚してからのあまりの冷えきった空気、ドロドロとした空気、香川京子が耐えに耐え、とこんと嫌なめにあう。何もここまで酷くしなくてもと思えてしまうぐらいのいたぶり方です。そんな中でも常に志しを高く持ち、けして、くじけることなく、それどころか前向きに生きようとする香川京子の娘を温かい眼差しで常に見守る山村聡、この父親と娘の関係は親子でありながらもどこか友達みたいな関係、それは山村聡の香川京子への言葉使いから何から感じ取れる。暴力的な言葉や自分の父の庭へ唾を吐いたり、銅像を壊したりと見ていて腹の立つ木村功に別れを告げる決心をやっとの思いで成し遂げた娘の香川京子に対して父親である山村聡の「喧嘩に勝ったのか?」の一言!それに対する香川京子の返事、雨の中、二人だけで傘を差しながらの会話、この映画は全編通して二人だけの会話のシーンが幾つも出てくる。父と娘の関係とは何か?て答えのようなものを成瀬巳喜男監督はこの作品を通して日本人全員に伝えようとしているのではないかと思いました。それにしても香川京子のあれだけ嫌なことされながらも耐える姿には女の強さ、やはり人間て男よりも女の方が強い生きものであるようにこれを見ると益々、感じてしまうと共に男のだらしなさ、それを徹底して容赦なしに見せつけるこの成瀬巳喜男という監督さんの演出の凄さ、改めて成瀬巳喜男監督は凄い監督だと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-03-15 10:17:56)
95.  恋愛準決勝戦 《ネタバレ》 
久しぶりのフレッド・アステア主演によるミュージカル映画!もう、皆さんに既に書き尽くされてしまっているのでこれ以上付け加えることなどないと思います。この作品は内容なんて気にしない。内容よりもフレッド・アステアの物凄いダンスシーンに引き込まれる。前半のあの体操の器具を使ってのダンスに始まり、部屋中を一人ぐるぐる回る。壁から天井へと凄い移動を見せてくれているだけでも見て良かったと言える作品!話としての面白さ、相手の女優やその他映画としての総合的な完成度、魅力という意味では「イースター・パレード」や「トップハント」のが上だと思うけど、アステアの凄さという意味ではけして、引けを取らない。むしろ凄さという意味では一番かもしれないと思うぐらいとにかく凄いダンスを見せてくれている。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-03-01 19:49:06)
96.  エドワールとキャロリーヌ 《ネタバレ》 
喧嘩するほど仲が良いとはよく言ったもんで、この映画の二人の主人公、若いカップル、エドワールとキャロリーヌを見ていれば解る。キャロリーヌのドレスの着方、そのドレスについても短すぎるから嫌だと愚痴ばかり言ってはキャロリーヌを怒らしてしまうエドワール、しかし、この二人、最後は元の通りの仲良しに収まるのだが、それも偏にキャロリーヌの可愛さあればこそである。ドレスの着替えのシーンで見せるキャロリーヌの表情やラストのベッドの上での場面のあの可愛さは男なら見れば誰しもこのキャロリーヌという女性に対して可愛い女だなあ!て思うに違いなく、話なんて大した話でもないし、ただ男と女が喧嘩して、また仲良くなるだけのどこにでもありそうな話だけど、作品全体に漂うフランス的なというよりはどちらかというとハリウッド映画の良かった頃の喜劇のような味わいがあり、これはフランス映画が苦手な人にも気楽に見ることが出来る作品になっていると思います。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-02-15 13:20:49)
97.  荷車の歌
山本薩夫監督によるとある田舎の農村で働く人達の人間ドラマで凄い顔ぶれであるけど、何か物足りない。この監督らしい力強さ、観ていてずしりとくるようなものが少し足りない。出演者の顔ぶれに関しては凄い顔ぶれです。望月優子の母に三國連太郎の父、そして、その娘に左幸子、他にも西村晃に小沢栄太郎って、名優勢揃いです。そんな中で三國連太郎と左幸子の二人が一つの画面の中にいる。左幸子が帰ってきた時、奥の方にいる三國連太郎に気付いた後、アホな私は左幸子が三國連太郎の父に向って「ちが~う。この人、お父さんじゃないわ。犬飼さんだわ」てついつい、違うものが頭に浮かんでしまった。それにしても三國連太郎も左幸子も相変わらず上手い。この二人の演技力は間違いなく日本映画の歴史においてトップレベルの上手さだ。
[DVD(邦画)] 6点(2009-02-12 21:57:51)
98.  ショウほど素敵な商売はない 《ネタバレ》 
何と優雅な作りであることか!作品全体に漂う空気、どの出演者にしてもまず顔が良い。良い顔、している。ショウほど素敵な商売はないというタイトルに偽りなしと言えるぐらい観ていて、本当にショウほど楽しいものはない。こんな楽しい商売を一生の職業として生きていけたら何て素敵だと思う。マリリン・モンローの歌う場面を見ているとビリー・ワイルダー監督の「お熱いのがお好き」を思い出してしまう。ただこの作品ではそんなマリリン・モンローがちょっと前に出すぎてやしないかと思えてならないのがマイナスである。あれだけのスターだから仕方ないのかもしれないけど、私としてはもっとドナルド・オコーナーを前面に押し出して欲しかった気がする。まあ、色々と愚痴、不満もあるものの、そうは言っても面白く見られることだけは間違いなく、特に最後のステージでの大勢のダンスシーンと全編に流れる音楽の楽しさ、華やかな表舞台の上に立つ人達の笑顔の何て素晴らしいこと!世間的にやたら高評の「ウエストザイド物語」のような人が死んだり、柄の悪い連中、人種差別といったものが全くないのがこの映画の良い所です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-02-11 11:35:01)
99.  女狐風呂
あれ?何だか見たことあるような?て思っていたら、やっぱりだ!これってマキノ雅弘監督の撮った「昨日、待って居た男」のリメイクなのか!どうりで似ているし、一度どこかで見ているはずです。マキノ映画のような御祭り騒ぎ的な雰囲気を壊すことなく見せる安田公義監督の演出に応える俳優陣、市川雷蔵はここでもやはりかっこ良く、それ以上にわたしゃ、嵯峨三智子ていう女優さんの美しさと可愛さに眼を奪われた。中村玉緒も昔は可愛かったんだなあ!ておっと!失礼!マキノ監督のオリジナルとの比較で言えば、こっちのがテンポがゆるいのが少し気にはなったものの、これはこれでなかなかの出来栄え!堺駿二が出ているあたりは安田公義監督のマキノ雅弘監督への尊敬のようなものを感じた。
[ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-17 20:14:50)
100.  どん底(1957) 《ネタバレ》 
黒澤映画の中でも、特に白黒の黒澤映画の中にあっても比較的評価が低く、一般受けもされてないような作品ではあるが、私はこの映画も好きです。単なる貧乏な人間の集まりの話でありな゛らそれが何故、面白いのか?と聞かれたら私はこう答える。貧乏長屋に集まる貧乏な人達、ここに集まってくる貧乏人達の中には狂気というものが充満している。例えば長屋の大家である中村鴈次郎はいつも何かに怯えている。その女房の山田五十鈴は物凄い悪女ぶりでまるで人間というよりも獣の如く、鬼のような表情で常に狂ってる。山田五十鈴が愛する男である三船敏郎の泥棒には善と悪との両方の顔を持ち、香川京子に対して惚れてるからこそもう、泥棒なんて辞めようと思ってる。そんな二人の仲の良さそうな所を見て嫉妬し、狂乱し、その後、起きる殺人事件について香川京子を罠へとはめよとする。他にも鋳掛屋の東野英治郎にしても常に怒っているし、その妻もまた他人に対して怒りをぶつけている。役者崩れの藤原鎌足、遊び人の三井弘次、殿様と呼ばれている千秋実、いずれの人物にしても人間て如何に馬鹿な生きものであり、感情を抑えようとすればするほど抑えられなくなるものであるというものを見ているようであり、謎めいた部分が多く、お遍路としてやってくる善人のような老人、左卜全にしても見掛けは良い奴かもしれないけど、本当は悪い奴なのかもしれない。気まずくなった途端に去って行っていってしまう。長屋というたった一つの空間の中だけで色々な人物による何とも可笑しなやりとり、あの変な歌、トントンちきめ♪トンちきめ♪こんちきしょう♪こんちきしょう♪地獄の沙汰も金次第♪仏の慈悲も金次第♪て歌に合わせて踊る男達、ここには人間なんて所詮は馬鹿な生きものなのさ!とでも言ってるようであり、またあの三井弘次の残した台詞「ちぇっ、折角の祭りが台無しだぜ」には何だか昭和の名人と呼ばれている人達の古典落語でも聞かされているような震えに襲われたのと当時にどん底に生きる人間の哀しさや辛さのようなものを見た思いでいっぱいになりました。
[DVD(邦画)] 8点(2009-01-11 11:59:58)(良:1票)
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