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81.  ナイル殺人事件(1978) 《ネタバレ》 
偶然にも昨日同じエジプトが舞台にもなっている「アラビアのロレンス」を見た後の今日、観ていたらやたらとエジプトに旅行しに行きたくなってしまった。ミステリー映画としてというよりも観光気分で映画を楽しんでいるような自分がいる。勿論、ミステリーとしてもなかなか面白く観られたし、それはそれで良いのだが、全てが解決し、船から下りようとするベティ・デイヴィスが「葬儀屋みたいで嫌だったわ」みたいな事を言う彼女に向ってマギー・スミスが放った台詞「どうせもうすぐなんだから良いでしょ」には笑ってしまった。ところであんなけばい女からどうやったらオリビア・ハッセーのような可愛い女の子が生まれてくるのか?不思議で仕方なく、色んな意味で突っ込みたくなる映画としてもある意味、楽しむことが出来た点を一応、評価しての点数ということで、こんなにも騒々しい船になど絶対に乗りたくない。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-28 11:56:59)
82.  Mr.レディMr.マダム
なんて言えば良いのか?ゲイの世界、オカマたちの妙な感じが不思議と楽しめたのには我ながら驚きである。驚きと言えば、あの口調といい、声の感じといい、そして、何よりも顔付きといい、まるで三輪明宏みたいな男女みたいなのがこんなにも似ているのがびっくりである。ところであのお皿に一体、何の絵が書かれていたのか?気になった。それを見せずに想像してね。とでも言っているようで、ある意味、想像することの楽しさがあって、そういう意味でも不思議と楽しめたし、オカマだろうが、ゲイだろうが、同じ人間であるというような作品全体にもどことなく温かさが感じられて好感が持てる作品になっている。
[DVD(字幕)] 7点(2010-02-18 20:48:30)
83.  喜劇 女売り出します
やっと、見つけたあ!これ、ずっと前から見たかった映画の一つで、森繁久彌、やはりこの俳優が動く。しゃべる。もう、何だかそれだけでも見ていて楽しい。そんな森繁久彌ともう一人、市原悦子、この二人が経営するストリップ劇場、そこに集まってくる連中との何てことのない、会話、その中には人間の欲やら、哀しさ、空しさがきちんと描かれている。人間らしく生きるということ、それをストレートに描くこの森崎東監督の演出を見ると、この監督が喜劇の監督としての上手さ、松竹映画的な笑い、それは「男はつらいよ」の脚本を手掛けたり、後に「釣りバカ日誌」も書いてたり、監督するというその話の持っていき方、人情映画としての上手さがこの映画を見ていると感じられる。脇を固める俳優陣も芸達者で個性的なメンバーが揃っていて、それだけでも十分に楽しめる。そして、やはり森繁久彌、日本映画は改めてこれほどの偉大なる名喜劇役者に対して、亡くなってから国民栄誉賞とは、渥美清同様、何故生きているうちに与えないんだ?て思う次第でありまして、良い俳優を失ったこと、その大きさを感じずにはいられない。最後にもう少しだけ言わせて欲しい。森崎東監督って、もっと評価されても良い監督であると声に出して言いたい。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-02-17 21:44:34)
84.  モン・パリ 《ネタバレ》 
男が妊娠してしまったことで本人だけでなく、愛する彼女(後の奥さん)に子供やその他街中大騒ぎになってしまう。ところがよく調べてもらったら誤診だった。まあ、いくらでも作れそうなお話だけど、その中に単なる見世物や商売みたいなものが感じられない所にこの映画の良さ、優しさが見られる。あれだけ大勢の人を巻き込み、街には大きく宣伝のチラシやらポスターやらと貼られ、テレビ出演することにもなって、人類初の男の妊娠による大ニュースを大きく取り上げられたりと、とにかく色んな人にあれは間違いでしたと、普通なら腹の一つも立てるのに、それどころか優しく見守るフランス人の心の温かさ、自分の夫となる男が妊娠し、自分は妊娠できないで苦しむカトリーヌ・ドヌーブの視線の温かさ、可愛さと同じくマルチェロ・マストロヤンニの可愛さも忘れるわけにはいかない。本当なら笑いものにされてもおかしくないのに、まるで初めての男の妊娠という出来事を楽しんでいるように演じている。ラストにカトリーヌ・ドヌーブが言う台詞「わたし、妊娠したみたい」この台詞を最後に持ってきて、見せてくれているところがフランス映画らしい優しさが感じられる。ただ残念なのはマルチェロ・マストロヤンニが見た夢、腹から鳥だの魚だのが出てくる所はいくら何でもブラック過ぎて笑えない。そういう不満もあるので7点よりも高い点数は付けられないが、男も女も平等であるという監督の伝えたいメッセージが伝わってくる映画でもあり、またやはりここでも映像の美しさ音楽の美しさはこの監督の映画全てに共通していて、やはり映画は映像が大切、美しい映像は見ていてもけして、嫌な気持ちにはならない。そういうことをきちんと解っている映画だとも思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-10 12:09:02)
85.  冬の華 《ネタバレ》 
高倉健と池部良の二人が並んでいる最初の海辺のシーン、何だかその時の会話、やりとりはまるで同じ二人が出ている「昭和残侠伝」シリーズを思わずにはいられない。健さんの役名が同じ秀さんだしね。この時の池部良の高倉健に対する台詞がラストに別の人間、小池朝雄によって使われるシーンを持ってくるというのはちょっとあまりにもやりすぎの感がしなくもない。ただこの作品、やはり健さんあっての映画になっている。高倉健というこの俳優の持ち味、男は黙って勝負しろみたいなものがひしひしと伝わってまいります。冒頭で「娘がいるんだ」と頼まれてもそれでも池部良に対して物言わずに殺した娘が大きくなり、その娘と何度も何度も会っているのに自分がおじさんであるということを明かさない。ここに男である辛さ、義理と人情、やくざ世界に生きる男の辛さを健さんは演じている。こういう耐える男が本当に似合う。健さん以外の脇役に関して言わせてもらうとハマリ役である人と全くのミスキャストな人がいる。小林亜星は完全なミスキャストとしか思えない。とてもやくざの親分には見えません。作品全体に漂う哀愁、音楽にクラシックとこれまたなかなか良い感じであるが、監督の差なのか?これ、同じ脚本でもしも、マキノ雅弘監督が健在だったら素晴らしい傑作に成り得ている気がしてそういう意味でちょっと残念である。そうは言うものの面白いことは面白いし、よく出来てはいるし、隆旗康男監督作品としては上出来な部類に数えて良いのではないだろうか?
[DVD(邦画)] 7点(2009-12-13 20:43:33)
86.  あんなに愛しあったのに 《ネタバレ》 
映画愛、ずばりこれに尽きる。イタリア人監督による祖国イタリアへの思い、尊敬するイタリア人監督への愛、そんな愛に満ちた映画である。一人の女性に対して同じ思い、愛を抱きながらも全く違う道を歩む。時には本気になって殴りあいの喧嘩をするも、最後はみんな、仲良くと、喧嘩するほど仲が良いとはよく言ったもんで、この映画のあの三人の男達を見ていると解る気がする。解ると言えば自分が大好きで大好きでたまらない映画、ここで言うならクイズ番組でのニコラの姿なんて同じ映画ファンとして解りすぎるほどよく解る。間違ってない。絶対に正解だと自身満々に答えたのに駄目だとされ、納得いかずにテレビ局に五回も抗議し、全て拒否されるあのニコラのキャラクターが私は好きで好きでたまらない。映画の中に幾つもの映画のシーン、それもモノクロやセピア色などとこれまた昔の映画が好きな私にはストーリーよりもそういうシーンを見ているだけでも楽しかった。同じ映画を同じ場所で見ているイタリア人の顔付きの良さ、映画ってやはり良いもんですよね。て、今は亡き水野晴郎さんの真似をしたくなりました。ラストにあのクイズに出された「自転車泥棒」を撮ったヴィットリオ・デ・シーカにこの映画を捧げる。とあるのを見て、同じ映画監督として、これほど嬉しい言葉はないのではないでしょうか!デ・シーカ監督もきっと喜んでくれたに違いない。ここ一ヶ月の間にこのエットーレ・スコラ監督作品を3本見たことになるけど、この監督さんの映画、好きです。他のイタリア人監督に比べてどの作品もコメント数少ないけど、もっと多くの人に見て欲しい。心からそう思う。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-11-16 21:20:59)(良:1票)
87.  帰らざる日々
何とも田舎の学生の持っている雰囲気が良い感じで描かれている。年上の女性に憧れる気持ちと昔の同級生の女の子に抱く恋心、その両方で揺れながら、不良少年にどういう訳か好かれるというこれまた永島敏行というこの俳優の持っているものの魅力がこの映画を支えているような気がするぐらいはまり役である。回想シーンの使い方も持っていき方も上手い反面、ちょっとしつこく感じられる気もしなくはないが、青春は年齢と共に過ぎ去っていくという苦さを上手く描いた映画になっている。それにしても永島敏行って他の映画でも走るシーンが多かったけど、そういう昔のいかにも昭和の時代に存在した学生が似合う。
[DVD(邦画)] 7点(2009-10-31 10:51:27)
88.  特別な一日 《ネタバレ》 
冒頭、大勢の人達の大騒ぎ的なパレードのシーンにおける映像に込められた力強さと同じように強い心で生き抜くソフィア・ローレン、彼女にとっての特別な一日は出逢った男、マルチェロ・マストロヤンニとのひと時であり、それはヒトラーが訪れた日がイタリア国民にとって特別な一日であるのと同じであったに違いない。これはそんな特別な一日の出来事を描いた映画であるが、誰だって自分にとっての特別な日が欲しい。そういう思い、願いが心の中にあるばすです。ソフィア・ローレンの演技の凄さと相成って生まれる女の愛、それに対してゲイである為に女を愛する事を知らないのに、何とか応えようとお茶目な姿を見せるマルチェロ・マストロヤンニもこれまたお見事!単なるメロドラマ、不倫ものとは一味違う大人のドラマの奥に感じられる歴史の重さが感じられる作品として見応え十分!音楽を一切、使わない映画作りというのも新鮮であり、聞えてくるのはラジオから流れてくる声や雑音だけであり、そんな中で演じられる名優の名演技が一層、ドラマとしての深みを与えている。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-10-28 22:38:52)(良:3票)
89.  欲望のあいまいな対象
何とも男にとっては哀れとしか言いようのない作品だ!自分の娘と言ってもいいほど歳の離れた若い女を好きになった中年男の醜いまでの愛、女に対する愛の仕方が何とも男のアホな気持ちを表しているようで本当に哀れとしか言いようがない。欲望=この映画の主人公の老人にとっての欲望とは性欲の塊のようなもので、若い女の身体が欲しい。正しく欲望なのである。それを知ってか女は女で女の武器としての悪女ぶりを見せ付ける。散々じらすだけじらして男の欲望を更に強くしようとする。男にとっての女は欲望の対象であって、逆に女にとっては男、それもかなり歳の離れた年上男への愛は見せ掛けだけの愛、つまりそれこそがあいまいなようであり、そんな女に翻弄され続ける男の哀れ、だらしなさ、この映画は男のだらしさなと女のしたたかさを描いた作品で、それにしてもこの監督、遺作にしてもここまで徹底的にじらす。じらす。じらされる側の気持ちを最後まで見せ付けるとは、本当に意地悪な監督だ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-12 12:04:21)
90.  少林寺三十六房 《ネタバレ》 
あれ?おかしいなあ!昔、初めて見た時には物凄い衝撃を受け、何度も繰り返し見ては、その度に頭を丸めようとか、やたら頭突きをしたくなったり、学校の掃除で水の入ったバケツを真似して両手で持ったりしてはその度に零してばかりで先生に叱られてたりと、それなのに何故だ?今、観るとあの当時、初めて見た時ほどの興奮を味わえなかったり、素直に楽しめない。修行のシーンまでの流れとその後の修行を終えてからのシーンとか結構、惨酷なシーンが多くて、それとあの頭突きのシーン、あれを観ると坊主頭よりは長髪の方が絶対に良い。髪の毛が邪魔してくれるから坊主頭よりは痛くないはずだと、余計なことばかり思ってしまう。だからってつまらない作品ではないし、昨今のハリウッド映画よりは面白いし、初めて見た時ほどの興奮はなくても面白いことには変わらない。この映画を見ている時は坊さんになることを憧れたりする。しかし、見た後に坊主頭よりは髪の毛がある方がやっぱり良いと、全国のお坊さんに対してごめんなさい。私はどんなにこの映画の人達、あの寺のお坊さんを含め修行者達がかっこ良く感じても丸坊主にすることは出来ない。あんな痛い思いしてまで坊さんになって、飯だって、きちんとしないと食べれないなんて、そんなことを思う時点でこの映画の主人公のようにはなれないと思いました。何だか映画の感想てより違う感想みたいになってしまった。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-27 16:29:15)(笑:1票)
91.  ダウンタウン物語 《ネタバレ》 
アラン・パーカー監督って本当に子供が大好きなんだね。改めて解ったような気がする。「小さな恋のメロディ」を書いてるだけあって子供の使い方、画き方か本当に上手い。子供のギャングて発想、そして、銃の中には弾の変わりに生クリームって、うわぁ~勿体無い。食べ物はもっと大切にしようよ!てことでちょっとマイナスとは言うもののそれを補うだけの笑い、テンポの良さで見せてしまう手腕は認めざるをえない。それにしても子供が主人公だけに車も自転車と同じく足で漕ぐのには笑わされた。それとこれだけ多くの子供達の中にあってジョディ・フォスター一人だけ同じ子供とは思えないぐらいこの頃からもう大人ぽさ全開です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-24 21:20:04)
92.  サード 《ネタバレ》 
走る。ひたすら何かに向って走る。走るという意味をこの映画から考えさせられた。サードという仇名の主人公、永島敏行にとっては走るという事は自分自身の気持ちを確かめる為の最も相応しい行為であると思います。それは他のことにも言える。例えば本当は心から好きな相手、新聞部の彼女である森下愛子演じる少女がお金の為に好きでもない全く見ず知らずの男と肉体関係を持つことを我慢しているかの如く、空き地で一人、寂しくピッチングの真似をしている。その我慢が限界となって現れる瞬間、ヤクザの男を殺してしまうのである。それは好きな女を守ろうとするという男の気持ちの現れであり、その結果、少年院送りとなっても一人、他の少年院に収容されている人達とは違う行き方を選び、ただひたすら走る。そして、最後に盗みの罪で少年院に入ってきた別の一人とのマラソン大会に向けての練習シーンでその相手に言う台詞「走れよ、自分の速さで」いやあ、この台詞こそこの映画の全てであるように感じる。自分の足で自分の道を突き進め!自分の生きる道は自分で決めるのだとばかりのエネルギーを感じさせる作品になっている。作品全体としては物凄く荒削りではあるが、その荒削りな所もある意味この映画の魅力なのかもしれない。それにしても図書館でのシーンのいやらしさ、森下愛子の初々しさ、そして、あのアイスキャンディになりたいなんてアホな妄想をつい膨らませてしまいそうにもなるぐらい森下愛子が可愛い。
[ビデオ(邦画)] 7点(2009-09-20 21:42:50)(良:1票)
93.  グッバイガール 《ネタバレ》 
けして二枚目とは言えないし、何となく冴えない感じの男ともう一人、女も女で美人とは言えないそんな男と女の話だが、それなのに面白く見られるてしまうのはこれは監督の演出もさることながら脚本の力が大きいと思う。美男子と美女の話だとそれが嫌味なものに感じられることがあるけれど、そういう嫌味の無い人物というのが良い。作品全体の雰囲気も良きハリウッド映画の香りを漂わせ、そして、この映画、やはりあの雨の降る中での公衆電話からのラブコールで終わる幕切れが心に染みる。けして、派手な演出などしなくても映画を見せてくれるという意味でも良い。最近の映画ではなかなか観ることの出来ない品の良さも感じられる。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-09-19 21:20:10)(良:1票)
94.  ドラゴンへの道/最後のブルース・リー 《ネタバレ》 
流石、ブルース・リー!スープの吸い方からしてとにかく豪快である。豪快と言えば何もスープの吸い方だけでなく、生身の肉体、CGなんかではない本物のアクションを観ることが出来る。そんなブルース・リーがあのコロシアムでの決闘シーン、相手の男、チャック・ノリスとの対決の前にお互いが服を脱ぎ、そして、相手に対して背を向けて屈伸運動をはじめる。流石は武道を志す人間は違う。今、やたら世界チャンピオンに対して挑発している亀○とかいう兄弟とは大違いである。先に攻めようと思えばいくらでも攻めれるのにそれをしない。相手に対してきちんと礼を怠らないところが素晴らしい。これこそがスポーツマンの心である。素晴らしいと言えばもう一つ!この映画が良いのは見た目強そうな奴が本当に強いというよりも、見た目弱そうなブルース・リーが服を脱ぐと凄いという所にある。あの超人的な肉体に世の多くの男はまず憧れるであろう!私もあんな身体になりたい。そして、ブルース・リーのように強くかっこ良くなりたい。但し、行く手にはいつも銃とナイフというそんな人生だけは嫌だ。てことでやはりブルース・リーのようにはなれない。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-09-11 21:53:37)(良:1票)
95.  新幹線大爆破(1975) 《ネタバレ》 
如何にも昭和の時代が漂う作りが見ていて懐かしかったりする。例えば高倉健演じる主犯や共犯者が電話でのやりとりをしている場面、赤い電話、今はあまり見かけなくなってしまった赤い公衆電話、時代を感じると言えば何も公衆電話だけではない。出演者の顔ぶれの豪華さなどは正に昭和ならではの物凄いキャストが出ている。東映らしく高倉健の犯人を筆頭に新幹線109号ひかりの運転手の千葉真一、運転司令長の宇津井健にその他にも一度しか出てこない志保美悦子に多岐川裕美に田中邦衛やら、東映らしくワンシーンだけの登場という辺り、田中邦衛の相変わらずと言うよりもこっちのがずっと先だからの北の国からの吾郎さんと同じ口調は既にこの時点で現れている。北海道で田中邦衛を映すのを観るとその後の田中邦衛という人の俳優としての人生を観ているようである意味、面白い。面白いと言えばここまでマヌケでイライラさせられる警察達はいないと思えるぐらいのマヌケぶりも、それ以上にパニック映画本来の持つべき形である。今回で言えば新幹線の乗客以上にパニックに陥っている千葉真一の運転手、一番しっかりしなくてはならない人間がパニックているという面白さ、色んな意味で突っ込み所満載の中、同じ突っ込みでも三人の犯人達の回想シーンや沖田哲男(高倉健)の別れた奥さんとの回想シーンやラストの空港でのシーンで、拳銃で撃たれる高倉健を映す時に流れてくる音楽、何とかならんのか?折角、パニック映画としてワクワクしているのに、あの音楽は無いぜ!あの下手クソな脱力感を感じさせる音楽のセンスの無さ、なんであんな音楽なんだよ?もうね、あの音楽を流すセンスの無さこそがこの映画の中での減点材料の一番の原因である。それにしても宇津井健の正義感溢れる姿は本物の警察よりも正義を感じさせてかっこ良い。最後にイニシャルKさんが書かれているように沖田哲男(高倉健)の別れた奥さんの名前、富田靖子を聞いて「さびしんぼう」(橘百合子)の顔が浮かんでしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-24 21:42:58)(良:2票)
96.  真昼の死闘 《ネタバレ》 
オープニングの夕焼けの空の美しさが印象に残る。印象に残ると言えばやはりシャーリー・マクレーンの尼さんぶりのインパクトは強烈です。西部劇に尼さんてどう考えても異色である。そんなシャーリー・マクレーンがロバに跨って歩く場面は可笑しくて笑ってしまう。笑ってしまうと言えばクリント・イーストウッドがシャーリー・マクレーンに自分の気持ちを言う場面での台詞「初めて会った時、君は裸だった」と我慢出来ずにいる所のまるで男の欲望とでも言うべきか?本心みたいなものに解る。解る。眼の前にシャーリー・マクレーンみたいな尼さんがしかもほとんど裸の状態で現れたとしたら、大抵の男はこの映画のクリント・イーストウッドと同じ気持ちになると思う。西部劇としては完全に異色な作品として、楽しむそんな映画だと思います。ところで私的なことではございますが、どうも近頃、尼さんばかり出てくる映画「黒水仙」「尼憎ヨアンナ」にそして、この映画と見ているせいか?尼さん=男の欲望的なイメージばかりで世の中の尼さん達に対して「ごめんさない」こんなことばかり思ってしまって本当に「申し訳ありません」という気持ちである。それにしてもこの映画を見てクリント・イーストウッドには西部の町並みがよく似合う。クリント・イーストウッドには西部劇こそ最も相応しく良く似合うと改めて感じました。そういう意味ではジョン・ウェインと同じである。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-08-14 16:46:49)
97.  リトル・ロマンス 《ネタバレ》 
良いなあ!フランスって良い国だなあ!未成年なのに馬券を買えたり、中学生二人きりで競馬場にデートで行けたり、日本じゃ考えられない。何とも羨ましい。羨ましいといえば、ダニエル!あんなにも可愛いダイアン・レインのローレンとデートできて、しかも、キスまでしやがる。全くもってやいちゃうぜ!もうね、とにかくダイアン・レインが可愛い。可愛いと言えばローレンス・オリヴィエのスリのじいちゃんも可愛いね。三人で競馬場でレースを楽しむ。勿論、馬券も買う。しかし、ダニエルの絶対にスノークイーンで決まりだという忠告を聞かずに別の馬の馬券を買う。そして、大金を手にするが、その大金をすってしまう。スリだからお金もすってしまうというのはちょっとした洒落が効いていて面白い。二人の為に警察の尋問にも答えない。ダニエルとローレンの別れを少し離れた所でベンチに座って見ている所も良い。私はこのシーンが一番好きです。ラストのダニエルがローレンを乗せた車を追いかけるシーンを見て、大林宣彦監督の「転校生」のラストを思わずにはいられなくなる。大林宣彦監督はこの映画のファンなのかもしれない。劇中に同じジョージ・ロイ・ヒル監督の「スティング」や「明日に向って撃て!」の名シーンが流れるというのも良いねえ!作品全体の雰囲気はとにかく甘い。甘いけど、その甘さも若い二人だから良いのだ。甘いと言えば、ダニエル君!一言だけ言わせてくれ!一週間も前から研究しても、データで馬券を買っても当らない時は当らないよ。むしろ、データなんてものが競馬には不要である。大体、過去のデータを持ち出した瞬間にそのデータが崩れるのが競馬です。毎年、有馬記念だけは絶対に当てたいと1ヶ月も前から色々考え、過去の傾向、データなど参考に買いつづけていてもちっとも当らないで現在17年連続外している私が言うんだから間違いありま(有馬)せん。おっと、最後は何が何だか訳の解らないレビューになってしまったけど、とにかく微笑ましいそんな作品です。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-08-08 11:56:01)(笑:1票)
98.  暗殺のオペラ
確かにこれはストーリーがいまひとつ解りずらいし、サスペンス映画としての緊張感、盛り上がりもいまひとつであるが、映像の美しさは一度、見たたげで脳裏から離れなくなりそうなほどとにかく美しい。ストーリーを楽しむというより映像美を堪能すると言った方が良い映画だと思います。アリダ・ヴァリの影のある女ぷり、この女優のこういう雰囲気はいかにもヨーロッパ人らしさを感じさせる。作品的には特に面白い映画ではないが、映像が美しい映画には低い点数は付けられないという私の考えに当てはまるそういう意味を込めてのこの点数です。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-07-31 22:02:03)(良:1票)
99.  フェリーニのアマルコルド
まず最初に出てくる言葉は「美しい」これに尽きる。そして、美しさの中に見え隠れする刹那さ、哀愁とでも言うべきフェリーニ監督独自の映像、ノスタルジーと言えば確かにその通りではあるが、単なるノスタルジー映画ではないものを感じさせるのは作品全体に付いてまわる暗い影のせいかもしれない。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-07-24 21:41:11)
100.  神様のくれた赤ん坊 《ネタバレ》 
おや?これまた放浪紳士チャーリーさん、お一人だけですか!これは思わぬ良いもの発見!見ていてどこかで一度見てるような?「集金旅行」に似ている。似ていると思ったらそれもそのはず、何と「集金旅行」のリメイクであるとのこと!どうりでよく似ているわけです。でもって、私としてはこっちの方が良い。何とも心優しい雰囲気十分のいかにも日本的なロードムービーである。庶民的な感じ、気さくな感じ、何とも愛嬌のある二人のカップルが突然、6歳の男の子を引き取ることになってしまい、旅を続けるうちにその子に対して本当の子供のように接しはじめ、そして、そして、あの台詞ですよ。桃井かおりの小夜子の言う台詞「もしかしたら私達の考えてることって同じじゃないかしら?」ここにこの映画の良さが現れてるように思います。最初は嫌々子供を連れて旅をしていた二人が次第に子供に対して抱く感情、この映画の二人の主人公、桃井かおりの口から発せられるこの台詞の中にこそ人間本来の優しさ、男も女も性別こそ違っても同じ生き物であり、考えることは同じであるというその思い、この映画は人間が人間に対して抱く感情をストレートに描いている。そして、同じ年に公開された「男はつらいよ・翔んでる寅次郎」や同じく寅さんシリーズにゲストとして出ていた渡瀬恒彦よりもこの映画の二人の方が断然、良い。活き活きとしていて、それでいて温かさを感じる。最後にあのやたらと哀愁漂う音楽が気になって調べてみたら何と「金田一」シリーズの音楽を担当させている方だとは、いやはや、まあ、とにかくこのほのぼのとした雰囲気は日本映画でしか味わえない。観ることの出来ない作品だと思います。桃井かおり、今まで苦手でいたけど、この映画の桃井かおりは良い。初めて良いと思った。そんな桃井かおりって私は苦手ではあるが、結構良い映画に出てますよね。
[ビデオ(邦画)] 8点(2009-07-19 10:23:16)(良:1票)
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