81. 戦場にかける橋
昔は、こういう物語として良くできた映画があったなあ、とつくづく思わされます。一応戦争映画なんですが、個人的には「組織のあり方とは何か?」ということを色々考えさせられた作品です。組織を動かすためには明確なゴールと強烈なリーダが必要で、ホールデンのような組織プレーを邪魔する者を排除してでも前に進み、誤ったゴールであることに気付きにくく、だれを敵とみなし、だれを味方とみなすのか、正しく判断するには何が必要なのか…。何度観ても答えはないのだけれど、自分が年を取るに従って、観終わった後に感じることも微妙に変わっていることが感じられ、そこがまた楽しいのです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-18 15:46:51) |
82. スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと
パズ・ヴェガ、きれいですねえ。それだけでも観てよかったと思ってしまいました。でも、ちょっと自分勝手な登場人物が多くて、感動する以前に、イライラしてしまって、あまり楽しめませんでした。 [DVD(吹替)] 5点(2007-08-18 15:21:59) |
83. うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
《ネタバレ》 原作モノでなかったら、ホントに歴史に残る傑作になったのでしょうが、濃いキャラクタにひきずらててしまって、少し余計なシーンが混じってしまったのが残念です。しかし、それにしても、喫茶店での温泉マークの告白シーンや、雨の夜の下校シーンなど、独創的な演出がこれでもかと用意されているので、何度観ても楽しめます。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-18 15:00:07) |
84. 機動警察パトレイバー
一応、各キャラクタにそれぞれのストーリーがあって、それなりにマンガっぽいドタバタも描いているので、少し押井色が押さえられた感がある分、全体にバランスがとれていて、良かったと思います。東京の異次元のような風景も、妙にリアルで、よくアニメでここまで表現できたものだなと感心させられました。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-08-18 14:51:33) |
85. 機動警察パトレイバー2 the Movie
過去の作品のポイントになるシーンをつぎはぎしただけの作品です。ほとんど新しい表現は使われてません。過去の作品を観たことない人には、公開順に観てみることをお勧めします。そうすれば、結局監督は新しいアイデアを何も思いつかないまま1本作ってしまったのだなあということが分かります。 [映画館(邦画)] 3点(2007-08-18 14:31:26) |
86. Avalon アヴァロン
それなりに統一された世界観を表現できているという点では、良く作ってるなあとは思うのですが、肝心のその世界観自体が、いつもの押井色以外の何ものでもないので、少々不快になってきます。監督本人は「SF」を作ったつもりらしいですが、どこにもサイエンスの要素なんかないし。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-08-18 14:24:50) |
87. ライトスタッフ
《ネタバレ》 奥様方のグチのシーン(観ていてイライラするだけ)、病院での笑えない検査のシーン、意味不明なラスト近くのダンスのシーンなど、嫌いなところは多いです。だが!何度観ても、あのイェーガーのラストの急上昇のシーン、思わず「行けーっ!!」とこぶしを突き上げてしまいます!あんなに力の入るシーンは他にないです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-02 22:04:55) |
88. 冒険者たち(1967)
船の上の3人のシーンがとっても楽しそうで、観てるだけで幸せな気分になれます。「3角関係」映画としては、「明日に向って撃て!」より上質な感じ。ただ、ドラマとしては意味不明の場面も多いし、音楽もつぎはぎだらけな印象が強くて、夢中になって観るような映画ではないかも。 [地上波(字幕)] 6点(2007-08-02 21:47:44) |
89. もしも昨日が選べたら
《ネタバレ》 元の時間に戻る前の展開が結構泣けてしまいます。父親の手品のタネのエピソードや、生意気そうな娘が「200年生きる約束」を持ち出すところなど、ちょっと感動ものです。しかし、その一方で、「仕事人間は家庭が不幸」というありがちなテーマにうんざりさせられる部分も。そろそろ映画に出てくる夫婦も「どっちが大事なのよ!?」などという古臭い喧嘩をするのをやめて、少し大人になってほしいものです。ベッキンセールが全く演技できてない(特に表情!)ので、さらに減点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-07-08 01:36:38)(良:1票) |
90. シックス・センス
脇役(?)の登場シーンや、母親の複雑な心理描写など、良く出来てる映画だと思いました。ただ、結局少年がどうやってこの状況を解決していったのかが、尻切れになってしまってるのが残念です。「オチ」の先にもう一展開あったら、前半と後半のバランスが取れたかも、と思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-08 01:28:16) |
91. JAWS/ジョーズ
初めて観たときも、どんな話なのか何となく知っていたけど、やっぱりドキドキしまくりでした。スピルバーグらしく(?)ドラマとしては安っぽいですが、個々の映像のテクニックが素晴らしいと思います。スピルバーグは、どんな画面を作れば、観客がどんな心理になるのかをほんとに良く分かってると思います。特に、後半、単なる追いかけっこにせず、船の上の3人とサメとの距離感が妙に近く描かれるところが、スリル満点でした。サメがそばを泳いでるのに、船の縁に足をかけて走り回るカットに、なんてハラハラさせられたことか!!銛を構えて上下に揺れるクイントの背中越しに、向こうからまっすぐせまってくる背びれのカットも大好きです。パニックシーンがどうしてもわざとらしく見えるのがちょっと残念です。 [地上波(字幕)] 8点(2007-07-06 23:35:59) |
92. 逃亡者(1993)
《ネタバレ》 特に破綻なく、合格点のつけられるサスペンスものとして、良く作ってあると思います。しかし、それだけなら、すぐ忘れてしまいそうな作品なんですが、あの最後のジョーンズの笑顔&セリフに、ノックアウトさせられました。2時間、ブスっとして、何を考えてるのか分からない人物に仕立てておいて、最後にそれかい!!個人的には、映画史上最高の笑顔でした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-30 16:20:48) |
93. ダイ・ハード3
演出はがんばってるけど、シナリオがひどすぎて、どうにもなりませんね。脇役も中途半端な人物設定で、全く生かされてません。パート3までおもしろい映画って、やっぱり難しいんでしょうか。 [映画館(字幕)] 3点(2007-06-30 16:13:50) |
94. ダイ・ハード2
個々のアクションシーンの間に、あまりにも関連がないので、途中で飽きますね。前作が、閉じ込められたビルの中で、あの手この手で右往左往する感じが良く生かされていたのに、本作は、場面が広すぎるせいか、同じ場所で起こっていることという感じがあまりなくて、いつまで待ってもエンディングの来ないマンガを読んでるかのよう。空港と教会の位置関係も全然分からないので、犯人と対決してる感覚も希薄でした。 [映画館(字幕)] 5点(2007-06-30 16:05:46) |
95. 茄子 アンダルシアの夏
原作のマンガが、自転車ロードレースの魅力を網羅したような傑作と思うものだったので、さらにそれに動きをつけるとどうなることやらと、少しは期待したのですが、短編である原作のコマとコマの間を、どうでもいい素人シナリオでつないだだけの作品になっていて、かつ、原作のままのシーンも、ほんとにマンガのコマをそのままセル画にしたような手抜き映像で、ひどくつまらない作品になってます。これを観るぐらいなら、ぜひ原作を読んでください。 [映画館(邦画)] 2点(2007-06-30 15:55:40) |
96. スティング
《ネタバレ》 ストーリーのアイデアももちろんなんですが、細かい演出に、何度観てもワクワクさせられます。鼻の横をこする合図、カードをサバく手元からニューマンの顔まで1カットで見せるところ、高架線のホームでのスナイダーとの追跡シーンで、緊迫した音楽から、一転してコミカルな音楽に変わるところ、ペンキ塗りのフリをするシーンで、わざわざ家族の写真を取り替えるところ、JJがペンキ塗りを途中でやめて、テキパキと片付けて出て行くところ、ポーカーシーンでニューマンがロネガンにゲップで答えるところ、何度観ても良いですねえ。ファンとしては、この作品は「いかにだまされるか」に注目するよりも、そういう職人的な演出を楽しむつもりで観てほしいですね。 [ビデオ(字幕)] 10点(2007-06-30 15:47:34)(良:1票) |
97. ダイ・ハード
高層ビルに犯人ごと閉じ込められるという設定を終始うまく生かしていて、途中ほとんどダレるところもなく、良く練られたシナリオだと思います。主人公がスーパーマンでないのもいいです。「スーパーマンでない主人公が活躍する映画」は大抵の場合、主人公のキャラクタがスーパーでないだけで、実際の行動は奇跡的な「スーパーアクション」になってしまうものですが、この映画では、そんなこともありません。映像的にも、屋上の爆発シーンやロケット砲の発射シーンを、あえて「引き」のカットで捉えているところがおもしろかったですね。 [映画館(字幕)] 9点(2007-06-30 15:33:28) |
98. ターミネーター3
不死身のターミネーターのくせに、タラタラと走って追ってきたり、倒せっこないのに殴り合いをやったりと、不自然なアクションが多くて、興ざめぎみです。第1作の、「逃げ切れっこない」感が全然なくって、緊張感がまるでない。主人公たちを抹殺するチャンスだらけにもかかわらず、大した理由もなく最後の手をくださないのも、主人公には決して弾の当たらない安物映画みたいで、いただけません。 [DVD(字幕)] 5点(2007-06-30 15:10:38) |
99. マイアミ・バイス
「硬派」なの?と言われれば確かにそうかも。でも退屈。横目で環境映像のつもりで観れば、少しは楽しめるかも。 [DVD(字幕)] 3点(2007-06-23 16:41:46)(良:1票) |
100. 16ブロック
警察内部の悪事がネタの映画は、悪徳警察官側の行動基準が自己中すぎで、どうしても観ていて不愉快になります。それに、他にもいくらでも解決策がありそうな状況で、わざわざ自分からトラブルに巻き込まれようとしてるようにしか見えない主人公たちの行動も、不自然でした。護送中に友情が芽生える、というパターンに、すこーし色を付けた程度でしょうか。最後にケーキ屋の名前について語るセリフは、ちょっとだけ好きですが。 [DVD(字幕)] 6点(2007-06-23 16:34:03) |