81. 姉妹坂
ある意味凄い。ここまで失笑と痒みを提供してくれる映画は滅多にないから。それより女子学生たちの憧れの的が尾美としのりと宮川一朗太って一体どんな大学だよ。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2007-01-19 19:36:29) |
82. ただいま
《ネタバレ》 良い映画とは思うけど、ラストのウソなど腑に落ちない点が散見。事件の根本は両親の責任も大きいはずだが、自責の描写が不完全というか、出所する娘を受け容れるのを怖がるより、受け容れる義務感の希薄さが気になった。しかし主演女優の芝居が見事だったし、同情を誘う。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-19 19:13:20) |
83. パリ空港の人々
《ネタバレ》 洋画のマイベスト10に入る作品。様々な事情で入国拒否され、空港に長逗留されている人々を描くという着眼点もさながら、臨場感、可笑しさ、そして言うに言われぬ郷愁…、特に、大晦日の夜の美しさと切なさは夢心地の極致である。何度も観たが、そのたびに好きになってゆく大傑作。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-01-19 19:05:54) |
84. ニコラ
子供の心の奥底に沈殿する、殺伐かつ複雑な不安感を巧みに表しているのは分かるが、物語として弾みがない。何より夢が気持ち悪いのが最たるマイナス。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-01-19 18:58:03) |
85. 男はつらいよ 葛飾立志篇
寅さんシリーズにハマったきっかけは、今から18年前、TVで放送された本作を観たとき。それ以前にも二本観ていたが、くすぐり満載の本作で初めて寅の面白さに気付いた気がする。中でもお気に入りは、偽東大生の啖呵売、そしてダンゴ吸ってタバコ食いそうになるシーン。 [地上波(邦画)] 9点(2007-01-19 18:40:58) |
86. 活きる
まさに「禍福は糾える縄の如し」を描いた感動大作。ギャンブル破産に始まる波乱に富んだ家族の人生模様は圧巻を極めた。特に主演グォ・ヨウの味わい深い雰囲気は最高に素晴らしい。コン・リー渾身の役作りもさすがだし、リウ・ティエンチーの素朴さも捨てがたい。事件以外でも日常に漲る哀切は、たびたび目頭を熱くさせる。 [地上波(字幕)] 9点(2007-01-19 18:23:49)(良:1票) |
87. 息子(1991)
悪くはないんだけど、セリフが定型かつ説明的で、題材の割にリアリティを欠く。 例えば田中邦衛にしたって、饒舌な愚痴を吐かせるより、もっと言葉少なに厭世観が 表せないものかと。苦節を数十年も味わえば、わざわざ力んで口に出すのも嫌になる と思うが、サーフボードの車に八つ当たりする場面には首を傾げる。 新入りが来たんで、ついつい気持ちの全てを吐露したと云えば腑に落ちなくもないが、 チトやりすぎに映った。 あと、惚れた女性の聾唖であると、他人に教えられるまで全く気付かなかったって、 少々鈍感過ぎないだろうか。 女性が手話をする機会がないうち恋愛熱が沸騰したというなら詮無いことだけど、 あまりに絵に描いたような「田舎者=純情(単純)」の図式に古めかしさを感じずには いられなかった。他にも挙げればキリがないほど細かな難はある。 それでも父親に女性を紹介する場面は心温まる。みんな芸達者ばかりだし、長さんを始め、 レオナルド熊、ケーシー高峰、松村達雄、浜村純など、私のツボにくるキャスティング。 とかく傑作の呼び声高い作品だけど、私としては色んな面で惜しい作品だった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-01-19 16:29:22) |
88. 突撃(1957)
凡百の反戦映画とは明らかに異なる傑作。戦場の描写も素晴らしいが、やはり将軍の欲に駆られる過程や、欺瞞に満ちた裁判などにおける卓越した心理描写は絶品。ラストも心に沁みる。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-01-19 16:17:09) |
89. フィオナが恋していた頃
元々アイルランドの雰囲気が好きなことも手伝って、釘付けとなって観た。筋立ての丁寧さにも感服。和やかな邦題だが、実際はシビアな悲劇。しかし、自らのルーツに辿り着き、得たものも大きく、甥っ子の爽やかな恋と共に一寸の光明を見出せる。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-19 16:07:16) |
90. にっぽん昆虫記
息苦しいほど濃密な映画。情念の女優・左幸子のまさに面目躍如。まぁ、最初こそ展開が性急に感じ、乗れるまで時間を費やしたけど、後半、娘(吉村実子)が母親以上のしたたかさを見せるところは実に面白かった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-18 01:01:22) |
91. 日本橋(1956)
強烈な映画だった。ある種ホラー映画より怖いんじゃないかな。柳永二郎の汚れようも凄まじい。山本富士子の美しさ、若尾文子の可憐さは見もの。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-01-18 00:57:27) |
92. 三匹の侍
時折セリフが臭かったり、三匹の結ばれぬ恋など、ややエピソードを詰め込みすぎた感も否めないが、そんな違和感を補って余りある桁外れに面白い娯楽時代劇。今まで観た五社作品の中でも、ダントツのベストであり、現在でも通用する迫力ある映像に最後まで酔いしれた。 役者陣も最高。剛胆な丹波、ニヒルな平、愛嬌ある長門。いずれの個性が凄味となって炸裂する。そして何と言っても桑野みゆきの魅力! 囚われの時の眼差しにはゾクッとした。結局、見終わった後、最も残像が鮮明に浮かぶのは、桑野の瞳に尽きると言って良い。紛れもなく傑作。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-01-13 20:39:11)(良:1票) |
93. のるかそるか
《ネタバレ》 ギャンブル好きの中年男が、競馬で当たりまくるだけ。実に壮快なテンポで、ほとんど賭事をしない私でも、興奮のるつぼに巻き込まれる佳作。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-13 20:29:48) |
94. 解夏
予想以上に生真面目な映画。余りに正攻法すぎて物足りなさも否めず、根が不真面目な私としては、もっと砕けたシーンとか、展開に意外性を求めたくなったのも事実。深刻な話だからこそ、あえてそういう余裕を挟む必要を感じる。しかし、大学の階段で二人が再会するシ-ン以降、終盤は胸に響くものがあった。ラストも綺麗。大沢たかおも良かったし、遺作となった松村達雄も有終の美を飾った名演に思う。 [地上波(邦画)] 6点(2007-01-13 20:11:26) |
95. マルコヴィッチの穴
怪作中の怪作。古典落語の小咄「頭山」にも通ずる面白さ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-01-13 20:03:26) |
96. ハッピー・アクシデント
実に新鮮なコメディ。最後の最後まで展開が読みにくくて楽しい。マリサ・トメイのハイテンションな芝居も素晴らしい。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-13 19:56:36) |
97. タイタニック(1997)
大味な人物描写で、くだらないラブストーリーだが、力の漲る映像は圧巻。ただ、後半のパニックは長すぎて徒労感タップリ。ローズは見た目からして強そうで、まるで上流階級には見えない分、下品にツバを吐く姿が様になっている。 [地上波(吹替)] 5点(2007-01-11 00:35:40)(笑:1票) |
98. 魔像(1952)
凄い。かくも粋で軽快で艶っぽい時代劇が在ったこと、そして阪妻のスケールの大きさに改めて感動。一人二役を完璧にこなし、本当に生命の宿ったキャラに仕上げている。特に「おめえ汗かいてるなァ。拭いてる間は、斬らねぇよ」ってとこなんざ痺れたのなんの。余人に模せぬ自由自在な演技。あと清楚な津島恵子と気っぷのいい山田五十鈴、二人の美も忘れがたい。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-01-10 20:10:31) |
99. 恋恋風塵
こんなに黙して雄弁な物語を描けるものかと驚いた。空気の香りを感じ、素朴な映像美や簡素な音楽も心に沁みる。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-01-10 19:53:50) |
100. 唐獅子株式会社
まあ、思ったよりキツくなかった。あくまでも“思ったより”だけど、同じくやっさん主演の『ビッグマグナム黒岩先生』よりマシ。 何より、競技用ではないがボートで疾走するシーンも あるし、ついにはやっさんのラブストーリーが堪能できる。発情しながら踊るシーンの身のこなしは、さすが軽やかで面白い。まさに生きたマンガだ。 [地上波(邦画)] 5点(2007-01-10 19:43:28) |