81. マスク(1994)
《ネタバレ》 マスクが暴れるシーンはバカバカしくて面白いが、他は正直言って相当にイマイチで、駄作の範疇。ただ、犬の演技がなんか凄いのと、完全に全盛期なキャメロン・ディアスは極めて魅力的で、そこは観る価値が有るかと思う。 [DVD(字幕)] 4点(2019-11-21 22:28:40) |
82. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 人生は時として悲劇的で、醜く、哀れなものに為り得る。だがそれでも、人生には常に希望があり、そして必ず美しいのだ、という映画。ラストシーンに全てが凝縮されているように思う。 [インターネット(字幕)] 9点(2019-11-21 21:24:47) |
83. らせん
《ネタバレ》 全く怖くないホラーと3流のSFを足して2.5で割った、という感じ。別に演出や演技が殊更に悪いとは感じなかったが、内容的にはこの変な世界観しかないという中で、それだけでは流石に映画としては完全に物足りない2時間になってしまう。超の付く駄作。 [DVD(邦画)] 3点(2019-11-21 00:12:19) |
84. リング(1998)
《ネタバレ》 原作同様、実はホラー&ミステリーというミックス作品と言える。どちらの筋でもまずまずの映像化だとは言えるが、原作と比べるとミステリーの謎解き面はやや簡略化されている。ならば、もう少しだけホラー面のショック描写を頑張らないと映画にした意味が薄くも感じられてしまう。Jホラーの時代の先駆けではあったのだが。 やはりミステリーが絡む作品は、オチを知ってる状態で観るかどうかも大いに評価に関係してくるのだろう。とりわけ、原作の完成度が高ければ高いほど、猶更そうかと。その意味では、原作未読で観たら全く別の評価になっていた作品だと言えるのかも知れない(これと、他には『レベッカ』なんかもそうだと思う)。 [インターネット(邦画)] 5点(2019-11-20 21:43:19) |
85. 悦楽共犯者
《ネタバレ》 奇想の変態6人が一点の曇りも無く我が道を征く話。あまりに奇天烈な行動に序盤は「何やってんのコイツら?」だが、中盤からは「何やってんのコイツらw」となる。稀代の珍作。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-11-19 20:57:26) |
86. ロッタちゃん はじめてのおつかい
《ネタバレ》 一作目同様のホンワカ心地良い作品だが、ごうじょっぱりな部分が目立っていた前作に比べ、ロッタちゃんのハートフルなエピソードや活躍する場面が多く、楽し気で可愛い表情をたくさん観ることができて満足。相変わらず、北欧的エレガントなライフスタイル、という点でも大いに興味深く観れる。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-11-19 20:55:33) |
87. ロッタちゃんと赤いじてんしゃ
《ネタバレ》 ロッタちゃんはなかなか傍若無人なのですが、ギリ微笑ましく観れるというその部分のハートフル・コミカル具合も含めて、非常に優れた子役の演技ですね(と言うか、演者も5才なので、素かと)。そうそう撮ろうと思って撮れるものでもない、ある意味とても価値の高い作品だと思います。北欧の素朴でスローライフな生活感の心地良さも絶品です。正直、無限に観ていられます。2作品しか無いのが実に惜しい。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-11-19 20:55:03) |
88. ゆりかごを揺らす手
《ネタバレ》 狙われるのが幸せな家族ということでかなり居心地の悪い映画。女サイコの攻撃はかなり陰湿で悪辣だが、ラストの力技の部分が(女だてらに)少々迫力不足な印象。 [DVD(字幕)] 5点(2019-11-19 20:52:13) |
89. レオン(1994)
《ネタバレ》 噂どおり完全版とオリジナル版で全く印象の違う映画で、オリジナル版の方が好き(完全版はロリコン風味で、ちょっと気持ち悪い)。映画自体の出来は、リーズナブルながらコンパクトに観やすく纏めたという印象で中の上といった感じだが、役者の素晴らしさが本作を一流たらしめている。暗殺以外はボンクラなレオン、病的でヤバい悪役も絶品だが、この映画の主役は完全にマチルダである。純真・妖艶・狡猾・無邪気・毅然・愛・モノマネといった非常に多面的な演技の引き出しは、子役の域を遥かに凌駕している。傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2019-11-17 00:16:49)(良:1票) |
90. カストラート
《ネタバレ》 物語はやや繊細で、複数のコンセプト(兄との関係性、女性との関係性、カストラートの苦悩、等)を含むが、ヘンデルとの関係性以外はどうも掘り下げが甘く、消化不良な感じがある。 他方、メインディッシュというべきカストラート歌唱はその出来自体は素晴らしいが、設定上威力のある名曲をあまり使えないのがもどかしい所(『リナルド』”私を泣かせて下さい”くらい。そもそも、バロック・オペラは現代に至っては決してオペラの主要なレパートリーとは言えず、有名な作品はもう少し後ろの年代に固まっているのだからこれはある意味仕方が無い)。 思うに、歌での盛上げ所があんまり作れない→映画のテンションを長時間保てない→110分のあっさりストーリーという顛末か(名曲だらけの『アマデウス』と比べては可哀そうだが)。 実在のファリネッリに拘らなければ(もう少し時代をずらせば)もっと色々歌えたのではないか(話の内容は架空のカストラートでも描けるような内容だし)。それか作曲家がもっと頑張れば。。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-16 00:02:18) |
91. エド・ウッド
《ネタバレ》 本作の面白さは全て、実在のエド・ウッド個人とその珍妙な作品群に依拠している。そのため、まず彼の奇天烈な人生を知った上で、その作品群を鑑賞する「苦行」を成し遂げなければこの作品の真の価値は理解できない。 しかしその前提があった上で観ると、幾多の面白要素(すべて事実)を全体に上手く散りばめてテンポ良くダレずに展開する良質な脚本に驚かされる。(マニア限定だが)必ず笑って泣ける傑作伝記映画と言えるだろう。 また、ランドーは(再現度と実物を上回る凄さの両面で)演技の域を超えている。再現度で言えばクリズウェルやらヴァンパイラやらも相当ヤバい。ウッド本人は本物とは大分違うのだろうが、この物語の成立にはウッドにある種の「詐欺師ぽさ」が不可欠に思うので、デップも適役なのだろうと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2019-11-15 23:53:20) |
92. 青いパパイヤの香り
ストーリーは良く言って繊細(ともすれば希薄に過ぎる感じ)といった所だが、ベトナムの情景・生活の描写は日本人から見ると異国情緒に溢れており、カメラワークも非常に凝っていて映像的に面白いので意外と最後までボーっと観れてしまう。これもあるひとつの国の、あるひとつの時代を切り取った映画と言えるかもしれない。その意味では色々と貴重だし、雰囲気映画としても立派に成立している作品なのは間違いない。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-11-15 23:52:00) |
93. 39 刑法第三十九条
《ネタバレ》 まず、堤真一の二重人格の演技は率直に凄い(最初の二重人格シーンまでの40分間が正直一番面白い)。その他助演陣も揃って出色の出来(特に岸部一徳と樹木希林)。 ところが、主演の鈴木京香に関して(本人というよりは)キャラの設定にかなり疑問符が付き、どうも感情移入できない(極めて情緒不安定かつ頼りなさげで、鑑定人など全く務まる感じでは無い)。シナリオも相当に良く出来ていると思うが、それでもやはり公開鑑定の流れと事件の真相にはかなりの無理があると感じる。面白いサスペンスだとは思うが、完成度としてはあと一歩な印象。 あと、刑法三十九条についての批判が根底にある作品なのだが、無責任能力者を罰しないのは至極合理的な法制度であり、一面的に捉えての批判には違和感がある。詐病により正義が実行されない可能性があるとしても、それは制度運用上の問題であって、そういうものを十把一絡げに批判している様に見える点で、テーマ面がはっきり言って幼稚だと思う。 [インターネット(邦画)] 5点(2019-11-15 23:35:18) |