81. バウンド(1996)
スタイリッシュな映像美が印象的な映画。なんとなくコーエン兄弟の映画を連想させたりもするが、それほどアクの強い作品というわけではなく、かと言ってデビッド・フィンチャーの映画のように映像技巧のみで先走ってしまうこともなく、エンターテイメントとしてふつうに楽しめました。ただ、私も後半のサスペンス部分の粗さが気にはなりましたが…。 5点(2002-11-03 04:22:37) |
82. ザ・ファン
ストーカー映画の一本として、なかなか楽しめました。実は、私、ラストでホームに滑り込んできたスナイプスにアウトの宣告をした審判がデ・ニーロだってこと、事前にまったく気づいてなかったので、けっこうビックリしました(笑)。あと、デ・ニーロの言動のおかしさを悟る各登場人物の戸惑いの仕草や表情もうまく演出されていたと思います。 5点(2002-11-02 04:13:10) |
83. デビル(1997)
ハリウッド映画として普通に面白かったが、何故に平均点を割ってるのだろう? 5点(2002-10-27 07:01:48) |
84. カジノ
『グッドフェローズ』+『バグジー』って感じです。作品規模の大きさからくるプレッシャーのせいか、スコセッシが年を取ってまるくなったからか、革新的な試みもとくになく、娯楽大作としてうまくまとまっているという印象しかありません。 5点(2002-10-25 06:13:29) |
85. イントルーダー/怒りの翼
これ、空中戦の描き方が秀逸だねー。夜間の市街地を低空飛行で飛ぶもんだからスピード感や緊張感があるし、おそらくミニチュアで作られたであろうベトナムの街のあちらこちらから対空ミサイルがバヒューッって何発も飛んでくるのをよけたりだとか、スリル満点で、アクション大作としては申し分ない出来だと思う。全体的にはお決まりのパターンでうまくまとめたかなって感じで、ミリアス映画特有の男臭さも満載。 5点(2002-10-02 06:30:19) |
86. 今そこにある危機
裏舞台の静かな駆け引きと前線の緊張感ある戦いの二つのシーンを交差させながらアメリカの影を暴き出していく。正義感溢れる役どころにハリソン・フォード、監督にフィリップ・ノイス…とくれば、もう、可もなく不可もなくといったところ。星条旗に反旗を翻してというよりも、星条旗の理念にのっとって、純粋に正義のためにアメリカそのものに立ち向かっていくラストが、昨今の混迷する国際情勢におけるアメリカの真に見い出すべき方向性を暗示しているようで興味深い…が、メッセージ性がどうであれ、映画的に5点は5点。以上。 5点(2002-10-02 06:19:57) |
87. エネミー・オブ・アメリカ
情報化社会への風刺とエンターテイメント(サスペンス&アクション)の両立に成功している。トニー・スコットは、兄リドリーのように名匠の仲間入りの可能性をもっているわけではないが、職人監督としては十分な力量をそなえている。 5点(2002-08-18 07:40:56) |
88. マッド・シティ
社会派ドラマとしてはなかなかの出来だと思う。前半でダスティン・ホフマンがアシスタントの女の子に、カメラに映るな、始終撮る側に身を置け、みたいな忠告をしていたのに、最後は立場が完全に逆転してしまっていて、無数の撮影機器に四方を囲まれるホフマンをとらえた俯瞰のショットに、人の生命をも商売にしてしまうマス・メディアへの痛烈な批判がこめられていて面白い。ストーリーに起伏がないように思えてしまうのは、きっとマスコミ内部の駆け引きを淡々と描いていたせいで、ホフマンとトラボルタ、または人質となった館長や子供たちとの人間関係がわきに追いやられてしまったからではないだろうか。 5点(2002-08-12 04:29:53) |
89. ワイルドシングス
IQ200の美少女の頭の回転に監督がついていけなかった感じ。ストーリーを複雑なパズルのごとく組み換えて、観客の先読みとのいたちごっこに勝利しようとした苦労のあとがうかがえるが、多くの方が指摘されているとおり、無理がありすぎ。登場人物のほとんど(女刑事とお調子者の男子高校生以外、全員?)が犯罪に荷担していたなんて…。そんな二転三転の無理矢理感が『ゲーム』を彷佛とさせるが、『ゲーム』がとってつけたような偽善的ヒューマニズムでオチをつけたのに対して、こちらは悪党どうしの騙し騙されの自滅パターンでそれなりに納得できはする。まぁ、この手のどんでん返し映画は、概して観客を退屈させないサービス精神に溢れているので、それほど評価は低くならないのだが。 5点(2002-08-02 05:03:16)(良:1票) |
90. 交渉人(1998)
最後まで舞台をビルに限定して欲しかった。ラストで舞台を移したことで、それまでの緊張感がいったん途切れてしまった。 5点(2002-02-23 09:21:21) |
91. コピーキャット
サスペンスとしてはソツのない仕上がり。映像の力ワザで押し切った『セブン』と比べれば素直に楽しむことができる。みなさんと同じく、『セブン』ほどの強い印象は残らなかったが、まぁまぁ楽しめました。 5点(2002-02-18 09:44:47) |
92. コクーン
無邪気な老人たちの中で、一人、かたくなにプールに入ることを拒否した老人と、その老妻の描かれ方が秀逸。妻の亡骸を胸に抱えてプールに入り、命の水を手ですくってその冷たくなった体に浴びせようとするシーンには、思わず涙腺がユルみそうになった。作品全体としての評価は、詰めがアマくてあと一歩といったところ。 5点(2002-02-18 08:31:42) |
93. 荒野の七人
リメイクはオリジナルの匂いをできるだけ払拭するにこしたことはない。今作品は舞台を19世紀のフロンティアに移し雰囲気をがらりと変えたものの、ストーリーはオリジナルをほとんど踏襲し、個々のキャラクターもかなりダブるものがある。描かれる背景がこれだけ違うのに、全編を通してオリジナルの影がチラチラと脳裏をよぎり、独立した一本の映画としてはいかんとも評価しがたくなる。志村喬のラストのセリフをユル・ブリンナーがほとんどそのまま語ってしまうあたりで、オリジナルのクオリティに遠く及ばなかったリメイクの評価が決定した。 5点(2002-02-18 08:16:10) |
94. クイズ・ショウ
ロバート・レッドフォードの堅実な演出手腕は、実話をもとに描かれるこの手の映画には最適。レイフ・ファインズの弁論に判事の一人が異義を唱えたとき、それに拍手で応える聴衆にファインズが怯えた表情を見せるシーンが印象的。 5点(2002-02-13 09:27:14) |
95. コップランド
スターを揃えただけの感があり、作品としては並の印象。スタローンが正義に目覚めるのが少し遅すぎたようで、後半(といってもラスト30分)は緊張感を盛り上げきれていない。でも、スタローンは俳優として嫌いではないし、久方ぶりのロバート・パトリックやデ・ニーロとハーベイ・カイテルの2ショットを見れたし、いろいろお得感はある。 5点(2002-02-06 07:36:20) |
96. パトリオット・ゲーム
1作目と明らかに異質な雰囲気の映画に仕上がった原因は、主演俳優の交代の影響も大きいが、それ以上に監督の力量の差が大きいことだろう。主役の座を、印象の薄いアレック・ボールドウィンから濃ぃいハリソン・フォードへとバトンタッチさせたことで、大海原を舞台にした迫力あるマスゲームから主演俳優の個性に寄りかかった普通のアクション映画へとスケールダウンさせてしまった。 5点(2002-01-28 07:23:19) |
97. バグジー
キャストがみなハマリ役で、バリー・レビンソン監督の堅実な演出手腕も手伝って、全体としてきれいにまとまっている…が、きれいすぎる。とくにどうといった印象が残らない。いや、出来としてはすごくいいのだが…。 5点(2002-01-28 04:40:09) |
98. ハートブルー
観客もスリルジャンキーたちといっしょにサーフィンしたり、スカイダイビングしたり…強盗したり…する気分が味わえますね。潜入捜査官を描く映画はいつもハラハラさせてくれます。スクリーンから暖かい風が吹いてきそうな映画。出来としては…まぁ、普通かな? 5点(2002-01-28 04:30:14) |
99. 夢を生きた男/ザ・ベーブ
ジョン・グッドマンの怪演とアーサー・ヒラー監督の手堅い演出でそこそこの出来ばえとなっているが、こういう伝記モノはストーリーがある程度、観客の予測の範囲内に収まってしまうのが常で、往々にして並の印象しか残らないものだ。 5点(2002-01-24 09:56:30) |
100. フェイス/オフ
“荒唐無稽なストーリーで、脚本や演出の細部にアラがあるが、それを補って余りあるほどのアクションシーンの面白さ”…ジョン・ウー作品に対する批評によく見られる文章だが、今作品はそれプラス心情の機微をうまく描き出せていて、それがいつも以上の高評価につながっているのだろう。ただし、他の方がすでに指摘しているように、アクションシーンに関しては、過去の監督作品の焼き直しであり、斬新さには欠けたかも。ボートチェイスもどこかで見たような緩慢な印象を与える。 5点(2002-01-20 09:57:09) |