981. ザ・ウォーク
《ネタバレ》 3D映画というものの底力をいかんなく発揮できる題材ですね。さすがはロバート・ゼメキス。 クライマックスの綱渡りシーンはさすがの見せ場。 一度渡っておしまいなのではなく、警官を翻弄するかのように行ったり来たりを繰り返す。 それも心底穏やかな気持ちで楽しみながら。ごろんと寝っ転がった時はヒヤヒヤしましたよ〜。 人間ドラマもなかなか魅せてくれます。気難しいけど親身な師匠の存在とかグッときますし、 1メートルの高さでも震えるような高所恐怖症のフランス人が、よくもまぁあそこまでやってくれたなと(笑)。 そういう仲間の協力にもグッとくる。それでいて、あの彼女ですよ。 無事綱渡りの成功を見届けたら、今度は私が夢を追う番よって去っていく。 恋人としては終わっていても、最後まで彼を助けてくれてたその姿勢になんだかじんときます。 永遠のパスをもらったんだって、それで世界貿易センタービルのラストショットで終わるシーンが いろいろと考えさせられる。静かな感動の余韻に浸れる。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-06-19 21:40:47) |
982. I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE
《ネタバレ》 スヌーピーって本国では「ピーナッツ」ってタイトルなんですね。初めて知りました。 スヌーピーはかわいらしいなとは前々から思ってたけど、調べてみたらビーグル犬なんですね。 似てるようで似てないような気もしますが、まぁ可愛いので良しとします。 ストーリーは王道そのもので、可もなく不可もなく。 チャーリー・ブラウンが天才だとして途中子供達に待ちあげられる下りが笑った。 CGアニメだけど、カクカクしたクレイアニメみたいな動き方を表現していて 漫画の世界観を損なわないようにしているのは良かったです。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2016-06-13 00:28:11) |
983. オデッセイ(2015)
《ネタバレ》 とても淡々とした淡白な作風でしたね。いい意味で軽いというか。 オープニングは火星探査してる飛行士たちが砂嵐に襲われるというところから始まる。前日談みたいなのは一切なし。 このへんのバッサリ感が今風で良い。こう言うストーリーだと、地球では全人類が今か今かと待っている、 みたいなシーンも多く挿入するけど本作はそういうのも最小限でしたね。 そしてクラシック音楽で感動的に盛り上げる、というパターンも多いけど、本作は主人公が言うところの センスの悪い軽音楽で占められておりました。これがまた新鮮でしたね。 リアルでハードなSFをサクッとしたノリで彩るというような。 火星の風景をリアルに再現してくれたのは宇宙好きの自分としては嬉しいです。 火星でああやって芋を栽培できるのであれば、火星の植民地化も実現可能のような気がしてくる。 なんだか希望が湧いてきます。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-06-10 23:14:20) |
984. スター・ウォーズ/フォースの覚醒
《ネタバレ》 一言で言えば、無難だなと。冒険せず手堅い作りだけど、同時に目新しさに欠けるのもまた事実。 全体の雰囲気もエピソード1〜3ではなく4〜6の感じだし、往年のファンが喜びそうな、同窓会的な内容。 そういう新鮮味のない懐古的な作りの中で唯一新しいのは主人公が女性ということ。 彼女は目の力とか存在感があって、とても良かったなとは思います(黒人の彼も)。 普通に楽しめはしましたが、カタルシスは少なかったな。オンボロの船動かして逃走するシーンが唯一ワクワクできた。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-06-07 21:41:06)(良:1票) |
985. 人狼ゲーム クレイジーフォックス
《ネタバレ》 シリーズ第三弾ということですが、これまでで一番クオリティの低い出来でした。演出的にも、シナリオ的にも。 高月彩良ちゃんも自分の女優イメージを覆そうと頑張っているのはわかるんだけど、まだ突き抜けきれてないんだよなぁ。 今回は狐という新たな役職が加わってるわけですが、より一層複雑なだけ。最初に一目惚れするという展開もなんだか強引だし。 最初にゲームへの違和感を訴えていた坊主は正しいですよ。他のみんなはなんですんなり受け入れてるのかしら。 [DVD(邦画)] 4点(2016-06-06 11:55:18) |
986. ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度
《ネタバレ》 リチャード・ギアは役作りのため、実際にニューヨークの街中で ホームレスになり切ったそうですけど、誰もギア様だと気づかず、 その時の人々の冷たい視線、それから一人だけ自分に優しくしてくれた女性、 そういう経験は自分は一生忘れないと語っていましたね。 本編中にも、おそらくこれはゲリラで撮影したんだろうなというシーンが出てくる。 すごく真に迫った内容で、自分がニューヨークでホームレスになったら こういう生活になるんだなというのが追体験できる。 大御所でありながら、こういう役に挑戦するギアはすごいなと痛感しました。 [DVD(字幕)] 6点(2016-06-06 11:48:09) |
987. 映画 みんな!エスパーだよ!
《ネタバレ》 いや〜馬鹿ですねぇ。最近の園子温作品はどれも話が暴走してるのが多いけど、本作もまた酷い有様ですよ(笑)。 好みの問題かもしれませんが、僕としてはもうちょっと取り留めのあるストーリーに運びにして欲しいな。 漫画そのものの派手なボッキの仕方には笑ったけど。 それから、こんな破廉恥お馬鹿映画にロケーションを提供した豊橋市がすごいなと思いました。 この5点は豊橋市に献上したいと思います。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2016-05-24 20:41:07) |
988. グラスホッパー
《ネタバレ》 ノンストップアクションムービーみたいに書かれてあったので期待して観たのですが、 最初から最後まで全くのれず、ただ傍観するのみでした。 バッタが飛び回り、道に変な手紙が落ちてるのを発見する序盤からもうついていけないのですよ。 なんだろう。小説とかなら面白いのかもしれんけど、映像で真面目に描かれてもついていけない。 唯一良かったのは、悪の世界の人たちの部屋のインテリアですかね。青と赤の小道具や照明とかが良かったです。 それから菜々緒のSキャラが存分に生かされてましたね。そんぐらいかな。 [ブルーレイ(邦画)] 4点(2016-05-21 22:43:06) |
989. クリード チャンプを継ぐ男
《ネタバレ》 終盤のファイトよりも、中盤の長回しシーンが映像的にはすごかったですね。 巧いこと作ったもんだなぁと感心するファイトシーンでありました。 スピンオフなのでロッキーは今回脇役だけど、このシリーズのファンが喜ぶようなシーンが満載。 しっかりとツボを押さえております。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-05-20 23:11:54) |
990. 続・社長洋行記
《ネタバレ》 前作は香港の風景がほとんど出てこなくて残念だったのですが、本作は最初から香港。 そして一本の映画としても本作の方が面白いです。 美女にうつつを抜かす男たち。それがまた微笑ましいのですが、でもケイコちゃんの気持ちに対して鈍すぎますなぁ。 というかあんなに美人なのだから、放っといたらいけませんよ。 終盤に中国人役で三船敏郎が出てきます。流暢に中国語を喋る三船はなかなかお目にかかれないかも。 [地上波(邦画)] 6点(2016-05-20 00:11:19) |
991. モンスターズ/新種襲来
《ネタバレ》 前作は、他の怪獣映画とは違う独特な空虚的雰囲気が味わい深くてよかったなぁと思っていたのですが、 本作は特に前半は普通の戦争アクション映画という感じで、予算は増えたかもしれないけど月並みだなぁと。 まぁ監督も変わりましたけど、怪獣が脇役という点では引き継いでるのかな? メインは人間ドラマで、怪獣はそこに彩りを添える付属物でしかない。そういう稀有なスタンスの作品ですから がっつりした怪獣映画と思ってみたら間違いなく肩透かしです。なんだこりゃって面喰らうと思います。 そういうスタンスは個人的には嫌いではないけれども、前作の人の孤独さとか哀しさみたいなのを 怪獣で表現していたあの雰囲気が好きだったので、やっぱり本作はちょっと残念かなぁ。 にしても、地球外生命体に攻められてる状況なのに、人間同士で戦い合ってるシチュエーションというのも悲しいね。 [ブルーレイ(吹替)] 5点(2016-05-19 00:11:08)(良:1票) |
992. ブリッジ・オブ・スパイ
《ネタバレ》 「リンカーン」を観たときも、あぁスピルバーグは変わったなぁと感じたものですが、本作はそれがより一層ですね。 映画的な映画を作ってきた彼が、現実的な映画に徹した。実話だからというのもあるけれど。 特に音楽がですね、最初30分は全くないし、あってもうっすらと要所に入るぐらい。さすがに終盤は歌い上げてきますが、 エンドクレジットで音楽トーマス・ニューマンと出てきてまたびっくり。ありゃ〜!ジョン・ウイリアムズでもなかったのね。 まぁとにかく、この作品にはこういうリアリズムが良いと思います。 主人公は弁護士でありますが、当時は米ソ冷戦。核戦争の脅威がリアルなものとして存在してる時ですから、 周囲がドノヴァンに対し冷徹な態度をとるのも多少仕方ないかと思うし、また自分の信念を貫き通すのも大変だったろうと思いますね。 ドノヴァンは国賊のように色々言われてたけど、その後は自分の身を危険にさらしてでも人質との交換のために奔走する。 彼こそ真の愛国者ですね。日本の人権派も見習ってほしいものです。 どうしてアベルに好意を抱いたのだろうと最初は不思議に思ったものですが、自分の信念を曲げずに理想高く生きるその様に 自らを重ね合わせ共感したからなんだろうなと、橋の上での人質交換の様子を見て思いました。 アメリカとソ連だけでなく、東ドイツも絡んで複雑になることが話を面白くさせております。 偽家族のエピソードは笑ったし、「抱きしめるか後ろに座らせるか」のエピソードも後を引き考えさせられる。良い脚本です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-05-17 20:27:47)(良:2票) |
993. グッドナイト・マミー(2014)
《ネタバレ》 まずは、映像センスが素晴らしいなと感じました。 一つ一つがよく作りこまれたショットで、それで序盤は食い入るように見ていたのですが、 これがどう展開していくりだろう、と踏み込んでいきそうでいかない展開にモヤモヤ。 そうこうしているうちに後半からガラッと変わるわけです。 男の子二人が、母(あるいは母のふりしてる女性)に対し監禁・拷問を行っていく。 これは見ているこちら側としては精神的に堪えますね〜。もうやめてあげて〜!と叫びたくなる。 監禁直前に母が言ったセリフがどんでんに対する良い前振りになっていて、これが驚くべき結末へと繋がっていく。 勘の良い人は早い段階で気づくのかもしれないけど、自分は勘が弱いのでラストまでわからなかった。 あぁそういうことだったのか。見につまされるような思いに襲われる。 最後の3人のショットがまた切ないですわ。 [DVD(字幕)] 7点(2016-05-14 23:45:59) |
994. エベレスト 3D
《ネタバレ》 嫁さんが妊娠中の状態でエベレスト登山とか、死亡フラグたってますや〜ん!て最初に思ってしまった。 というか、普通の感覚でいったらまずそんな時にエベレストに登ろうとするなよって思うのですが、 やっぱり一流冒険家というのは、ある意味ではアブノーマルなところがないといかんのだろうな、という気もします。 一般人の私からすると、なぜ登山するのだろう、という素朴な疑問が終始付きまとうのですが、もちろん死ぬとわかってたら誰も登らないはず。 「冒険とは生きて帰ること」と、あの植村直己も言っていた。ただ唯一の救いは、登頂に成功出来たということかな。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-05-08 21:25:13) |
995. コードネーム U.N.C.L.E.
《ネタバレ》 ガイ・リッチーの映画って個人的にはあまり得意じゃないんですが、本作はすんなりと楽しめましたね。 出てくる人たちが憎たらしいほどイケメン&美女だらけで、セクシーでオシャレで格好いいスパイアクションを披露してくれる。 どことなく懐かしく、それでいて愉快。水と油のような二人が協力し合い事を解決する。 ラストなんか、またグッとくるじゃないですか。続編を見てみたいと思わせる作品でした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-04-28 22:45:35) |
996. 劇場霊
《ネタバレ》 ようやく貞子一点張りから抜け出したジャパニーズホラー。 新たなものに挑戦しようとする意欲は買いますが、本作はなんとも消化不良。 主役のぱるるをはじめとする女優?陣がお世辞にも演技が上手いとは言えず、生き生きした演技ができてないと感じる。 人形とも人間ともどっちも言えない質感の表現とかは良かったが、もっと「突き抜けて」もいいのではないかと思う。 要は初期のピータージャクソンとか、サムライミのホラー映画みたいに、あの人形を過剰だと思うぐらいにやって欲しい。 もっと馬鹿みたいに大暴れしてギャグすれすれぐらいにまで持っていけば、単なるアイドルホラーの域を超えた珍作として評価が上がったのにと思う。 [DVD(邦画)] 5点(2016-04-23 21:59:41)(良:1票) |
997. 007/スペクター
《ネタバレ》 何と言っても序盤ですよね。ノーカットでメキシコの死者の日を見せて そこから建物崩壊アクション→ヘリでの一騎打ちアクション→oo7のオープニングムービーの流れが素晴らしい。 これまでの007シリーズの中でも、一番いい出来かもしれない。 ただ、それ以降のアクションが最初のアクションに負けてる感じがして、なんか尻すぼみ感を持ってしまう。 でも、とても丁寧に作られてますね。CGじゃなく実写で作り上げようという意気込みが伝わってくるし、 鞭を入れたらさっと手綱を緩める、その辺の緩急が作品に格好よさをもたらしてました。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-04-19 21:49:10) |
998. ヴィジット
《ネタバレ》 すごくこう微妙なところを突いてくる、良くも悪くもシャマラン映画だなぁと感じました。 祖父母は優しいんだけど、何かがおかしい。それは認知症によるところなのかな、という線から入り、いや行動が変すぎる。何かに取り憑かれてるのでは、、、と感じさせる。 そのどっちつかずの感覚、微妙なラインを行くので、見ていてこちらの平衡感覚も変になってくる。変な世界観の映画だから、見ているこちらまで正常なラインが失われていくんですね。 悪霊とか悪魔とかがついてるのかなと思いきや、まさかの宇宙人系のは話になってくのですが、おかしなのはそういう要素を いちいち祖父母が台詞でいうわけですよ。しかもカメラを見つけたら自分で手持ちしたりとかして、自分で撮影する。 なんなのこの人たちって訳わかんなくなる。姉弟だって、とんでもない状態でもしっかり撮影。 これは怖がって欲しいのか?それとも笑って欲しいのか?それすらよくわからなくなる。ラストは弟のラップで締め。 う〜んと、結局は超常的なものでなくて介護してくれないことへのジジババの反乱ということですか? [ブルーレイ(字幕)] 5点(2016-04-15 20:58:23) |
999. 社長洋行記
《ネタバレ》 この前見た同シリーズの他作品と比べると、これはあんまり笑えなかったなぁ。 実際に香港に行くのは後半過ぎてからで、それまでどうでもいいやりとりが続きます。 半世紀以上前のイギリス領だった時の香港。当然ですが、今と比較すると建物は低かったのだなぁ。 [地上波(邦画)] 5点(2016-04-15 20:40:19) |
1000. 婚前特急
《ネタバレ》 悪くなかったと思います。小気味良い小作品とでもいいますか。 クスッと笑える微笑ましいユーモアが満載で、特に吉高由里子の演技が見事。 というか、本人そのものみたいに見える。素のような演技がまた良いですね。 5人と同時に付き合い、それぞれ比較して手帳に記しながら選んでいくというものすごく打算的な女性。 だけど互いに目一杯言い争って喧嘩してるうちにいつの間にか惹かれてる。 ああいう自分のキャラをそのまま出せるってのが、やっぱり伸び伸びできていいのでしょうね。 好きと嫌いは紙一重と言いますが、男女の奥深さを丁寧にコミカルに描いてて楽しかったです。 [地上波(邦画)] 6点(2016-04-12 22:28:42) |