981. 17歳の肖像
《ネタバレ》 まず60年代英国の雰囲気が素晴らしい。ストーリーもデイヴィッドの怪しさにつられる形で、結構ドキドキして楽しかった。自叙伝が元だから最悪のケースは排除されるにせよ、ピーター・サースガードはいかにも…な顔してる。また、一流大学を出ても夢を持てない時代だったようで、そう考えるといくらかはジェニーに共感できるし、最後に見せる父親の優しさにもぐっときた。先生とのエピソードも良かったが、簡単にやり直しが出来てしまったのは拍子抜け、そこだけ残念かな。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-01 20:14:08) |
982. 幕末
《ネタバレ》 坂本龍馬が勝海舟を斬りに行くあたりから近江屋事件までの話。龍馬自体がもう有名すぎるので、なぞってるだけに思えて大して面白くない。これではスター出演による再現ドラマといった感じだ。何らかの工夫、別角度からの描き方などが必要だったかもしれない。俳優陣もやたらと目に涙を浮かべながら、熱演でござい!と力の入った演技を見せてくれるが、どうも空回りしてる印象が強い。良かった点を挙げるとすれば、「俺がおかしくなったら、お前が殺してくれる」という、龍馬と中岡の信頼関係だろうか。時代的な背景はあるにせよ、なかなか言えることじゃない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-03-01 20:12:18) |
983. 天国の日々
う~ん… こういう事をしちゃいけません、という教育的な映画なのかな? 観ててあまり気持ちの良いモノではなかったが…。どういう見方をすればいいのか観ている間に答えが出ない映画は、私は楽しめないケースが多いようです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-01 20:08:57) |
984. 愛を読むひと
《ネタバレ》 ナチス時代のユダヤ人300人殺害事件、その責任者としての罪を被ってまでハンナが隠したかった秘密。法律を学ぶ者でも、あるいはかつて愛し合った仲でも(だからこそとも言える)その重い意思は尊重せざるを得なかった。一方ではハンナが犯した罪を憎む気持ちもあっただろう。複雑な苦しみを抱える若いマイケルはただ涙を流すことしかできなかった…。時が流れ、大人になったマイケルは本を朗読したテープを刑務所のハンナに送るようになる。とても感動的な場面だ。ハンナはそのテープをもとに読み書きを覚え、手紙を書けるようになった。しかしマイケルは手紙を返さない、よく分からないが、反省の言葉を待っていたのだろうか? ハンナは裁判にかけられるまで自分の罪について考えもしなかったという。ハンナに責任を押し付けようとした他の元看守のような卑劣さは無いけど、それよりさらに恐ろしいのがハンナの罪の意識の希薄さなのだろう。マイケルはハンナを愛してはいた、しかしドイツの過去はそれだけでは済まされないほど多くの人に大きな傷を残しているのだと感じた時、この映画の重さがずしりとのしかかってきた。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-25 20:41:12) |
985. カサブランカ
《ネタバレ》 通行証を「くれ」「やらない」のやりとりは見ててあまり気持ちの良いものではないけど、飛行場での緊張感あふれる展開はとても良かった。「少佐が撃たれた… 犯人を捜せ!」 この言葉にほとんど持っていかれたような気がするけど(小さくガッツポーズしてた自分がいる)、それ以外も決して退屈はしなかったし、格調の高さが感じられるTHE・名画といった印象。「君の瞳に乾杯」の元祖に乾杯したい。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-02-25 00:09:36) |
986. 三人の妻への手紙
3組の夫婦のエピソードをこういう形で見せていく発想が面白い。3人を不安にした手紙だったが、結果的にはパートナーの事を考える機会をくれたありがたい手紙になるなんておしゃれ。ただ、回想してる内容自体は特別面白いとは思えなかったかな…、つまらない訳じゃないです。6点で。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-25 00:07:53) |
987. フィラデルフィア
《ネタバレ》 トム・ハンクスがかなり体重を落としているのでリアルに死にそうな人に見える。HIVの怖さも見せつつ、差別には法の裁きが下ったという事に人間が積み上げてきた法律の素晴らしさを感じた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-23 19:10:43) |
988. セントラル・ステーション
カメラがいい仕事してたな~ 凝った撮り方をする。そこに1点加算。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-22 19:35:44) |
989. 戦場にかける橋
《ネタバレ》 音楽のせいか、どことなく明るさもありながら、きっちり反戦映画として完成されている。1950年代の映画だから、日本人は相当ひどく、また奇妙に描かれているのではないかと心配したが、そこまで不快に感じる点は無く、逆に早川雪洲の貫禄ある演技には嬉しさもあったりで…。この映画は橋を建設する側、橋を爆破する側、双方に結構な時間が割かれているのが特徴でもあるが、爆破する側に関してはもうちょっと削って、全体を2時間20分程度でまとめられれば、なお良かったと思う。橋の爆破シーンは圧巻の一言。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-21 18:37:23) |
990. 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
この映画はビル・カーソンが死んでしまい、ブロンディが金貨の隠し場所を知る唯一の存在になった所から一気に面白さがアップした。トゥーコをただの悪党で終わらせず、人によっては一番応援してしまうキャラにまで持って行く巧さや、クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフの相変わらずの渋さ、かっこ良さ、そして前作を凌ぐ派手な演出、と長い尺にも見合うだけの内容だったと思う。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-19 16:14:54) |
991. 夕陽のガンマン
渋いモンコ&モーティマーと暑苦しいエル・インディオ。汗の使い方とか、ほんと男臭い映画だった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-19 16:13:34) |
992. 戦場でワルツを
ドキュメンタリー風で淡々と語られる内容に少々退屈。戦争映画を加害者視点で作る難しさを感じつつも、価値ある作品だとは思う。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-17 20:09:13) |
993. ゆりかごを揺らす手
《ネタバレ》 なかなか面白かったが、クレアさん、簡単に罠にはまりすぎでしょう…。ソロモンを追い出した時はクレアにちょっとイラッとしたし、喘息の薬をすべて中身抜かれてるのに、それでもなおペイトンを疑わない鈍感さにびっくりした。ソロモン、マイケル、エマなどに比べると、クレアはいまいち好きになれない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-16 19:40:38) |
994. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
《ネタバレ》 これは率直に大人の映画だな~と…。兄弟の言い合いは悲しくもあったが、別れは別の言い方をすれば新しいスタートだという事を忘れていた。それぞれがしっかり前を向き、自分の道を行く。晴れやかな気分になれた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-15 21:04:56) |
995. 第9地区
最後の戦いがちょっと長いかな~とは思ったが、全体としてはまずまず楽しめた。ただ、これはエイリアンに職を与えていれば万事うまく行った話じゃないかな?。エイリアンの身体能力は人間の比ではないので(しかも報酬はキャットフードでOK)彼らを労働力と考える企業は多々あったと思う。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-14 20:09:37) |
996. 虹の女神 Rainbow Song
岩井俊二テイストが感じられ、美しい画やリアルな人物描写はさすがだと思った。でも職場の暴力はちょっと… 学生ならいいんだけど、社会人でやっちゃうと、どうも嫌な気分。相田翔子パートの「もう34にしか見えない」は面白かった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-02-14 20:08:01) |
997. 御用金
《ネタバレ》 いや~~ 面白かった。鯖江藩に仕える家老・六郷帯刀は苦しい藩を救うため江戸幕府へ納められる御用金を横領し、さらに証人となる村人全員を殺害した。これが“神隠し”と呼ばれる事件。その神隠しを目撃した脇坂孫兵衛と、その妻で、帯刀の妹でもあるしの。神隠しで婚約者や父を亡くしたおりは。そして謎の浪人・藤巻左門。ただでさえ面白くなりそうな登場人物たちだが、さらに演じているのが順に丹波哲郎、仲代達矢、司葉子、浅丘ルリ子、中村錦之助と来たもんだ。その他、脇も実力者揃い。話は神隠しから3年後、侍に嫌気が差し、刀を売り払おうとしていた孫兵衛が突然命を狙われた。二度目の神隠しを計画する鯖江藩の高力九内(夏八木勲)が孫兵衛の口を封じるために刺客(西村晃など)を送り込んだわけだ。孫兵衛は一度目の神隠しを黙認した過去をずっと後悔していて、あの時から自分は死んだ人間だと語る。そんな孫兵衛が二度目の神隠しだけは自分の手で阻止すると決意し、多勢に無勢の中、左門、おりは、六造などの力も借りて、村人を守るために奮闘する…。仲代達矢と中村錦之助の共闘や雪の中で繰り広げられた丹波哲郎との一騎打ちなど見所満載でまさに目が離せない状態。印象的な最後のシーンはもちろんCGなどではないし、ヘリを飛ばしたわけでもなく、ただの偶然らしい。別のシーンを撮影中だったが、慌てて仲代と司を呼んで撮影したとの事。映画の神様も味方につけた一本って事で… 満点です。 [CS・衛星(邦画)] 10点(2011-02-14 20:03:59) |
998. BANDAGE バンデイジ
《ネタバレ》 90年代初頭に存在してはいけない車がバンバン通るのはご愛嬌として、全体的には割りと良い印象。特にナツが良かったかな。いかにもそれっぽく、チャラチャラしているが、程よい馬鹿さ加減であまり嫌味には感じず、さらに自分に大した才能が無いことも理解していて、悩んだり、苦しんだりする姿に共感できる部分もある。アサコも自分に似たナツの弱さが嫌いで、二人はぶつかり合う。そんなアサコの成長がひとつの形となって表れ、とても清々しい気分の中、ラストシーンへ。いろいろあったけど自分と向き合って、すっきりしたようにも見えるナツとそのナツを見守るアサコ、二人の未来が感じられる素晴らしい場面だった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-02-14 20:00:40) |
999. ラストラブ
「古畑任三郎」シリーズが好きで、同時に田村正和も好きな俳優の一人なのだが、いくらなんでもこれはひどい。終始ボソボソ喋り、何を言ってるのか聞き取れない箇所が結構ある。伊東美咲も何だか浮いてるし、ユン・ソナに至っては起用の意図すら不明。ただ、そんな事に怒りを感じるほど価値があるストーリーとも思えず、早く終わってくれないかな~という気持ちが大部分を占めた。「せっかくだから、何か話さないか?」から始まる二人の会話もはっきり言って全然面白くない、何が起こらずともセンスがある作り手なら会話だけで観ている側を引きつけるものだが、この映画にそんな要素は皆無。まぁ~残念な一本でした。 [CS・衛星(邦画)] 0点(2011-02-10 17:35:21) |
1000. カバーガール
《ネタバレ》 「ショーシャンクの空に」のポスターの女優リタ・ヘイワース主演作ですね。仲が良かったラスティ(リタ・ヘイワース)とダニー(ジーン・ケリー)だが、ラスティが有名になることで、だんだん心が離れていって…というストーリーで、無難というか、安心のハッピーエンド物語に、ミュージカル映画らしい楽しさがプラスされた一作。殆どの登場人物が最後には「いい人」なので、気分はすっきりする。ジーニアス(フィル・シルヴァース)を加えた3人で踊ってる場面はもちろん、ダニーが心の中のもう一人の自分と踊ってる場面も味わい深い。牡蠣はそういう伏線だったか…。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-07 20:02:14) |