1021. ウエスト・サイド物語(1961)
「ロミオとジュリエット」を現代風にアレンジした、ドラマ仕立てのミュージカル映画。 元々ミュージカルが苦手なので、冒頭のシーンからヤバいと思ったのだが、 そんな心配も杞憂に終わり、最後まで楽しく鑑賞できた。ベタな恋愛悲劇なので、 ストーリーは好みが分かれるかもしれないが、出演者達はダンスや歌がうまくて見応えがある。 「サウンド・オブ・ミュージック」同様、映像、音楽、演出に優れており、 いかにも大作だなというミュージカル作品に仕上がっている。・・・と思ったら監督さんが同じだった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-15 11:37:18) |
1022. エマニエル夫人
公開当時は随分と話題になっていて、一応女性向けのソフトコアなんて言われていた。 モデル上がりのヒロインは背が高くてスマート。日本の男は魅力を感じないタイプだろうが、 これが色気ムンムンのグラマータイプだったら、逆に女性は敬遠したのではないかと。 本来ならどろどろとしたシーンを、きれいな映像とアンニュイな音楽でカバーしているが、 要は有閑マダムのセックス遊びを淡々と描いているだけ。 性の哲学とやらも、単なるこじつけとしか思えない。美しい映画なら他にいくらでもあるし、 エロティックなシーンを観たいだけならハードコアがある。 普通の人が鑑賞しても、たぶん消化不良の感しか残らない映画だと思う。 [地上波(吹替)] 2点(2011-08-15 11:09:08) |
1023. オーシャンズ12
豪華キャストという冠がついた駄作。 有名俳優ばかり揃えたって中身が伴わなければ逆効果、といった見本のような作品。 主要な活躍を見せるのはほんの3、4人で、くだらないアドリブとつまらないジョークが入り乱れ、 緊張感のかけらすらない展開には恐れ入る。正直暇つぶしにもならなかった。 [地上波(吹替)] 1点(2011-08-15 10:51:06) |
1024. アルカトラズからの脱出
タイトルそのまんま、実話を基にした映画らしい。 脱走過程の描写などは、もうパターン化した感は否めないが、やっぱり面白い。 イーストウッドのキャラは安定感があって、最後まで安心して観ていられた。 映像がちょっと暗く、古い映画なので演出もあまりよくないのが難点。 ドラマ性は薄いけど、娯楽要素の強い作品ということで、普通に楽しめる映画。 [地上波(吹替)] 5点(2011-08-15 10:15:46) |
1025. 名犬ラッシー 家路
ラッシー・シリーズ1回目の作品。 TVドラマでも放映されていたけど、ラッシーといえばコリー、コリーといえば頭がいいという、 子供時代に植えつけられた記憶が甦った。ホントに頭がいい。 ストーリー展開はあくまでオーソドックスでよく聞く話だが、全般的に良質な作りなので、 爽やかな感動を与えてくれる。少女時代のエリザベス・テイラーもかわいい。 ぜひお子さんとご一緒にどうぞ。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-15 10:11:01) |
1026. 生きる
前半は主人公の苦悩が丁寧に描かれていて、思わずグッとくるも、 後半はテーマの難しさがそのまま出てしまったようだ。 個人的には志村喬という素晴らしい役者を通して、格好悪くてもいいから「生」に執着する 徹底的なリアリズムを追求して欲しかったのだが、まったく違う観点からお話をまとめた展開は、 これはこれで実にうまいなと感心してしまった。ちょっと不自然なシーンもあるけど、 結果的には重厚かつ完成度の高い人間ドラマに仕上がっている。 [DVD(字幕)] 8点(2011-08-15 09:45:10) |
1027. 1941
アメリカで大ヒットを記録し、鳴り物入りで日本にお目見えしたコメディー映画。 監督スティーヴン・スピルバーグ、脚色ロバート・ゼメキス、音楽ジョン・ウィリアムズ。 出演はブルースブラザーズのコンビ、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド、三船敏郎。 一流のスタッフが揃ったものの、内容はレベルの低い単なるドタバタ劇でストーリーなどなし。 それも半端ではないシッチャカメッチャカさで、当然ながら日本では大コケ。 感性が違うと言ってしまえばそれまでだが、こんなアホな映画を作ってそれがヒットするなんて、 アメリカ人ってホント何を考えてるのかわからない。 ちなみにテレビ放映されたときは、三船の声まで吹き替えられてて、そこだけは笑ったけどね。 [映画館(字幕)] 2点(2011-08-15 09:07:24) |
1028. 犬神家の一族(1976)
横溝正史ブームの火付け役となった作品。 どろどろした人間関係、複雑怪奇なトリック、奇抜な殺人方法と、 最初観たときはやはり衝撃的だった。金田一役の石坂浩二を始め、 キャストはベテラン陣を配しているので、最後まで落ち着いて鑑賞することができる。 映像は昔の邦画らしく全体的に暗いのだが、それがこの作品の雰囲気にはピタリと合っていた。 唯一不満だったのは、途中で犯人がわかってしまうシーンがあったこと。 なぜそういう演出にしてしまったのか、今でも不可解。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-08-15 08:36:01) |
1029. インナースペース
「ミクロの決死圏」とは設定や内容の違う、ややコメディー要素の強いSF作品。 ドラマとしてちょっと凝った設定を用意したせいか、必然的にそちらの描写が多くなってしまい、 面白いアイデアがうまく生かされているとは感じなかった。 「ミクロの決死圏」はセットがひどくチャチだったが、こちらもあまり見栄えがいいとは言えず、 コメディー作品としても笑える部分がないので、中途半端な印象を受けてしまう。 非常に印象の薄い作品。 [ビデオ(字幕)] 2点(2011-08-15 08:19:48) |
1030. 失われた週末
アルコール依存症を題材にしたドラマ。 物語が進むにつれ、この病気の恐ろしさをひしひしと感じてしまうのだが、 主人公役の俳優さんが熱演を見せ、ちょっと重苦しいが、緊張感溢れる作品に仕上がっている。 演出も悪くない。ただしドラマとしてのシナリオの出来は今イチ。 物語としての大きな展開がなく、ラストに関してはかなり安直さを感じてしまう。 ずいぶんとたくさんの賞を取った作品のようだが、社会性のあるテーマと、 俳優さんの演技による部分が大きかったのではないかと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2011-08-15 08:11:11) |
1031. A.I.
「ピノキオ」をベースにした、近未来SFストーリー。 前半の設定や展開は、多少の強引さがあるものの、何とかついていけたんだけど、 結局後半はとっても非現実なSF童話の世界へと突き進んでしまった。 収拾がつかなかったのか、いかにも先細りの苦しい展開で何とかまとめたという感じ。 それでも救いのある温かいシーンで終わるので、ファンタジー系が好きな人なら許容範囲かと。 個人的には「ピノキオ」という素材を、うまく調理できてないなという印象の作品だった。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-15 07:52:44) |
1032. エアフォース・ワン
内容はもろダイハードで、主人公が刑事から大統領に変わっただけ。 新鮮さもハラハラもまるで感じないけど、逆に安心して鑑賞できる。 ハリソン・フォードの大統領役は悪くないけど、キャラ設定はやっぱりちょっと無茶だよね。 演出もかなりオーソドックス。まあ娯楽映画なので、あまり深く考えず、 気楽に鑑賞すれば十分に楽しめる作品かと。 [地上波(吹替)] 3点(2011-08-15 07:45:39) |
1033. エイリアン
エイリアンのデザイン、重厚なセット、 閉塞された空間で巻き起こる恐怖、そして貨物船に隠された秘密。 それらがうまく絡み合い、凄まじい迫力と緊張感で鑑賞者を惹きつけてくれる。 ギーガーは人間が一番恐怖を抱く造形をイメージして、エイリアンをデザインしたと聞いたけど、 唯一不満だったのは、コミカルな動きを見せるシーンが数カットあったところかな。 最近ディレクターズカット版を見て、また楽しませてもらった。 30年以上経っても、まったく色褪せないSFサスペンス。 [映画館(字幕)] 10点(2011-08-15 07:18:51)(良:1票) |
1034. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
新しいキャラも登場してきて、物語は動いているように見えるけど、 基本的にやってることは1作目と変わらない。単純なヒーローものの内容に、 さまざまな謎を含んだ伏線や設定をデコレート。それがこの作品の魅力になっているようだが、 この少年はいったい何をやってんの? 前作からずっとうじうじしていて、さすがにうんざり。 演出はアニメらしく派手でベタ。ラストもお約束の展開をしっかりと見せてくれる。 音楽は狙いすぎだね。映像だけは、大きなスクリーンで鑑賞するだけのレベルに達していた。 3部の急転直下の展開を期待したいところだが、この流れで収拾つくのかね。 [DVD(邦画)] 2点(2011-08-15 06:48:13) |
1035. 奥さまは魔女(2005)
TV版の方は大好きでよく観ていた。 サマンサも良かったけど、旦那のダーリンがいい味を出してたっけ。 こちらの映画はTV版とはまったく別物で、単なる普通のラブストーリーに近い。 あの洒落たセンスのある会話はいっさい見られず、笑えたのはわずか1ヶ所だけ。 ダーリン役の俳優さんも今ひとつだし、劇中での母親役シャーリー・マクレーンは 中途半端なキャラで、何の効果を狙ったのかさっぱりわからない。 ニコールは相変わらずかわいいが、他にこれといった見所はなし。 彼女だけ見てればそれでいいかな。 [地上波(字幕)] 3点(2011-08-15 06:19:19) |
1036. お気にめすまま
ジャック・ニコルソン、エレン・バーキン主演のロマンチックコメディー。 二人の役者としての位置づけや年齢から考えても、 完全な大人の恋愛映画だと期待して鑑賞したのだが、如何せんストーリーが面白くない。 全般的に終始平坦な流れで設定はもちろん、グッとくるような際立った展開がなく、 コメディー部分の方も、脇役たちがいろいろ絡んできても、まったく笑いに繋がらない。 ロマンチック色もコメディー色も弱く、普通のカップルの出会いからくっつくまでの経過を 端で見ているようなもの。主役の役者さんは好きなんだけど、このシナリオではちょっと・・・。 あまりお薦めはできない作品。 [ビデオ(字幕)] 3点(2011-08-15 06:14:53) |
1037. 踊る大紐育(ニューヨーク)
水兵さん達が歌って踊りまくるミュージカル。 しょっぱなからいきなり街中で踊りだした時には、やばいなと戦々恐々だったのだが、 お話が落ち着き始めてからは楽しく鑑賞できた。 一応ロマンスは絡ませているけど、ストーリー自体はほとんどなし。 明るさが売りのミュージカル映画なので、変に凝ってないほうが気楽には観れるかなと。 キャスティングはバランスが取れていて非常に良かった。 ジーン・ケリー、フランク・シナトラの安定感、ヴェラ・エレンも踊りがうまくてかわいいのだが、 特にアン・ミラーのスタイルの良さと、迫力のあるタップダンスには思わず見とれてしまった。 ミュージカル映画が好きな人にはお薦めの作品。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-14 21:10:31)(良:1票) |
1038. オリヴァ・ツイスト(1948)
少年の出生の秘密で物語を引っ張る展開は良かったんだけど、 中盤から少年の周りの人間たちに焦点が当てられたため、 主人公はただストーリーに流されるだけの存在になってしまった。 キャラの描写不足ということで、今ひとつ感情移入ができず、 本来なら感動のラストも印象が薄いという結果に。 演出自体はいい方だと思うんだけど、映像がかなり暗く、特に冒頭部分は恐怖映画を観てるよう。 この物語の構成なら、確かにミュージカルにしたほうが楽しめるかもね。 [DVD(字幕)] 5点(2011-08-14 20:59:11) |
1039. 女の中にいる他人
成瀬巳喜男監督の描くサスペンス映画。 前半は中々面白かったのに、後半に入ってから登場人物たちのセリフや行動に 首を捻るシーンがやたら出てきて、それと同時にオチもわかってしまった。 サスペンス色はあくまでサブ、夫婦の心理描写、妻の苦悩と葛藤を中心に描きたい、 という狙いはわかるんだけどね。女を描かせたら日本一と言われる成瀬監督だけど、 これは今ひとつの作品だった。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-14 20:53:14) |
1040. 悲しみよこんにちは
海辺の別荘を舞台に、17歳の少女のひと夏の体験を描いた作品。 海辺の別荘というと、ちょっと寂しいイメージがあるが、 洒落た雰囲気を前面に押し出した演出で、ヒロインの心理をそのまま表現したような モノクロ映像の使い方が凝っている。彼女の繊細かつ複雑な心理描写がよく描かれていた。 少女役のジーナ・セバーグは小悪魔的な魅力があって、この作品のキャラにはハマリ役。 個人的には、最後までこのキャラを生かした展開にして欲しかったのだが、 原作が青春小説らしいので仕方がない。デボラ・カーはいかにも大人の女性といった感じで、 未熟なヒロインとの対比がうまく表現された形になっている。 デボラには思わずうっとりしてしまったが、プレイボーイのパパだけはどうしても許せなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-14 20:47:38) |